DANDANANDDNA、NOOK IN THE BRAIN、BABELは大事に仕上げてるので近いうちにこっそり上げます。パスピエが書くたびグッときてしまってなかなか...ねえ。
タイトルから溢れるポルノ感。しかし本気出して考えるのは幸せについてではなく、今話題となっているsumikaのCDである。
sumikaをちゃんと聴き始めたのは別アーティストのライブに足を運んだ時のこと。sumika大好きな二人におすすめされたという何とも単純な理由なのだが、彼女らの音楽観は信用できるなと思ったので後日迷わず音源を購入し始めた。軽く感想を書いておくと、勧めてくれてありがとう。
さて5/18にリリースされた「Dress Farm #3」。2014年に同じ形で出された#1、#2に続いて3枚目である。詳細は以下の通り。
Dress Farm #3
・収録曲
1.春風
2.ふっかつのじゅもん (Live Ver. 2017.02.25 at Zepp DiverCity)
3.リグレット (Live Ver. 2017.02.25 at Zepp DiverCity)
・価格
自由設定
そう、話題をかっさらっている1番の理由が「定価がないこと」なのだ。
今日はいかにも音楽ライターが取り上げそうなこの話題を、超ド素人目線で書き連ねたいと思います。お察しの通り頭良いことは何一つ書けませんご容赦。
¶コンセプト
まずなぜこんな試みが生まれたのか 、メンバーからのコメントがこちら。
リスナーである我々がCDの価格を各々決定して購入する、という話。
普段皆さんはどうやって、いくらで音源を手に入れているだろうか。
CDショップ。シングルは大体1,000円前後かな。初回限定版だって1,500~2,000円くらい。アルバムは3,000円かしら。特別仕様は5,000円。DVDもそれくらいで買える。有名な人だと8,000円くらいしたり。いずれにせよ足を運んで円盤を購入する。
各種ダウンロードサイト。最近はこれしか使わない人もいるのかな。あるいはCD派ながら、贔屓にはしていないけれど気になったアーティストの音源だけを引っ張ってきてみたり。使い方は様々だ。1曲250円。ボタン一つで買えちゃう。お手軽。
月額制の音楽サイトもある。毎月決まった値段で聴き放題。違法サイトは論外だからとっととアンインストールしような。
つらつらと書いたがどれも決められた値段を支払っている。
当たり前だよね。音楽に限らず大体のものには既に値段がついている。実際にかかった費用やら売る人の利益やら経済学的にやらいろいろあるからね。
sumikaはそこに待ったをかけた。
買う側がそのものに価値をつけるとしたら?自由に価格を設定できるとしたら?
¶価値をつける
今回長い文章にするつもりはないのですぐに考察に入る。
「sumikaは一番大好きなバンドだから最低でも2,000円以上は出さなきゃ」
「1円で買う人なんているのかな」
どちらも本当にどうでもいいことだと思っている。そりゃ利益率とか何枚を平均いくら以上で売れば黒字とか大人の事情はいろいろあるだろうが、今回の話だといくらで購入するかは大して悩む必要はないと思う。わたしが書くとおこがましいけれど。
レジに持って行った時点でお財布に入っていた小銭をすべて出したって良い。雑誌と一緒に買って1,000円ぴったりになるように設定するのもありだ。バンドに最大の敬意を金額で示すために福沢諭吉大先生にさよならを告げたって誰も文句なんかつけらんないから。
個人的に考えたいなと思うのは以下の二点。
①ショップに赴いてCDを購入すること
②実際に聴いた後のこと
まず①。
今回は販売方法が限られていて(http://www.diffusy.com/dressfarmsumika)、近くに販売店舗がなく注文になったり、そのシステムのせいで50円より安い価格がつけられなかったり送料を避けられなかったりと存分にこの取り組みを楽しめなかった方もいると思うのでイメージしづらい話ではあるかもしれない。これでも十分すごいとは思うので、メンバーやスタッフさんの熟考や熱意、行動力には感謝しかない。
今回は配信ではなく、基本的にはCDを買いに行くシステムだった。わたしは頑固なほどにCD大好きマンなので(配信も利用しているが)この過程にも価値を見出したい。
フラゲ日まであと何日のワクワク感。
今日やること終わったら取りに行けるというモチベーション。
ポップってすごいよね。愛がないと書けない。敬意をこめて写真におさめる。
受け取ったら早く聴きたい以外の感情がない。ポータブルCDプレイヤーほしい。
家に着いたら一目散に開封する。あっ歌詞カード可愛い。いい匂いする。
特典付いてるーーーー!!!!!!!!
円盤のデザインも好き。ここが銀色なら100点だったなあ。
一聴目の感動。
とりあえずずっと聴いてる。iPodに入れる。
どの部分に価値を感じるかは人によって違うし、購入するものによっても変わる。
自分の評価軸って何だろう。どこにいくらの価値を見出すんだろう。
シングルが1,000円だったなら、内訳はどうなる?これに対して「制作費が何%で...」とか言い出す人も嫌いじゃないよ。
自分の感性に耳を傾けるきっかけになりそう。
そして②。
購入時の金額設定はシリアスに考える必要はないというのはsumikaのコメントにもあるし、わたしもそう思う。
正直なところ、買ってみないと全貌が見えないものに対して価値をつけるのは困難だ。想像頼りになるからだ。
でもそれでいいのではないか。まずはお金を出して買ってみる。聴いてみる。
大事なのはそこからだ。
聴いてみてどう思ったか。
めっちゃいいありがとう大好き
えー歌い方変わっちゃった
一巡目しっくりこなかったからもうちょっと聴きならしたい
今までのCDの中で一番お気に入りになりそう
人によると思う。
それらを抱えて自分の設定した価格を思い出そう。今ならいくら出せる?
リグレットになるかどうかも自分次第。
音楽の聴き方も様々になったこの時代に、わたしたちはリスナーとしてどんな価値観を持って音楽と向き合っていくべきか問われている気がしてならない。
ここまでつらつらと書いてきましたが、本当にクオリティが高くて良いCD。"春風"はぜひCDで聴いてほしい。ライブ音源2曲はどちらも大好きなミニアルバム"IcoY"に収録されている。そちらもぜひ。
https://www.amazon.co.jp/I-co-Y-sumika/dp/B00NUB1RRQ
sumikaのライブを一度も観たことがないので今年中に機会があったらいいな。わたしはそのチケットをいくらで買ってそのライブにいくらの価値を付けるかなあ。
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