鯉の滝登り

好きなものを、好きなように、好きなだけ。

米津玄師 - Pale Blue

米津玄師が11枚目のシングル「Pale Blue」をリリースした。シングルは前作「馬と鹿」以来およそ2年ぶりとなっている。楽曲だけは先月31日に先行配信されており、ようやくパッケージとして手元に届いた。

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▲左はジャケット絵のパズルが付いた「パズル盤」、右は昨年8月に開催されたバーチャルライブ「米津玄師 2020 Event / STRAY SHEEP in FORTNITE」の映像が付いた「リボン盤」。特典のフレグランスは仕掛けがあるので必見(必嗅?)。

 

このサブスク時代に「CD」に対する熱量が消えていないことが嬉しい。彼の楽曲はいつもパッケージ込みで完成するみたいな側面があって(楽曲が不完全というわけでは断じてない)、実際手に取る喜びを2021年にも感じられるのが有難い。受け手はCDを受け取るだけでその物体に対する作り手の熱量がわかってしまうものだなあと改めて感じた。筆者は「リボン盤」の歌詞カードがお気に入り。

 

昨年はアルバム「STRAY SHEEP」をリリースしたが、こんな世になってしまいあの名曲たちをまだライブで聴けていない。そのような最中のニューシングルリリースである。

 

あのアルバムを世に放った後も続く不穏な世界の中でどんな曲を生み出したのか。早速聴いていきたい。

 

 

 

 

 

 

Pale Blue

TBS系 金曜ドラマ「リコカツ」の主題歌として書き下ろされたラブソング。「離婚から始まる恋」をテーマしたドラマに寄り添うような、切なくも力強い歌詞とサウンドが美しい。イントロなしでいきなり《ずっと》と入る所がセンセーショナルで凄く胸を打たれる。

 

「恋」というと二人の関係性について語られるのが普遍的だと思っていたけど、この楽曲を聴くといかに恋が一方的で主観によるものかと思い知らされる。どんなに親しくて想いが通じ合ったと感じた相手でも他人は他人のまま。自分の想いは相手に向けているようで結局自分のものなんだなと。自分が恋だと思っていたものってほとんど妄想だったんじゃないかとすら感じる。

ジャケットの女の子の表情などまさに「恋をしている」様子だ。他者から見れば狂気とも言えるほど恋焦がれることに気を取られている、没頭しているのが瞳から伝わってくる。

 

 

米津的ラブソングといえばアルバム「Bremen」のイメージがあって、というのもあのアルバムは個人的に「浮き足立っている」イメージが強い。声も歌詞もむず痒くなるくらい青くて、周りも見えていないくらい何かに夢中、みたいな。実際聴いてみるとそうでもない曲もあるのだけど、リリース当時はかなりその印象があって今でも聴くとなぜか若すぎた時間を感じてしまう。

 

以前こんなツイートをしていた。

本当にその通りだと思う。年々荘厳さを増している。"Pale Blue"はこのシリアスに進化した声で歌うことで「恋」の狂気的で独りよがりな部分にもよりフォーカスされているように感じる。

 

 

 

ゆめうつつ

米津玄師のどこが好きかと問われたとき、筆者が真っ先に挙げるのは彼の「アウトサイダー性」である。インターネットの中にいた時も、自身の声で歌い始めた頃も、こんなに知名度を高めた今も、変わらず自分ははずれ者であり常に裏側にいる、というような姿勢を崩していない。こんなに大衆性を帯びて自身の置かれた立場を理解していながらも、自分が真ん中ではないと主張することにある種の責任すら感じているようなところに愛おしさを覚える。

 

"ゆめうつつ"は「news zero」のテーマ曲に相応しく深夜に穏やかな気持ちで聴ける曲、に聞こえていたけど音源化されてそうではなかったんだと思い始めた。これって米津玄師がかつて散々吠えてきた「遠くに行きたい」という欲求が詰まっているのでは?

 

以前と異なるのは現状のフラストレーションから逃げるための場所を外ではなく内に作っているところ。かつては距離をもって解放してきた感情の置き場を「夢」という他人が探れない、人間の深海のような閉鎖的な所に見出した。これはこの難しい世に置かれたことで生まれた変化なのだろうか。

 

 

御本人曰くかなりの怒りを持って作られたという。この怒りや不安、不満みたいな感情を彼のような方が楽曲という形で表面化してくれることが、どこか社会に生きづらさを感じている筆者のような人間の心を救ってくれているんだなと再認識できる一曲。

 

 

《声が出せるような喜びが 君に宿り続けますように 革命家の野次も届きはしない 夜の淵で踊りましょう》

 

 

 

死神

表題曲を生み出すのがかなり大変だったと6/15(火)のNスタで語っていた。燃え尽きた後にやりたいことやってる趣味部屋みたいなカップリング、とてもゾクゾクするので好き。

 

 

インタビューでも話されている通り有名な古典落語「死神」を曲にしたとのこと。

 

アジャラモクレン テケレッツのパー》は死神を追い払う呪文だが、確かドラえもんにも出てきた(筆者はこちらの方が先に出会って「これ落語だったのか!」となった記憶がある。確か「時限バカ弾」)。

 

「死神」は呪文だけでなくオチにも色んなパターンがあるので面白いし、救われたと思えば突然直下に落とされるようなドキドキ感もあるので結構お気に入りの題目。と言っても筆者は落語そんなに詳しくないのですが。

 

 

一見この曲が一番ならず者みたいに見えるけれど、1曲目に狂気、2曲目に怒りとくると"死神"には正当性すら感じる不思議。毎回毎回同じこと書いてるけど米津シングルは収録3曲のベクトルの違い、多様性に痺れる。

 

しかし本当にこういう曲にもザ・米津玄師という感じがある。言葉遊びや、和風な曲調 ・歌詞、酔いどれ諦念、パッパラパー、みたいな。今回はモチーフがあるけれど、こういうディープな部分にもずっと触れていたいなと思う。

 

 

なるべく近い未来に生で聴きたい一曲。暫くはライブでの米津さんの身振りを想像しながら聴こう。もし出来るならステージにたくさん蝋燭立ててほしいし米津さんが1つ吹き消して暗転とかやってほしい。

 

 

 

感想

インタビューを読んでいてインターネット出身者が過剰に台頭してきて市民権を得ていることを危惧しており、心地悪さすら感じているという部分に物凄く共感した。

 

筆者の場合はインターネット世界の話ではないがどこか「真ん中にいない人間」であるという自負があり、解りきれてもいない違和感に反抗しながら生きている節がある。だからこそ「こちら側」が真ん中になったらなったで暖簾に腕押し感があるのだ。

 

もちろん現状の盛り上がりは米津さんの功績による部分も大きいのだろうけれど、御本人からすれば「これは望んだ世界ではない」という感じなのかな。自身の名前が日々大衆性を帯びる中でも常に自分や周りのことを客観的に見ていて、色んなことに折り合いを付けながら生きている米津さんだからこそ覚える肩身の狭さがあるのだろう。

 

そんな人が徹底してJ-POPを住処としていることに何度も感動してしまう。30代に突入した米津さんの「居心地の悪さ」を発端として生み出されていくポップスを心待ちにしたい。

 

 

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GW新曲フェス@自宅

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ゴールデンウィーク。お休みの方もそうでない方も、精神的・肉体的に中々休まらない日々をお過ごしのことと思います。本当にお疲れ様です。

 

筆者は暦通りのお休みで、ここ数日は筋トレしたり本読んだりの日々を送っておりました。

ビバラ2日目のチケットも早々に取っていたのですが...客層が読めなかったことと、その中で万が一何かあったときに好きなもののせいにしたくないというのが大きく、今年も断念しました。行かないとやはり後悔は残るものの、好きなロックバンドが大きい音鳴らせたようなのでとりあえず一安心。

トレードもマッチしなかったので、筆者の1万円は「鹿野淳さんに託した」ということにしています。ピロウズファンとしてはあまり良くないけどどうか見逃して。

 

 

さて、なんだか最近好きなアーティストたちが新曲を出してまして。GWフェスを羨む気持ちを昇華(あくまでも消化ではなく昇華)するために、自宅で新曲縛りのフェス開催しちゃおうかな。Tシャツ何着よう...思いつきでありながら意外にわくわくしてきました。

 

 

本日のタイムテーブルはこちら。

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「えーどうしよう、全部観たくてご飯食べる時間ないわ」「移動間に合わないかも」ってやつやりたいな〜!!!!!!

 

 

そんなこと言ってるうちにトップバッター始まっちゃう...野菜の肉巻き(梅味・チーズ味)とれんこんチップス、ビールで優勝してきます。

 

 

 

 

19:00~ねずみ浄土/GRAPEVINE

ねずみ浄土

ねずみ浄土

こういうベテランバンドを小さいステージに配置するフェスの風習ほんと良くないと思う。バインを一番大きいステージの大トリに入れるフェスがあったら全国どこでも行く。

今月26日に約2年振りにリリースされるアルバム「新しい果実」の1曲目。3月頃にリリースされたロック全振りの"Gifted"も収録されているのだけど、"ねずみ浄土"はネオソウル、R&Bテイストで、前作「ALL THE LIGHT」の1曲目"開花"と同様にいきなりボーカルが入るスタイル。日本語の韻の踏み方お洒落だよなあ。田中さんの歌い方によって踏めてるものもあって凄い。

旧約聖書日本昔ばなしが同居してるの不思議...でも宗教の匂いは強くない。米津玄師もそうだけど、宗教をルーツとした歌詞あれど楽曲として宗教が強過ぎないっていうのはリスナーにとっても吸収しやすいと思う(特に日本は)。音楽は極楽浄土的だけど、歌詞はもっと現実的で三悪趣とか普通に登場しそうなのがとてもバインっぽい。

歌詞に「復楽園」が出てくるの、やっぱりジョン・ミルトンなんだろうか。

 

 

 

19:10〜名悪役/フレデリック

名悪役

名悪役

フェスで観るフレデリックも好き。リハの時スタッフさんにめちゃくちゃ礼儀正しいんだよな...

《思い出にされるくらいなら二度とあなたに歌わないよ》というフレーズが脳に刺さって抜けない。このバンドはサウンドが本当に特徴的で、一部分聴いただけでも「この音はフレデリックだな」とわかるのに、新曲を出す度にそのサウンドの幅が広がって洗練されていくのが面白い。彼らはフェーズによって軸となる曲を持っていると思っていて、最近だと「飄々とエモーション/シンセンス」のEPが本当に印象的だったのだが、"名悪役"はフレデリックをまた一段階上のフェーズへと連れていく一曲となるのではないだろうか。
タイトルにもあるようにフレデリックは(というより康司さんが?)ダークヒーローのように「表とは反対にいる人々」を主眼とするのが上手いなと思う。ディズニーのヴィランズがイメージに近い。メインストーリーではあくまでも悪役に置かれているけれど、その人にはその人の物語があって、愛情があって、人間模様があって...見る角度によって色々変わるよね。義経を主軸に置くと頼朝が悪者に見える、みたいな。

 

 

19:20〜アカシ/XIIX

アカシ

アカシ

  • XIIX
  • J-Pop
  • ¥255

サポートじゃないすってぃーがフェス出演してる〜エモい〜(気分だけはフェス)

そういえばアルバム「USELESS」のレビューほとんど書いてたのに何かで詰まってそのままにしてた。ちょっと後で見直そう。いいアルバムでした。あとツアータオル可愛い、欲しい。

アニメ「ドラゴンクエスト ダイの大冒険」エンディング。所々のオケ音がバンドの音と絡んでいて、アニメタイアップ感と華やかさが同時に生まれているのが凄いなと思った。Bメロにちょっと不協和音入れたりボーカルエフェクトかけたりの遊びが癖になる。

正直結成当時と比べるとこのバンドへの興味が薄くなってきているのは認めなくてはならない。2人ともこのバンドが出来るもっと前から好きで追ってきた人達だし、XIIX的な音が掴めてきて本当にどれも好きな曲なんだけど、好きを超えてこないというか、非常に説明が難しいのだが...この後1年のうちに音源でときめかなければライブはパスしようかなと考えている。

 

 

 

19:30〜3分29秒/ヒトリエ

3分29秒

3分29秒

アクト直後の斎藤宏介さん、袖で見てたりしないかな(楽しいね) 2分くらい押してない?(楽しいね)

アニメ「86ーエイティシックスー」のオープニングテーマ。相変わらずプレイヤー全員バケモノで笑うしかない。スリーピースのロックバンドの皆さん、焦りません?自分がスリーピースやってたら絶対「こっち来んな」って思う...

ヒトリエについて話すときwowakaさんのことを都度引き合いに出して良いものか悩むのだけど、《愛憎、二転三転、グレーゾーン》とか入れてくるあたりそれは良いということなんだろうな...動き出した3人の強さにいつも泣いてしまう。

ところでベースどうなってるんですか?いつもだけど狂ってて圧巻。リズム隊というよりギターサポート・メロディの支えみたいになってて以前より前面に出てきたかなという感覚があった。

ちゃんと3分29秒。シングルも楽しみ。

 

 

 

19:40〜Shaft of Light/岡野昭仁

Shaft of Light

Shaft of Light

岡野昭仁さんを呼んでくれるフェスなんて信頼しかないよねわかる

昭仁さんのことはアポロ11号が月に行ったときから追っているので彼の歌声をそれなりに長い時間聴いている自負はあったのだけれど、まだこんなにブラッシュアップするのか...とまた惚れ直してしまった。若手に影響されていると仰っていたし、先日の配信で「ポルノグラフィティに還元する」というようなことも仰っていたので、ソロでやりたいことたくさんやってほしい。

バンドは歌謡っぽいロックが得意だと思っているので、スタイリッシュな曲調でウィスパーとか重ねられると本当に...新しい扉開いちゃう...

ポルノメンバーや本間さん以外の人が作った曲歌うと全然印象違う。辻村有記さんありがとうございました...

 

 

 

19:50〜きらり/藤井風

きらり

きらり

  • 藤井 風
  • J-Pop
  • ¥255

藤井風良い時間帯だなあ、前方埋まるのめちゃくちゃ早い〜!!ヒトリエから待機しててよかった!!!!(楽しいね)

「Honda All-New VEZEL e:HEV」のCM用に書き下ろした一曲。評価を見ているとSuchmosの"STAY TUNE"についても触れられていることが多くて嬉しい。VESELのCM曲って軒並みセンス良くて、ちゃんとドライブで聴きたくなる曲が揃うの凄いなと改めて。

爽やかさと気持ち良さがカンストしてる。ご本人が意識してるのかどうかわからないけど、彼の楽曲には色んな"風"が吹いているなあと思う。この曲はそよ風みたいなみずみずしいイメージ。

《どれほど朽ち果てようと最後にゃ笑いたい 何のために戦おうとも動機は愛がいい》の部分が好き。"帰ろう"を聴いたときも思ったけれど、彼には人生のどれくらい先まで見えているんだろう。遠くまで見渡せていれば、今この瞬間のこともちゃんと愛せる気がする。

先日フェスで披露されたらしい。早く生で聴きたい...(設定の崩壊)

 

 

 

20:00〜不思議/星野源

大トリはもちろん星野源。フェス野源さん久々では?!「星野源しか出ない夏フェス」じゃなく、またいつかフェス出てくれるんですかね...

ドラマ「着飾る恋には理由があって」の主題歌として書き下された楽曲。

星野源久々のラブソングは、愛を描くというよりも愛を定義するに近い気がする。サウンドが纏うきらめきみたいなものが、自分の中では幼少期見た色んな都市の夜景を想起させる。小さい頃ってなんでも美しく見えませんでした?見慣れていなかったからだと思うけど、見るものすべてにわくわくしてたな...しんどい。

話を戻して、ラブソングに限らず星野源の楽曲で好きなのが(ほとんど毎回言っているのだけど)「二つは一つになれない」と歌っている所。どんなに愛し合っていても、きつく抱き締めても、交わっても、他人は他人のまま、一と一のまま。本当に好きな考え方だし、彼の楽曲のおかげで自分がそうでありたいと無意識に思っていたことに気付けました。

一になれなくても、他人同士のままでも、《二人をいま 歩き出す》んですよ...頭抱える。

 

 

 

 

 

余韻が凄い。衝動的かつ簡易的だけど結構楽しかった。楽しいは自分で作っていかなくてはですね。

 

そしてやっぱりいい曲を浴びてる時間が一番幸せです。自宅フェスのいい点はこのままお風呂にダイブできる手軽さ。悪い点は今すぐにフェスに行きたくなっちゃうところ。やっぱり直に浴びたい...越えられない壁...

 

夏フェスも無事開催されて足を運べますように!皆様どうか健康で!

 

 

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UNISON SQUARE GARDEN TOUR 2021「Normal」追加公演(3/23)

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あんなにチケットが取れなかったのはUNICITY会員ライブ「UNICITY Vol.1」以来だと思う。何回応募しようとも入場の権利を得ることが出来なかった。

 

2月2日〜3月2日の約1ヶ月、4都府県8公演を行った「Normal」ツアー。昨年末からチケットの先行が行われており、遠征をしない範囲で全ての先行に応募したが、ことごとく打ち砕かれてきた。蓋を開けてみれば2枚応募なら当選の可能性が高かったようだが、これに関しては掘っても仕方ない。一緒にライブに行く友達などいないし、今となっては割り切れている。

 

以前好きなミュージシャンに「チケットが外れた時は平気な顔しないで悔しがってくれた方が嬉しい」と言われたことがあり、それ以来外れたらきちんと悔しがることにしている。この期に及んでUNISON SQUARE GARDENのツアーに行けないというのはかなり辛かった。仕事中に当日券が出たのを友人がわざわざ教えてくれて挑むも呆気なく散った。あれは思い出しても虚無。

 

それが割り切れたのは、追加公演の一報が入ったからだ。3月23日、24日の2日間、ライブハウスではない少し大きな会場でやりますよ、と。

しかも落選者の優遇措置があった。広い会場だからいずれにせよ希望者は皆参加出来たのだろうが(素晴らしいことだ)、行けなかった人にちゃんと見せてやりたいと言われているようでこれはとても嬉しかった。

 

世はこんな風だけど、お互いに日々息をしている。それを実感したい。ならば今、見に行かなくては。

 

 

前置きが長くなった。

 

 

3月23日、神奈川県・ぴあアリーナMMにて「Normal」の追加公演に参加した。

ぴあアリーナMM。昨年4月にこけら落としの予定であったが延期となり、同年7月10日(情報誌「ぴあ」の創刊日)にようやく開業した。

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今回は施設内をじっくり見る時間もなかったが、かなりコンサート・ライブに特化した施設という印象。音響・照明・席配置・動線...どれを取ってもスポーツ観戦等に転用することはあまり考えていないように思えた。

 

筆者が横浜慣れしてないこともあるのだが、あのあたりは最寄り駅が多くて誘導が大変そうだなとも感じた。今度は有休取って周辺を散策してみたい。

 

 

 

さて、今回のツアーは昨年の「LIVE(on the)SEAT」とは異なり、立って楽しむことが許された。声さえ出さなければ。

座って見るのもあれはあれでかなり好きだったのだが、やはり立って見ることに慣れているからか安心感や高揚感が強かった。

それより前後左右が空席になっていることの快適さを完璧に覚えてしまってやばい。もちろん運営のことを考えればフル動員が理想に決まっているのだけど、すぐ隣に人がいる世界線からとっくに抜け出てしまった。

 

この年齢になってようやく思う、椅子があってその上立って見られるというのはなんとありがたいことか、と。筆者この日仕事がギリギリでスーツで参加したのだが(本当はプライベートと分けたいのでライブ会場では指定席でもスーツ等仕事着では入らないようにしていた)、なんとか浮いていなかったと思う(思いたい)。仕事帰りにふらっと寄れたのはちょっと嬉しくも誇らしくもあった。

 

 

筆者はこの日アリーナ下手前方の座席。

館内アナウンスとVINTAGE ROCK若林さんからの案内を経て、いよいよライブスタート。

 

"絵の具"で入場する当たり前の光景も本当に恋しかった。歓声は上げられないが、会場にいる人々の期待が手振りや拍手、空気感で伝わってくる。

 

いかにも「"Phantom Joke"やります!」なキーのセッションから斎藤さんがフレーズ歌って"Phantom Joke"。セッションとよく組み合わせてるイメージだけど付けやすいのかな...後述するがこの曲を際立たせたい意図もあると思う。それにしてもいきなりこれは頭爆発する。

 

続けて"オリオンをなぞる"。普段も好きな歌詞たちがより一層心に響く。ボーカル的な意味で配信のとき注目されていた"Phantom Joke"の直後なのに、普通に歌っててシンプルに凄いなと思った。サビ前、観客が歌っていないからこそ聴こえるリズム隊の歌声が良きかな。

 

次の一瞬、何が起こったかわからなかった。"meet the world time"!生きてた!「JET CO.」ほんと大好きなので日の目見て嬉しい。間奏のギターはスーパー斎藤タイムだった。アレンジで繰り出す変態なギターが本当に大好き。

 

貴雄ちゃんの4カウントで既に舞い上がってしまった"アトラクションがはじまる(they call it "NO.6")"。走り出す感じのわくわく感はこの曲特有だなと思う。同期がないけど派手な曲、いいよねえ。

 

斎藤さんの「Normalツアーへようこそ!最後までよろしくっ」から"メッセンジャーフロム全世界"。変な声出そうになった。「JET CO.」ツアーですか...?サビの貴雄ちゃんが楽しそうすぎてこちらまで嬉しそうになってしまった。直後"コーヒーカップシンドローム"に繋げるアルバム再現の流れに鳥肌。

 

"BUSTER DICE MISERY"のことすっかり忘れてた。世界が変わる前の2019年には聴いたはずなのに。「Dr.Izzy」の曲ってやっぱりヘンテコ多いけどかっこよさも兼ね備えてて好き。キメがちゃんと合うの、バンドとして少しもぶれてない証明のようでほんと最強。

 

"instant EGOIST"は無条件で楽しくなっちゃうし身体が動いてしまうね。田淵さんのあれで声出して沸けなかったのがやや寂しかったものの、楽しそうだったので万事良しとした。観客もそれぞれ楽しそうで嬉しかった。

 

そしてなぜかわからないけど"10% roll, 10% romance"でめちゃくちゃ泣いてしまった。なんでだろうね。いまだにわからないのだけど、思い入れが強いのもあるんだろうな。せっかくのライブ、終始楽しく過ごしたいなと思っていたけどやたら込み上げるものがあった。

 

 

斎藤「いやー、こんなにたくさんの人が集まってて、喋ってる人が一人もいないってすごくない...?公式のTwitterとかで当日券あります!って煽ってるツイートよく見たから、さっき袖の所で声が全く聞こえないしお客さん3、4人しかいないんじゃないか?って話してたけど出てきたらこんなにたくさん人がいて、それで誰も喋ってる人がいないって、UNISON SQUARE GARDENのお客さんは本当に人が出来てますね。ありがたいです」

鈴木「サイトウサンカッコイイー!キャーサイトウサーン!」

斎藤「あ、すいません私語厳禁なんで笑」

鈴木「サイトウサンガンバッテー!」

斎藤「ちょっと静かにして笑。...えっと何の話だっけ...あそうだ、"Normal"というツアーをまわらせてもらってるんだけど、ありがたいことにこうやって追加公演をやらせてもらってね。で、何が"Normal"か?って『ライブ出来る環境があるならやるっしょ』ってことなんだけど...このツアーもう一つ実は裏テーマみたいなものがあって、それが何かって言うと『"Phantom Joke"のシングルツアー』という位置付けもあったんですね。ずっとやれてなかったからね。シングルツアーってアルバムツアーと違ってやれる曲の選択肢が幅広いというか...アルバムだと全部で12曲とかだけど、シングルだとカップリングも含めて3曲くらいじゃないですか。だからもう誰も知らないような曲の中から引っ張ってきて引っ張ってきてここまで演奏してきたんですけど、ここからさらに皆さんを置いてけぼりにしたいと思いますので、最後までよろしくお願いします!」

 

 

"RUNNERS HIGH REPRISE"。この曲について書いたブログが最近やたら読まれてるなと思ってたらセトリに入ってたのか!!!自分の勘の鈍さにここまで感謝したことない。

ニゾンなんだけどユニゾンじゃないような、なんだろう、こういう曲だからというのもあるけど、3人とも物理的にピロウズに擬態できるの凄いなと改めて。クラップに関してはみんなでやりたいとか微塵も思わないので、わかる人だけで楽しもうね。

 

"キライ=キライ"。本当に「JET CO.」大贔屓ツアーだなと思うと同時に、いかに今までのツアーであまり演奏されてこなかったかがよくわかってしまう。そのうち田淵大先生の口笛も期待していいですか?

 

カップリングでも"ぼくたちのしっぱい"はシングルリリース後からライブで聴ける機会がまあまあ多くて嬉しい。2番の入り、斎藤さんが入り遅れたのかマイクの調子かわからないけどコーラス強めで、あれはあれでお洒落だった。

 

"流星のスコール"。イントロからとにかく照明が眩しくてなかなか御三方の姿を捉えづらかった。綺麗なんだけどね。見えづらかったからこそ(?)斎藤さんの低めのキーが映えてた。

 

セッションのキーであれ?また"Phantom Joke"?って思ってしまって(そんなわけない)、ちょっと考えちゃったけどオンドラムスタカオスズキでそんな思考吹っ飛んだ。本当にかっこいいよ...イカ状態の貴雄ちゃんのことは全然追ってないんだけど、ヒト状態の貴雄ちゃんはドラムの魅せ方やばくて痺れた...最高だよ...

ドラムソロとセッションから続いたのは"パンデミックサドンデス"でした。赤と青の照明がギラギラしててかっこいい。意外に久々だったのでは?

 

最新アルバム「Patrick Vegee」のツアーも今年予定されているが、アルバムから1曲"スロウカーヴは打てない(that made me crazy)"。《「直球です」》のところ、スタッカート強めで「チョッキューデス!」って感じだったのポップで良かった。アルバムツアー楽しみ。

 

貴雄ちゃんにヘッドホンが装着されたと思えば"君の瞳に恋してない"。この曲、田淵さんが本当にキラキラしててかっこいいんだよなあ...。間奏で田淵さんが斎藤さん側に寄っていって寝転んだと思えば、田淵さんの顔の真上に斎藤さんが立ってギターソロ。それどういうプレイ?サビでマイクに戻るとき、田淵さんの起き上がりの速さは流石。

 

ピンクのライティングで"桜のあと (all quartets lead to the?)"。この曲は本当に終盤が似合うし、明るさの中に終わっていく寂しさも纏っている。貴雄ちゃんの手数よ。

 

ラストに"mouth to mouse(sent you)"は意外だった。この曲は特定のバンドへ向けたものだけど、歌詞が今の状況にとても刺さるからまた新たな意味を持ってここにいるんだなと思えた。《妄想、ブルー、枕、オレンジ》で上から青、下からオレンジの照明が綺麗だった。その後ラベンダーっぽい色になって間奏はオレンジ、更に《さよならが聞きたいんじゃなくて...》のところで再び青に。作品を大切にしてくれるライティング、素晴らしかった。

 

 

アンコールがあったのも驚いた。

予定調和は苦手なんだけど、こんな当たり前も嬉しく感じる。

 

斎藤「普段は『会場の広さとか関係ねーぜ!』とか言ってるけど、やっぱ広い会場最高!笑」

貴雄「こいつ言いやがった、言いやがったよ」

斎藤「.....」

貴雄「反応されないとちょっと笑」

斎藤「あ、マスク着用してください」

貴雄「こっちは準備できてるんだけど笑。いいの?まだ(準備)やってるんでしょ?」

斎藤「ちょっと!俺にしか聞こえない音量で次の曲の合図出すのやめて!笑

緊急事態宣言も解除されましたがまだこんな状況ですし、皆さんにはとっとと帰ってもらいたいんで、1曲だけ!やって終わろうと思います」

 

我々が"さわれない歌"に心臓掴まれてることを完全に熟知されていて苦しい。特に語ることは無いです。はー、最高。

 

 

 

このツアーの何が"Normal"なのか、各自考えることはそれぞれあると思うけれど、個人的には「自分の生活にはロックバンドのライブが無くちゃいけない」ということを再認識させられたライブだったと強く感じている。彼らから強要してくるようなことはないのに、「なにライブ無くても平気なフリしてんの?」と突きつけられたような感覚で、全くその通りなのが悔しくも嬉しい。ライブがなくて平気なわけがない。

 

こんな世の中になってライブ等の音楽活動がなかなか出来ず、(内情はただの客である筆者にはわからないが)解散しなくてもよかったバンドが解散したり、抜けなくてもよかったメンバーが脱退したり、なんだか寂しいニュースが多い。誰かがどうにか出来ることではないのだろうけれど、バンドは生モノであるとより強く感じている。

 

加えて我々も永遠ではない。今をちゃんと捕まえに行かなくては。

 

 

 

UNISON SQUARE GARDEN TOUR 2021「Normal」追加公演(3/23)セットリスト

1.セッション〜Phantom Joke
2.オリオンをなぞる
3.meet the world time
4.アトラクションがはじまる(they call it "NO.6")
5.メッセンジャーフロム全世界
6.コーヒーカップシンドローム
7.BUSTER DICE MISERY
8.instant EGOIST
9.10% roll, 10% romance
10.RUNNERS HIGH REPRISE
11.キライ=キライ
12.ぼくたちのしっぱい
13.流星のスコール
14.ドラムソロ〜セッション〜パンデミックサドンデス
15.スロウカーヴは打てない (that made me crazy)
16.君の瞳に恋してない
17.桜のあと(all quartets lead to the?)
18.mouth to mouse(sent you)

en.さわれない歌

 

 

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星野源 - 創造

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本日2/17、星野源の最新曲「創造」が配信開始となった。任天堂スーパーマリオブラザーズ35周年テーマソングとして書き下ろされたこの楽曲は既にCMで一部分が流れていたが、遂にフルサイズが解禁となった。

2020年は「うちで踊ろう」が一大ムーブメントとなったが、それ以外はどちらかと言えば俳優業に注力していた印象がある。シングルボックスを味わいつつも久々の新曲リリース、本当に楽しみにしていた。どんな曲かな、なんて想像はいつも遥かに超えてくるのだけど。

 

 

 

 

星野源×任天堂

メロディや歌詞に任天堂マリオシリーズへのリスペクトが凝縮されている。ゲームキューブを起動したときに画面でキューブがコロコロする時のメロディ、レベルアップやファイアボールの音、ゲームのBGM等、多くの人が聞き覚えのあるゲーム音が飛び交う。歌詞にも"直接"、"枯れた技術の水平思考"、"独創"(「独」を「いち」と読むセンスに痺れる)、"花札"...任天堂を思わせるワードに関連したフレーズが次々と出現する。

 

この曲を聴いていると、ゲームソフトを買ってもらった時の高揚感や、起動する時の嬉しすぎて泣きそうになる感覚、30分(我が家ではゲームは1日30分までと決められていた)で目標達成するための思考回路...色んな感覚が自分の記憶の中から鮮明に湧き上がってくる。音にまつわる記憶って凄いな、と思いつつ、マリオシリーズサウンド達にも敬意。余談だけどマリオパーティ2のバトルゲームが始まるときの音楽が好きなんですよね。

 

 

星野源×日本

日本が誇る任天堂に曲を提供できる星野源、シンプルに強い。ドラえもんのときもそうだが日本発の素晴らしいものを正しく楽しく楽曲に抽出していて、日本人であることに元気や自信を貰える。

晦日に画面の向こうから「にっぽ〜ん!」と呼び掛けるのに相応しい人物だ。日本的な美しいもの全てに曲書いてほしいくらい。

 

楽しくなりたいから彼の楽曲を聴くんじゃなくて、道標が欲しくて聴いてるのかもしれない。内在的に存在する「日本人的な自信のなさ」に一石投じて欲しいのかも。

無理にアゲアゲじゃなくて、ちゃんと暗いのもいい。暗闇から急に眩しくなったら目がチカチカしちゃうからね。

 

 

星野源×外れ者

《非常識な提案》と《非常識の提案》に泣きそうになってしまった。生み出す瞬間の訝しがられる怖さと、認められる瞬間の誇らしさ。1字の使い分けの上手さよ。

そういえば最近"Non Stop"の《君食べることで》は「君を」なのか「君が」なのか言及しないのエロいな、などと考えていたところだ。

 

《あぶれては はみ出した 世をずらせば真ん中》というメッセージが筆者含め多くの"外れ者"に伝わればいいなと思う。コミュニティの真ん中になれない自分は、真ん中になれるコミュニティをつくればいい。なんだかわくわくしてきた。アーティストのように世の中を動かすような「創造」じゃなくたって、自分の世界を動かせるなら小さなことでもいいよね。それが結果的に誰かの為になったら素敵だな。

 

星野源は今までも人は一人、二つは一つになれないというようなことを歌ってきたが、「創造」することはその前提の上で人と繋がるための手段なのだと感じた。無いなら作る。そう言えばQuizKnockのふくらPが「使う側より作る側が強いの。世の中っていうのはそういうもん」って仰ってたな...

 

 

星野源×生

実体験として《死の淵から帰った》人間が「生きること」を歌うのは物凄く重みがあるのだが、生き返された命が遊ぶことに生きる意味を見出すのは本当に鳥肌が立つ。

これまでも生きなくちゃ、とは思っていたけど、生きるのはただ死なないことではないんだと(当たり前かもしれないが)気付かされた。生きることは生み出すことなんだろうか。生み出す行為そのものが遊びなのかもしれない。えー、人生ってなんか楽しそうじゃん。

 

 

 

ソロ活動10周年を迎え、40歳になった星野源

今後の彼の更なる"ものづくり"に、心も体も踊らされていたい。

 

 

 

 

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TRIBUTE TO TRICERATOPS

2020年をやっと締め括ることができる気がする。

 

 

本日2020年12月30日、TRICERATOPSのトリビュートアルバム「TRIBUTE TO TRICERATOPSがリリースされた。

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2020年に入ったときまだ彼らは「放竜中」。実質活動休止しており、和田唱吉田佳史はソロとして、林幸治はNorthern Boysとして、それぞれの音楽活動を行っていた。いくらあの名曲に"2020"と名付けられていても、本人たちのリズムによっては今年帰ってこないんじゃないかな、それも彼ららしいのかもな、なんて考えていた矢先に突然の「集竜」。再び3人で音を鳴らす瞬間が来た。

後から知ったことだが、世が世でなければ「集竜」はもう少し早いはずだったらしい、とか?まあそれはいいじゃない、間に合ったんだからね。

 

 

そして2020年を終えようとするこのタイミングでトリビュートアルバムのリリースとなった。

参加したアーティストはレジェンドから盟友、後輩まで幅広い。トライセラが歩いてきた道のりに関わってきたアーティストの多さが、このバンドに対する信頼や尊敬・憧憬の念の強さを示している。

 

参加アーティストに筆者の好きなアーティストがあまりにも多くて、自分の趣味を見透かされている気持ちになる。トライセラきっかけで聴き始めたアーティストもいれば別のきっかけで知ったアーティストもいるけれど、きっと何か通じるものがあるんでしょうね。

 

 

さて、早速1曲ずつ聴いていこう。

 

 

 

 

1.ロケットに乗って / 奥田民生

エピソード

トライセラ×奥田民生といえば印象的なのは「12-Bar」かな。佳史さんがトイレ(?)かなんかではけて、戻ってきたら民生さんになっててそのまま"ヒゲとボイン"聴いた記憶がある。話逸れるけどあの時の3人のモノマネ本当に面白かった。侍を舐めたらいかんぜよ...

 

トリビュート

元から民生さんの曲に近いエッセンスを感じていた"ロケットに乗って"。それもあってかどちらかと言えば忠実なカバーに近いけれど、もっと音が濃く太くなっている。ロケットよりもっと地に足が付いた...オートバイとか軽自動車の方が似合う。アウトロのフランジャーエフェクトゴリゴリな所が好き。

 

奥田民生さんにもう1曲カバーしてもらうなら

"TATTO"かなあ。唱さんと民生さん、ボーカルに意外と似たものがあるように感じる。民生さんの歌声でタトゥータトゥータトゥータトゥーベイベ、ってやってほしい。

 

 

 

2.2020 / GRAPEVINE

エピソード

トライセラとは戦友であり、同じ時代を築いてきたバンド。お互いが鏡でありながら、鏡に写したもう1人の自分のような不思議な関係。筆者はどちらかと言えばずっと"トライセラ派"に属していたのだが、バインの「ALL THE LIGHT」(2019年リリース)に痺れ、状況がこうなるまでかなりライブに足を運んだ。

 

トリビュート

どちらのバンドも夢見ていた2020年に、どちらも息をし続けている。トライセラの存在自体に敬意を表したサウンドにくらくらした。

メロディをいじっているところや、曲が進むにつれグラデーションのように色がついていくような感じがバインにしか出来ないアレンジで好き。「真昼のストレンジランド」に収録されていてもあまり違和感ない。

 

GRAPEVINEにもう1曲カバーしてもらうなら

"Vine"って言いたいところだけど"Fall Again"。トリビュートについて考えるもっと前から、サビの部分になると脳内で田中さんがカットインしてきていたというとても個人的な理由で。唱さんが歌うと甘くなるフレーズも、田中さんが歌うと憂いを帯びたりしてこれがまた選びがたい。

 

 

 

3.New Lover / LOVE PSYCHEDELICO

エピソード

今回の参加者の中で筆者がトライセラより先に出会っている唯一のアーティストがデリコです。当時イギリスに住んでいた自分にとってはアメリカ英語との最初の出会いだったかもしれない(違うかもしれない)。

いつぞやのニコ生でKUMIちゃんの歌い方を唱さんが真似しているのを聴いてから、トリビュートで参加するなら"New Lover"一択だなと思っていたのがついに叶ってしまった。

 

トリビュート

NAOKIさんとKUMIちゃんがこれを演奏する想像が昔から出来ていたので驚くこともないが、アコースティックな音色からリズム感まですっかりデリコのもので笑うしかない。ちょっとNorthern Boys方面な感じもまたいいですね。smile/styleのところ、「それ!!!!!」って思っちゃうの許して欲しい。トライセラに発明が多いように、KUMIちゃんの日本語と英語の境目のない歌い方もデリコの発明だと思う。

 

LOVE PSYCHEDELICOにもう1曲カバーしてもらうなら

"King Of The Jungle"と悩んだけどFUTURE FOLDER"。今回のトリビュートを聴いて、メロディにあまり動きのないAメロをKUMIちゃんが歌うの好きだな、と思ったので。

 

 

4.if / スキマスイッチ

エピソード

筆者の姉がスキマスイッチのファンで、よく一緒にライブに行っている。

彼らとトライセラの結びつきはかなり強い。吉田さんはRECやライブのサポートをしているし、唱さんとは一緒に昭和音楽大学で講義とライブを行った「楽演祭VOL.3」に出演。彼らが「唱くん」と呼ぶの結構好き。

 

トリビュート

先述の「楽演祭VOL.3」にて大橋さんがメロディの好きな部分を熱く語っていた"if"。ソウル風のアレンジながら、この曲の持つ繊細な部分をちゃんと汲み取ってるのがいい。

何より大橋さんのボーカルが強すぎる...トライセラの曲に合ってるのはもちろん、声の美しさが最大限に生かされたカバーに脱帽。

 

スキマスイッチにもう1曲カバーしてもらうなら

BPMを落とした"Jewel"やってほしい。原曲はかなりポップだけど、もっとムーディーにしっとり歌い上げる感じのやつがいいな。

 

 

 

5.Raspberry / Base Ball Bear

エピソード

ベボベがリハで"Raspberry"やっていたあの瞬間は一生忘れないと思う。

このバンドは筆者が出会った頃はスリーピースでは無かった。スリーピース代表格のトライセラを同じ輪郭で追う彼らがとても愛おしい。

 

トリビュート

"Raspberry"はトライセラの発明品と林さんもツイートしていたけど、本当にその通りだと思う。こいちゃんが「コピバンに徹した」と言っていたように、どストレートなカバーに仕上げたことがこの発明品に対する最大級の賛辞だ。これを聴いてベボベはスリーピースバンドなんだと改めて思うことができた。

 

Base Ball Bearにもう1曲カバーしてもらうなら

"Going To The Moon"。トリビュートリリース前に寄せられたデリコのコメント動画でNAOKIさんがイントロのワーミーペダルにやられたと言っていたけど、ベボベなら発明品をリスペクトした純粋なカバーが出来る気がする。サビのコーラス、原曲は下オクターブだけど関根嬢の上オクターブを是非聴きたい。

 

 

 

6.Guatemala / OKAMOTO'S

エピソード

OKAMOTO'Sはハマちゃんきっかけで聴き始めたなあ。彼らも「12-Bar」の印象が強い。ハマちゃんっぽく扮した唱さん面白すぎた。そんな唱さんに「俺以外で仕切る男初めて見た」と言わしめるショウくん。そういえばダブルショウだね。

 

トリビュート

"Guatemala"。サイケでエキゾチック、微睡むような幻想的なアレンジでふわふわした気持ちになる。バキバキにロックしてくると思っていたから意外すぎた。これは寝る前に聴きたくなる。

Aメロの上がるところで歪ませないんだ、と思えば1箇所だけ音歪ませてて痺れた。

 

OKAMOTO'Sにもう1曲カバーしてもらうなら

ゴリゴリロックよりムードある曲のカバーが更に聞きたくなったので"GLITTER"。ベースガンガンにしてほしい。

 

 

 

7.赤いゴーカート / UNISON SQUARE GARDEN

エピソード

どちらもFCに加入している好きなバンド。斎藤さんと唱さん、もしくはトライセラの絡みは幾度かあれど、バンド同士がしっかり関わったのは2017年のDINOSAUR ROCK'N'ROLL 7が記憶に新しい。改めて思い返しても凄い夜でしたね。

↑レビュー書いてますのでよろしければ。

 

トリビュート

各所でコラボ経験のある"赤いゴーカート"。この2バンドは住んでいるBPM域がかなり違うので、ユニゾンの手にかかると「生まれ変わった感」が凄い。同じ構成で勝負しなきゃいけないからこそユニゾンらしさフルスロットルって感じ。

《世界は回ってる フルスピードで》→"シュガーソングとビターステップ"のイントロを思わせるドラム+エンジン音のようなベース→《赤いゴーカートにエンジン もう一度かけて 走り出すんだ》の部分が好きすぎる。この曲元々短めだけど今トリビュートで唯一の2分台。

少年たちは今もトライセラを追い続けているんだろうなあ。

 

UNISON SQUARE GARDENにもう1曲カバーしてもらうなら

彼らのカバーは色々聴きたいんですけどやっぱり"LOONY'S ANTHEM"かな...《楽しいことばっか捜すよ 死ぬまでずっとずっと》がバンドスタンスを体現してる感じがするので。

 

 

 

8.シラフの月 / 山崎まさよし

エピソード

山崎さんも「12-Bar」だけど、個人的には「ヤマショウのマーチ」(アコースティックライブ)の方が印象強いかも。"セロリ"また聴きたいなあ。

 

トリビュート

切なさ増し増し大人の恋模様みたいな雰囲気が凄くいい...これは山崎さんの歌声ならではですね。ラスサビのコーラスもお洒落だし。

シラフなのにお酒飲みたくなっちゃう。心地良さと痛みのバランスが絶妙すぎてずっと聴いていたいと思う。

 

山崎まさよしさんにもう1曲カバーしてもらうなら

"Walk In The Park"かな...思い出に耽って切ない気持ちになりたい。転調前のコーラス聴かせてください。

 

 

 

9.New World / 仲井戸"CHABO"麗市

エピソード

チャボさんは本当に、トライセラがいなければ出会えなかったであろうアーティストの一人。以前唱さんがCHABOさんに憧れる理由として「ギターヒーローであること」と「シンガーソングライターとしての世界観を確立していること」を両立させている点を挙げていた。和田唱の、またトライセラの目指す姿である。

 

トリビュート

レジェンドは流石すぎた。ポエトリーリーディングパート心に来るなあ。忌野清志郎を彷彿とさせるようなカバーで、一時代を築いた二人に思いを馳せる。チャボさんのリスペクトアルバムにトライセラが参加していたから今回のトリビュートは嬉しかった。ノリノリで演奏しているのが伝わってくる音源でした。渋くてかっこいいなあ。

 

仲井戸"CHABO"麗市さんにもう1曲カバーしてもらうなら

チャボさんは絶対"New World"だと思っていたから他の選択肢を考えていなかったけど..."彼女のシニヨン"とか聴いてみたいかも。

 

 

 

10.トランスフォーマー / KAN

エピソード

トライセラのファンはかなり親しみを持っているアーティストの一人、和田シャーことKANさん。数多く見ているのに語ることはファントムやサンバなど衣装のことしか頭にない。本当にサービス精神旺盛で素敵な方ですよね(書きながら和田シャーのことしか考えられない)。

 

トリビュート

"トランスフォーマー"はトライセラの楽曲の中でも本当に大好きで、トリビュートでもどなたか選んでくれないかな...と思っていたのでKANさんには感謝しかない。原曲の持つ可愛さをトライセラはロックな音でかっこよくまとめているけれど、KANさんはそのキュートな部分を近未来的なアレンジで惜しみなく抽出した。

ボーカルにもエフェクトかかっててピコピコした雰囲気なのに、サビ前とアウトロラストにしっかりオリジナルのギター鳴らしてくるの最高すぎる。初めて聴いた時無意識に涙出ました。

 

KANさんにもう1曲カバーしてもらうなら

"Happy Saddy Mountain"でしょう。これは即答。是非唱さんをコーラスに迎えて...あの溶けるようなハーモニーまた聴きたい。

 

 

 

11.ラストバラード / Quattro Formaggi(桜井和寿+TRICERATOPS)

エピソード

DINOSAUR ROCK'N'ROLL 6のシークレットゲストは記憶に新しい。桜井さん+トライセラで結成されたバンド「Quattro Formaggi」通称マッジオ、本当にトライセラと桜井さん(ミスチル)のファンしか知らなかったんじゃないかと思うくらい贅沢なボーナスCDでしたね。

 

トリビュート

"ラストバラード"は意外だし、正直もっとミスチルっぽくなると思っていたけれどそんなことは全く無かった。

トライセラの演奏だからというのはもちろんだけど、桜井さんのボーカルがまだ進化しているというのがよくわかる。3人に対するリスペクトと、同じ音楽を作る仲間としての空気感が共存している不思議さが桜井さんの熱量としてボーカルに現れている。ミスチルの最新アルバム「SOUNDTRACKS」も良かったし、彼の進化は本当に留まる所を知らない。

ゴルゴン桜井氏の力強さが3人のグルーヴにマッチしているし、そもそもメロディが良すぎる。

 

 

Quattro Formaggiにもう1曲カバーしてもらうなら

"スターライト スターライト"ですね。今回のバラードとは違う、トライセラの誇る「踊れるロック」に桜井さんの歌声が乗ったらと思うとワクワクする。POPSAURUSとTRICERATOPS

 

 

 

12.Fever / 和田唱&小田和正 (BONUS TRACK)

ですよね!ボーナストラックと言われればこれしかないだろうと思ってました。小田さんもトライセラがいなければ「ドームで自転車乗る綺麗な声の人」という印象しかなかったし凄さを知らないまま今日まで生きてきたかもしれない。

これは購入した人のお楽しみということで。

 

 

 

感想

購入した人のお楽しみで思い出した、ケースの内側の件。開いたら本当に感動しちゃった。本当に豪華なメンツだなあ。

 

トライセラのトリビュートに参加して欲しいアーティスト、カバーして欲しい楽曲がありすぎて、既にボリュームあるのにもっと聴きたいと思ってしまう。これはきっとトライセラの楽曲の美しさによるものですね。

 

彼らの構築してきた音楽は本当に素晴らしく、それに憧れ、賛同するアーティストが多くいるということが改めてわかり、それが形になったことが本当に誇らしいです。このトリビュートアルバムをきっかけに、最高のスリーピースバンドの凄さが更に多くの人々に伝わりますように。

 

 

 

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XIIX - CURIOSITY@新木場STUDIO COAST

直前にCDJ・レディクレの中止/延期検討の一報が入り、参加予定は無かったものの何とも切ない気持ちを携えながら新木場へ。

 

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XIIXが今年1月ぶりのライブ"CURIOSITY"を開催しました。筆者も1月のデビューライブには足を運んでいたのですが、ブログを書くのを失念しておりました...何ならアルバムについても、結成についても触れてない...来年頭あたりに手が動けばちゃんと書きたいと思います。

 

今年出演を予定していたビバラロックでフレデリックの武ちゃんがサポートに呼ばれていたらしく、開催されなかったのが本当に残念。筆者がいつか行けた時に見たい組み合わせです。

 

先日の「THE KEBABS 師走 追加公演」に引き続き立ち位置指定のライブハウス公演で、開演前にマスク着用や声出しNG等のアナウンスがありました。

 

 

 

 

ライブ

曖昧な部分もありますが雰囲気だけでもお伝え出来たら嬉しいです。間違いあったらすみません。

 

19:00、定刻開演。

インスト"White White"を出囃子に、斎藤さんとすってぃー、サポートメンバーのHIRORONさん(DJ)、よっちさん(Dr.)、山本健太さん(Key.)が入場。立ち位置は前列向かって左からすってぃー、斎藤さん。後列向かって左からHIRORONさん、よっちさん、山本さん。XIIXのロゴをあしらったDJブースカバーがお洒落。

 

1曲目は"talk to me"。YouTubeにてセルフレコーディングの様子が公開されている「in the Rough」#01でした。ライブはもちろん制作の過程にも興味があるので、この取り組みが始まったのは嬉しかったなあ。

 

斎藤さんが「お待たせしました、XIIXです!」と挨拶し、"LIFE IS MUSIC!!!!!"。ご時世柄なのか(?)歌い出しの咳払いは無し。1月の時やってたっけ?

Bメロですってぃーがクラップを煽る。あの煽り方、米津ライブの"飛燕"を思い出してなかなか胸アツでした。斎藤さんも歌いながらニコニコしてました。

 

"XXXXX"。間奏のギターのラインに合わせて斎藤さんがトゥルットゥー...って歌ってたの知らなかったです。あれいいな。

 

"E△7"。以前見た時(配信かな?)同期になってた部分のギターを弾いていて、既発曲も色んなトライしてるんだなと。SK's Session初期からある曲なので感慨深さすらありました。

 

"Light & Shadow"。間奏のすってぃーソロ前に「忘れちゃう前に眠くなっておやすみ on the BASS」って歌ってて何その振り方~!上手い~!となりました。ベースソロの音色が好き。

 

"Fantome"。アルバムでもこの繋ぎそのままなので結構お気に入りなのかな。ベースエレキでしたよね?ウッドかってくらいムーディーで聴き惚れてしまいました。ギターのピカちゃんの音と絡んで耳が心地よかった。

今回斎藤さんの真横に腰くらいの机があってペットボトルやタオルが置かれていたんですが、"Fantome"中普通に給水してました。

 

ステージ上には椅子に腰掛けたすってぃーだけになり、"4:43 AM"。ベースだけで構築されたメロディーなのにふくよかで美しい。

途中ではけていた斎藤さんが上手側からペットボトル片手に登場。ギターなしでマイク前に立つ姿が新鮮でした。

 

2人でアイコンタクトし"曙空をみつけて"。

1月はまだメイン斎藤・伴奏須藤感が出ていたものの、今回のライブは全体的に2人の立ち位置が対等かつ信頼関係が築けているんだろうなと感じるシーンが多くて嬉しかったです。この11ヶ月間、人前に立つことは叶わずとも、2人で濃くやり取りしていたんだろうなというのがちょっとしたアクションや会話から窺えました。

この曲は本当に斎藤さんの圧倒的歌唱力にひれ伏す。純粋にボーカリストとしての強みが詰め込まれています。

 

直後に"5:03 PM"で斎藤さんのギタリストとしての魅力も楽しめてしまう贅沢な構成。穏やかなメロディーの中にも光るこだわりも、斎藤さん自身を象徴しているような気がします。

 

ルーパーを使って音を構築していき、"タ映えに紛れて"。1月もそうでしたが、ライブのときはフルバンドで2番があるんですよね...あれも是非音源化してほしいです。歌詞が好き。

 

この後以前披露していながら音源化はしていない曲を1つ演奏してました。あの曲はアルバムに入るのかな...

 

そして本日MVが公開された"おもちゃの街"。

サビに入るときのコードの絶妙な違和感は何なんだろう、とても好きです。「忘れて欲しくない」という感覚はミュージシャンに共通して芽生える心情なのかなと、藤原基央さんのMCや先日聴いたTHE KEBABSの"ラビュラ"を思い出しています。

 

"あれ"はin the Rough#02。

斎藤さんのボーカルテクニックに酔う。上手く言えないけど音から外れても音に戻ってこられるの凄いなと思いました。

途中でバンドメンバー紹介。DJ vs. Key.→Dr. vs. Ba.→Vo.&Gt.→フルセッション、の流れがバチバチにかっこよかったです。メンバー紹介あまり好きじゃないんだけど、サポメンがいる時はめちゃくちゃいいですよね。各々のプレイがじっくり見られて最高でした。

 

"Stay Mellow"。余談ですがこのライブに来る前、グッズの「いつメロちゃん」を抱えて地雷メイクみたいな人がわんさか来るのではとちょっと危惧していたのですが杞憂でした。

同期じゃなく山本さんのキーボードでイントロ聴けるの贅沢ですよね...

Bメロのラップの所、音源よりお行・あ行強めで韻踏んでました。

 

"ilaksa"。ライブで聴くと色気6割増し。同期に入ってるコーラスが高めだからいい意味で楽器化していて、斎藤さんの主旋律がより映えている印象があります。

 

よっちさんのカウントから"Answer5"。コーストのミラーボールガンガンまわってました。白と赤のライティング切り替えがかっこよかったな...特に赤に照らされる斎藤さんに狂気を感じてとても良かったので、あれもう一度映像で見たい。

そういえばこの公演、カメラ入ってました。映像チームはおそらくユニゾンと同じだと思います。円盤楽しみ。

間奏ですってぃーが上手側来てくれたのが嬉しかったです。

 

本編ラストは"Saturdays"。冒頭の《名画のような 夜は去って 時計の針 動き出す》っていうフレーズとメロディーが本当に好きで、ちょっとうるっときてしまいました。あの曲の神々しさ、最後にぴったりすぎる。

 

 

そしてアンコールで再登場。来年出るアルバム"USELESS"(後述)収録の"ユースレス・シンフォニー"のMV撮影を兼ねて披露。

一聴で好きな雰囲気の曲だったし、何よりコーラスを山本さんがやってたのに驚きました。ハモり綺麗。サビのコーラスに"It's oh useless, it's oh useless"みたいなフレーズがあったんですが、そこはすってぃーとよっちさんが歌ってました。

 

そして"Halloween Knight"。最後の最後にこれ弾いて帰るのかっこいいなあ。既にMVが公開されていますが、本日"おもちゃの街"と併せて先行配信されました。この2曲が同じアルバムに入ってるってだけで既に振り幅凄すぎる。

おもちゃの街

おもちゃの街

  • XIIX
  • J-Pop
  • ¥255

Halloween Knight

Halloween Knight

  • XIIX
  • J-Pop
  • ¥255

イントロでゾンビみたいに手をブラブラさせるよっちさんと山本さんが可愛すぎました。

 

 

 

終演後は規制退場で、割とスムーズに出ることが出来ました。

 

 

 

MCとか諸々

「今日はいっぱい喋ろうかな」

って言ったらMCに期待を込めて拍手が起こったんだけど、拍手を受けて「それだと歌わなくていいって言われてる気がして悲しくなっちゃう」ってズボンのポッケに両手入れたまま横揺れしてた斎藤さん。ギターないと手持ち無沙汰なのか寒かったのかポケットインスタイル多かったです。

 

「寒くない?

寒いよね、今めっちゃ手冷たいもん。みんな大丈夫?換気してるからねー」みたいなことを言ってたのに次のMCで「あっつ...」な斎藤さん。

 

11ヶ月ぶりの有観客ライブ

アルバム『White White』の曲たちがようやく報われた」とすってぃー。「有観客ライブなんて言葉以前は無かったからね」と斎藤さん。開催できて本当に良かった。

 

髪の毛

"ユースレス・シンフォニー"のMVを撮るにあたって「色々事情がある人もいると思うので、うつりたくない人はマスクを目元まで上げてください」って言った直後に髪の毛わしゃわしゃしたら両サイドの髪が爆発した斎藤さん。客の何人かがジェスチャーで伝えようとすると「みんなうつる準備で直してんの?笑...え?宏介の髪がやばいことになってる?だってよ」とすかさずすってぃーが拾ってくれました。指摘されてるのに「こういうスタイリングだから」みたいな堂々とした表情で全然直そうとしない斎藤さん。すってぃーが整えてあげてました。平和。

ちなみにすってぃーは前日髪染めたそうです。

 

今後のXIIXについて

のアナウンスがあり、ライブ後22:20に"おもちゃの街"のMV公開、日付変わって0:00に"おもちゃの街"と"Halloween Knight"の配信開始、来年1/30にこの日のメンバーで配信ライブ、そして2/24に2ndアルバム「USELESS」発売決定。盛りだくさんで嬉しいですね。

 

告知してるとき後ろで顔を見合わせて拍手してるサポメンが最高でした。サポメンでありながらこのバンドのファンでもある、みたいな...いい関係が構築できているんだろうなと感じました。

 

ユースレス、と発音したときに斎藤さんが「みんなが想像してるユースレスと違くて...」って仰っていて筆者は違うユースレスが全く想像出来なかったのですが、Twitterで「youthlessを指していたのでは?」と教えて頂きました。uselessの方がポピュラーでは...?

それは良いとして、アルバムが本当に楽しみですし、アルバムリリースということはツアーも期待しちゃっていいのでしょうか...?わくわくが続いていくのが本当に幸せですね。

 

in the Roughシリーズの曲たちもいつかまとめてフル音源欲しいです。今作には収録されないようなので今後に期待しましょう。

 

 

本当にいいバンド。トイズが力入れたくなるのもわかる。

 

 

 

 

2020.12.21 XIIX CURIOSITY@新木場STUDIO COAST

セットリスト

SE.White White

1.talk to me(in the Rough#01)

2.LIFE IS MUSIC!!!!!

3.XXXXX

4.E△7

5.Light & Shadow

6.Fantome

7.4:43 AM

8.曙空をみつけて

9.5:03 PM

10.タ映えに紛れて(2番あり)

11.タイトル不明(披露済・未音源化曲)

→2020.12.23 07:22追記、この曲は"Regulus"だそうです、ナタリーのレポより

12.おもちゃの街(新曲)

13.あれ(in the Rough#02)

14.Stay Mellow

15.ilaksa

16.Answer5

17.Saturdays

 

en1.ユースレス・シンフォニー

en2.Halloween Knight

 

 

 

 

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THE KEBABS 師走 追加公演@HEAVEN'S ROCK さいたま新都心 VJ-3

12/14,16に行われた「THE KEBABS 師走」の抽選で外れた人を対象に、救済公演として「THE KEBABS 師走 追加公演」が埼玉県・HEAVEN'S ROCK さいたま新都心 VJ-3にて開催されました。

 

 

筆者、実に10ヶ月ぶりのライブハウス。

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新都心のヘブンズロック来るのも5年振り。まさかケバブスで来ることになるとは。北与野駅のロッカー、値上げしました?真偽不明。

 

 

 

駅から会場までの3分程の道のり、「ライブ行きます」みたいな格好で歩くのは若干肩身の狭さがありました。実際は暗いし誰も見ていないだろうし、コロナ禍に染まった自分の被害妄想みたいなものなのでしょうけど。対策ちゃんとしてるし後ろめたいこと何も無いし、もっと堂々と歩けば良かったな。気持ちがバンドに失礼だったと反省。

 

 

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検温→チケットセルフもぎり→会場内へ。

フロアには番号と足のマークが書かれた紙が張り巡らされています。下手前方から1番、2番...と並び、横に10人、縦は9列くらいでした(80数名)。

筆者は珍しく引きが良く、2列目下手側に自分の番号を見つけました。

 

 

開演時刻になるとまずはVINTAGE ROCKの若林さんが上手側から登場。来場への感謝と、注意事項(指定位置で楽しむ、マスク着用、声出さない、ちゃんと盛り上がる等)のご説明。

 

 

そしていよいよTHE KEBABS 登場。

14日、16日の公演とは違いこの日は配信がなかったので、メンバーも自由にやれるぜわーい!問題発言しても大丈夫!ってキャッキャしてました。来た人とだけ共有できる空間みたいなのいいですね...ブログでわざわざ文字にするのも野暮なので、ライブについてはサッと触れる程度にしておこうと思います。

 

 

 

 

ライブのこと覚え書き(脈絡なし)

THE KEBABSのライブは結成時からほとんど欠かさず行っているはずですが、配信を除けばかなり久々に感じました。相変わらず緩くてわちゃわちゃしてるのにバカテクミュージシャンしかいなくて終始笑ってました。

 

セトリはこちら、プラスアンコールで"猿でもできる"。田淵さんが「久々にアンコールという概念を味わってる気がする」って仰ってました。

地方で「アンコール!アンコール!」って呼ぶ所ありますよね(どこか忘れましたが)。あれはあれでわくわくしたんですが今出来ないのが残念ですね。

 

ヒット曲の一節でアンコール呼びたい派vs.手拍子でアンコール呼びたい派の戦いにはなるべく関わらないようにしていると田淵さん。ユニゾンのオタクは「みんなで〇〇歌ってメンバー呼びましょう!」みたいなやつ見たことないしこれからもないと思いますけど、界隈によっては激しいですからね(何かを思い出した)。

 

 

 

"ホラー映画を観よう"、佐々木さんのボーカルの色気を全部凝縮していて本当に好きな曲です。3人が終始息をひそめてバンドに徹してるのもいい。

 

新曲の"ラビュラ"は新代田に行った人たちの評判が良かったのは目にしていたのですが、配信も購入していなかったのでこの日初めて聴きました。なんせ落選しましたし、配信プラットフォームがZから始まるやつだったので...

 

田淵さんが「配信ライブが完全に下火」と各所で仰っていますが、筆者の体感としては以下の理由で配信ライブを積極的には買わなくなっているなと感じます。

1.規制はあるが有観客ライブが再開しつつある

2.自宅にいるとそれなりに色々やることがあるので集中して配信ライブを観る時間を多くは取れない

3.距離の問題がないため全部観ようとするとお金がかかる→購入する配信を絞る

4.有休取って行くことも多かったので、ライブ前後の買い物や飲食含めて「ライブ」だったことに気付いた。非日常・休みに分類していたものを日常(自宅等)に引っ張り込めない

 

4についてはご時世柄の難しさもあると思いますが...例えば映画の舞台挨拶ライブビューイングは会場とは別の「映画館」に足を運んで観ますよね。これは「非日常」だと思うんです。今はほんとに状況が状況なんで各デバイスで観るしかありませんが、それこそライブを全国の映画館で生中継とかいいなあとぼんやり考えてました。調べてないけどおそらく以前にもやってたアーティストいるんでしょうね。

 

でも実際自分がライブ行っててカメラ入ってると集中出来ないかも(どっち)。

演者以外がステージにいるとそわそわしてしまうのでどうにかして端から撮って欲しい気持ちはあります。

 

 

 

非常に話が逸れましたが、"ラビュラ"とにかく沁みました。ケバブスであまりしんみりすることないけどこれは浸れる曲ですね。曲後すぐ「いい曲」と佐々木さん。次の曲に行きつつ照れてる田淵さんも良かった。

まだ音源化していない楽曲たちもそのうちEPみたいにして売ってくれると飛び付いて購入するんですがねえ。

 

そういえば"ラビュラ"の前に田淵さんがご自分でベースのチューニングみたいなのをしてた時にこんなくだりがありました。

田淵「俺これやったことないんだよな...今人生初のことをやってる」

佐々木「凄くない?これだけ生きてきてまだ人生初があるって」

田淵「人生楽しいなー」

佐々木「まじ爆笑なんだけど」

まじ爆笑で片付ける佐々木さん、個人的にかなり好きでした。

 

 

基本MC時は佐々木さんと田淵さんがお話されてましたが、新井さんはプロデュースしたDISH//の"猫"の再生回数が凄い話、浩之さんは青い新車購入の話をそれぞれ振られてました。

 

 

 

位置指定ライブ続けてほしい

今回のライブは入場料+D代+Tシャツ代で¥10,000。利益出せる価格で良いので今後も続けて頂きたいです...

 

まず自分がライブこんな踊り方してたんだ?!という新たな気付きがありました。普段はぎゅうぎゅうのライブハウスで足はあまりリズム取れず、手を上げるか下げるかくらいしか出来ないシーンも中にはありました。ホールでも場所はある程度あるものの左右には人、前後には椅子で動くのにちょっと配慮が要ります。

 

周囲に人間が居ないというのはこんなに自由なのかと。

ストレスなく見られましたし、かつてなく踊れた気がしました。背が高いが故にジャンプし過ぎないように気を使っていたことも初めて自覚しました笑。

 

 

そして視界良好。筆者は前述の通り割と背が高めなので見えないことはあまり無いのですが、やはり小さい箱ですと角度的に見えにくいこともあります。ケバブスなら浩之さんのプレイが今まであまりちゃんと見えていなかったのですが、今回はよく見ることが出来て本当に嬉しかったです。クールな人だと思ってたけど結構目力強めに叩いててそれもまたかっこよかったです。

 

 

位置が決まっているのもありがたい。仕事でギリギリになってしまう日でも自分の場所が確保されているというのは安心感があるなあと思いました。

 

 

 

 

 

 

音楽業界に当たりが強いのは昔から、ならば自分たちでやり方を考えていくしかない。ロックンローラーたちの強さと戦略にまた気持ちを助けて貰った気がします。

出来ることは協力したいなあ。

 

 

久々にライブハウスに行く機会をありがとうございました。

 

 

 

 

 

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佐々木亮介のパねえ 第3回「俺と奈良美智 - Yoshitomo Nara」

※この記事は現在東京都・森美術館で開催されている「STARS展:現代美術のスターたち―日本から世界へ」Podcast佐々木亮介のパねえ 第3回「俺と奈良美智 -Yoshitomo Nara」のネタバレを含みます。これから行く・聴くという方は回避お願い致します。いつもありがとうございます。

STARS展詳細はこちら(外部HP)

パねえ第3回はこちら(Spotify)

 

 

 

第2回飛ばして第3回。

佐々木さんごめんなさい、まだ「TENET」観てないの。「TENET」も観たいし、「魔女見習いを探して」「罪の声」「浅田家」「ドクターデスの遺産」も観たい...どう考えても時間が足りません。以前は夜明けまでバルト9に入り浸るなんてこともやってたけど、この状況じゃなかなかね...といいつつそろそろどれか観なきゃなと思います。

 

 

佐々木さんのPodcastも早いもので3回目、今回のテーマは「俺と奈良美智」。

奈良さんの描く動物や女の子の絵は多くの人に親しまれています。日本のみならず世界で評価されている、現代アートを牽引している一人です。

 

そんな偉大なアーティスト・奈良美智さんに関するフレッシュな話題と言えば、記事公開日現在も六本木にある森美術館で開催されている「STARS展:現代美術のスターたち―日本から世界へ」ですね。先週筆者も足を運んでまいりましたので、佐々木さんのPodcastの内容も交えながら感じたことを書いていきたいと思います。

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STARS展について

6人の芸術家たち

佐々木さんの推察の通り、この展示は東京オリンピックと併せて行われるはずだったのだと思います。ただそれが延期になったからと言って魅力が減るものではありません。むしろ現代美術の変遷をよりアート主体で見ることが出来るので、個人的には面白さが増した気がしています。

 

この展示では6人のスターを取り上げています。草間彌生李禹煥宮島達男村上 隆奈良美智杉本博司。筆者はこのラインナップだと杉本さんだけ存じ上げなかったのですが、こういった新しい出会いも面白さの一つですね。

 

どのアーティストの展示も活動初期のものから最新作まで豊かなラインナップです。草間さんなら水玉、宮島さんといえばLED、奈良さんは女の子と言ったように、自分の中では一言で言える作品のイメージがありましたが、実際にはそんな単純にまとめられるものではないのだなあと感じました。スピッツラモーンズの例を挙げ、「似たようなことの中に進化や成長、幅、美しさがある」と佐々木さん。刮目せねば。

 

アーティストの活動の歴史を追いつつ、何を思ってこの作品を制作したのか、佐々木さんの言葉を借りれば「勝手に文脈を見出してみる」という楽しさを味わって見るのもまた一興でしょう。

 

 

超壁面のプロフィール、「これいる?」

展示の真ん中あたりに、芸術家たちの活動の変遷や「いつ誰にどう評価されたか」といったような内容が壁一面にびっしり書き連ねられているスペースがありました。佐々木さん曰くWikipediaでいいじゃん」、めちゃくちゃわかります~!!!

そもそも筆者は美術館にある長い文章を読まない(読めない)ので、あれだけ書かれてもフォントくらいしか情報が入ってきませんでした。

しかもあの壁面、公式サイトからPDFダウンロードできるんですよ。最初からそれで良くない?

 

まあディスタンス的な意味もあり、空間作りのスペシャリストがいるはずですから、あれは必要な空間だったのだと受け取っておきます。スター達の活動史を理解するには「文章より作品を見るが易し」だとは思いますが。

 

 

美術館でアートを体験するということ

2020年は新型コロナウイルスの流行により何においても「現地に足を運ぶ」ことがかなり制限されました。今回森美術館を訪れたことで、感染防止のための様々なガイドラインに従いながらも「自分の肌で感じることの大切さ」を再確認出来たように思います。

 

佐々木さんが「デカいは最高の体験」と仰っていましたが、本当にその通りだと思います。今回の展示の多くは写真撮影が許可されていて(一部禁止のものもございますのでご確認願います)、お金を払わずともスマホで他人の投稿を見れば何が展示されていたかは大体わかります。それでも、間に何も挟まず自分の目で直接見ることに勝るものはないと思うのです。

 

目で確かめる。肌で感じる。空間に包まれる。作品を目の前にして色々なことを思う。

これからも大事にしていきたい時間です。

 

 

 

奈良美智について

筆者と奈良美智

筆者が奈良さんの作品を初めて見たのは日本に帰ってきていたタイミングでちょうど開催されていた「I DON'T MIND, IF YOU FORGET ME.」でした。それまで奈良さんはドイツで活動されていましたから(今考えると大変烏滸がましいのですが)筆者家族の中では 「海外に住んでいる日本人」としての親近感を持っていました。同じ例で言うと「バムとケロ」シリーズ等を手がける絵本作家・島田ゆかさんにもそんな気持ちを抱いていたなあと、勝手な仲間意識を恥じるばかりです。

 

ルーツを知る

筆者は好きなアーティストのルーツを掘り下げる作業がとても好きで、かなりの時間をかけて行います。もちろんその人たちのバックグラウンドや思考回路、何を考えてこの曲を作ったかということにも興味はありますが、1番は「自分と重ならない部分を知りたい」というのが大きいです。

 

今回のパねえでは佐々木さんがベルギーに住んでいた時のことを話していましたが、筆者もベルギーにいたことがあります。自分と重なる背景や意見と、重ならない考え方や経歴のどちらも正しく分けて受容することを大切にしています。

 

展示にしても楽曲にしても、自分の物差しでしか受け取ることが出来ません。それは決して悪いことでもなんでもなく当たり前なのですが、それだけだとどうしてもこぼしてしまう要素が沢山出てきてしまいます。自身を形成するものだけで吸収することも貴重であり大切ですが、自分が通ってこなかった道を知ることで(それを好く好かないは別として)新しいものの見方を手に入れることが出来るような気がしています。

 

奈良美智のルーツ

STARS展で一番心踊ったのが奈良さんの趣味部屋のようなコレクション展示室。

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奈良さんといえば音楽に造詣が深いことでも知られていますよね。現代美術の巨匠と唯一自分が対等に(はさすがに無理ですが)語り合えそうなジャンル。

奈良さんが生粋のロッカーだからこそ彼の作品に興味を持ったというのも一つあると思います。

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コレクションがずらり。よく知っているものもあればジャケットだけではわからないものまで様々。CD・レコード・置物の並べ方の意図など勝手に想像する

 

「自分が作ったものではなく、美しいと思っているものを見せる」「自分の世界を全部見せてくれる」佐々木さんのこの言葉に尽きると思いますし、それがファン心理として本当に嬉しいのです。

奈良さんの作品を見る前にこのコーナーがあって本当に最高だなと思いました。これらを眺めるためだけにもう一度足を運びたいくらいです。

他人のコレクションを自分の視点で見るのは、その人自身を形成する一部を覗いているかのようで興味深く、非常にわくわくします。

 

 

THE BLUE展

Podcast内で佐々木さんが言及していましたが、筆者も奈良さんのコレクションを見ていたときに「THE BLUE展」のことを思いました。

2016年にafoc10周年記念としてリリースされたベスト盤「THE BLUE」にフィーチャーし、タワーレコード渋谷店の展示スペース「Space HACHIKAI」にて開催されていた催しです。

 

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写真探したらまだありました。もう4年前か

 

佐々木さんの私物レコードプレイヤーや革ジャン、ギター、HISAYO姐さんのステージ衣装など、彼らを構成する様々なものを目に出来た貴重な展示でした。ステージで見る彼らよりも素に近いものを見られた気がしてドキドキしました。

 

もちろん好きな人達の好きなものすべてを理解する必要はないのだけど、彼らの背景を浴びるというか、纏っているものを受容できるような、そんな空間が好きです。

 

奈良さんの作品

Voyage of the Moon (Resting Moon) / Voyage of the Moon

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2006年に制作され、現在は金沢21世紀美術館に所蔵されているこの作品。とにかく大きさが印象的。

これも佐々木さんが言っていたことそのままなのですが、この小屋に詰まった「奈良さんの小宇宙」「箱庭感」にとてつもない美しさを感じました。不可侵領域こそその人の真髄で、他の誰もそれを壊す権利を持っていません。

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立入禁止のテープ。はいらないでねこ


「奈良さんが作った世界だから立入禁止」。入れないからこその尊さ、知りたいという好奇心を掻き立てられます。色々な角度から眺めたり、小窓から中を覗いたり、まさに「アートだけじゃなく多角的は大事」であることを体感できました。

ものの見方のバリエーションもまた人に教わるものなのかもしれません。

 

 

Miss Moonlight

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奈良さんの新作。

佐々木さんはこの作品のジグソーパズルに取り組んでいるそう。「グラデーションが素晴らしいからパズル的に不利」と仰っていましたが、「嵐にしやがれ」でもその塗り重ねた色について言及されていましたね。特に少女の肌の色は近くで見てとても引き込まれてしまいました。

 

奈良さんのインタビューでこの絵は安心や心の豊かさを意図して描かれたと読んだ気がするのですが、絵を見つめているとその寄り添うような空気が自分の中に入り込んできて思わず泣きそうになりました。いまだにこの感情を上手く説明出来ないのですが、これが安堵ということなのでしょうか。奈良さんの作品はいつも、自分の中に上手くしまいこんでいると思っていた弱い部分を優しく引き出してくれます。

 

 

 

総括

買ったばかりのホワイトファルコンにサインもらったり、ラミネートは"奈良さん的"じゃないから消えてしまっても「(いつか)もう一回書いてくれますか」ってお願いした佐々木さん、ただのファンで最高です。

好きなものを好きなように語る「パねえ」も言ってみれば佐々木さんの小宇宙なのであって、それを覗かせてもらってる我々は本当に恵まれているなあと思います。

 

STARS展については「美術展に興味が無い人もスーパー楽しい」と言っていましたがまさにその通りだと思います。訪れる動機なんて「佐々木さんがパねえで扱っていたから」でも「嵐にしやがれで大野くんが訪れていたから」でも何でも良くて、とにかく行ってみて欲しいという気持ちです。

 

筆者は奈良さんが好きで、パねえの主題だったこともあり奈良さんを主に取り上げましたが、他の方の作品も皆さんそれぞれの視点で是非ご覧ください。

 

 

今回のパねえの名言は「国語の教科書は日本文学のベストアルバム」。久々に便覧とか読みたくなっちゃった。

 

 

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【わーい】音楽文に掲載して頂きました

UNISON SQUARE GARDENの8thアルバム「Patrick Vegee」について書いた文章がrockin'on.comの投稿サイト「音楽文」に掲載されましたー!やったー!

↑こちらから是非

 

「音楽文」は以前から気になってはいたのですが一度も投稿したことがありませんでした。掲載可否を判断する審査があるという規約に怯えつつ、何とかここまで漕ぎ着けたことに対する安堵の気持ちが大きいです。

 

普段は単に自分の脳内を整理するような気持ちでこのブログを書いておりましたが、今回は珍しく色んな方に読んで頂きたいという気持ちが芽生え、「音楽文」を書くに至りました。

 

10% roll, 10% romance」のレビューをJAPANの誌面に載せて頂いたのがもう3年以上前だなんて...丁寧に過ごしていきたいものですね。

 

↑このツイートをRT・いいねして頂けると大変ありがたいです...喜びで舞い踊ります

 

鯉の滝登りも引き続き宜しくお願い致します!

以上、ご報告でした。

 

 

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佐々木亮介のパねえ 第1回「俺とPatrick Vegee - UNISON SQUARE GARDEN」

 

意外と喋る男、意外と喋るロックンローラー

 

a flood of circle/THE KEBABSの佐々木亮介さんが今「旬なもの」について語るpodcast佐々木亮介のパねえ」が先日スタートしました。

 

筆者も一応帰国子女で佐々木さんの生い立ち等に共通項がいくつかあり、大変烏滸がましいですが以前からとても親近感を覚えるミュージシャンなのです。育ったカルチャーの中に重なる部分が多少はあるのかなとも感じています。

 

そんな佐々木さんがあらゆるものについて掘り下げるpodcast、第1回は9/30にリリースされたUNISON SQUARE GARDEN8枚目のアルバム「Patrick Vegee」について。ミュージシャン目線でのレビューは非常に興味深いものでとてもわくわくしたので、気になったところをピックアップして感想を書き連ねていきたいと思います。

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※ここからネタバレを含むのでまだ聴いていない方は回避お願いします!

「佐々木亮介のパねえ」はこちらをクリック(Spotifyに飛びます)

 

 

 

 

ルーツ

throwcurveにピンと来い」

「いくら"RUNNERS HIGH REPRISE"で味をしめたからって、アルバムの大事な所に置く楽曲でこんな堂々とinspired by throwcurveって表明する必要ある?」というのがこの曲を、更にはこのアルバムを紐解く鍵の一つになるんでしょうね。

the pillowsUNISON SQUARE GARDEN以上に長いこと愛しているバンドなので元ネタにニヤニヤ出来たけど、正直throwcurveはもっと聴き込む必要があるかも。父に聞いたら家に「リコール」あったのでちゃんと聴いてみようと思います。新たな発見がありそう。

 

 

浮かんでこない「接続詞」

楽曲の元ネタと思われる作品に触れたことがない、という事実に対して「しっくり来ない、わかってない」と正直に話す佐々木さん、めちゃくちゃいいなと思いました。自分なりの解釈もありつつ、真髄には辿り着けないなという前向きな諦念。彼は「アニメ的なカルチャー、ボカロ的なシーン」もわからないと語っていましたが、筆者もこれは同じです。

もちろんUNISON SQUARE GARDENはロックバンドだけが好きな人にも「それでいいよ」という姿勢を示してくれてはいるのですが、アニソンに明るくない自分に心が暗くなることもあるのもまた事実です。それで彼らを嫌いになるなんてことはないし、こちら側の申し訳なさが募るだけなのですが。

だからこそ、そういったルーツと「シンプルなバンドへのルール、ロックバンドへのルーズな憧れ」がパラドックスになっているのかも、もはや接続詞的な要素はあんまないんだと思う、と語る佐々木さんの視点が救いでした。筆者はロック側からしか掘れない人間ですが、それでいいんだと改めて思うことが出来て良かったです。

 

ルーツのルーツ

ニルヴァーナスタイルを真っ当に入れようという気はあまりないのでは、という話。これは理解しているか否かという問題ではなく、例えばピロウズハイロウズ、スロウカーヴのように田淵さんが憧れてきたバンドたちのルーツを間接的に、かつ感覚的に拾い上げているのではないのかなー、と少し思いました。

 

 

タイトル

「"マーメイドスキャンダラス"じゃなくて"スキャンダラスマーメイド"だろ」

全く同じことを思いました。でも田淵さんの頭の中では敢えても何もこの語順しかなかったんだろうなとも思うのですがどうなんでしょうね。というのも、田淵さんって楽曲制作においてはあまり英語の正しさを気にしない人なんだなと最近斎藤さんのインタビューでの発言を読んでいて感じるからです。"fake town baby"の冒頭の母音のはめ方とか、"世界はファンシー"のguitarのイントネーションとメロディの問題とか。英語を使うにも日本語的で(貶してない)、それが彼の書く曲の魅力でもあるのですが。

 

漢字+カタカナ問題

"摂食ビジランテ"について言及した際の「漢字+カタカナ問題」。"夏影テールライト"もそうですね。佐々木さんはこういったタイトルの付け方はやらないそうですが、"君繋ファイブエム"、"無罪モラトリアム"、"高気圧ガール"、"中央フリーウェイ"等、楽曲タイトルにおける漢字+カタカナの組み合わせはいつ発明されたのかというお話をされていました。

筆者も明確にはわからないですが、曲名以前の話で日本語において漢字+カタカナの組み合わせって多くないですか?"感謝デー"、"東急グループ"、"湾岸スタジオ"、"天王洲アイル"、"高輪ゲートウェイ"...語学的にこういう並べ方を好むとかあるんですかね。ちょっと調べてみようかな。

 

cody beats=code/歪

コードいびつ→コーディービーツって知ってました?筆者は今回初めて知りました...これだけ追っててもまだまだUNISON SQUARE GARDENのことわかってないな自分...

 

 

音作り

「色んなビートを乗りこなしてる」

佐々木さんのこの評価が印象的で、これは貴雄さんの力によるところが大きいのかなと素人目線では感じています。シャッフルビートが得意と言われていたけど、言われてみれば確かにそうかもという感じです。番組中のリズム取りで真っ先に思い付いたのが"10% roll, 10% romance"だったけどあれもそうなのかな。

シャッフルビートから話題はピロウズのトリビュートにも発展。佐々木さんは「真っ当にピロウズやってる」のに対して田淵さんは「歪んだピロウズ」っていうの的確すぎるなと思いました。佐々木さんはさわおさんから純粋なロックンロールの担い手として可愛がられているけれど、田淵さんはまたちょっと違って「ロックンローラーとしてど真ん中ではないけれど、超ド級ピロウズ愛と作曲センスでさわおさんまで辿り着いた」って感じ。

 

3人の音

"弥生町ロンリープラネット"のように、バラードだけど歪んだギターを入れたりドラムガンガン入れたりというロックバンド的バラードもUNISON SQUARE GARDENには結構ありますよね。おかげで音の隙間を全然感じません。

3人のバンドは対バンにおいてダイナミクスで不利と言われつつ、UNISON SQUARE GARDENが評価されている点はやはり3人だけでやっているとは到底思えないことを涼しい顔でやってのけるあの職人技でしょう。3人とも身を削ってギリギリまで担いつつ、足りないと思わせない工夫をしている。物凄いバランスで成り立っているバンドですよね。

それでいて多くのバンドが当たり前のようにやっている「バンドのサイズに合わせた音作り」とは全く逆方向に進んでいる。本当に稀有な人たちですね。

 

田淵さんのトレンド

UNISON SQUARE GARDENもa fiood of circleも参加している9mm Parabellum Bulletのトリビュートアルバム「CHAOSMOLOGY」。ここでUNISON SQUARE GARDENがカバーしている"Vampiregirl"がマイナーキーで複雑なアレンジであることから、"マーメイドスキャンダラス"と同時期に録ったのでは?という推察はさすがミュージシャンと思いました。真偽はわからないけど、視点が鋭い。

"Catch up, latency"の間奏で斎藤さんのオクターブ奏法からキメを作りながら絡んでくるあのスタイルも"夏の砂漠"のイントロとスタイルが似ていると...田淵さんの中でその時その時のトレンドがあるのかな。

 

コーラスの発明

"夏影テールライト"のサビハモについて。このコーラスめちゃくちゃ好きなので言及してくれて嬉しかったです。ストリングスを人力で補っているようなコーラスですが、あくまで斎藤さんを立てる仕組みになっているというのは頷けました。

「こうやって発明していくのかな、この人は」と仰っていましたが、発明と引用のバランスが絶妙なのがソングライターとしての田淵さんなのかも。

 

 

ロックバンド

今のUNISON SQUARE GARDEN

序盤でジャケットについて語っていましたね。売れてたらもっと派手にしてもいいのにと唸りつつ、「田淵さんが今いかに説明する気ないか」というフレーズ、「説明する気ない」というのがネガティブな意味でないことも含めとても的確だなと思いました。

シンプルに3人で音合わせるとこうなるんだぜ、ということを説明するだけのアルバム。聴きゃわかるから黙って聴いてろ、みたいな。

UNISON SQUARE GARDENが必要以上に目立ちたがらないのは周知の事実ですが、「マジで写真ちっちゃくないすか?笑」は笑った。

 

覚悟

斎藤さんは"スカースデイル"のような楽曲を書けるし、バンド内でも自分のアレンジを出しているけれど、「UNISON SQUARE GARDENはこうなんだ」というバンドのために徹せることを「覚悟」と表現した佐々木さん。優しさではなく覚悟だと。田淵さんもそれを引き受けて、3人で輝けるところを探す。バンドの深い部分をシンプルに説明した熱いワードでした。「腹を括って自分をユニゾンにカスタマイズ」もその通りだなあと。

「バンドメンバーだからいつもべったり仲良くしてるわけじゃない、それくらいずっと一緒にいるってこと。覚悟し合った関係性がライブに出てる」というようなことも話してました。これに関してはもうこれ以上言うことなし。じゃないと泣いちゃう。

 

 

佐々木とメンバー

佐々木と斎藤

斎藤さんに対して「ジャニってる」は笑った。

「日本人の同性で1番すごいギターボーカリスト」と言ってたけど、やっぱりファンのみならず同業者からの支持が凄いなあ。

「俺がやってること斎藤さんは出来るけど、斎藤さんやってることは俺は出来ない」って結構いろんなすごいギターボーカリストが口を揃えて言うよね。素人から見ても本当に超人だなと思うけど、それは仲間も認めるところなんだなと改めて。

佐々木さんはギターっぽくて、斎藤さんはギターより高い。その声の特徴がバンドの色も左右するのでしょう。

 

佐々木と田淵

仲が良くてもハマる時とハマらない時があって、アリとナシの境目が際どいとのこと。

例えば2人が所属するTHE KEBABSの活動における「どのくらいふざけるか」「やったことないことにどこまでチャレンジするか」。先日筆者も参加させていただいた素人ブロガーのインタビューも新たな取り組みでした。

筆者はこういう質問はしなかったはずですが、「コミックバンドなんですか?」って冗談で聞こうとしてきた人たちがいたのはちょっとびっくり。流石にそういう弄り方望んでないのはわかる。

 

それなのに「グッズを買おうぜ!」の曲ってアリなの?と。これは全く同じことを思いました。グッズ紹介サムいって言ってた人が、UNISON SQUARE GARDENじゃなければそういうようなことするんだー、って。アリとナシの境界線って難しい。

物販をマーチ(merchandise)と呼ぶのはなかなか浸透しなさそう笑。

 

「わかり合えるポイントとわかり合えないポイントがあるのが嬉しい。全部わかり合える必要はない」「わかり合えないってことに気付くのは嬉しい。わかるきっかけになるから」って言ってたのがかっこいいなと思いました。彼らが組んだ当初、「いくら仲良くても音楽性合わないだろ」と思ったものですが、チューニングが合うところと合わないところを楽しむのもまた一興ということなんですね。

 

 

佐々木と鈴木

「こんだけゴチャゴチャしてると(褒めてる)大変ですよね?」って聞いたの、なかなかどストレート。ただこのゴチャゴチャがUNISON SQUARE GARDEN節というか、佐々木さんもわかっていてあえてそれを聞きたかったのでしょう。大変は大変でしょ、と。

でも貴雄さんがライブで同期なしならクリックは絶対聴かないって言い切ったのかっこよすぎるな。本当に野良ドラマーって感じ。

ドラムソロについて「スキルや美学、愛情を表現している」というようなことを言ってたけど、だからこそソロの時間を丁寧に取ることがUNISON SQUARE GARDENのライブにとって重要なんだなといつも思います。

 

 

総括

以上、佐々木亮介のパねえ第1回感想でした。

単に「Patrick Vegee」のレビューに留まることなく、UNISON SQUARE GARDENがどういうバンドなのかという所までしっかり掘る佐々木さんの視点が心地よく、70分あっという間でした。ミュージシャンのレビューって(当たり前だけど)音楽雑誌とは角度が全然違っていて興味深いので、他の人もどんどんトライしてほしい。

「ロックバンドをどう転がしていくかは永遠のテーマ」という言葉に大変心踊りました。次回も楽しみにしています。

 

これを書いている途中にa flood of circleの「2020」が届きました。早速聴こうと思います。

 

 

 

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