鯉の滝登り

好きなものを、好きなように、好きなだけ。

TSUTAYA×UNISON SQUARE GARDEN「PLAY IT LOUD」@SHIBUYA TSUTAYA O-EAST

※この記事内ではトークの記述が多々ありますが、筆者の微かな記憶から書き出したものであるためすべてニュアンスで書いております。雰囲気だけでも味わっていただければ幸いです。

 

 

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一昨日も訪れた覚えがある。しかしサーカス集団は既に次の会場へ向かっている。

渋谷のこのあたり、同系列含めまあまあライブハウスあるのに全く同じ会場なの笑う。

 

2/19、TSUTAYAの企画「PLAY IT LOUD with UNISON SQUARE GARDENに行ってきました。先日リリースされたUNISON SQUARE GARDENの7thアルバム「MODE MOOD MODE」の購入者から抽選で、というなんとも切ないシステム。今回は1チケットにつき2名まで入ることが出来て、即ち当選者はイベントに1人だけ連れていくことが出来るわけです。

いつもイベントにいる人は大抵こういうのを協力し合える友達がいるなあと薄々わかってはいるんですけれども、なんせ友達を作るのが下手なわけで。仲良くしてくださる方は沢山いるんですけどまあ同行者に選んでもらえるほどではないので、自分で当てるしかないのです。今回は運が味方してくれて当選したため参加することが出来ました。

ざっくりレポートです。詳しいのが読みたい方は他の方のをご参照ください。記憶が薄くてすみません。

 

 

イベントの概要としては①「MODE MOOD MODE」をライブハウスのシステムで聴くメンバーが登場して収録曲の解説 と大きく2つのトピックがありましたが、詳しい内容は知らされていなかったのでとりあえず足を運ぶ。

入場は結構厳重で身分証確認もあり、なんとか入場。

 

入るとパイプ椅子が並んでいて、大きく下手・中央・上手と3ブロックに分かれている。中央ブロックの最上手前方に着席。ステージには3つの背なし椅子とペットボトル、上手側にはMC席。わたしが座った場所は向かって1番右側のメンバーとちょうど一直線のところで、誰の席だろうねとそわそわしながら開演を待つ。ちなみに開演前SEはOne roll, One romanceの音源でした。

 

 

19:30。暗転し、下手から見たことのある人が1人登場。ニッポン放送吉田尚記さん!思わず「あ!よっぴー!」と声が出る。客席からも歓声。

 

まずはよっぴーの自己紹介。ユニゾンとは旧知の仲であること、UNIMAGの会報担当の方がよっぴーのところのスタッフであること、今日がどんなイベントになるか不安だけど武道館の日もユニゾン縛りのDJイベントをやって盛り上がったことなど。

普段音楽を聴くときはイヤホン・ヘッドホン派か?自宅にオーディオシステムがあるか?もしくは自宅がライブハウスか?なんて問いかけも交えつつ、まずはアルバムの前半6曲を聴く。立つのはなし、サイリウムもなし、でも多少動いたり、曲間の拍手はまあ良しとしよう!みたいな確認をしてからよっぴーは一旦はける。

 

なかなか新鮮な景色。今思うとメンバーと一緒に聴きたかった気もする(贅沢)。

 

 

前半6曲を聴き終え、よっぴーが再登場。いよいよメンバーを呼ぶ。田淵→斎藤→鈴木、とライブとは違った順番。上手側からその順番に座ったため、わたしの目の前は田淵さんでした。

 

自己紹介。宏介さんが田淵さんに促す。

田淵「ご存知の方も多いかと思いますが、ベースの田淵でーす」
吉田「いや、ここに来てる人みんな知ってると思うよ笑」
斎藤「えーUNISON SQUARE GARDENギターボーカルの斎藤宏介です。今日は名前だけでも覚えて帰ってください」
鈴木「どうも、モフモフおじさんです」
斎藤「モフおじね」
鈴木「そう、モフおじ」
吉田「さっき会場入ってびっくりしたのがさ、おじさんがいたんだよ。いやこういうイベントって普通女の子が多いんだけど」
田淵「まあ僕らもおじさんですから。まあ誰に向けてやってるとかはないけど笑」
吉田「ユニゾンの3人ともずっと仲良くさせてもらってて、特に田淵とはね笑」
田淵「そうっすね笑」
斎藤「そこ2人会ってる回数多いでしょ。いつも違う話してるもん。分けるとしたらここ(斎藤田淵間で区切るジェスチャー)だよね」
吉田「確かに服装もちょっと似てる笑」
田淵「いやいや!笑」
吉田「こうやって服装だけ見ると3人同じバンドとは思えないね」

 

ちなみに本日の皆さんの服装はこれ。見づらいけど田淵さんのインナーはアップルクロック、貴雄さんはANIMISMでした。宏介さんの青シャツからたまに黒インナーがチラ見え。

f:id:xxkanakoxx:20180220225905j:image 吉田尚記Twitterより

 

斎藤「1番奇抜な服着てる吉田さんに言われたくないですよ笑」
吉田「貴雄くんも全身モフっとした感じで」
田淵「俺ずっと思ってたんだけどさ、鈴木くんのニットの人たちは何をしているの?」
鈴木「これですか?(ニットを見つめながら).....これはですね、わかりません。デザイナーさんに聞いてください。ただね、この上裸の人の乳首までちゃんと描いてあるの!」
斎藤「ほんとだ!!」
田淵「キュートだね」
吉田「イベント初っ端から乳首の話で盛り上がらないで!時間も限られてますから!笑」

楽屋トークみたいなゆるさ。

 

吉田「じゃあまず曲作りに関して聞いていきたいんですけど、ユニゾンって普段どうやって曲作りしてるの?作詞作曲はまあ田淵がやってるけど」

 今更だけどよっぴーの田淵呼びめっちゃ好き

田淵「基本的には俺が曲書いて簡単に打ち込みとかギターちゃかちゃかしてデモを作ってそれを持ってくみたいな」
吉田「え、待ってギター弾けんの?」
田淵「いや弾けるってほどじゃないんですけど簡単なコードだけはね。メジャーと、マイナーと、あとディミニッシュ(dimおさえる仕草)。この3つはいけるから」
吉田「でそのデモを聴いて2人は?どんな感じなの?」
斎藤「正直最初はよくわかんないですね。なんか普通に聴けないんですよ。っていうのも、デモを聴いてどうしたらもっとかっこよくなるかなとか、田淵がどうしたいのかっていうのを曲の奥の向こう側から読み取るってことををするので、そのときはいいか悪いかもわかんないですね」
吉田「なんかあれだね。脚本家と俳優みたいな関係だね」
斎藤「あーそうかもしれないですね」
吉田「貴雄くんは?」
鈴木「僕今日このイベントをやるにあたって田淵のデモ音源を聴いてきたんですけど、歌も田淵の声で入ってるんですよ」
吉田「あ、歌も入った状態で渡されるの?」
田淵「歌ってますよ?笑」
斎藤「裏声でね笑」
鈴木「そう。この声で『君の瞳に恋なんて〜』って歌ってるんですよ...やっぱり真ん中の人(宏介さん)が歌うから説得力があるんだなって思いますね笑。なんか、田淵は料理のレシピを作る人だと思っていて、完成された料理の絵は出来上がっているけど、そこに至る過程というか味付けは僕ら料理人の腕の見せどころだと思っていて。例えば塩のかけ方とか飾り切りの入れ方とかで工夫したり。塩も高い位置からかけた方が美味しくなるとかね」
斎藤「こうね笑」

リズム隊2人はMOCO'sキッチンみたいに高い位置から塩かけてたのに宏介さんだけ最終的にヌスラト・ガネーシュみたいに脇締めて振ってて笑った。


吉田「2人は詞曲に関しては口出したりしないの?」
斎藤「それはほとんどないですね。たまに『ここで息継ぎしないと人間は死んじゃうんだよ』って教えてあげることはありますけど」
田淵「書いてるとね、よくそういうの忘れちゃうんですよね笑。いやでもこの人も凄いんですよ。最初出来ないって言ってても、何回かやってくうちに出来てた!みたいなこと結構あるからね。でもそういう風に言われたときとかにすぐに対応できるようにはなりました。反復練習の成果ですね。昔なら『ちょっと一旦持ち帰らせてください』って言ってた。いつも『ここ斎藤くんに文句言われるかな〜』思いながらも入れちゃうんですけど笑、やってくうちに歌えるようになってて。やっぱり反復練習ですよね。すげぇってなります」
吉田「もはやアスリートですね、羽生結弦がここにも笑!レコーディングではやれてもライブでやるとまた違うの?」
斎藤「んーーまあでもレコーディングでできたらライブでは出来ますね」
吉田「しかもギター弾きながらやるんだよね。すごいな。ドラムも相当手数多いよね」
鈴木「もう17(歳)くらいの頃からやってるから、このバンドにいて自分が出来ることって何だろうって考えたらやっぱりドラムしかなくて、ってなったときに自分にしか出来ないことをやろうと考えた結果、手数が増えていった感じですね」
吉田「なるほどね。ドラムもそうだしベースもなかなか難しいよね?」
田淵「いやっ僕はそんなに...全然無理をしないので」
鈴木「何を仰る」
田淵「いや本当に、ベースに関しては無理しないです」

ベーストークになると途端に謙遜が入る田淵さん可愛い。貴雄さんが間髪入れずに否定してて、作曲だけじゃなくベースの実力も認めてるんだなあとほっこり。

 
吉田「ああ、あとそうだ、ずっと気になってたんだけど、ユニゾンの曲ってタイトルからつけるの?それとも曲が出来てからつけるの?」
田淵「うーんと、曲に関しては半々かな?書いてるうちに『このフレーズタイトルっぽいな』と思ってひょいと上げてやったり。あーでもタイトルから決めることはほとんどないんじゃないかな」
吉田「アルバムのタイトルも?」
田淵「アルバムはもう思いつきです」
吉田「思いつきなの?今回の『MODE MOOD MODE』は収録曲の中に2箇所くらいあったよね。さっき聴いてもらった中にも《モードなムード》。とあと...」
田淵「え?あとなんだっけ...あ、"Silent Libre Mirage"か」

ほう、田淵さんは"Silent Libre Mirage"は略さないのね、好きだわ、っていうただそれだけ。


田淵「でもアルバムのタイトルに関しては常に考えてますよ」
吉田「え、ずっと考えてんの?」
田淵「ずっと考えてますね。今ももう8枚目のアルバムのこと考えてますよ。散歩しながらとか考えるの癖みたいになってるから。次のアルバムはもうちょい空けたいなとは思ってるけど...。だからある瞬間考えて急に閃いたならそれは凄いのかもしれないけど、僕の場合は常に考えてますから、長いこと考えて出たものがそれっていうだけだから。ずっと考えて出た答えだから別に凄くはない」
鈴木「じゃあ田淵がトイレに入って便器に座った瞬間とか、羽田から飛行機乗るときの待ち時間に歩く歩道歩いてるときに思いついたかもしれないってことね」
吉田「なんで例えがそんな具体的なの笑。え、じゃあこのアルバムの中で1番最初に出来た曲ってどれ?」
田淵「曲で言ったら"オーケストラを観にいこう"かな。これは5年前くらいからあった。まだオーケストラとか全然付けない状態でレコーディングもそのとき確か1度してたと思うけどボツになったんだったかな。だからアルバムの曲で1番最初にレコーディングしたのは"Silent Libre Mirage"と"MIDNIGHT JUNGLE"ですね。これはDr.lzzyのツアーの時に録りました」
吉田「ツアーと並行して録ってたんだ。なんか今回のアルバム結構長いことかけて作ったんだよね?」
田淵「そうですね。なんか3曲ずつ分けて録ってましたね」
吉田「曲書くの大変じゃなかった?」
田淵「いやもうそれは全然。よく『レコーディング直前まで詞が書けなくてぇ』みたいに言ってる人いるけどそんなの怖くて絶対できない」
吉田「田淵はそういうのないんだ」
田淵「えっだってデモを渡す段階で歌詞も全部完成してるから、少なくとも僕はそんなことない」
吉田「田淵がこうやってどんどん曲作ってくるけど2人は休みたいって思うことないの?」
斎藤「いや、そりゃ休めるなら休みたいですよ笑。でも田淵が曲作ってくるからレコーディングしないと笑」
鈴木「ドラムは1番最初にレコーディングするので、1枚のアルバムでも最初の2日くらいで録り終わるんですよ。全体の5%くらい。だからばーっと集中して録って、あとの95%はこの2人に任せて旅行とか行ってました。後々レコーディングどうなってるかな?ってスタジオ覗いたりとかそういうの一切ないですから.....あ、でも1つ申し訳ないなと思ったのは、宏介にポリープが見つかって休むってなったとき、俺『1ヶ月休み貰えるな』って思っちゃったんだよね笑。だって宏介が手術する日の前日、俺イギリスにいたからね。宏介、あのときはごめん笑」
斎藤「いやいやそれは全然いいよ、貴雄が楽しかったならそれが1番。貴雄の人生は貴雄のものだから」
吉田「優しさなのか突き放してるのか笑」
田淵「大丈夫、怒るにも斎藤くんそのとき声出なかったから笑。電話しても『!!!』って言葉にならないからね笑」

 

吉田「さてちょっと時間が押し気味なので。さっき皆さんには6曲目まで聴いてもらったんですが、順番に1曲ずつエピソードとか話してもらっていった方がいいですかね。じゃあまずは1曲目、Own Civilization (nano-mile met)。これは何かありますか?」
斎藤「ユニゾンの曲のレコーディング順ってまず最初にドラムとベースを録ってその上にギターを重ねて歌入れって感じなんですけど、そうするとコーラスって最後に録るんですね。で僕の帰った後にコーラスが録られたんですけど、実は冒頭のギターの後に田淵のデスボイスが入ってるんですよ。今ちょっと聴けますか?」
田淵「まーじ?このイベントそんなこともできんの?」
吉田「すごいね笑。お、PAさんからOK出ました」
斎藤「ギターの直後に注目して聴いてください」

 

Own Civilization (nano-mile met)の冒頭が流れてる途中、デスボタイムを手で合図して教えてくれる宏介さん。ライブ以外で彼らと一緒に楽曲を聴ける日が来るとは。


斎藤「...わかんないよね笑」
田淵「これ最初はもっとわかるかわかんないかくらいのギリギリのところでうっすら乗せてたんだけど、エンジニアの人に最初のそれいいね!って言われて。いつもお世話になってる人だしそういうとき俺後に引けないからこのままになりました笑。
あとなんか最近コーラスにハマってて。コーラスつけるの好きなんですよ」
吉田「"MIDNIGHT JUNGLE"とか『もったいない』って言ってるもんね」
田淵「"君の瞳に恋してない"とかコーラス重ねてるんだけどライブで弾きながら歌えない笑。2Bが死ぬ」


吉田「2曲目"Dizzy Trickster"。これはどうでしょう」
田淵「ギター結構重ねたよね」
斎藤「今回結構使ってるからね」
吉田「何本ぐらい使ってるの?」
斎藤「アルバム全体では15本くらい使ってるんですけど、これをライブだと1本でやります」
田淵「"Dizzy〜"はライブだとどっち弾くの?パパパパッ?」
斎藤「パパパパッの方。うん、メインの方は弾けない笑」
吉田「貴雄くんどうしたのそんなニコニコして笑」
鈴木「いや、平和だなあと思って笑」

田淵さんは「Dizzy」って略すのね。そりゃそうか。パパパパッで意思疎通してたのが良き。


吉田「3曲目"オーケストラを観にいこう"」
田淵「これはタイトルにオーケストラとはいってるからオーケストレーション入れてみようっちゅーことで、10周年記念のときに出した『DUGOUT ACCIDENT』というアルバムに入ってる"アンドロメダ"という曲のアレンジをお願いした秋月須清くんという人に今回もお願いして、色々楽器を入れてもらいました」
吉田「これはライブではオーケストラとかどうするの?」
田淵「同期ですね。同期っていうスピーカーから音を流してもらいます。"シュガー〜"とかで鈴木くんがヘッドホンして流してるあれね」

雑誌のインタビューとかではお馴染みだけど、略すとすれば「シュガー」ですね。他のメンバーもそうだった気がする。

 

田淵「同期だとズルできるからね笑」
吉田「ズルなの?笑」
田淵「やっぱり音圧がすごいから。その分サボれる」
斎藤「同期に関してはこだわりがあって、自分たちの楽器の音は流さないって決めてますね」
田淵「あ、そうそう、自分たちの担当してる楽器は同期の音にいれない」
斎藤「ギターだったら同期ではギターの音は流さない、自分のこの1本だけでやるっていうこだわりはありますね」


吉田「次。"fake town baby"はシングルだからもう雑誌とかで話してるからいうことないのかな?」
斎藤「んー、あ、MVが炎が上がる中での撮影だったんだけど、火との距離が1mもないくらい近くて、そこで撮影してたらみるみるうちに田淵の顔色が悪くなっていって笑」
吉田「えっ?笑」
斎藤「もう酸欠になっちゃって。あと単純に熱いっていう。田淵が途中座り込んでるから『大丈夫ー?』って言ったら、『もう年かなあ?』って。『年じゃないよぉ〜火のせいだよぉ〜』って言いました笑」

グロッキー田淵さんをよしよしする宏介さん。

 

吉田「続いて..."せいひつかんびあきぐれじょじょう"」
田淵「おー、よく読めましたね」
吉田「歌詞であきぐれって言ってるもんね」
田淵「そう。あきぐれだけ僕の造語なんですけど」
吉田「単語の引き出し多いよね」
田淵「いや、引き出し少ないですよ僕。今回8曲目の"フィクションフリーククライシス"は差し替えたんだけど、そのアルバムに入らなかった曲が『春が来てぼくら』という3月にでるCDカップリングに入ってて、その歌詞に《フィクション》とか出てきて。あと《バカ騒ぎ》だったかな...?(2人に確認)《バカ騒ぎ》かな、それも"fake town〜"だし(《もう驚天動地 バカ騒ぎ》)、同じアルバムに入ってたら引き出しないのバレるから。またこいつ同じフレーズ使ってるってなるからアルバムに入らなくてよかった笑。あと"フィクションフリーククライシス"は最初『(田淵歌い出す)なので誓いの口付けは〜?限りなくたおやかな、"革命のその後で"』だったっけ?(斎藤に確認)」
斎藤「うん、革命のその後でだった」
田淵「でその歌詞にしてて『斎藤くん見て!これめちゃかっけぇ!ってなってたけどよくよくみたら"静謐甘美〜"の《目覚めのその後で》とめちゃ被っててこれやべぇ引き出し少ないのバレるって思って差し替えました笑。これはレコーディング前なのでセーフ笑」

 

吉田「"Silent Libre Mirage"」
田淵「"Silent Libre Mirage"はサビにシンセを入れてるんだよね。これは"Invisible Sensation"でもやってる手法で、シンセだけど電子音みたいに聞こえない、ギターを重ねてるように聞こえる音にしてる」

 

吉田「後半の6曲、まだ皆さんはこれから聴いてもらうんですけど、もし聴いて欲しいポイントとかあれば」
斎藤「後半ってなにあったっけ」
田淵「え、"MIDNIGHT JUNGLE"から」
斎藤「あ、そうそう、"MIDNIGHT JUNGLE"は、冒頭《大いなる》って歌詞があるんですけど、『あ、おーいなる』って歌ってるんで是非そこ聴いてもらえれば笑」
吉田「へえ!ボーカリストの人は母音のどちらに重きを置くかとかかなりこだわってますよね。森山直太朗さんとか」
田淵「あの人hの発音強いよね!『ぼぉ〜〜(歌まね)』」
田淵さん歌まねレパートリー多いな本当に。

 

吉田「さっきも少し触れたけど"フィクションフリーククライシス"」
斎藤「これはドラムじゃない?」
鈴木「えードラムかなあ笑。あのードラムって2本の腕と2本の足で叩くんですけど」
吉田「そりゃそうでしょう。イカじゃないからね笑」
鈴木「普段は部屋のあちこちにマイクを置いて、例えばあっち(下手側を指さして)に置いたりこの辺の近くに置いたり。なんだけど、今回はスネアならスネアとか、それぞれの太鼓にマイクを一つずつおいて。音の聞こえ方も太鼓の内側と外側だったり上と下では聞こえ方が違うから。マイクも遠ざけたとき(マイクを遠ざける)だとぼんやり聞こえるけど近いと(口元に近付ける)はっきり聞こえる。それを1打ずつ録音して繋げる、という方法をとりました。なんか宇宙人ぽく聞こえたらいいなと思って」
田淵「バスドラムだったらバスドラム、スネアならスネアってね」
鈴木「そう。あ、あと今回は曲間の秒数にもかなりこだわってるのでそこにも注目してほしいですね」
田淵「そうね。"フィクションフリーククライシス"から"Invisible Sensation"への繋がりはかなりこだわっていて、というのも"Invisible Sensation"のために"フィクション〜"を作ったから。"フィクション〜"のデモの段階ですでにInvisibleの冒頭を入れて渡してたからね。ここはこう繋がるから!って」


吉田「"夢が覚めたら (at that river)"はどうですか?」
田淵「もう"夢が覚めたら"?!そうか...。この曲は単純にすごくよくて、中でも1Aとサビ...じゃなくて2Aの終わりかな?のコードが違うのがめちゃかっけぇと思ってたんだけど、それが上手く斎藤くんに伝わってなかったみたいで、レコーディングして確認してみたら同じコード弾いてて、申し訳ないけどここはお願いして録り直してもらいました」
吉田「斎藤くんその時どう思った?」
斎藤「いや、正直めんどくせーなって思いましたけど、いい曲レコーディングするためなんで笑」


吉田「"10% roll, 10% romance"はシングルだからもう話すことないですか?笑」
田淵「"10%〜"はね...シングルだからってめちゃ音盛ったよね」
斎藤「盛ったねえ」
田淵「だから初めてライブでやったときとにかく酷かったと思います。ツアーより前か。イントロギターも単音だから心許ない感じで笑」
斎藤「ライブだとギター1本なので、ギターの音にハモりがつくエフェクターを前回のアルバムから使ってまして」
田淵「そんな最近だっけ?」
斎藤「うん。あれ?前々回かな?」
吉田「斎藤くんの足元のボタンもどんどん増えてってますよね」
斎藤「そう...ですね。もう最近はそのハモりをつけるエフェクターがないと成立しないですね」

 

吉田「そしてラスト"君の瞳に恋してない"」
斎藤「これいいよね」
田淵「いいよね」
斎藤「これは最近ライブで演奏してるんですけどいいですね」

田淵さんよりも先に宏介さんの口から「これいいよね」と出たのが印象的。


吉田「これはタイトルから普通の人は戸惑いますよね。ウケ狙いなのかなって。ユニゾンに慣れてる人は田淵っぽいなとか思いますけど」
田淵「というのは?」
吉田「いや、"君の瞳に恋してる"っていう曲あるじゃない」
田淵「あー、それはサビの歌詞書いてて『これはいいぞ!』って思って付けただけなので。狙ってるつもりはないので、そうとられたらそれは語弊がありますね」
吉田「アルバム全体見てもそうですけど、昔の歌詞が織り交ぜられていたりとか、見る人が見ればわかる!みたいなのもいいよね」
田淵「僕辻村深月さんっていう小説家さんの本をよく読んでて、辻村深月さんの小説みたいな、1個前の小説の登場人物がポロっと出てくるみたいなの大好きなんですよ。だからそういう遊びも持たせられたらなと」

伊坂幸太郎さんもそうじゃーん!最近田淵さんあんまり伊坂さんの話してくれない


吉田「以前スフィアっていう田淵さんが楽曲提供されたシンガーの方が僕のラジオにゲストでいらしたんですが、そのとき田淵さんの歌は歌ってて口が気持ちいいと言ってました」
田淵「おー。基本的に僕歌詞に意味はもたせなくていいと思ってるので、なんかメロディと語呂が合っててそれひっくるめていいなってところが大事だと思ってて。だからこの歌詞にはこんな思いを込めました!みたいなタイプの人は見てて大変だなと思いますね」
吉田「あー、ここがミュージックステーションじゃなくてよかった笑」
斎藤「僕も田淵の思いが詰まった歌なんて気持ち悪くてどんな気持ちで歌ったらいいかわからない笑」

棘の中に愛がある。

吉田「そういえば最近田淵はライブでハンドスプリングしてる?」
田淵「いつからかやらなくなりましたねー。最近やってないですね」
吉田「何でやらなくなったの?」
田淵「最近いいセトリを組むとかそっちの方が楽しくて。やる必要がなくなったので」
吉田「そういうものなんだ笑」

 

ひとまずメンバー退場。後半6曲が流れて再びよっぴーとメンバー登場。ペンギン歩きでやってくる田淵さん。


吉田「たくさん喋って頂いたので、文字通り押してまして笑」

田淵さん何度も腕時計を見る

吉田「最後に一言ずつ頂く感じにしようかと思いますが...じゃあ最初は貴雄くんから。田淵だと長くなりそう笑」
田淵「そんなことないっすよ。140文字でおさえます」
斎藤「いやあなたもうツイッターやってないでしょ笑」
鈴木「えーと、ドラムという楽器は前に出るものでもないし、地味だし、ドラムなんて聴いてないって人もいるかもしれないですけど、聴いてくれた人があの人楽しそうって思ってくれたり、見たことによって元気が出たりしてくれたらいいし、そうでなくてもいいし、でもそう思ってくれたらいいなというか、全然140文字じゃ収まってないですが、今日はありがとうございました」
斎藤「最後まで帰らず残っていただきありがとうございます」
吉田「いや本当に、今日誰も帰ってないんじゃないかな?」
斎藤「ありがたい。ミュージシャンのこだわりというのはあまり理解され難いもので、それが伝わらなかったりするのがジレンマでもあるんだけど、この場にこうして帰らずに皆さんが残ってくれたということは少しでもそのこだわりに興味を持って聴いてくれたという事なので、それが嬉しいです。こうやって頑張って作った
アルバムの後にはツアーというご褒美が待ってますので、またそこでお会いしましょう」
吉田「じゃあ田淵」
田淵「いやーこのイベント最初は半信半疑だったんだけど、半信半疑っちゅーか、どうなのかなと思ったりもしたんだけど、やってみたらとても良かったんじゃないですかね。こう普段あまり喋らないけど、こういう場だとついつい口が軽くなって喋りすぎちゃうというか。二日酔いで来ても怒られない」
斎藤「え、二日酔いだったの」
田淵「いや違うけどね」
鈴木「だからか!今日昼間にこれの打ち合わせがあったんですけど、田淵が妙に静かだなと思って」
田淵「あれは意図的に静かにしてたの、ほんとに。えーと本日はお越しいただき誠にありがとうございました。またライブとか見たり、曲聴いてもらえたらと思いま一す」

拍手後もその場に留まる3人


吉田「このままここにいると僕がTカードの説明してるのを聞くことになるけど笑」
斎藤「じゃあ帰ります笑」
鈴木「そう、Tカード僕らもいただいたんですけど、僕の顔だけ上の方にあって、これ財布に入れるとちょうど僕の顔だけ出るんですよ。財布に入れてたけど自分と目が合うので抜きました。それが皆さん540円でできます笑」

自分のTカード財布に入れてたの可愛い。

吉田「今日は皆さんTSUTAYAの抽選で当たってきてるので全国からいらっしゃってるんですよね。北海道・九州の人?流石にいないか?...って最後にやることでもないですけど笑」
田淵「全員23区だったりして笑」
斎藤「そんなに区民いないでしょ笑」


メンバー退場。斎藤さんがはけ際に両手振ってた

よっぴーTカードの説明
吉田「メンバーがたくさんお話してくれたこともあって時間がかなり押してるので、来てくれたお客さんにこんなこと言うのもアレなんですが、Tカード作る人以外はさっさと帰ってください笑」

 

 

満足度高すぎるイベントでした。

田淵さんはずっと足バタバタさせたり落ち着かない様子で、宏介さんは足閉じて話してる人を向きながら相槌していて、貴雄さんは足組んでじっと話聞いてた。三者三様でいいなあ。

 

MCによっぴーを選んだ方に拍手をおくりたい。彼らを熟知しているからこそ引き出せたワードもたくさんあったと思います。よっぴーありがとう。

 

制作エピソードは雑誌やサイトのインタビューでも聴けるけど、実際に音楽を聴きながらしかもメンバーの口から直接聴けるなんて、こんないい機会なかなかない。曲を聴ける環境だからこそ話してくれた内容も多かっただろう。

 

抽選というのがエグいなと何度も思ったけれど、機会があればまたぜひ訪れたい。願わくば田淵さんのデモ音源も聴きたい。

ありがとうございました。

 

 

 

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