7/6、ハンブレッダーズ、ズーカラデル、そしてUNISON SQUARE GARDENのスリーマンライブ「Triple,Trick,Tripper」へ行ってきた。
今年2,3月に行われたUNISON SQUARE GARDENのツアー「Normal」のライブハウス公演にことごとく落選し、完全に「ライブハウスでユニゾン見たい亡霊」と化していた筆者。もうこの日が楽しみで楽しみで仕方なかった。
ライブをやってもらえるだけでめちゃくちゃありがたいのだけれど、ライブハウスという場所はまた特殊な高揚感がある。
本公演は事前に入場者情報をGoogleフォームで送信し、登録完了メールを入場時に見せるシステム。その代わりかどうかはわからないがCOCOAインストールの確認はせず、チケットもぎり→D代支払いでいざ中へ。
1Fフロアは縦15か16列くらい?でパイプ椅子が並べられていた。横は両隣とも席空けなくみっちり。ひと席空けの快適さに慣れてしまったがゆえの怖さもあるけど、毎日の電車だってこんな感じだし騒がなければ同じもの。
18:30、定刻開演。
トップバッターはハンブレッダーズ。筆者は初見。バンドであること以外何も知らないまま来たのだが、なんだか予感のあるバンドだった。トイズファクトリー強いなー。
特に5曲目の"ワールドイズマイン"が好き。調べたらこれからリリースらしいので、こちらは購入決定。
MCでやたら「本当は明るい人間なんです」みたいな話をしてたのが若干残念ではあったけれど(暗さを肯定してくれるバンドが好き)、他の曲も漁ってみたい。
サポートについてはバンドの歴史を知らない人間がどうこう言うべきではないとはわかっていながらも、この日入ってたうきさん?はとても空気感が合っていて良かった。他のサポートも見ていないし調べたら元ギターの方がオリメンかつ現サポートらしく、バンドには色々事情もあるだろうから無責任なことは言えないけど、とてもいいなと思った。
ラストの"ライブハウスで会おうぜ"で客電つくのずるいよね。
2番手はズーカラデル。ライブハウスで見るのは3回目。吉田さんの片言の「アリガート!」と超早口の「ありがとうございます」が入り交じる感じ、なんだかシュールで静かに笑ってしまった。
彼らの温度感、ずっと変わらないのでたぶん一生好きだな。"アニー"を初めて聴いた時の感覚のまま今日まで来てる感じがある。
4人編成の彼らを初めて見た。最初あれ、スリーピースなのに、と思ってしまったものの、あの形も凄くいい。なにより吉田さんが「ライブも楽しいけど、練習が本当に楽しかった」と仰ってたのが印象的だった。
ライブ初披露という"未来"も沁みた。この時代に辞めなくていいバンドまで散ってしまった悲しさや、失った色んなことに思いを馳せて虚しくなるときもあるけど、そんな中でこれからに向かって走り続けられるバンドには、執念に似た強さがある。いつかまたワンマン行きたい。
そしてトリはUNISON SQUARE GARDEN。セットリスト見ていただければおわかりだと思うのだが、確実に「殺りにきてる」セトリで久々に全細胞が声を枯らした。自分たちを慕う後輩たちも、自分たちを見に来た客たちも、全て置き去りにするバチボコアクト。ずっとこれが見たかった!!!!!!
"場違いハミングバード"で全てを悟る。生きて帰れるかな。この日はBPMがバカ早いみたいな感じではなかったのだけれど、あの新木場の空間の何かが弾ける音がした。パイプ椅子が並んだ「指定席」の会場が一瞬にしてライブハウスと化した瞬間だった。
Twitterにもちょろっと書いたのだけどマイクが低かったからこその斎藤さんの仕草がとても良かった。以前ラブシャかロッキンのリハの時マイクの色んな角度から声を当ててる様子が見えて、「下から当てるとこういう歌い方になる」みたいな美学があるのかなと勝手に思っていたので、本人的にはやりづらかったかもしれないけれど。
"天国と地獄"のイントロで「UNISON SQUARE GARDENです!」はもう全ユニゾンオタクが好きなやつ。機材トラブルに見舞われてベース交換してた田淵さんもガンガン走り回ってて笑った。
"MR.アンディ"のイントロで歓喜したのも束の間、ロックバンドが音を鳴らす上で緩やかに回転するミラーボールを見てなぜか泣いてしまいました。「思い出しては」のアレも本当に好き。
"夏影テールライト"→"Phantom Joke"のアルバムの流れも再現しつつ、"流れ星を撃ち落せ"、"リニアブルーを聴きながら"みたいな曲も混ぜてくるの本当にね...マイクの高さが低いとかカウント噛むとか機材トラブルとか色々あっても気にならないくらいの覇気で宣言通りの「大先輩の圧巻のステージ」だった。
"シュガーソングとビターステップ"も生きてた!!良かった...ツアーではあまり顔を出さなくなってきたのでこういう単発イベントで聴けるのが嬉しい。
アンコールも貴雄ちゃんがヘッドホンしてたので「まさか赤青照明のあの曲では...?」と思ってたけど"君の瞳に恋してない"で多幸感畳み掛けてきたのである意味安心したラストだった。
3つのバンドの共通点はやはり「楽しみ方を客に委ねてくれる点」だと思う。音楽的にはあまり似ていないと思うし、ピロウズ好きを拗らせたあのベーシストなら「君たちユニゾンのこと好きなわりに全然影響受けてないよね」とか言い出しそう。
制約を受けた客の前でも普段と変わらぬアクトが3バンド共に成立していたのが丁度いい温度感と距離感の功績だなあと感じた。
ライブハウスで対バン、最高すぎた。2020年3月に行われるはずだったLIVE HOLIC extra vol.4が中止になり、対バンでの無敵UNISON SQUARE GARDENを見られなかった無念がこの日報われた気がする。
ロックバンドを浴びるって本当に最高。行けない期間を経たことで、彼らの音をいつでも欲していることに改めて気付いてしまった。浴びないと生きていけない自分のためにも、ライブハウスやそこで生きる人々の支援を出来る範囲でしていきたいなと感じた公演だった。
2021.07.06 VINTAGE LEAGUE 2021 「Triple,Trick,Tripper」@USEN STUDIO COAST
セットリスト
ハンブレッダーズ
1.銀河高速
2.ユースレスマシン
3.ユアペース
4.ファイナルボーイフレンド
5.ワールドイズマイン
6.弱者の為の騒音を
7.ライブハウスで会おうぜ
ズーカラデル
リハ.TAPIOCA
1.トーチソング
2.アニー
3.スタンドバイミー
4.ころがる
5.未来
6 漂流劇団
1.場違いハミングバード
2.天国と地獄
3.流れ星を撃ち落せ
4.MR.アンディ
5.夏影テールライト
6.Phantom Joke
7.リニアブルーを聴きながら
8.シュガーソングとビターステップ
en.君の瞳に恋してない
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