鯉の滝登り

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アンコールとはなんぞや

現在開催中のUNISON SQUARE GARDENのツアー「MODE MOOD MODE ENCORE」。2018年11月に終了したツアー「MODE MOOD MODE」の再演・追加公演という位置付け。

例によって今回の「〜ENCORE」でも鈴木貴雄さんプロデュースのグッズが発表されたのですが、そのキャッチコピーがとても素敵なのでご紹介します。

 

もう一度やろう。拍手が鳴り止まないから。

UNISON SQUARE GARDEN dr.鈴木貴雄
 

UNISON SQUARE GARDEN TOUR 2019「MODE MOOD MODE ENCORE」Official HPより

 

フロム鈴木さんだけど、田淵さんっぽさもあってなお良し。バンドで空気感を共有出来ている証拠でもあるのかなと嬉しくなります。

 

会場を手配したりチケット先行の準備をしたりと開催への用意があるので急に決まったわけではないと思いますが、「拍手が鳴り止まないから」もう一度やってくれるというその心意気が刺さります。

 

 

ところでアンコールってなんでしょう。

encore noun[C] UK /ˈɒŋ.kɔːr/ US /ˈɑːŋ.kɔːr/ 

an extra song or piece of music that is performed at the end of a show because the audience shouts for it

Cambridge Dictionaryより

訳すと「観客が叫ぶことによってショーの終わりに追加で披露される曲や音楽作品」ってことですね。encore自体はフランス語が語源だと思いますが、フランスの人ってbisって言いますよね(詳しくなくてすみません)。

 

観客からの賛辞、おかわりみたいなもんですよね。演者は本編が終わって袖にはけてしまえば観客の様子はわからない(会場によってはモニターもあるけど)。だからこそオーディエンスは音を出しておかわりするわけです。「素晴らしかったからもう少し見せて/聴かせてください」と。

拍手で呼ぶこともあれば、歌うこともある。「アンコール!」っていうシンプルな掛け声もある。何かしらの形で呼ぶ。演者はそれに応えてくれるときもあるし、くれないときもある。会場の時間制限とか、演者の機嫌とか、まあいろいろあるだろう。とりあえずライブ等のショーにはそういう習慣がある。

 

 

その習慣が、最近では当たり前になりすぎている気がする。アンコールで披露する曲も固定、もしくはローテーション。演者が出てこない回は少ない。全国ツアーならすべての公演を(ほとんど)同じセットリストにする効果はあるのかもしれないが、それにアンコールまで巻き込んでいる。

当たり前に出てくるものだと思っているから、観客も呼ぶことをサボる。特に音を出すことも無く、ただその場所で待っている。

 

もちろん無理にアンコールを求める必要はない。本編で満足したなと思ったら、またはもういいやと思ったら、その場で帰っていいのだ。そもそもライブの途中入場・途中退出は認められているのだからいつ出たっていい(この話は掘ると長くなるのでまた後日)。

 

1番意味がわからないのは、求めないのにその場にいることだ。意思表示をしないのに出てくるものだと思ってしまっている。なんとも惰性の滲む空間である。

大半の人は拍手なり声を出すなり何らかのアクションをしているため、それに任せている人もいる。いやいや、あなたの意思はどうした。

 

いろんな事情でそういう行為が出来ない人もいるだろう。それはわかる。そういう方々を除いても、ただ手元の画面を眺めているだとかはちょっと勿体ないなあとお節介心が牙をむく。

 

 

本編が終わったにも関わらず、またステージに上がってくれて、追加で演奏してくれる。ここに価値を感じる人間でありたい。工夫してくれるアーティストも増えたらいいなとこっそり願っています。ステージ出てから話し合ってるの見るの、結構好きなんです。

 

 

 

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