鯉の滝登り

好きなものを、好きなように、好きなだけ。

THE BACK HORN 20thAnniversary「KYO-MEI対バンツアー」~情景泥棒~ w/UNISON SQUARE GARDEN

※この記事は4/1に行われたTHE BACK HORN 20thAnniversary「KYO-MEI対バンツアー」~情景泥棒~のUNISON SQUARE GARDENアクト部分のみレポートしました。THE BACK HORNはツアー中のため、一切のネタバレを回避しております。

 

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2018年度初日、THE BACK HORNの対バンツアー。20周年おめでとうございます。最近20年・25年あたりのアニバーサリーイヤーを迎えるバンドが多くて、どれも素晴らしいメンツ。長く続けるべきバンドってこのことですね。

 

なんだか毎年春になるとZepp Nagoyaを訪れている気がする。去年の12月に来たときはめちゃめちゃ弾丸だったからあまり周りの様子とか見てなかったんだけど、随分拓けましたね。

 

2組の対バンは2015年のKYO-MEI以来かも。スガフェスみたいなイベントは除いても、fun time HOLIDAY6の大阪公演は就活で行けなかったから本当に楽しみにしてきた。バクホンのメンバーはユニゾンの3人をすごく可愛がってる印象があります。岡峰さんのベースを田淵さんが持ってる写真は震えたなあ。

 

さて、日曜のためO-16:00/S-17:00とちょっと早め。UNISON SQUARE GARDENのアクトは今年に入って何度か観ていてAFOCのイベント以来だし、その後TSUTAYAとR&R Bandwagonのイベントにも参加したので実際にはそんなに月日は経っていないのだけど、やっぱり待ち遠しかった。

 

約5分遅れの17:05、暗転。DVDでは味わえないこの空気感、やっぱり最高だ。

鈴木→田淵→斎藤の順で登場。

 

【服装】

斎藤:肩から腕にかけて黒い白シャツ、黒タイ、右尻白〇黒スキニー
田淵:ScopeMoonTシャツ、ズタボロジーンズ、オレンジ紐靴、リストバンド
鈴木:刺繍セットアップ、白Tシャツ(THE BACK HORN)、茶ショートブーツ

 

アクトは"Silent Libre Mirage"からスタート。久々のライブに演者もオーディエンスも感情が溢れて来るのが伝わる。1曲目ではあまり明るい表情を出さない田淵さんもニコニコしていて、本当にライブが好きなんだという気持ちが伝わってくる。
意外にレア枠?な"ため息 shooting the MOON"。各々のソロパートがあるのがいいよね。恍惚とした表情に色気のある音が乗っていて痺れた。貴雄ちゃんのソロパートめちゃめちゃ好きだ〜〜はよワンマン〜〜はよオンドラムスタカオスズキ〜〜!!
"オリオンをなぞる"。安心するしテンションも上がる。Aメロで田淵さんが客席に向かって立てていたのは人差し指か中指か。
"マスターボリューム"。今の宏介さんの歌声で聴けるのも嬉しい。THE BACK HORNとの対バンだからやるかなと思っていたけど、ビンゴ!
"天国と地獄"にオーディエンスが湧き上がる。1番2番共にサビ前の田淵さんが安定のアクションで好き。


斎藤「どうも、UNISON SQUARE GARDENです。次は"春が来てぼくら"という曲をやってみようと思います」

 

ライブ初披露の"春が来てぼくら"。貴雄ちゃんの表情がイントロから多幸感に満ち溢れていて、こちらまで笑顔になってしまった。宏介さんも丁寧に一言一言を紡いでいた。コーラスのないところも田淵さんが大切そうに口パクしてた。《けど浮かぶ大切な誰かに悲しい想いはさせない方へと》《間違ってないはずの未来へ向かう》《また春が来て僕らは ごめんね 欲張ってしまう 新しいと同じ数これまでの大切が続くように、なんて》《ちゃんとこの足が選んだ答だから、見守ってて》で慈愛に満ちた表情するのは反則です。邪推はしないけど、瞬きの数だけちゃんと脳内で写真化しました。思わず涙してしまった。生で聴けてさらに好きになった1曲。名曲すぎてつらい。


斎藤「THE BACK HORNは僕らが高校生の時から追いかけてるバンドです。僕ら今32歳なんですけど。アルバムでいうと人間プログラムから。言ったら古参です笑!みんな新参でしょ?知らないけど笑。で僕らがTHE BACK HORN好きってことがメンバーに伝わって、こうやって少し前から対バンさせてもらったりとかしてるんだけど...呼んでもらえてることがすごく光栄だし、昔から好きなバンドが今もカッコよくなり続けてるのは幸せですね。

でさっき顔合わせてリハーサル見せてもらったんだけど、今日のTHE BACK HORNの仕上がりはみんなびっくりするよ。めちゃくちゃ仕上がってる。古参が言うから間違いない笑!セトリはですね、あんまり言うとネタバレになっちゃうからあれだけど、俺が聴きたかったあの曲、田淵が聴きたかったあの曲、貴雄が聞きたかったあの曲...貴雄のお母さんのマサコが聴きたかったあの曲!網羅してます!乞うご期待!

ニゾンももう少しやらせてもらいます!」

マサコネタ久々な気がする。いつもは冷静な宏介さんが前のめり気味に話していて、THE BACK HORNは彼らの青春のたくさんのページを彩ったバンドなんだなあと改めて感じた。

 

また貴雄ちゃんがニコニコしてる!と思えば"君の瞳に恋してない"。この多幸感の中毒性たるや。1番サビをめちゃめちゃ真っ直ぐな視線で、柔らかい表情で歌い上げる田淵さんよ...。そしてギターソロで引き倒す宏介さん良きかな。もう何回かライブで聴いたものの、MODE MOOD MODEツアーではどこに入るのかすごく楽しみ。

"fake town baby"。これも今日はやるかなあと思っていたので嬉しい。あれだけのスパンで出した曲も既にものにしている3人が恐ろしい。そして変わらずサビ前の田淵さんが好きすぎる。

 

斎藤「ラスト!」
"crazy birthday"。はじけすぎた田淵さん、マイクを横向きにして下から歌うもマイクが外れてしまいスタッフ出動。なかなかハマらないから地声で歌い続けてた。ずっとこわい顔してたのに一瞬だけ素の笑顔を客席に向けたのめちゃめちゃかっこよかった。

貴雄ちゃんは着てた刺繍セットアップの上着を上空に投げる。

《ノーモアhappy birthday? NO! more happy birthday!》のくだり、2倍ver.でした!

やりきった感MAX。本当に来てよかった。

 

 

斎藤「次はTHE BACK HORN!」

 

THE BACK HORN部分、書きたいことたくさんあるんだけど対バンツアー始まったばかりですからね...セトリに触れずに語れる自信がないのでひとまず割愛します。ごめんなさい!破壊的にかっこよかったよ!!

 

 

さあ明日は入社式。帰ろう、世界へ。

 

 

4/1 THE BACK HORN 20thAnniversary「KYO-MEI対バンツアー」~情景泥棒~

UNISON SQUARE GARDEN
01.Silent Libre Mirage
02.ため息 shooting the MOON
03.オリオンをなぞる
04.マスターボリューム
05.天国と地獄
06.春が来てぼくら
07.君の瞳に恋してない
08.fake town baby
09.crazy birthday

 

THE BACK HORN

ツアー中のため載せないでおきます!

 

 

 

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ご協力感謝申し上げます。

米津玄師 - Lemon

3/14、米津玄師がシングル「Lemon」をリリースした。既に配信リリースはされているが、ホワイトデーの本日、やっとCDになった。

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〈3形態リリース。写真は映像盤〉

 

米津玄師の音源をCDで買いたいと胸を張って言えるのは、もちろん好きなアーティストの作品に対する所有欲もあるのだけれど、アートワークや円盤、歌詞カードのデザインの美しさによる部分が大きい。毎回ワクワクする仕掛けがあって、音源としてだけではなく家に飾りたいと思える点が魅力の1つであろう。そして購入者の特権でもある。

 

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タワーレコード渋谷店〉

 

シングルで言えば前作ピースサインから約9か月ぶりのリリースとなるが、その間にアルバムBOOTLEGという名盤が世に放たれている。もうすぐ出荷30万枚とかなんとか。これに関してはとにかく買ってほしい。ちなみに4枚すべてのアルバムを揃えようと思っている方は、BOOTLEGから1枚目の「diorama」まで遡って聴くのが個人的にオススメです。

 

 

話を戻す。表題曲"Lemon"は今年の1/12から放送開始され、今週末最終回を迎えるTBS系列テレビドラマ「アンナチュラル」の主題歌となっている。米津さん自身テレビドラマへの楽曲提供は今回が初となったが、ドラマの制作陣に愛された使われ方をしていたのが1ファンとしては非常にぐっときた。

実際購入に訪れた際も他のCDを購入していた女性2人組がコーナーの前で立ち止まり、「わー!Lemonだ」「アンナチュラルやばいよね」「曲自体もかかるタイミングも良すぎる」などと会話していたのを盗み聞きし、どういうわけか筆者が誇らしげにほくそ笑んでいた次第である。

 

 

さて、収録曲について。

表題曲の"Lemon"は、先述の通りテレビドラマ「アンナチュラル」の主題歌として書き下ろされた楽曲。人間誰しもが辿り着く「死」と向き合い、死者に向けて束ねられたレクイエムのような作品。

"amen"のようなサウンドに合わせてもまったく違和感のない「死」という重厚なテーマをポップミュージックに乗せ、どこか美しいもののようにすら捉えられるところが米津曲らしいし、ドラマの登場人物とも同じ方向をむいている。

作曲期間中に御祖父様が亡くなられたとのこと。オーダーにそって頭を捻っていたところその「死」が彼自身に現実として降りかかった上で作られたということを考えると、レモンのように酸っぱく、苦く、かつ爽やかな、不思議な感覚が自分の中を流れていく。

どこか遠いことのようであっても生きている間は常に隣り合わせである「死」というものを、忌み避けるのではなく慈しむ心も必要かもしれない。

 

 

カップリングは"クランベリーとパンケーキ""Paper Flower"の2曲。前者は「YANKEE」期のサウンドと洗練された気だるさが絡み合った、色気のあるレトロな楽曲。ビルボードで聴きたい。

後者はお得意の陰鬱自虐曲。でもこの音色、個人的には「BOOTLEG」を思わせる。どこか飄々としていて、現状を客観視している彼自身が投影されているかのようだ。

方向が全然違う楽曲たちでお腹いっぱいだ。米津シングルらしい組み合わせで構成されている。

 

 

そして1形態だけ贔屓させていただくと、映像盤は是非購入してほしい。なんと言っても米津玄師初の映像作品なのである。1/10に行われたツアー「fogbound」のファイナルである武道館公演の模様が収録されている。

この公演は筆者も訪れたが、改めて自分の音楽概念を大きく揺るがされたライブだったと思う。

収録曲が絞られているのは武道館公演の記事にも書いた通り歌詞飛ばしたりいろいろあったからだと思っているけれど、そもそも米津玄師はまだそんなにライブもツアーもやっていない。しかも以前は1ツアーの公演数が1桁のときもあったので、場数という意味では多いとは言えない。そんな中でも映像作品を出してくれるだけで嬉しい限りだ。改めてアクトを観て鳥肌が立ちっぱなしだった。

場数を踏んでいないとはいえ、歌の安定感は相変わらずだ。ライブにまだ足を運んだことがない人も是非観てほしい。あの日だけのスペシャルコラボもしっかり収められている。

 

 

若者だけではなく幅広い世代を魅了する27歳。「BOOTLEG」のディスクレビューで同じことを言っているライターさんがいた気がするけど、米津さんの勝負するフィールドに良くも悪くも敵がまったくいない。一人勝ち状態である。それどころかどんどん後続を引き離しているのが目に見えてわかる。今回のシングルだってその大きな一歩だ。

以前米津さん自身が「男性ソロアーティストと言えば米津玄師と言われるようになりたい」と欲もチラつかせていたけど、そう遠くない未来にその世論が見える気がする。

 

彼が音楽史を塗り替えていく、その瞬間に生きていることが何よりも嬉しい。

 

 

 

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TSUTAYA×UNISON SQUARE GARDEN「PLAY IT LOUD」@SHIBUYA TSUTAYA O-EAST

※この記事内ではトークの記述が多々ありますが、筆者の微かな記憶から書き出したものであるためすべてニュアンスで書いております。雰囲気だけでも味わっていただければ幸いです。

 

 

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一昨日も訪れた覚えがある。しかしサーカス集団は既に次の会場へ向かっている。

渋谷のこのあたり、同系列含めまあまあライブハウスあるのに全く同じ会場なの笑う。

 

2/19、TSUTAYAの企画「PLAY IT LOUD with UNISON SQUARE GARDENに行ってきました。先日リリースされたUNISON SQUARE GARDENの7thアルバム「MODE MOOD MODE」の購入者から抽選で、というなんとも切ないシステム。今回は1チケットにつき2名まで入ることが出来て、即ち当選者はイベントに1人だけ連れていくことが出来るわけです。

いつもイベントにいる人は大抵こういうのを協力し合える友達がいるなあと薄々わかってはいるんですけれども、なんせ友達を作るのが下手なわけで。仲良くしてくださる方は沢山いるんですけどまあ同行者に選んでもらえるほどではないので、自分で当てるしかないのです。今回は運が味方してくれて当選したため参加することが出来ました。

ざっくりレポートです。詳しいのが読みたい方は他の方のをご参照ください。記憶が薄くてすみません。

 

 

イベントの概要としては①「MODE MOOD MODE」をライブハウスのシステムで聴くメンバーが登場して収録曲の解説 と大きく2つのトピックがありましたが、詳しい内容は知らされていなかったのでとりあえず足を運ぶ。

入場は結構厳重で身分証確認もあり、なんとか入場。

 

入るとパイプ椅子が並んでいて、大きく下手・中央・上手と3ブロックに分かれている。中央ブロックの最上手前方に着席。ステージには3つの背なし椅子とペットボトル、上手側にはMC席。わたしが座った場所は向かって1番右側のメンバーとちょうど一直線のところで、誰の席だろうねとそわそわしながら開演を待つ。ちなみに開演前SEはOne roll, One romanceの音源でした。

 

 

19:30。暗転し、下手から見たことのある人が1人登場。ニッポン放送吉田尚記さん!思わず「あ!よっぴー!」と声が出る。客席からも歓声。

 

まずはよっぴーの自己紹介。ユニゾンとは旧知の仲であること、UNIMAGの会報担当の方がよっぴーのところのスタッフであること、今日がどんなイベントになるか不安だけど武道館の日もユニゾン縛りのDJイベントをやって盛り上がったことなど。

普段音楽を聴くときはイヤホン・ヘッドホン派か?自宅にオーディオシステムがあるか?もしくは自宅がライブハウスか?なんて問いかけも交えつつ、まずはアルバムの前半6曲を聴く。立つのはなし、サイリウムもなし、でも多少動いたり、曲間の拍手はまあ良しとしよう!みたいな確認をしてからよっぴーは一旦はける。

 

なかなか新鮮な景色。今思うとメンバーと一緒に聴きたかった気もする(贅沢)。

 

 

前半6曲を聴き終え、よっぴーが再登場。いよいよメンバーを呼ぶ。田淵→斎藤→鈴木、とライブとは違った順番。上手側からその順番に座ったため、わたしの目の前は田淵さんでした。

 

自己紹介。宏介さんが田淵さんに促す。

田淵「ご存知の方も多いかと思いますが、ベースの田淵でーす」
吉田「いや、ここに来てる人みんな知ってると思うよ笑」
斎藤「えーUNISON SQUARE GARDENギターボーカルの斎藤宏介です。今日は名前だけでも覚えて帰ってください」
鈴木「どうも、モフモフおじさんです」
斎藤「モフおじね」
鈴木「そう、モフおじ」
吉田「さっき会場入ってびっくりしたのがさ、おじさんがいたんだよ。いやこういうイベントって普通女の子が多いんだけど」
田淵「まあ僕らもおじさんですから。まあ誰に向けてやってるとかはないけど笑」
吉田「ユニゾンの3人ともずっと仲良くさせてもらってて、特に田淵とはね笑」
田淵「そうっすね笑」
斎藤「そこ2人会ってる回数多いでしょ。いつも違う話してるもん。分けるとしたらここ(斎藤田淵間で区切るジェスチャー)だよね」
吉田「確かに服装もちょっと似てる笑」
田淵「いやいや!笑」
吉田「こうやって服装だけ見ると3人同じバンドとは思えないね」

 

ちなみに本日の皆さんの服装はこれ。見づらいけど田淵さんのインナーはアップルクロック、貴雄さんはANIMISMでした。宏介さんの青シャツからたまに黒インナーがチラ見え。

f:id:xxkanakoxx:20180220225905j:image 吉田尚記Twitterより

 

斎藤「1番奇抜な服着てる吉田さんに言われたくないですよ笑」
吉田「貴雄くんも全身モフっとした感じで」
田淵「俺ずっと思ってたんだけどさ、鈴木くんのニットの人たちは何をしているの?」
鈴木「これですか?(ニットを見つめながら).....これはですね、わかりません。デザイナーさんに聞いてください。ただね、この上裸の人の乳首までちゃんと描いてあるの!」
斎藤「ほんとだ!!」
田淵「キュートだね」
吉田「イベント初っ端から乳首の話で盛り上がらないで!時間も限られてますから!笑」

楽屋トークみたいなゆるさ。

 

吉田「じゃあまず曲作りに関して聞いていきたいんですけど、ユニゾンって普段どうやって曲作りしてるの?作詞作曲はまあ田淵がやってるけど」

 今更だけどよっぴーの田淵呼びめっちゃ好き

田淵「基本的には俺が曲書いて簡単に打ち込みとかギターちゃかちゃかしてデモを作ってそれを持ってくみたいな」
吉田「え、待ってギター弾けんの?」
田淵「いや弾けるってほどじゃないんですけど簡単なコードだけはね。メジャーと、マイナーと、あとディミニッシュ(dimおさえる仕草)。この3つはいけるから」
吉田「でそのデモを聴いて2人は?どんな感じなの?」
斎藤「正直最初はよくわかんないですね。なんか普通に聴けないんですよ。っていうのも、デモを聴いてどうしたらもっとかっこよくなるかなとか、田淵がどうしたいのかっていうのを曲の奥の向こう側から読み取るってことををするので、そのときはいいか悪いかもわかんないですね」
吉田「なんかあれだね。脚本家と俳優みたいな関係だね」
斎藤「あーそうかもしれないですね」
吉田「貴雄くんは?」
鈴木「僕今日このイベントをやるにあたって田淵のデモ音源を聴いてきたんですけど、歌も田淵の声で入ってるんですよ」
吉田「あ、歌も入った状態で渡されるの?」
田淵「歌ってますよ?笑」
斎藤「裏声でね笑」
鈴木「そう。この声で『君の瞳に恋なんて〜』って歌ってるんですよ...やっぱり真ん中の人(宏介さん)が歌うから説得力があるんだなって思いますね笑。なんか、田淵は料理のレシピを作る人だと思っていて、完成された料理の絵は出来上がっているけど、そこに至る過程というか味付けは僕ら料理人の腕の見せどころだと思っていて。例えば塩のかけ方とか飾り切りの入れ方とかで工夫したり。塩も高い位置からかけた方が美味しくなるとかね」
斎藤「こうね笑」

リズム隊2人はMOCO'sキッチンみたいに高い位置から塩かけてたのに宏介さんだけ最終的にヌスラト・ガネーシュみたいに脇締めて振ってて笑った。


吉田「2人は詞曲に関しては口出したりしないの?」
斎藤「それはほとんどないですね。たまに『ここで息継ぎしないと人間は死んじゃうんだよ』って教えてあげることはありますけど」
田淵「書いてるとね、よくそういうの忘れちゃうんですよね笑。いやでもこの人も凄いんですよ。最初出来ないって言ってても、何回かやってくうちに出来てた!みたいなこと結構あるからね。でもそういう風に言われたときとかにすぐに対応できるようにはなりました。反復練習の成果ですね。昔なら『ちょっと一旦持ち帰らせてください』って言ってた。いつも『ここ斎藤くんに文句言われるかな〜』思いながらも入れちゃうんですけど笑、やってくうちに歌えるようになってて。やっぱり反復練習ですよね。すげぇってなります」
吉田「もはやアスリートですね、羽生結弦がここにも笑!レコーディングではやれてもライブでやるとまた違うの?」
斎藤「んーーまあでもレコーディングでできたらライブでは出来ますね」
吉田「しかもギター弾きながらやるんだよね。すごいな。ドラムも相当手数多いよね」
鈴木「もう17(歳)くらいの頃からやってるから、このバンドにいて自分が出来ることって何だろうって考えたらやっぱりドラムしかなくて、ってなったときに自分にしか出来ないことをやろうと考えた結果、手数が増えていった感じですね」
吉田「なるほどね。ドラムもそうだしベースもなかなか難しいよね?」
田淵「いやっ僕はそんなに...全然無理をしないので」
鈴木「何を仰る」
田淵「いや本当に、ベースに関しては無理しないです」

ベーストークになると途端に謙遜が入る田淵さん可愛い。貴雄さんが間髪入れずに否定してて、作曲だけじゃなくベースの実力も認めてるんだなあとほっこり。

 
吉田「ああ、あとそうだ、ずっと気になってたんだけど、ユニゾンの曲ってタイトルからつけるの?それとも曲が出来てからつけるの?」
田淵「うーんと、曲に関しては半々かな?書いてるうちに『このフレーズタイトルっぽいな』と思ってひょいと上げてやったり。あーでもタイトルから決めることはほとんどないんじゃないかな」
吉田「アルバムのタイトルも?」
田淵「アルバムはもう思いつきです」
吉田「思いつきなの?今回の『MODE MOOD MODE』は収録曲の中に2箇所くらいあったよね。さっき聴いてもらった中にも《モードなムード》。とあと...」
田淵「え?あとなんだっけ...あ、"Silent Libre Mirage"か」

ほう、田淵さんは"Silent Libre Mirage"は略さないのね、好きだわ、っていうただそれだけ。


田淵「でもアルバムのタイトルに関しては常に考えてますよ」
吉田「え、ずっと考えてんの?」
田淵「ずっと考えてますね。今ももう8枚目のアルバムのこと考えてますよ。散歩しながらとか考えるの癖みたいになってるから。次のアルバムはもうちょい空けたいなとは思ってるけど...。だからある瞬間考えて急に閃いたならそれは凄いのかもしれないけど、僕の場合は常に考えてますから、長いこと考えて出たものがそれっていうだけだから。ずっと考えて出た答えだから別に凄くはない」
鈴木「じゃあ田淵がトイレに入って便器に座った瞬間とか、羽田から飛行機乗るときの待ち時間に歩く歩道歩いてるときに思いついたかもしれないってことね」
吉田「なんで例えがそんな具体的なの笑。え、じゃあこのアルバムの中で1番最初に出来た曲ってどれ?」
田淵「曲で言ったら"オーケストラを観にいこう"かな。これは5年前くらいからあった。まだオーケストラとか全然付けない状態でレコーディングもそのとき確か1度してたと思うけどボツになったんだったかな。だからアルバムの曲で1番最初にレコーディングしたのは"Silent Libre Mirage"と"MIDNIGHT JUNGLE"ですね。これはDr.lzzyのツアーの時に録りました」
吉田「ツアーと並行して録ってたんだ。なんか今回のアルバム結構長いことかけて作ったんだよね?」
田淵「そうですね。なんか3曲ずつ分けて録ってましたね」
吉田「曲書くの大変じゃなかった?」
田淵「いやもうそれは全然。よく『レコーディング直前まで詞が書けなくてぇ』みたいに言ってる人いるけどそんなの怖くて絶対できない」
吉田「田淵はそういうのないんだ」
田淵「えっだってデモを渡す段階で歌詞も全部完成してるから、少なくとも僕はそんなことない」
吉田「田淵がこうやってどんどん曲作ってくるけど2人は休みたいって思うことないの?」
斎藤「いや、そりゃ休めるなら休みたいですよ笑。でも田淵が曲作ってくるからレコーディングしないと笑」
鈴木「ドラムは1番最初にレコーディングするので、1枚のアルバムでも最初の2日くらいで録り終わるんですよ。全体の5%くらい。だからばーっと集中して録って、あとの95%はこの2人に任せて旅行とか行ってました。後々レコーディングどうなってるかな?ってスタジオ覗いたりとかそういうの一切ないですから.....あ、でも1つ申し訳ないなと思ったのは、宏介にポリープが見つかって休むってなったとき、俺『1ヶ月休み貰えるな』って思っちゃったんだよね笑。だって宏介が手術する日の前日、俺イギリスにいたからね。宏介、あのときはごめん笑」
斎藤「いやいやそれは全然いいよ、貴雄が楽しかったならそれが1番。貴雄の人生は貴雄のものだから」
吉田「優しさなのか突き放してるのか笑」
田淵「大丈夫、怒るにも斎藤くんそのとき声出なかったから笑。電話しても『!!!』って言葉にならないからね笑」

 

吉田「さてちょっと時間が押し気味なので。さっき皆さんには6曲目まで聴いてもらったんですが、順番に1曲ずつエピソードとか話してもらっていった方がいいですかね。じゃあまずは1曲目、Own Civilization (nano-mile met)。これは何かありますか?」
斎藤「ユニゾンの曲のレコーディング順ってまず最初にドラムとベースを録ってその上にギターを重ねて歌入れって感じなんですけど、そうするとコーラスって最後に録るんですね。で僕の帰った後にコーラスが録られたんですけど、実は冒頭のギターの後に田淵のデスボイスが入ってるんですよ。今ちょっと聴けますか?」
田淵「まーじ?このイベントそんなこともできんの?」
吉田「すごいね笑。お、PAさんからOK出ました」
斎藤「ギターの直後に注目して聴いてください」

 

Own Civilization (nano-mile met)の冒頭が流れてる途中、デスボタイムを手で合図して教えてくれる宏介さん。ライブ以外で彼らと一緒に楽曲を聴ける日が来るとは。


斎藤「...わかんないよね笑」
田淵「これ最初はもっとわかるかわかんないかくらいのギリギリのところでうっすら乗せてたんだけど、エンジニアの人に最初のそれいいね!って言われて。いつもお世話になってる人だしそういうとき俺後に引けないからこのままになりました笑。
あとなんか最近コーラスにハマってて。コーラスつけるの好きなんですよ」
吉田「"MIDNIGHT JUNGLE"とか『もったいない』って言ってるもんね」
田淵「"君の瞳に恋してない"とかコーラス重ねてるんだけどライブで弾きながら歌えない笑。2Bが死ぬ」


吉田「2曲目"Dizzy Trickster"。これはどうでしょう」
田淵「ギター結構重ねたよね」
斎藤「今回結構使ってるからね」
吉田「何本ぐらい使ってるの?」
斎藤「アルバム全体では15本くらい使ってるんですけど、これをライブだと1本でやります」
田淵「"Dizzy〜"はライブだとどっち弾くの?パパパパッ?」
斎藤「パパパパッの方。うん、メインの方は弾けない笑」
吉田「貴雄くんどうしたのそんなニコニコして笑」
鈴木「いや、平和だなあと思って笑」

田淵さんは「Dizzy」って略すのね。そりゃそうか。パパパパッで意思疎通してたのが良き。


吉田「3曲目"オーケストラを観にいこう"」
田淵「これはタイトルにオーケストラとはいってるからオーケストレーション入れてみようっちゅーことで、10周年記念のときに出した『DUGOUT ACCIDENT』というアルバムに入ってる"アンドロメダ"という曲のアレンジをお願いした秋月須清くんという人に今回もお願いして、色々楽器を入れてもらいました」
吉田「これはライブではオーケストラとかどうするの?」
田淵「同期ですね。同期っていうスピーカーから音を流してもらいます。"シュガー〜"とかで鈴木くんがヘッドホンして流してるあれね」

雑誌のインタビューとかではお馴染みだけど、略すとすれば「シュガー」ですね。他のメンバーもそうだった気がする。

 

田淵「同期だとズルできるからね笑」
吉田「ズルなの?笑」
田淵「やっぱり音圧がすごいから。その分サボれる」
斎藤「同期に関してはこだわりがあって、自分たちの楽器の音は流さないって決めてますね」
田淵「あ、そうそう、自分たちの担当してる楽器は同期の音にいれない」
斎藤「ギターだったら同期ではギターの音は流さない、自分のこの1本だけでやるっていうこだわりはありますね」


吉田「次。"fake town baby"はシングルだからもう雑誌とかで話してるからいうことないのかな?」
斎藤「んー、あ、MVが炎が上がる中での撮影だったんだけど、火との距離が1mもないくらい近くて、そこで撮影してたらみるみるうちに田淵の顔色が悪くなっていって笑」
吉田「えっ?笑」
斎藤「もう酸欠になっちゃって。あと単純に熱いっていう。田淵が途中座り込んでるから『大丈夫ー?』って言ったら、『もう年かなあ?』って。『年じゃないよぉ〜火のせいだよぉ〜』って言いました笑」

グロッキー田淵さんをよしよしする宏介さん。

 

吉田「続いて..."せいひつかんびあきぐれじょじょう"」
田淵「おー、よく読めましたね」
吉田「歌詞であきぐれって言ってるもんね」
田淵「そう。あきぐれだけ僕の造語なんですけど」
吉田「単語の引き出し多いよね」
田淵「いや、引き出し少ないですよ僕。今回8曲目の"フィクションフリーククライシス"は差し替えたんだけど、そのアルバムに入らなかった曲が『春が来てぼくら』という3月にでるCDカップリングに入ってて、その歌詞に《フィクション》とか出てきて。あと《バカ騒ぎ》だったかな...?(2人に確認)《バカ騒ぎ》かな、それも"fake town〜"だし(《もう驚天動地 バカ騒ぎ》)、同じアルバムに入ってたら引き出しないのバレるから。またこいつ同じフレーズ使ってるってなるからアルバムに入らなくてよかった笑。あと"フィクションフリーククライシス"は最初『(田淵歌い出す)なので誓いの口付けは〜?限りなくたおやかな、"革命のその後で"』だったっけ?(斎藤に確認)」
斎藤「うん、革命のその後でだった」
田淵「でその歌詞にしてて『斎藤くん見て!これめちゃかっけぇ!ってなってたけどよくよくみたら"静謐甘美〜"の《目覚めのその後で》とめちゃ被っててこれやべぇ引き出し少ないのバレるって思って差し替えました笑。これはレコーディング前なのでセーフ笑」

 

吉田「"Silent Libre Mirage"」
田淵「"Silent Libre Mirage"はサビにシンセを入れてるんだよね。これは"Invisible Sensation"でもやってる手法で、シンセだけど電子音みたいに聞こえない、ギターを重ねてるように聞こえる音にしてる」

 

吉田「後半の6曲、まだ皆さんはこれから聴いてもらうんですけど、もし聴いて欲しいポイントとかあれば」
斎藤「後半ってなにあったっけ」
田淵「え、"MIDNIGHT JUNGLE"から」
斎藤「あ、そうそう、"MIDNIGHT JUNGLE"は、冒頭《大いなる》って歌詞があるんですけど、『あ、おーいなる』って歌ってるんで是非そこ聴いてもらえれば笑」
吉田「へえ!ボーカリストの人は母音のどちらに重きを置くかとかかなりこだわってますよね。森山直太朗さんとか」
田淵「あの人hの発音強いよね!『ぼぉ〜〜(歌まね)』」
田淵さん歌まねレパートリー多いな本当に。

 

吉田「さっきも少し触れたけど"フィクションフリーククライシス"」
斎藤「これはドラムじゃない?」
鈴木「えードラムかなあ笑。あのードラムって2本の腕と2本の足で叩くんですけど」
吉田「そりゃそうでしょう。イカじゃないからね笑」
鈴木「普段は部屋のあちこちにマイクを置いて、例えばあっち(下手側を指さして)に置いたりこの辺の近くに置いたり。なんだけど、今回はスネアならスネアとか、それぞれの太鼓にマイクを一つずつおいて。音の聞こえ方も太鼓の内側と外側だったり上と下では聞こえ方が違うから。マイクも遠ざけたとき(マイクを遠ざける)だとぼんやり聞こえるけど近いと(口元に近付ける)はっきり聞こえる。それを1打ずつ録音して繋げる、という方法をとりました。なんか宇宙人ぽく聞こえたらいいなと思って」
田淵「バスドラムだったらバスドラム、スネアならスネアってね」
鈴木「そう。あ、あと今回は曲間の秒数にもかなりこだわってるのでそこにも注目してほしいですね」
田淵「そうね。"フィクションフリーククライシス"から"Invisible Sensation"への繋がりはかなりこだわっていて、というのも"Invisible Sensation"のために"フィクション〜"を作ったから。"フィクション〜"のデモの段階ですでにInvisibleの冒頭を入れて渡してたからね。ここはこう繋がるから!って」


吉田「"夢が覚めたら (at that river)"はどうですか?」
田淵「もう"夢が覚めたら"?!そうか...。この曲は単純にすごくよくて、中でも1Aとサビ...じゃなくて2Aの終わりかな?のコードが違うのがめちゃかっけぇと思ってたんだけど、それが上手く斎藤くんに伝わってなかったみたいで、レコーディングして確認してみたら同じコード弾いてて、申し訳ないけどここはお願いして録り直してもらいました」
吉田「斎藤くんその時どう思った?」
斎藤「いや、正直めんどくせーなって思いましたけど、いい曲レコーディングするためなんで笑」


吉田「"10% roll, 10% romance"はシングルだからもう話すことないですか?笑」
田淵「"10%〜"はね...シングルだからってめちゃ音盛ったよね」
斎藤「盛ったねえ」
田淵「だから初めてライブでやったときとにかく酷かったと思います。ツアーより前か。イントロギターも単音だから心許ない感じで笑」
斎藤「ライブだとギター1本なので、ギターの音にハモりがつくエフェクターを前回のアルバムから使ってまして」
田淵「そんな最近だっけ?」
斎藤「うん。あれ?前々回かな?」
吉田「斎藤くんの足元のボタンもどんどん増えてってますよね」
斎藤「そう...ですね。もう最近はそのハモりをつけるエフェクターがないと成立しないですね」

 

吉田「そしてラスト"君の瞳に恋してない"」
斎藤「これいいよね」
田淵「いいよね」
斎藤「これは最近ライブで演奏してるんですけどいいですね」

田淵さんよりも先に宏介さんの口から「これいいよね」と出たのが印象的。


吉田「これはタイトルから普通の人は戸惑いますよね。ウケ狙いなのかなって。ユニゾンに慣れてる人は田淵っぽいなとか思いますけど」
田淵「というのは?」
吉田「いや、"君の瞳に恋してる"っていう曲あるじゃない」
田淵「あー、それはサビの歌詞書いてて『これはいいぞ!』って思って付けただけなので。狙ってるつもりはないので、そうとられたらそれは語弊がありますね」
吉田「アルバム全体見てもそうですけど、昔の歌詞が織り交ぜられていたりとか、見る人が見ればわかる!みたいなのもいいよね」
田淵「僕辻村深月さんっていう小説家さんの本をよく読んでて、辻村深月さんの小説みたいな、1個前の小説の登場人物がポロっと出てくるみたいなの大好きなんですよ。だからそういう遊びも持たせられたらなと」

伊坂幸太郎さんもそうじゃーん!最近田淵さんあんまり伊坂さんの話してくれない


吉田「以前スフィアっていう田淵さんが楽曲提供されたシンガーの方が僕のラジオにゲストでいらしたんですが、そのとき田淵さんの歌は歌ってて口が気持ちいいと言ってました」
田淵「おー。基本的に僕歌詞に意味はもたせなくていいと思ってるので、なんかメロディと語呂が合っててそれひっくるめていいなってところが大事だと思ってて。だからこの歌詞にはこんな思いを込めました!みたいなタイプの人は見てて大変だなと思いますね」
吉田「あー、ここがミュージックステーションじゃなくてよかった笑」
斎藤「僕も田淵の思いが詰まった歌なんて気持ち悪くてどんな気持ちで歌ったらいいかわからない笑」

棘の中に愛がある。

吉田「そういえば最近田淵はライブでハンドスプリングしてる?」
田淵「いつからかやらなくなりましたねー。最近やってないですね」
吉田「何でやらなくなったの?」
田淵「最近いいセトリを組むとかそっちの方が楽しくて。やる必要がなくなったので」
吉田「そういうものなんだ笑」

 

ひとまずメンバー退場。後半6曲が流れて再びよっぴーとメンバー登場。ペンギン歩きでやってくる田淵さん。


吉田「たくさん喋って頂いたので、文字通り押してまして笑」

田淵さん何度も腕時計を見る

吉田「最後に一言ずつ頂く感じにしようかと思いますが...じゃあ最初は貴雄くんから。田淵だと長くなりそう笑」
田淵「そんなことないっすよ。140文字でおさえます」
斎藤「いやあなたもうツイッターやってないでしょ笑」
鈴木「えーと、ドラムという楽器は前に出るものでもないし、地味だし、ドラムなんて聴いてないって人もいるかもしれないですけど、聴いてくれた人があの人楽しそうって思ってくれたり、見たことによって元気が出たりしてくれたらいいし、そうでなくてもいいし、でもそう思ってくれたらいいなというか、全然140文字じゃ収まってないですが、今日はありがとうございました」
斎藤「最後まで帰らず残っていただきありがとうございます」
吉田「いや本当に、今日誰も帰ってないんじゃないかな?」
斎藤「ありがたい。ミュージシャンのこだわりというのはあまり理解され難いもので、それが伝わらなかったりするのがジレンマでもあるんだけど、この場にこうして帰らずに皆さんが残ってくれたということは少しでもそのこだわりに興味を持って聴いてくれたという事なので、それが嬉しいです。こうやって頑張って作った
アルバムの後にはツアーというご褒美が待ってますので、またそこでお会いしましょう」
吉田「じゃあ田淵」
田淵「いやーこのイベント最初は半信半疑だったんだけど、半信半疑っちゅーか、どうなのかなと思ったりもしたんだけど、やってみたらとても良かったんじゃないですかね。こう普段あまり喋らないけど、こういう場だとついつい口が軽くなって喋りすぎちゃうというか。二日酔いで来ても怒られない」
斎藤「え、二日酔いだったの」
田淵「いや違うけどね」
鈴木「だからか!今日昼間にこれの打ち合わせがあったんですけど、田淵が妙に静かだなと思って」
田淵「あれは意図的に静かにしてたの、ほんとに。えーと本日はお越しいただき誠にありがとうございました。またライブとか見たり、曲聴いてもらえたらと思いま一す」

拍手後もその場に留まる3人


吉田「このままここにいると僕がTカードの説明してるのを聞くことになるけど笑」
斎藤「じゃあ帰ります笑」
鈴木「そう、Tカード僕らもいただいたんですけど、僕の顔だけ上の方にあって、これ財布に入れるとちょうど僕の顔だけ出るんですよ。財布に入れてたけど自分と目が合うので抜きました。それが皆さん540円でできます笑」

自分のTカード財布に入れてたの可愛い。

吉田「今日は皆さんTSUTAYAの抽選で当たってきてるので全国からいらっしゃってるんですよね。北海道・九州の人?流石にいないか?...って最後にやることでもないですけど笑」
田淵「全員23区だったりして笑」
斎藤「そんなに区民いないでしょ笑」


メンバー退場。斎藤さんがはけ際に両手振ってた

よっぴーTカードの説明
吉田「メンバーがたくさんお話してくれたこともあって時間がかなり押してるので、来てくれたお客さんにこんなこと言うのもアレなんですが、Tカード作る人以外はさっさと帰ってください笑」

 

 

満足度高すぎるイベントでした。

田淵さんはずっと足バタバタさせたり落ち着かない様子で、宏介さんは足閉じて話してる人を向きながら相槌していて、貴雄さんは足組んでじっと話聞いてた。三者三様でいいなあ。

 

MCによっぴーを選んだ方に拍手をおくりたい。彼らを熟知しているからこそ引き出せたワードもたくさんあったと思います。よっぴーありがとう。

 

制作エピソードは雑誌やサイトのインタビューでも聴けるけど、実際に音楽を聴きながらしかもメンバーの口から直接聴けるなんて、こんないい機会なかなかない。曲を聴ける環境だからこそ話してくれた内容も多かっただろう。

 

抽選というのがエグいなと何度も思ったけれど、機会があればまたぜひ訪れたい。願わくば田淵さんのデモ音源も聴きたい。

ありがとうございました。

 

 

 

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A FLOOD OF CIRCUS 2018

"A FLOOD OF CIRCUS 2018"
お待たせお待たせ
いよいよやります
おいでよサーカス
「俺達の手で、1日で楽しいこと全部やる」
a flood of circle流のフェスティバル
a flood of circle流のロックンロール・サーカス
まじで超楽しかった"A FLOOD OF CIRCUS 2016"で
完全に味をしめたんで今回もやばい面子を約束します
あの最高の1日がまたやって来るんだよ
めちゃくちゃ楽しい場所を用意しとくから好きに楽しみ尽くしてください
年に1度のお祭り騒ぎをしよう
A FLOOD OF CIRCUS2018"
よろしくどうぞ

佐々木亮

A FLOOD OF CIRCUS 2018

 

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来たるは渋谷。対バン形式で各地をまわった「A FLOOD OF CIRCUS 大巡業 2018」を経て、いよいよTSUTAYA O-EASTである。

 

 

出場者発表前の先行でチケットを入手したため、100番台で入場。O-EASTもついにD代¥600かあ。BIGCATも値上げしてたし、段々と¥600時代がきてますね。

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中に入ると今にもサーカスが始まりそうな空間が広がっていた。

天井に張り巡らされたフラッグ。妖しく光る花型の電球。そしてディズニーの暗いところでかかっていそうな開演前SE。コンセプトがしっかりしていて好きすぎる。

 

 

16:30になると佐々木亮介が下手から1人マイクを持って登場。相変わらずの革ジャン。相変わらずのイケメン。「A FLOOD OF CIRCUSをこれからもっと広げていきたい」と熱く語るSSK。どんどんやってくれ。先はどうであれ、彼が言うと楽しい予感しかしないんだ。

軽く挨拶してはける。

 

 

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サーカス1組目はSIX LOUNGE。今日出演する中で唯一初めて観るバンド。曲一通り聴いてみて結構好きだったのですごく楽しみにしてきた。

古く泥臭い正統派ロックンロールバンドのイメージがあるけど、彼らなんと1996年生まれ。ベースのイワオリクは1997年生まれ。全員年下。

AFOCとの付き合いはここ数年らしいが、大巡業と今回、両方招かれている唯一のバンド。ナベちゃんが上手袖で彼らのアクトを眺めていたけど、なんとも楽しそうだった。

好きなアーティストでもそうでなくてもギター鳴らしながらMCするのが苦手なのでそれだけは申し訳ないけれど、アクトは結構好きかも。肩出しベーシスト、コーラス上手い。

「(イベントの)最初から来てくれてありがとう」と会場を見渡すメンバーが印象的だった。彼らのこれからに大いなる期待を寄せて。

 

〈SIX LOUNGE セットリスト〉
01.俺のロックンロール
02.STAR SHIP
03.ふたりでこのまま
04.メリールー
05.大人になる前に死んでやる。
06.プラマイゼロ
07.トラッシュ
08.僕を撃て

 

 

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AFOCの佐々木亮介(Vo.&G.)、DOESのYasu(B.)、爆弾ジョニーのキョウスケ(G.)、go!go!vanillasのジェットセイヤ(Dr.)の4人からなるバンド。このHosomesというのはHISAYO姐さんが命名したらしい(佐々木談)。しかし姐さん、糸くずはひどいよ(腹筋いたい)。

今日はメインのElephant STAGEと上手サブのTiger STAGEに分かれていて交互に使用していたので、The HosomesはTigerでのアクトだった。カーテンかなにかで完全に仕切られるのかなとか思っていたけど、同じフロアで両方観ることのできる仕様だったのが嬉しい。

各バンドの曲とオリジナル曲を織り交ぜつつ、ロックンロールの時間を提供してくれた4人。セイヤさんが「2階からダイブしてみろよ!出来るもんならな!」って煽ってて笑った。

DOESはアツすぎる。

 

〈The Hosomes セットリスト〉
01.Theme Of The Hosomes / The Hosomesのテーマ(新曲)
02.Ready Steady go!go! (go!go!vanillas)
03.電撃バップ(ラモーンズ)
04.修羅(DOES)
05.細目が好きな女の子(新曲)
06.終わりなき午後の冒険者(爆弾ジョニー)
07.インスタントジャンキー(新曲)
08.The Beautiful Monkeys(a flood of circle)

 

 

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AFOCとUSGを除いては個人的MVPアクトの髭。観るのはピロウズとのテキーラファニバニ以来かな。"ストレンジカメレオン"のカバーやってくれたっけなあ。

一段上がったところで観ていたのだけど、フロアの皆さんが本当に思い思いにのっていて痺れた。特に髭メインで来たと思われる方々、のり方上手すぎる。

「イベントでも新曲披露出来るバンドなんてなかなかいないよ!仮タイトルは謝謝(シェイシェイ)ってことで。おそらく間違えるけど」なんていいながらめちゃめちゃかっこよかった新曲。リリースも近いようなので楽しみにしたい。

「もし今後イベントをやるようなことがあったら今日の出演者全員呼びたい」って言ってたね。いつか実現しますように。

須藤さんニルヴァーナ通ってる感じした。今日聴いた感想なので本当かどうかはわからない。

 

〈髭 セットリスト〉
01.もっとすげーすげー
02.ネヴァーランド・クルージング
03.黒に染めろ
04.S.O.D.A.
05.DEVIL'S ODD EYE
06.ロックンロールと五人の囚人
07.謝謝 (仮タイトル、新曲)
08.テキーラテキーラ

 

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髭のあとが「NEOかわいい」この4人でよかった。個性に負けない更なる個性。

奇抜なのにかわいい、面白いのに上手い、みたいなのは水曜日のカンパネラコムアイちゃんに通ずるところもあるのかな、と思った。

"ボーイズ・セコ・メン"前の喋り、壁ドンならぬ「wallドン」がめっちゃウケてたなあ。マナちゃんユウキちゃんの掛け合いも絶妙。"ぎゃらんぶー"ではマナちゃんがブーイングを煽る。「手の角度は120度!...おしゃれメガネとヒゲはこういうの大抵やらないんだよね。ほらお前やぞ。見えてんぞ」は笑ったけど、やってなくてもまあ許してあげてほしい笑。

ユナちゃんによる吸水性の良さを訴えるタオル紹介が良すぎた。

 

CHAI セットリスト〉
01.Sound & Stomach
02.ヴィレヴァン
(アルバム「PINK」の宣伝)
03.ボーイズ・セコ・メン
04.N.E.O.
05.ぎゃらんぶー
06.sayonara complex

 

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イベントのレポ書くときUNISON SQUARE GARDENについて少しだけ熱量上がってしまうのは許してほしい。

 

・服装
斎藤:肩から腕にかけて黒のシャツ、黒ネクタイ、黒スキニー
田淵:ScopeMoonTシャツ、グレーパンツ、黒リスバン、オレンジ紐靴
鈴木:白刺繍セットアップ、fake town babyTシャツ、バッジ×2

 

貴雄さんがカウントからニコニコしてたけどまさか"MIDNIGHT JUNGLE"やるとは。既に「Dr.Izzy」ツアーでやっているから初披露ではないけど、音源化してから聴くとまた感慨深いものがある。"ミッドナイト・クローラー"繋がりなのか、髭の"テキーラテキーラ!"に引っ張られてなのか、単にSSKのリクエストなのか、わからないけどわからないままでいい。

 
斎藤「UNISON SQUARE GARDENとフラッドオブサークルは、最近ファンになったっていう人も多いと思うんですけど、もう10年以上の長い付き合いで。学生のときから知ってたかな?お互いが大学生だったかそれくらいの頃からの仲なんですけど、当時佐々木くんがバイトしてたフレッシュネスバーガーにもお邪魔して、『(SSK風のダミ声で)おはようございます!冷たい泥水のコーヒーください!』って冷やかしたりしても優しく『お待たせしました、アイスコーヒーです』って答えてくれて笑。

えー今日は楽しませてもらいます。次は新曲やります!」

田淵さん爆笑。いつも宏介さんはバンド名のaとかtheとかちゃんと言うタイプだけど今日はフラッドオブサークルって言ってたな。

泥水のくだり笑った。"泥水のメロディー"とかけてるんだろうけど、こういうセンスが好き。個人的な話だけど2人とも小学校の先輩なので、彼らのエピソードが聞けて嬉しい。

 

"君の瞳に恋してない"の田淵さんめっちゃ好き。思わずわたしも口パクしてしまう。最近で一番の笑顔を見てしまった。宏介さんのギターソロににこにこしながら寄ってくのも可愛い。

 

フラッドが用意してくれたステージだからこそ3人とも楽しそうに、かついつも通りの無敵感を放ちつつやっていたけど、フラッドに寄りすぎないアクトをしてくれて本当に安心した。2つとも好きなバンドだけど、そんなに馴れ合いは見たくないし独立した「好き」でありたい。ピロウズに対しても同じで、ユニゾンが好きだから好きになったなんて思われたくないっていう妙な意地があるんだよね。心配せずとも距離感の取り方はわかっているだろうけど。

 

UNISON SQUARE GARDEN セットリスト〉
01.Silent Libre Mirage
02.カラクリカルカレ
03.10% roll, 10% romance
04.MIDNIGHT JUNGLE
05.マスターボリューム
06.君の瞳に恋してない
07.天国と地獄
08.シュガーソングとビターステップ

 

 

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兄弟を含むスリーピースロックバンド。ドストレートなロック、尖った歌詞、しゃがれた歌声...SSKめっちゃ好きそう。個人的には"Stand by you"が好きなんだけど、あんな風にポップで伸びやかでわかりやすい言葉で綴られたナンバーもめちゃめちゃ似合ってると思うし幅広く出来る人達なんだなあというチープな感想。

「順番が遅え!酒が飲めねえ!意外と真面目だからさ...やる前は飲まねえんだけど、でも今日はかっけーやつらがいっぱい出ててすげえ楽しんでた。これでギャラも貰えて超最高!」で笑った。素直でよろしい。

"20000V放電"聴きたかったので嬉しい。タイムテーブル発表されたときはユニゾンとフラッドに挟まれるなんて!と思ったけど、これもサーカスだからなせる技。わたしがもしバンドやってたら絶対挟まれたくないけど笑、彼らは本当にかっこよかった。

途中ジェットセイヤさんがダイブしてたなあ。

 

〈Large House Satisfaction セットリスト〉
01.BREACH
02.Phantom
03.ニヤ
04.トワイライト
05.Traffic
06.20000V放電

 

 

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さて主役の登場。スペシャアプリなどで生配信してたみたいですね。

Twitterにも少しだけ書いたけど以前フラッドのライブをメインで行ってた時期がありました。いつだったか覚えていないけど(正確には覚えてるけどあまり思い出したいものではない)。日本に帰って来るか来ないかくらいの頃。当時は亮介さんって呼んでた。

あまりライブに行きたくなくなったのは、SSKの元を離れていく人が多すぎたから。そんなことで?って思うでしょうけども、メンバーが変わらないということに安心を覚える人間なので同じバンド名でもホイホイ変わられるとつらい。BUMP OF CHICKENUNISON SQUARE GARDENに安心して付いていけているのはそういう理由もあるかもしれないなあ。

だからまあまあ最近までHISAYO姐さんもナベちゃんもいつか離れていくんだろうなと思ってしまっていたし、テツだっていつ変えられるかわからないと思っていた。今考えると失礼な話だけど。

だからもう急にサポート入れるとか見たくなくて、しばらくは音源だけ追ってたまにイベントで観るというスタンスを取ってました。ほぼ空白のようなものです。

久々に観たフラッドはわたしの記憶と大きく違うところがあった。SSKの周りにたくさんの人がいた。それは姐さんナベちゃんテツもそうだし、今日の出演者もそうだし、お客さんもそうだし、スタッフさんもそう。「今がベスト」とはまさにその通りだと思う。

 

ライブ初聴の"ミッドナイト・クローラー"、すごく良かった。「今日の出演者の人が〜」なんて言ってたけどほとんどの人知ってるよ笑。フラッド節にユニゾンのエッセンスがかかってる感じはやはり互いを熟知している証拠。雑誌やサイトの対談も読んでいたこともあり、胸の熱くなるナンバーだった。

 

そしてテツの加入。アルバムのタイトルがまた「a flood of circle」だし、4/7に発表されるんだろうなと思っていたら、とんでもない場面に出くわしてしまった。

佐々木「テツ入ったのいつだっけ?」
テツ「2016年とかじゃない?一般公募で」
佐々木「もう2年か.....入る?」
テツ「軽いよ〜〜〜〜!入るよ〜〜〜〜〜〜〜〜!」

あのときの姐さんの表情が印象的だった。一生忘れないと思う。テツの加入宣言で爆泣きしてしまった。アンコールあまり覚えていない。テツがコーラスもギターも音外しまくってたのだけは鮮明。嬉しかったよね、そうだよね。

 

リズム隊はちゃんとコミュニケーション図ってね。これでもまだワンマンに行く勇気は出ないのだけど、落ち着いたらまた行こうかな、なんて考えている。いつになるかわからないけど。

 

a flood of circle セットリスト〉
01.フェルディナン・グリフォン・サーカス
02.Dancing Zombiez
03.泥水のメロディー
04.NEW TRIBE
05.Honey Moon Song
06.ミッドナイト・クローラー
07.Black Eye Blues
08.Flayer's Waltz
en.
09.Blood & Bones
10.ベストライド

 

 

写真撮るの忘れたけど2階で売ってた「鶏とうずらとゴボウのマウンテンカレー」が想像以上に美味しかった。具はしっかりごろごろ、ご飯もあったかくて、ルーの辛さも絶妙。Dr.Curryと比較しても今日のカレーに軍配ですな。ご馳走様でした。

 

 

 

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アルバムのジャケットこれになるらしい。楽しみ。

 

 

全てのアクトの満足度が本当に高くて最高のイベントでした。a flood of circleありがとう。

 

 

 

ショーを終え、テントをたたみ、仲間を1人増やしたサーカス集団は次の旅に出る。

 

 

 

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イズミカワソラトリビュートアルバム「タイムカプセル」

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2/14、イズミカワソラのトリビュートアルバム「タイムカプセル」がリリースされた。1998年の今日、「等身大の地球儀」でデビューした「泉川そら」。オールカタカナ名義になり、気付けばデビュー20周年。記念として初のトリビュートアルバムが作られることになった。ソラさんリリース&20周年&お誕生日、おめでとうございます!

 

わたしがソラさんを知ったのはもちろんUNISON SQUARE GARDENのライブSEに"絵の具"、FCライブSEに"サイボーグ99%"が使用されていたからであるが、知れば知るほど彼女の内なる魅力に引き込まれていった。

ヒイズミマサユ機...じゃなくてH ZETTRIOイベントもよく一緒にやっていた花*花jizue直枝政広(カーネーション)サカノウエヨースケ&ソラさんの在籍していたバンドSPIRAL SPIDERSHiroshi Nakamura (i-dep) + MASSAN (from MASSAN×BASHIRY)吉田ゐさお (Jungle Smile)・日之内エミ、そして鈴木蘭々フジイケンジ(The Birthday)、鈴木秋則(センチメンタル・バス)、河相我聞、松本祐一らによって結成されるユニット・鈴木組本当に豪華なトリビュートになった。

素人目線で非常に恐縮ではあるが、今回はUNISON SQUARE GARDENの関わった3曲に少しだけ焦点を当てることにする。

 

 

 

✼サイボーグ99% / UNISON SQUARE GARDEN

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先述の通り、2015年に行われたUNISON SQUARE GARDENのFCライブ「UNICITY Vol.1」と2016年に行われた「UNICITY Vol.1.5」の入場時SEとして使用された。

めっちゃやりたい放題でにやけてしまう。感覚としてはthe pillowsのトリビュートで"Fool on the planet"のカバーを聴いたときの感覚と似てる。コーラスの田淵感が強くて好き。《「操」ほうばって》の上コーラスとかね。

いつか宏介さんの歌声で聴きたいなと思っていたので嬉しい。

 

 


✼ソラまで / イズミカワソラ (music by 田淵智也 (UNISON SQUARE GARDEN) )

「ソングライター田淵智也のこういうところが大好き」が詰まった楽曲。ソラさんの20年を振り返り、メモリアルイヤーへの花束のようなナンバーとなった。

田淵さんお馴染みの、そのアーティストの楽曲を本当に愛しているからこその歌詞がふんだんに織り込まれている。

 

《等身大の地球みたいなパノラマから始まって》

→"等身大の地球儀"より。ちなみにUNISON SQUARE GARDENの"等身大の地球"がこれのオマージュというのはファンの中ではよく知られた話。

 

《快速電車に乗ったり 普通電車に乗ったりして》

泉川そら名義で出した"普通電車にのって"より。《お気楽極楽だけじゃない あれやこれやを駆け抜けた》もそうだけど、20年の軌跡を表しているようで好きなフレーズ。

 

《そんなんばっかじゃやっぱり本当の絆はできないね》

→これは少しこじつけっぽいけどヒトミソラというユニットで出した"KI-ZU-NA〜遥かなる者へ"かなあ。田淵さんもたまに「何?絆?ケーアイゼットユーエヌエー?絆?」とか言ってたよね。内輪のラジオだけど9mmの話とかで。

 

《ビルの隙間でさまよってるため息たちも》

→ビルは後にも出てくる"ヤッホー!"の《冷たいビルに飲み込まれ》かな、ため息は"ロケットで"の《あー自己嫌悪 ため息がぐるぐる回る》かな、っていう邪推。

 

《一つ一つ名前持ってるんだから》

→"たった一つの窓"という曲に《1つ1つ違う光》という歌詞があります。

 

《声高らかに響かせようね あの山の向こうまで、ヤッホー!》

→先述の"ヤッホー!"。「ーしようね」とかもソラさんぽい。

 

《僕は僕のペースでチャンスの種をつかむ》

→トリビュートにも収録されている"tu-la-la"の《"チャンスの種"咲きますように》ですね。この曲好き。

 

《何回だってやりなおせる はがねの心の持ち主》

→"はがねマシーン"だ!四字熟語が多く出てくる感じ、田淵さんと同じ空気を分かちあってる感ある。

 

《憂鬱がこぼれる朝も500ぐらい迎えたりして》

→これは気付ける"500の朝"。

 

《サイボーグほど強くはなれないけど なんとか生きてる》

→"サイボーグ99%"。カバーも原曲もそれぞれ好き。

 

《神様がそっと置いてった新しい命も ちゃんとちゃんと寄り添うから よろしくね》

→"神様がくれた日"。歌詞にある《神様がくれた記念日》はまさに2/14のことだと思うし、《ありったけの「ありがとう、そして これからも…」》をソラさんに贈りたい。

 

《昨日の理想が今日砕けちゃっても》

《今日までの感情が明日を作るから》

UNISON SQUARE GARDENとソラさんの関連深い"mix juiceのいうとおり"の二節がそのまま入ってる。しかもこれ、歌ってみるとわかるのだけど、メロディが違うだけでリズムも同じ!ユニゾンでいうと"スカースデイル"と"パンデミックサドンデス"みたいな関係。ユニゾンのファンも置いていかない、田淵さんの得意技。

 

他にもあるのだろうけど、一聴目で気付けたのはこれくらい。あくまでもわたしはこう思ったってだけなのでご自由に。

ギターが新井弘毅、ベースが田淵智也、ドラムが鈴木浩之、これだけでにやける。しかし田淵さんからの花束、本当に素敵な曲だなあ。

 

 


✼絵の具 / 斎藤宏介 (UNISON SQUARE GARDEN)

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UNISON SQUARE GARDENにはお馴染みの、あのライブSEである。

 

斉藤になってる...!

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「ユニゾン」の意味としてはこっちの方が合ってるからまあ良しとしておこう。

 

昨年の夏、斎藤宏介のソロ企画「SK's Session」でカバーを披露したのは記憶に新しい。


‪あの場では他にも新曲が披露されていたが音源化は叶わず少し悔しかったのだけど、こんなに早く宏介さんの"絵の具"弾き語りがCDになるなんて。素直に嬉しい。

ソラさんの創り出す優しい神秘的な空気感に、宏介さんの芯の強さが加わってまた新しい"絵の具が生まれた。いつもライブ始めに聴いているメロディーなだけあっていろんなシーンが思い浮かぶ。この曲含めてライブのアクトだと思っているからかな。

そして宏介さんの歌い方が本当に好きなんだなと、カバーを通じて改めて気付かされる‬。

 

 

 

ソラさん20周年本当におめでとうございます。これからもソラさんの音楽がいろいろな形で聴き続けられますように。とは思うけれど、ソラさんはソラさんのペースでチャンスの種を掴んで欲しいと思います。

 

また素敵なトリビュートに出会った。

 

 

 

V.A. イズミカワソラトリビュートアルバム「タイムカプセル」

1.サイボーグ99% / UNISON SQUARE GARDEN
2.あかね色 ~instrumental~ / H ZETTRIO
3.ロケットで / 花*花
4.melody ~instrumental~ / jizue
5.tu-la-la / サカノウエヨースケ&SPIRAL SPIDERS
6. message / Hiroshi Nakamura (i-dep) + MASSAN (from MASSAN×BASHIRY)
7.願い / 吉田ゐさお (Jungle Smile)・日之内エミ
8.タイムカプセル / イズミカワソラ
9.荒野のガンマン / 鈴木組 (鈴木蘭々鈴木秋則河相我聞フジイケンジ・松本祐一)
10.此処から / 直枝政広 (カーネーション)
11.ソラまで / イズミカワソラ (music by 田淵智也 (UNISON SQUARE GARDEN) )
12.絵の具 / 斎藤宏介 (UNISON SQUARE GARDEN)

 

 

 

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LIVE HOLIC extra Vol.2 (USGのみ)

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LIVE HOLIC extra(Vol.1)ぶりの新木場STUDIO COAST。お元気ですか。

 

さて、LIVE HOLICはもうシリーズものみたいになっているけれど、今回はその特別編。4バンド+ゲスト3バンドを一度に観ることの出来る絶好の機会である。

 

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今回はUNISON SQUARE GARDENに関してのみのレポートです。

 

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yonigeのアクト終了後、フロア下手側の特設ステージでゆりっぱがトークコーナーを繰り広げる中、USGの機材が運ばれてくる。

調整終了後、1番はじめにステージに出てきたのは貴雄さん。チャカチャカドスドス、スタッフさんと話しながら調整とリハを進める。

 

ローディーさんの確認が終わってから田淵さんと宏介さんが登場。出るなり田淵さんはマイクスタンドが相当低かったらしく調整。宏介さんは髪の毛の一部がぴょこんとはねてたけど、後で登場したら直ってた。いつの間にか黒の上着脱いでた貴雄さん。

 

徐に始まるユニゾンのリハセッション。リハで1曲やるバンドは結構多いのだけどわたしはここで気持ちが冷めてしまうことが多くて、ああユニゾンはどこまでかゆい所に手が届くバンドなのだろうと毎回思う。以前R&R Band Wagonでリハの美学を語っていた回があり、自分の曲をリハでやるのはダサいというなんともシンプルな理由を伝えてくれて嬉しかった。フロアが既に圧倒されていて、こちらが誇らしい気持ちになる。

 

個性の強すぎる3人が、UNISON SQUARE GARDENという1点において交わる瞬間は本当に美しい。宏介さんがマイクチェックする中で目立たないように「ああ、あ、あ」ってチェックする田淵さん。

 

 

1分前に下手袖にはけていく3人。19:00をやや過ぎたところで上手上方にあるスクリーンにライブ映像とUNISON SQUARE GARDENの文字が登場すると、歓声が上がる。

 

いつものようにいつものSEをかけていつもの順で登場する3人。

 

【服装】
斎藤:肩から腕にかけて黒いシャツ、黒タイ、右尻白〇黒スキニー
田淵:78Tシャツ、ズタボロジーンズ、オレンジ紐靴、黒リスバン
鈴木:刺繍セットアップ、白Tシャツ

 

 

フェードアウトではなく完全にSEが止まったところで"Cheap Cheap Endroll"を鳴らす。前回のLIVE HOLICではアンコールで何も言わずにこの曲を弾き始めたのを鮮明に覚えている。いきなりエンドロールにしてしまう斬新さと軽快さが凄すぎた。

"オリオンをなぞる"は久々に田淵さんがAメロクラップに首を傾げるアクションしてた。攻撃的セットリスト仕様だからかな。

"BUSTER DICE MISERY""fake town baby"のリズム振り回しラインも最高。"BUSTER〜"は聴くたびにキメが洗練されてるし、"fake〜"は2番に入ってからのフロアのざわつきがすごかった。

 

 

今回はMCあり。
斎藤「どうも、UNISON SQUARE GARDENです。LIVE HOLIC、今回は先輩バンドとしてゲストに呼んでもらったということで、ちょっと先輩風を吹かせつつ、こう...肩で風を切りながら楽屋に入ったら、まさかの大先輩であるNothing's Carved In Stoneさんと同じ部屋でした。(肩で風を切った手を前に回して)このまま『おはようございます!!』って挨拶しました笑」

爆笑するベーシスト、微笑むドラマー。ナシスとユニゾンが同じ部屋だなんて、一瞬見せていただいていいですか...

斎藤「なので僕らまだチヤホヤされていません。打ち上げで後輩バンドとたくさん写真撮って、SNSにあげてもらおうと思ってます。

おっし、じゃあ新曲やります!」

 

 

ライトな曲フリから"君の瞳に恋してない"!関東では初披露。先日YouTubeで珍しくフルMVが公開されたとはいえ、アルバム曲でここまで盛り上がるって本当にすごい。田淵さんがぱぱぱぱっぱっとリズム口パクをしてたんだけど、貴雄さんに向けてやるときだけ口のリズムが違ってて(手は合ってる)、わざとやったのかなと思ったり。Twitterでそのリズム書いたのに反応が薄くて笑、ただ間違って書いた人みたいになってしまった。

間奏のギターソロを聴くたび、宏介さんギターほんとに上手いなと何度も思う。

間髪入れずに"Invisible Sensation"で高らかに空気空気両手に掴む。貴雄さん楽しそうすぎだし遊びすぎ。田淵さんはお気に入りの歌詞のところでわかりやすく表情変えすぎ。

ラストは"天国と地獄"。フェスやイベントにおいては定番曲とも言えるけれど、毎回細かい部分の表情が違っていて、それに気付いてからは毎回が楽しい。勢い余った貴雄さんは「駄々騒ぎー!!」ってシャウトしてましたね。曲の締めで床に置いたベースを踏みつける田淵さんが最高にかっこよかった。


斎藤「バイバイっ!」

 

 

約35分のアクト、本当にあっという間だった。

 


斎藤「LIVE HOLICどうもありがとうございましたUNISON SQUARE GARDENでした!(下手袖を指しながら)次はSHE'Sです!」

 

両手上げながら割と早めに去っていく田淵さん、フロアを眺めながら歩いていく宏介さん、客がぞろぞろと外に流れていく中ちゃんと全体を見渡して笑顔でお辞儀してくれた貴雄さん。

今夜も最強にかっこいい時間をありがとうございました。

 

 

 

入場時に目当てのバンドを聞かれてスタッフさんがそのバンド名の袋にチケットの半券を入れるという作業をしていたのだけど、明らかにUNISON SQUARE GARDENが多くて思わず他のバンド名を言いそうになった。集客力はバンドの実力を簡単に示せる1つの指標ではあるが、あまり突き抜けすぎるとイベントに呼ばれづらくなるという懸念もある。

今回はゲストでの登場だったからそれでもまだ許容範囲だと思うけれど、イベントの主催バンドよりはるかに売れてるだとか先輩より集客力があるだとか、いろいろ難しくなってくるだろうなあ。

まあそんなことは本人たちが1番よくわかっているだろうからあまり心配しないことにする。現在の無敵感も客観視しているようだし、これからも着々とかっこいいロックバンド道を突き進んでいってほしい。

 

 

 

LIVE HOLIC extra Vol.2 UNISON SQUARE GARDEN セットリスト 

01.Cheap Cheap Endroll
02.オリオンをなぞる
03.BUSTER DICE MISERY
04.fake town baby
05.君の瞳に恋してない
06.Invisible Sensation
07.天国と地獄

 

 

 

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Mrs.GREEN APPLE - Love me, Love you

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このブログを開始してから彼らのことを書くのは初めてだと思う。Mrs. GREEN APPLEが2/14に2018年第1弾となるニューシングル「Love me, Love you」をリリースする。

元々配信で表題曲だけ買おうと思っていたのだが、フラゲ日である本日訪れたタワーレコード渋谷店でちょうど流れていた曲がわたしの購入リストを狂わせた。もときくんの声だというのはすぐわかったし、YouTubeのダイジェストで聴いていたので何の曲かもすぐに検討がついたけど、やっぱりフルの魔力はすごい。CDを1枚増やしてわたしはレジに向かった。

 

なんとこれで6枚目のシングルだという。もっと出してたような気がしたのにな。初のファンクラブツアー「RINGO JAM TOUR ~東と名と阪~」の初日公演にてリリースが発表された。

昨年夏には5枚目となるダンサブルなシングル「WanteD! WanteD!」を、そして年末には配信限定でEDMを纏った「WHOO WHOO WHOO」をリリース。そこから一転、ピアノやホーンで彩られたミュージカル映画のような華やかな1曲が登場した。

 

表題曲の"Love me, Love you"は踊らずにはいられないサウンド。肩から上だけでのるなんてあまりにもったいない。どんどん色がついてカラフルになっていくような高揚感がありながらも構成はとてもシンプルで、多くの人の心を容易に掴むだろう。

劇場に入り込んだ気分になるような、華やかでポップな空気が放たれるメロディーの中で、底抜けに明るいだけじゃないのがすごく気に入っている。歌詞カードを見ながら身体を揺らしてほしい。

 

 

「早熟な天才」とはよく言ったもので、大森元貴って本当にすごいんだなあと感心せずにはいられない。"Love me, Love you"のような曲はきっと彼が得意としているジャンルではあるだろうけど、ソングライター・メロディーメーカーとしてはもちろん、潜在的なボーカル力がえげつない。声に表情を乗せるのが悔しいくらいに上手くて、あざといんだけど憎めないんだよなあ。そんなことを考えているうちにもう背中を押されている。

 

個人的な話だけれど彼はわたしの1つ下(1996年生まれ)で、その事実に何度も衝撃を受けている。好きなバンドのボーカルは大体自分より年が上であるためどこか遠いような感じで見ているのだけど、もときくんが年下だなんて、その才能と努力に呆気に取られるしかない。

新譜が出るたびに彼はメロディーに愛されているなと思うし、そうやって音と遊んでいる姿が魅力でもある。

 

 

 

カップリングには、坂口有望やドラマ「僕たちがやりました」のサントラなどを担当しているKan Sanoとのコラボが実現した"Log"と、大森元貴が高校の卒業式の翌日に書き、ライブ限定で披露されていた"春愁"が初音源化されている。

 

 

 

正直なところ「あまり好きではない」なんていうふわっとした緩和表現が出来ないくらい最近のミセスの売り方(売り出され方)が嫌いだ。でもそれは猛プッシュされている証でもあってそもそも音楽に罪はない。すべてに付き合う必要はないから、自分にとっての快適な距離感で彼らの音楽を愛していきたいと思った。売り出されるときに感じるあれこれも、曲を聴くと忘れちゃうんだよね。

 

 

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UNISON SQUARE GARDEN×ROCK KIDS 802 -OCHIKEN Goes ON!!- 「ACCIDENT CODE "R"」SPECIAL LIVE

久々のBIGCAT。BIGMAMA×UNISON SQUARE GARDENスペシャル対バン2days以来だから、1年半ぶりだろうか。

 

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2/7、UNISON SQUARE GARDENとROCK KIDS 802のコラボ企画として、「ACCIDENT CODE "R"」SPECIAL LIVEが行われた。

ズブズブの関係であることは周知の事実のはずなのに、昨年は関西ロックの大忘年会ともいわれる「RADIO CRAZY」にバンド名義での出場はなかった。そもそもバンドがフェス少ない年だったし、年末はthe pillowsのイベントで年越しが決まっていたし、年明けのあれやこれやもあって出ないことになったのだろう。その代わりと言っては情緒がないけれど、特別なイベントが設けられた。

 

この「ACCIDENT CODE "R"」、実は2015年にもなんばHatchで開催されている。そのときは東京スカパラダイスオーケストラLAMP IN TERREN、感覚ピエロと共演。武道館公演を控えているUNISON SQUARE GARDENだった。なんだか既に懐かしい。

 

 

さてこのRK802、radikoのプレミアム会員なのでよく聞いているのですが、やっぱり関東民に厳しい(気がする)。関西の人って基本的にそうなのだと思ってるんだけど、関東に対してものすごいバチバチですよね。わたしはそれがすごく素敵だなと思うのです。普段は。

今回みたいにチケットの抽選となるとまあ当たらない。ただ運が無かっただけかもしれないし意気込みが足りなかったのかもしれない、けどだいぶ当たり強い。年齢がなんちゃらも言われてますが、22歳で若くないと言われたらそりゃ仕方ない。

その後の先行も見事にすべて外れましたが、縁あって行けることになりました。多大なる感謝。

 

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17:45、開場。整番は800番台だったので18:05頃入場。既にステージ下手側でオチケンさんがDJしてた。米津玄師、sumikaキュウソネコカミ...幅広いアーティストの楽曲をかけてフロアをあたためる。さすがの盛り上げ方でかっこよかったなあ。

 

18:25、オチケンさんはける。いつものローディーさん・スタッフさんが登場して機材の最終調整。

 

18:32、開演。いつも通りの感じで3人が登場。押されに押されつつも見やすい位置を確保。

 

 

【服装】

斎藤:肩から腕が黒いシャツ、黒タイ、右尻白〇黒スキニー
田淵:NirvanaTシャツ、ズタボロジーンズ、オレンジ紐靴
鈴木:刺繍セットアップ、白Tシャツ、茶ショートブーツ

 

 

UNISON SQUARE GARDENのアクトは"何かが変わりそう"からスタート。昨年6/8に行われたクリープハイプの自主企画「ストリップ歌小屋」以来。その前はツアー「Dr.Izzy」のチェンジ枠だったから、意外にレア曲。

また後で触れるけど、今回のイベントはUNISON SQUARE GARDENのライブを初めて観る、またはライブというもの自体が初という方も結構いたらしい。その人たちの中で何かが変わりそうな夜になったら素敵なことだ。もちろん備蓄米の人々も!


"オリオンをなぞる"。叩き始めから貴雄さんがにっこにこ。この曲においてワンマンでクラップ起きるの久々に見た気がする。2曲目にして早くもテンションMAX。


"オリオン〜"からの"Invisible Sensation"の流れに脱帽。ツアーの時はアンコール1曲目だったから宏介さんがMCしてから「本編でやってない方の新曲をやってみたいと思います」って紹介してからの披露だったわけだけど、直前に曲がいるのもなかなかよきですな。《とんでもないので》のところでとんでもない顔する田淵さんが好き。いまだに《夢中心コースアウト》がアウコに聞こえてしまう。

 
斎藤「どうも、UNISON SQUARE GARDENです!今日はROCK KIDS 802との合同ライブっちゅーことで、802曲用意してきました!残りまだあと799曲あります、よろしくお願いします!」

 

 

貴雄さんがリズムをとる。"等身大の地球"。クラップ率が対バン並に低くて驚いたけど、やるもやらないも自由。先月行われたnexUsと同じく、「Dr.Izzy」ツアーを想起させる。Aメロの宏介さんの手の動きが相変わらずうるさくて最高。ベースがエロくて至高。

 

"蒙昧termination"。前回の"R"のセトリにも入っていたけど割と対バンやイベントで披露されてる率が高い気がして、それこそワンマンで聴けるのは久々だったような。ツタロックでもやったっけね。ツアーだと「Catcher In The Spy」以来かな。《田淵に言っておいて》《ご勝手に》の宏介さんの歌い方に痺れる。

 

"BUSTER DICE MISERY"に繋ぐ攻めのライン。キメの部分が以前にも増して洗練されてた。田淵さんは上のコーラスが映えると思う。結構高めの。だからまたダイナソーバージョンの"クローバー"コーラスしてほしい。

 

いつものイントロからの"天国と地獄"。やっぱり盛り上がりがすごい。サビ前の田淵さんの表情が毎回よくて指差ししてしまう。

最近ドラムソロの1音パターンが定着していて嬉しい。あのインターバルが好きなんですよね。オーケーピーポーワンモアタイムのときの田淵さんの表情がめちゃめちゃかっこよかった。

 

"8月、昼中の流れ星と飛行機雲"。「Dr.Izzy」ツアーが終わってもこうして聴けるのは嬉しいですね。今2月なんですけどね。

宏介さんのボーカル力を感じられるナンバー。コーラスが相変わらず好き。最後の1音が鳴り終わるまでオーディエンスが聴き入っていたのが心地よかった。

 


斎藤「えーっと、なんか聞くところによると今日ユニゾン観るの初めてって人が結構いるみたいで、あとライブ自体が初めてって人もね、たくさんいるみたいで。皆さんどうもはじめまして〜(小さく手をふりふり)。これが本物の田淵でーす!(田淵さんタオルで顔ゴシゴシしたあと目見開く)
でね、そういう人たちが来ることを想定してなかったので…みんな知ってる曲あったかな?もしかしたら知らない曲ばっかりかもしれない笑。

で次にやる曲は最近802でもよく流してもらってるから、もしかしたら知ってるんじゃないかなと思います。新曲やります」

 

 

まさかのというべきか、やっぱりというべきか、何にせよ嬉しい"君の瞳に恋してない"の初披露。ライブの日になった瞬間YouTubeにフルバージョンがアップされていて、自称「時代遅れのバンド」なのになぜ?と思っていたけれど、タイミング的にはもしやと少しだけ期待していた。いざやってくれるとなると嬉しすぎて涙。カラフルな照明と、感慨深そうにその空間を噛み締める3人のキラキラした表情が印象的だった。


"君の瞳に恋してない"効果は絶大。そのあとの流れに多幸感を振りまく。"Silent Libre Mirage"。《張り切って跳べ》の田淵さん、今日1番の口の開き具合を記録してた。

《漂って癪にさわるけど》の直後は音源よりライブバージョンが好きかも。


"10% roll, 10% romance"。"Silent Libre Mirage"からの流れは「One roll, One romance」ツアーでもお馴染みだったけど、貴雄さんのカウントが「1.2!」じゃなく「1.2.3.4!」になってた。個人的には裏で取るから周りとどうしても合わないんだけど、それでいい、合わせなくていいんだって背中蹴ってくれたのもこのスリーピースロックバンドだったなあ。

 

斎藤「ラスト!」


"crazy birthday"でした。《せーの、バカー!》のところ、田淵さんがバーカバーカ言ってて笑ってしまった。好きすぎる。

ステージの上の3人が楽しそうだとこちらまで楽しくなってしまう、最上級の空間。

 

 

本編はこれで終了。着替えなしでアンコールに応えてくれた3人(梅さんも一緒に出てきてて笑ってしまった。多分機材調整と貴雄さんのヘッドホン付けだと思う)。

 

 

斎藤「アンコールどうもありがとう!実はね、あそこ(フロア後方上部)にカメラがあって、ライブ始まる前ずっとそれに映ったみんなの後頭部を見てて。オチケンさんが『ライブ初めて見る人ー?』とか『ユニゾン初めての人ー?』とか聞いてたじゃないですか、そしたら結構手が上がってて...これ今日大丈夫かな?って言ってたんだけど。っていうのも今日全然そういう人たちが来ることを...ありがたいことなんだけどね、想定してなかったから。でも楽しかったでしょ?今日初めてユニゾンのライブ見て『お、なんかユニゾンいいじゃぁーん』って思った人がいたら、ユニゾンよりもカッコいいバンドは日本に山ほどいるんで、802を聞いて、このバンドいいな!って思ったらぜひそのバンドのライブに行ってください!よろしくお願いします!」

 

これ聞いて昨年のビバラでのMCを思い出す。

 

斎藤「今日色んなバンドを見たと思います。新しく好きになったバンドだとか、やっぱり自分の贔屓のバンドが最高だぜ!って人とか。ここで僕からみなさんにお願いがあります。どうか明日、そのバンドの音源を聴いてください。そして必ずワンマンに行ってください。ワンマンに行くとそのバンドが更に好きになると思います。どうか、これからも、ロックバンドをよろしくお願いします」

(http://xxkanakoxx.hatenablog.com/entry/vivalarock2017day2 より)

 

今日は田淵さんが妙に誇らしげに頷いてたし、謙遜じゃなく彼らはこう思ってるんだろうな。確かにかっこいいバンドは山ほどいるけど、UNISON SQUARE GARDENもめちゃめちゃかっこいいですから。

初めて観るUNISON SQUARE GARDENのアクトが今日のライブっていう人々、なかなかに羨ましい。

 

 

斎藤「こないだオチケンさんの番組に出演させてもらった際に無茶振りをしまして。今回はワンマンライブっていうふれこみだったけど『ワンマンライブだったらやだ!落合健太郎とのツーマンライブじゃないとやだ!』って言って駄々をこねたんですよ。そしたら僕らが出てくる前にオチケンさんがステージに立ってDJをやってくださって。このあとラジオもあるのにあんなに喋って頂いて。ほんとありがとうございます。でももし次があるならまた無茶振りをしたいなと思ってて。あのー僕、ラジオとか歌番組とかでイントロが流れたときにアナウンサーの人が曲紹介を歌い出しギリギリまでして、そこから歌入るみたいな。あれ好きなんですよね。昭和の歌番組みたいな。『...花は桜木、男は花道。それでは歌ってもらいましょう!北島三郎で、与作』『…ぃよさくはぁ〜〜きをきる〜〜』次回こういう曲紹介やってほしい。オチケンさん英語ペラペラだしかっこよく紹介してもらってから歌いたいな。...いや次があったらの話ね笑。

じゃあアンコール、一曲だけやります!」

 


"シュガーソングとビターステップ"のイントロが鳴るやいなや下手袖からオチケン登場。MCで言った通りの曲紹介に、会場は大盛り上がり。宏介さん曰く、「実はめっちゃ練習してました笑!」とのこと。やられましたな。

1番Aメロの入り際宏介さんがニコニコしてて、曲フリ嬉しかったんだなあと思った。直後切り替えて真剣に歌う姿もいとをかし。

アンコールで使われる"シュガー〜"がすごく好き。多幸感を引き連れたまま、UNISON SQUARE GARDENのライブは終了。

 

 

オチケンさんの番組に出た際、田淵さんは「(ACCIDENT CODE "R"の)セトリまだ考えてねえや。MODE MOOD MODEツアーのセットリスト組んで満足してた」なんてことをへらへら言ってたのに、蓋を開けてみたらこれですよ。セトリおじさん本当にすごいな、という気持ちしかない。

 

今回は"Invisible Sensation"→"オリオンをなぞる"の流れと、初披露の"君の瞳に恋してない"からの流れが個人的にすごく好きだった。

特に"君の瞳に〜"はライブでやるのは初めてのはずなのに、もう既に空間が完成されていて驚いた。ライブ映えがすごかったのでホールでも早く観たいな。多幸感の権化だった。

普通なら「MODE MOOD MODE」ツアーで初披露になるはずなのかもしれないけれど、今回はリリースからツアー開始まで結構空いている。RK802で初披露された上に何度も流してもらっているということに対して恩を返すじゃないけど、かたくなにやらないとかではなくちゃんとイベントで披露してくれる柔軟さに感動した。このバンドの好きなところの一つかもしれない。

リード曲の役割をちゃんと全うしている"君の瞳に恋してない"の瞳に、恋してる。

 

 

そしてオチケンさんがすごくかっこよかった。ラジオを通してはずっと聞いていたけれど、生で観たのは久々。前回のACCIDENT CODE "R"といい兵庫県大でのキュウソとの対バンといい今回といい、FM802の企画でいい思いをしすぎている気がする。

本当に楽しかったです。弾丸だったけど大阪まで行ってよかった。素敵な時間をありがとうございました。

 

 

今月はLIVE HOLICとA FLOOD OF CIRCUSを控えている。好きなバンドをいくつも観ることができるイベントは嬉しい。

現在のUNISON SQUARE GARDENの無敵感を引き続き存分に楽しませてもらいたいと思います。

 

 

 

 

UNISON SQUARE GARDEN×ROCK KIDS 802 -OCHIKEN Goes ON!!- 「ACCIDENT CODE "R"」SPECIAL LIVE セットリスト

01.何かが変わりそう
02.オリオンをなぞる
03.Invisible Sensation
04.等身大の地球
05.蒙昧termination
06.BUSTER DICE MISERY
07.天国と地獄
08.8月、昼中の流れ星と飛行機雲
09.君の瞳に恋してない
10.Silent Libre Mirage
11.10% roll, 10% romance
12.crazy birthday
en.
13.シュガーソングとビターステップ

 

 

 

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UNISON SQUARE GARDEN - MODE MOOD MODE

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やっと1/31。1月最終日にして、UNISON SQUARE GARDEN7枚目のアルバム「MODE MOOD MODE」のリリースから1週間が経った。

 

 

思い返すほど昔でもないけど昨年の12/31。ピロウズ主催のカウントダウンライブで年越しの宴を楽しんでいた最中、年が明けると共にUNISON SQUARE GARDENがいろんな情報を出してきた。ユニゾンお得意の、大事なお知らせを一度にめっちゃ放出するアレ。

 

「3週間後だけどアルバム出しますよ。曲順は公開しないから店頭で確認してくれたまえ。UNICITYに入ってる物好きには楽しい企画を用意したよ。"春が来てぼくら"は入らないってことは言っておく。あとツアーもやるから来てね。アルバムリリースに伴う展開やイベントもあるらしいからよろでーす」

 

アバウトに言うとこんな感じ。嬉しさと驚きと納得と、いろんな感情でごちゃごちゃな元旦。

曲順当ては見事に罠にはまり(めっちゃ悔しかった)、ツアーのチケットも確保し(UNICITY大好き)、ついに1/24リリースの運びとなった。

 

 

配信開始に伴うオフィシャルの曲順公表日がまさに今日なので、この日にざっくりディスクレビューを落とし込んでみました(貴雄さんの「落とし込む」っていう表現大好き)。

 

 

この「MODE MOOD MODE」というアルバム、ライターさんがこぞって「ポップ」という表現を多用していたのだけど、どうもその単語で片付けていい気がしない(喧嘩売ってるわけじゃないです。素人の感想なので)。

まあそれはさておき、個人的な感想を12曲分書き連ねましたので気になるところだけでも是非。

 

 

 

1. Own Civilization(nano-mile met)

nano-mile met、なのまいるめっと、ななまいめっ、7枚目...って、99.9の深山先生か!って言いたくなるような仕掛け。

 

グランジ曲」と言われていたように、珍しく洋楽の香りがするロックチューンがスターティングナンバーとなった。グランジってもっとダミ声というかドスの効いた声を持つ人が得意だと思っているのだけど、宏介さんの歌い方はそれをテクニックでカバーしながらグランジ風に近付けていて本当に鳥肌が立った。

何だこれ枠という意味では「Dr.Izzy」の"エアリアルエイリアン"の方が強烈だったのは否めない。だってこの曲純粋にかっこいいんだもん。

 

グランジといえばNirvana。本人たちもまんまニルヴァーナと言っていたけど、"Smells Like Teen Spirit"を想起した人は多いだろう(実際にドラムのフィルも入れているらしい)。

Nirvanaのギターリフはギタリストなら1つは弾ける、なんてどこぞのアーティストが言っていたけれど、この曲を作った田淵さん自身は「洋楽の影響はない」らしい。じゃあなぜこのテイストを取り入れたのだろうか?

 

ここからはわたしの想像なので当てにしないでほしいのだけれど、やっぱり原因は山中さわおという男にあると思っている。

以前"RUNNERS HIGH REPRISE"解決編のブログを書いた際にTHE PREDATORSというバンドに言及した。さわおさんの所属するバンドである。

プレデターズはバンドのアティテュードとして「ポップなNirvana」を掲げている。ロック色の強いNirvanaのポップサイドを演じてみようというバンドなのである。個人的には「さわおさんが何回も顔をのぞかせてくるNirvana」だと思っているけれど。

 

ここで先日行われたヒトリエとのツーマンライブ「nexUs」に話が戻る。田淵さんはこのTシャツを着ていた。

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ナタリー「nexUs Vol.4」

 

見づらいと思うのだが、ピンクのボトルの中央にSMELLS LIKE TEEN SPIRITって書いてある。奇しくもこの日はMUSICAの発売日で、「MODE MOOD MODEのM1グランジ曲はSmells Like Teen Spiritのエッセンスが入っている」とわたしたちに(おそらく)初めて公表された日でもあった。偶然だったとしても相当グッと来てしまう。Tシャツを持っていたのは彼のファン心理から来たものでは、と邪推してみたり。

 

長くなってしまったが、ミュージシャンとしてというよりも山中さわおのファンとしてNirvanaを聴いていたのではないかな、という考察でした。好きなアーティストのルーツを辿るのも楽しいですよね。

 

 

civilizationを今までずっとシヴィライゼーションと読んでいたのだけど、これイギリス英語だったんですね。アメリカ英語だとシヴィリゼーションらしいです。イギリスの帰国子女は度々こういう壁に直面します。

 

歌詞は全体的に田淵さんのブログを読んでいる気になるし、この温度感をきちんと3人で共有できている証でもあると思っている。まさか備蓄米扱いされるとは思わなかったけれど。

 

 

 

2. Dizzy Trickster

はいすぐDizzyとか使う。《Dizzy my future Silly my way》でしょ!

 

…って、最初はDizzy Tricksterさわおさんだと思ってたんですよね。

何回も聴いてたら違う気がしてきた。さてこれも勝手な推論ですのですみません。また田淵さんに「ユニゾンのファンは勝手に深読みしてくれるから面白い」って言われてしまう。

 

夕焼け空は赤い 炎のように赤い
この星の半分を真っ赤に染めた

それよりももっと赤い血が
体中を流れてるんだぜ

 

THE BLUE HEARTSの"夕暮れ"という歌詞の一節。《端から端までそう あなたの血が僕に流れてるんだ》のあなたって、甲本ヒロトのことなのでは。いやもちろんさわおさんの血はドバドバ流れているだろうけど、音楽ルーツとしては↑THE HIGH-LOWS↓THE BLUE HEARTSをよく挙げているし、田淵さんのライブ入場時やアクトでのあの振る舞い、ヒロトさんの影響受けてる感MAX。

他にもそう思った理由はあるのだけど長くなるので割愛する。

 

 

"フルカラープログラム"とか"さわれない歌"のような所謂ユニゾンぽい曲の中にもありそうでなかったユニゾンらしい曲がまた増えた。ペンタのスケールがある曲って珍しいなと思うし、この曲のロックらしさに厚みを持たせている。

 

 

 

3. オーケストラを観にいこう

「MODE MOOD MODE」における軸曲の1つだが、曲自体は5年くらい前からあったらしい。3曲目はシングルが来るだろうというステレオタイプがまんまと崩されて、こちらとしてはシンプルにやられたなという気持ち。

ポップにポップを重ねたこの曲は、タイトルにもあるようにオーケストラ仕立ての打ち込みが加えられている。秋月須清さんにお願いしたそうだ。この曲をアルバムの3曲目に持ってくるのは「MODE MOOD MODE」でこそ出来たことだと思う。

アルバムにとって1-3曲目は「顔」だと考えている。個人的にはCDショップで購入するCDを検討するときには3曲目までを試聴してから決める。海外アーティストのアルバムだとこうもいかないことが多いけれど、邦楽アルバムは大体そうする。

となると3曲目はバンドの肝であってほしいし、ユニゾンに関してはシングルを置いてくれていたのが本当に好みだった。

 

今回は違う。

3曲目までにシングルが入っていない。

それがこのアルバムで許されるのは、3人それぞれの演奏能力が物凄く高いという評価が確かなものになってきたからであろう。

だからオーケストラの音に包まれたどポップな楽曲がこの位置に来ても安心して聴けるのだと思っている。3人の音に迷いがないから。

 

オーケストラという単語の引っ掛かりがよかった、というだけで「オーケストラを観にいこうと思っている主人公と彼が恋い焦がれる女の子の話」の歌詞を書けてしまうのがすごい。純粋で美しくてキラキラした言葉が並んでいるのに、情景どころか心情まで目に浮かぶようだ。

 

Cメロのコーラスが相当好き。隠し爆弾にときめきが止まらない。あと宏介さんの歌い方にNICOのみっちゃんを感じたところがあったけど、あれは必然か偶然か。

 

 

 

4. fake town baby

13枚目のシングル。他のところにシングルのレビューを出していた関係でこのブログには書けていなかったので、ようやく色々好きなことを言える嬉しさよ。

 

アニメ「血界戦線 & BEYOND」のオープニングテーマ。前回はエンディングテーマとして"シュガーソングとビターステップ"が起用されたわけだが、そのヒットよりももっと彼らにとってプレッシャーだったのはBUMP OF CHICKENの存在であろう。BUMPからバトンを貰ったということだ。

前回はBUMP OF CHICKENの"Hello, world!"がオープニングテーマだった。わたしはBUMPも長いことファンをやっているので素直にこのタイアップが嬉しかったし、こんなに完璧なタイアップ曲はないと思った。レオくんの心情が藤くんの言葉で見事に表されていたし、最終話の「妖眼幻視行」のレオくんに繋がるストーリーになっていた。

 

実際MUSICAのインタビューで田淵さんがBUMP OF CHICKENの次に曲を書くことに対しての心情を述べていたし、まあ気にしないわけがない。

 

その懸念を見事に打ち破った曲だと、これは心から思った。"Hello, world!"がレオくんの曲なら、"fake town baby"はヘルサレムズ・ロットの日常(戦闘とか色々含めて)を描いている。切り取る角度がそれぞれのソングライターを象徴しているかのようだ。

 

神様はいない 要らない いても 要らない
期待斜め45度
放っちゃう どうせ意識しても無駄なんだよ
前提享受して 走れ 進め
それで もしも叶っちゃうのならば
エゴイズム戦線 一着逃げ切り 運命だって所詮は君の手中さ

 

これは少しBUMP OF CHICKENという存在を意識して書いたのかなと思ったり思わなかったり。

 

 

そして珍しく英語からスタートするナンバー。宏介さんはリリース時のインタビューにおいて、田淵さんの英詞の載せ方はリズム的に洋楽とは違うけど、それもひっくるめて工夫しているみたいなことを言っていた。

確かに海外アーティストならこういう譜割にはならないと思うけれど、それをかっこよく出来てしまうのがすごい。

 

fake townのtownをちょっと歪ませてというか下げる感じで歌うのがセクシーで好き。

 

 

 

5. 静謐甘美秋暮抒情

せいひつかんびあきぐれじょじょう、って宏介さんがラジオで言ってた気がしますね。最初見たとき中国語かと思った。米津玄師の"爱丽丝"みたいな。

初聴でTOKYO NO.1 SOUL SET!!って思ったらビンゴ。UNISON SQUARE GARDENってこういうのも手出せるんですね、とめちゃめちゃ嬉しくなった。

 

田淵さんが貴雄さんにベースラインを相談した、というエピソードにほっこり。確かにこういう曲は貴雄さんの方が精通してそうだし、ドラマーとしても得意な空気感だと思う。

 

しかし宏介さんは本当に女優だな。鼻声でもベストアクトにしてしまうなんて!ライブで聴けるのが本当に楽しみ。

 

 

 

6. Silent Libre Mirage

やっとCDになったのが本当に嬉しい。昨年リリースされた楽曲の中で唯一の配信限定シングルだったから、アルバムに入る日を本当に楽しみにしていた。

 

ただ、その楽しみにしていた歌詞カード。

《張り切って跳べ》が「飛べ」表記になってる。リリース前に公式Twitterが田淵さんセレクトの歌詞をツイートしてたけど、そのときは「跳べ」だったんだけどなあ。初めて聴いたときから「跳べ」表記がいいなと思っていたのでこれは悩ましい。歌詞カードが合ってたとしても「飛べ」なのか...と複雑な気持ちになってしまうし、誤植だったらそれはそれで悲しい。

まあ楽曲に罪はないので。

 

「One roll, One romance」ツアーのセットリストにも組み込まれていたけど、他の曲たちと比べてもずば抜けた爽快感があって、流れを作るスターターとしては最高な1曲だなあと思った。アルバムの中心に置かれたのも納得。セトリおじさん凄すぎる。

 

 

 

7. MIDNIGHT JUNGLE

 2016年下半期に行われたツアー「Dr.Izzy」の群馬・桐生公演(11/26)で初披露された楽曲。そのときオマージュに気が付いたので凄く笑ってしまった。the pillowsの"NAKED SHUFFLE"の冒頭10秒を聴いていただければわかると思います。ツアー中に気付いた方も多かったんじゃないかな。意図的ならこの曲も英語大文字表記だろうなあと予想してたらビンゴでした。音人さんあのときは確認取れてなかったのかなあ。

 

いつかテキーラ!って入れたかったらしいけど、宏介さんの言い方めちゃめちゃ良くて最高。歌詞のテンションが基本的に怒ってて楽しいね。空耳で「キチガイキチガイ」って聴こえてて、そんなギリギリアウトな歌詞ある?って思って歌詞カード読んだらめちゃめちゃ納得した。田淵さんの歌詞構成もそうだけど、宏介さんの歌い方がだいぶマジシャンすぎて聴き取れない。

《夜と遊ぶ》って辻村深月先生のあれかしらね。

 

"パンデミックサドンデス"に引き続き、貴雄さんのドラムクレッシェンドに痺れる1曲。

 

 

 

8. フィクションフリーククライシス

出ましたへんてこりん。

歌詞意味わかんないはずなのになんか清々しいし、時々綺麗な日本語が飛び出てくるから困る。好き。

 

《当然手ぶらじゃ...》のところのクラップ、広いスタジオで3人で合わせてやったっていうエピソードめちゃめちゃ可愛くないですか。UNISON SQUARE GARDENに関しては「音源に入ってるのとRUNNERS HIGH REPRISEのクラップだけはやる」っていうポリシーを持っているので、ライブではクラップしようと思っております。素直に。

そういえばこの手ぶらのところ、宏介さんが「俺のこと揶揄してんの?」って勘繰ってたけど、田淵さん的にはそんな意図はなかったらしい。

 

超個性的で機械的(悪い意味じゃないよ)なリフで始まってもサビになったら正義感溢れてる。不思議だなあ。ドラムも機械的だなと思ってたら、パート別録りで組み合わせてるんだってね。すごい。

 

元々違う曲が入ってて差し替えたらしい。それもいい曲らしいから聴きたい気持ちはあるけど、"フィクションフリーククライシス"のインパクトが凄くて結論、最高。

 

 

 

9. Invisible Sensation

"フィクションフリーククライシス"からの繋ぎが完璧オブ完璧すぎてもうひれ伏す。既に知ってる曲が少なくとも4つはあったのに、こういう仕掛けを組んでくれるともう好きとしか言えない。

 

「意気覇気生気消沈」「誠心粛々誠意」「喧々粛々囂々」の畑亜貴感よ。ちゃんとQ-MHzでの制作活動からUNISON SQUARE GARDENに持ち帰ってるなあと、ここ最近のシングルを受けてより思っている。田淵さんの素敵なところは、外からインスパイアされて曲に持ち込むんだけど、それをちゃんとUNISON SQUARE GARDENの音楽に馴染ませることができるところ。米津玄師の「BOOTLEG」を受け取って強く思ったことだけど、オマージュをちゃんと自己変換出来る人はどんどんやるべきだと思う。

 

少し話が逸れたけど、もうこの曲はひたすらに好き。

 

 

 

10. 夢が覚めたら(at that river)

この曲のモチーフについて1つ仮説があって、「ラ・ラ・ランド」じゃないかなと思うのです。

 

ブログ書き始めの頃の文章で非常に恥ずかしいですが宜しければ。

 

最初は《ラララ》という歌詞から予想してたのだけど、「渋滞」や「クラクション」などキーワードが当てはまるし、《きっとどの未来選んでもすれ違ってたから》なんて物凄くストーリーと合ってるし、なにより《Flashback of that river》は「おばはセーヌ川に飛び込んだ」のことだと解釈しました。あくまで推測なんですけどね。

 

そういえば何かのラジオで田淵さんが「ラ・ラ・ランド」をべた褒めしてた記憶。ソースがなくて申し訳ないですが、気になった方は調べてみてください。

 

《さよなら街灯り、ずっと愛してたよ》が最後だけ《愛してるよ》になるの、時系列と心情と...色々考えるだけで目頭が熱くなる。

バラード枠ってベタベタしがちだけど、この曲はいい意味でサラっとしてて聴きやすい。歌詞カードを何度も眺めてしまう1曲。

 

 

 

11. 10% roll, 10% romance

これはROCKIN' ON JAPANにディスクレビューを載せていただいたこともあって(2ページも使っていただいて本当にありがとうございました)、このブログでは書いてませんでした。

 

このシングルの帯最高だったんだよなあ。基本的にUNISON SQUARE GARDENのCDの帯文はどれも好みだけど、これはダントツに好き。

ツアーの軸にもなっていたし、シングルの中で1番後ろに来るのはこれでしょう!っていう予想はなんとか当たった(曲順考え始めたときは最初にしようとしてたらしい)。

 

3人とも演奏するの大変そうだったのに楽しそうでもあった。結構攻めたんだと思うけど、ツアーを通してきちんとものにする3人に本当に驚く。

 

《運命に踊らされるぐらいなら いっそ地球の自転を急かしちゃうくらいの BPMで 1,2,1,2》の後の間奏(コーラス前まで)で幕張の場面をずっと想像してた。実際幕張でもその光景が目の前にあって感動してしまった。あの映像は映像化して欲しくない。心にしまっておく。

 

大袈裟じゃなく歌詞が全部好き。

 

 

 

12. 君の瞳に恋してない

そういえば"CAN'T TAKE MY EYES OFF YOU(君の瞳に恋してる)"、山下達郎がカバーしてたような。"サンタクロースは渋滞中"といい、田淵さんはやまたつに恨みでもあるのかしら。

 

サビで3人が同じメロディを歌うの、めっちゃリード曲っぽくて最高。思えば軸曲が両方ともポップ振り切ってる。この曲もピアノとホーンが加えられていて、絶妙なバランスを生み出している。

 

ただ歌詞は決して明るいわけではなくて、何回も読んでいくと苦しさや悲しさも孕んでいる。そういうのを明るいコードに載せて歌えるのって素敵だなあ。《僕の手握っていいから》でアルバムがエンドロールを迎えるのも、後味がいい理由の一つだろう。

 

我儘を言えば、ラジオやYouTubeの先出しに惑わされなければ良かったと思った。CDで一聴目だったら、自分の中でのこの曲の感動値はもっともっと高かったと思う。まあなんだかんだ好きなんだけど。

 

 

 

 

 

以上ざっくりと感想でした。

 

わたしはこのアルバムを「ユニゾン流ロックの名盤」と呼びたい。軸曲2つをポップサウンドのものにしても、アルバム全体としてロックバンド然としたスタンスが確固たるものとなっているから成立する。今回のアルバムはいろんなジャンルにチャレンジしていて音楽の幅も広がっていて、「この3人はこんなことも出来るんだ」と更に知ることが出来た作品だと思う。

 

ロックはジャンルではなく姿勢。決してユニゾン的なポップネスが消えたわけではない。次の一手がどんなものであろうと、それはUNISON SQUARE GARDENがロックバンドを背負って存在しているからこそ何の迷いもなく受け取ることが出来る。

 

その信頼関係を強固たるものにしたのが「Dr.Izzy」であったのも間違いない。あのアルバムでUNISON SQUARE GARDENを解剖したからこそ、「MODE MOOD MODE」が名盤でいられるのだ。

 

 

この名盤を連れて全国をまわるツアーが4月からスタートする。どんな音に出会えるだろうか、今からワクワクが止まらない。

 

 

2.3年空けたいらしいからまだ早いけど、次のアルバムはすべての曲名がわかっている状態でどんな曲か予想しながら全部並べるやつやりたいな。「え!このタイトルでバラード?!」みたいな。振り回されたい。

  

 

 

かくして万事は気分の仕業。わたしの好きなロックバンドは、常識を徹底的に壊していく。

 

 

 

 

 

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UNISON SQUARE GARDEN TOUR 2017-2018 「One roll, One romance」@幕張メッセ国際展示場1-3ホール

幕張メッセ国際展示場。

あるときはBUMP OF CHICKENのワンマン。あるときは[Alexandros] のワンマン。またあるときはCOUNTDOWN JAPAN。さらには某資格試験。個人的にはかなりお世話になっているアリーナ会場。

 

思い入れはあるのだけど好きかと言われればそこまで上位には入らない。会場だけで判断すればそうなってしまう。付随する思い出たちはどれも美しいものばかりだけれど。

理由は単純で、フロアが広い。ライブハウスに通う人が初めて行ったら例え9-11ホールでも驚くだろう。広いとなるとやはりブロック割には逆らえない。「入れるだけで嬉しい」なんて言っても見えないものは見えないし、望遠鏡を担いで行くわけにもいかないし。

 

幕張に限らずキャパの大きいオールスタンディングライブでは起こる問題なんですけどね。たくさんの客が入るのは嬉しいやら切ないやらで大変だ。

 

 

そんな会場で、わたしの大好きなスリーピースロックバンドがツアーファイナル公演をやるんだって。へえ。

 

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ほんとだった

 

 

というわけで、10月高知県からスタートしたUNISON SQUARE GARDENのワンマンツアー「One roll, One romance」の最終公演を観てきた。

 

思い返せばこのツアーは今年の6/7、ユニゾンの自主企画「fun time HOLIDAY6」(ゲスト:クリープハイプ)の終演後に配布されたフライヤーで知らされた。公演箇所をひたすら眺めて行ったところでフリーズ。「...幕張?」

 

正直に言ってしまえばものすごく嫌だった。事務所やレーベルの猛プッシュで知名度が爆上がり、チケットが取れなくなって大きいキャパでしかライブが出来なくなってしまったバンドをいくつか知っている(もちろん人気があっても頑なにちまちまやってるバンドもある)。それでバンド自体を嫌いになることはないが、ライブに行く価値を考えてしまうことはある。

 

ただ、あのベーシストがよく喋るブログを読んで、よく考えた上の結論であって決して後ろ向きなトライではないことが痛いほど伝わってきたので、チケットを取った。ちゃんとこの目で確かめようと思った。

 

 

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本当に最後なんですね

 

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関係各所からのお花。LUCK'Aさんのいつも可愛くて毎回楽しみにしてる。

 

 

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UNISON SQUARE GARDEN「One roll, One romance」オフィシャルサイト

ブロック割は前からG→S→U。ありがたいことにGブロックだったので外からの入場。

 

 

入った瞬間、いつもの幕張と違うのはすぐにわかった。上の図からもわかるように1-3フル使用ではないのは知っていたけど、なんだかこぢんまりとしている。

ステージが小さかった。普通幕張でやるならステージも大きくなるはずだけど、Zeppくらいのステージ。横は黒幕で覆われていて、花道が左右にのびていた。

これが彼らのプライドか、と1人でにやけてしまう。それでも2万人入る会場だ。

 

 

17:00に差し掛かる直前に梅さんらローディーの皆さまがステージへ。まあ定刻開演は難しいよね。ユニゾンは割と定刻で始めてくれるけど、思い返してみれば武道館も結構押した記憶。

後場内アナウンスが入る。

 

 

17:10、暗転。いよいよLast roll, Last romance。いつも通りのSEで、いつも通りの順番で3人はステージに上がる。Gブロック中央直上にステージと同じくらいの幅のモニターがあることに気付く。めっちゃ横長。

 

 

 

服装

・本編
斎藤:内側が黒いシャツ、黒ネクタイ、右尻白丸黒スキニー
田淵:紋章Tシャツ、ズタボロデニム
鈴木:刺繍セットアップ、白Tシャツ、臙脂タンクトップ

・アンコール
斎藤:音楽隊Tシャツ
田淵:ScopeMoonTシャツ
鈴木:そのまま

 

 

アクト&MC

絵の具の音色を貴雄さんのドラムカウントが遮ってアクトは幕を開ける。"サンポサキマイライフ"。誰も煽っていないのに、「ハイッ!」が揃うのは心地良い。間奏のギターソロがほんとかっこよくて鳥肌。
"徹頭徹尾夜な夜なドライブ"の冒頭の「ようこそぉ!」が笑声(えごえ)で嬉しくなる。最近はあまり遭遇しないけど、荒いフロアの中で流されてたらこの位置での夜な夜なはきつかった。一瞬でダンスホールに変える夜な夜なの魔法。
そのままの勢いで"kid, I like quartet"。《Can you see?》のところ、田淵さんお得意の「歌詞にない歌詞」なわけだけど、あれだけ多くの人がわかってるってものすごく泣けた。貴雄さんのスティック回し炸裂。田淵さんの方見てニヤっとする宏介さんも良き。

 

 

斎藤「お久しぶりです、UNISON SQUARE GARDENです!
すげー…(客席を奥の方まで見渡しながら)いやー、人間ってすげー…笑。後ろの方の人とか僕ら豆粒かもしれないけど。(観客手を振る)…笑。なんかこの光景ジブリ映画で観たことある笑。なんだっけな…思い出せないや、帰ったら調べます!笑
えーOne roll, One romanceツアー、今日が最終日です。今日のライブ僕たちもめちゃくちゃ楽しみにしてきたので、余すところなく楽しませてもらおうと思います。皆さんも自由に楽しんでってくださいよろしく!」

 


貴雄さんのドラムきっかけで宏介さんと田淵さんが向かい合っての"MR.アンディ"。二人とも若干口が開いてた。
このツアーで好きな演出のひとつだったミラーボールが幕張にも登場。フロア全体を照らす。
最後の《君が残像に》《僕が残像に》のところ、毎回田淵さんが「思い出しては」って口パクするの好きだったなあ。言ったあとの表情が最高。

"シューゲイザースピーカー"のライブ映え感よ。照明がオレンジだったのは「Shoegazer speaker in swanky street」のアレなのかな、と思ったり思わなかったり。
今ツアー変更枠の"リニアブルーを聴きながら"。何公演か"天国と地獄"のパターンがありました。わたしはそっちの方がライブの流れ的に好きで、ハズレ扱いしている方々相当失礼だなと思いながらみてた。でも今日はこっちで良かった。照明のブルーが爽やか。

ツアー中にリリースされた"fake town baby"。曲前に宏介さんがfake town babyとだけ言ってたけど、リリース前は「新曲をやりまぁす!"fake town baby"」って言ってた気がするんだよね。気のせいかな。

2サビ前、田淵さんの上コーラスがかっこよすぎるし視線がセクシーすぎてニヤニヤしてしまう。すごく好きな歌詞。


バラード枠。"fake town baby"からの歌詞の関連性が囁かれている"クロスハート1号線(advantage in a long time)"。最近特にサビのコーラスが綺麗で、ついつい目を閉じて聴き入ってしまう。目指せTRICERATOPS
"flat song"もすごく美しかった。宏介さんの繊細な歌声が幕張に浸透するように響き渡る。

 


斎藤「今回のツアー、10月から始まったんでしたっけ?(田淵さんに聞く)…10月だよね、でその1ヶ月くらい前かな、ドラムの鈴木貴雄がスプラトゥーンにどハマりしまして。スプラトゥーンっていうゲームね。ツアーで全国まわってて、行く先行く先でその話をすると会場が沸いて助かってたんですけど。でなんと、今日、まさに隣の会場で、スプラトゥーンの大会やってるんですよ。小学生の関東大会。でね、朝から楽屋で貴雄がすごい顔してiPhoneの画面見てるからライブ緊張してんのかなとか思ってたらどうやらその大会の実況を見てたらしくて。めっちゃ真剣に見てたの笑。小学生からも学ぼうとする男、それがスーパードラマー鈴木貴雄!」

歓声が上がっているのに当のスーパードラマーはゆっくりペットボトルのドリンクを2回飲むっていうシュールなシーン。


斎藤「…なんかずっと見てたらイカに見えてきた笑。気のせいかな笑」

田淵さん爆笑しながらイカの真似して、貴雄さんがそれに頷く。

 

斎藤「ちなみに優勝チームの名前は『キングオブエンペラー』でした!笑
えー、今回のツアーはシングルのツアーということで、次は普段あんまりやらない曲をやってみたいと思います!」


"ノンフィクションコンパス"は歌い出しから歓声が。ツアーのセットリストに入ってくれたことにひたすら感謝。幕張に向かって《カメラやド派手なライティング そんなの要らないし興味もない》って歌い放つ彼らが本当に大好きだ。

"メカトル時空探検隊"。珍しいところでほんのちょっとだけ走りそうになってた部分があったんだけど、貴雄さんがナチュラルに修正してて流石だなと思った。《だからタイムマシンで》の独特なライブバージョンが好き。
間髪入れずに"パンデミックサドンデス"。少しBPM上がってる気がしたけどかっこよかったのでノープロブレム。貴雄さんがこの曲でスティック回したのはレアな気がする。

"僕らのその先"の最初の部分は宏介さんソロ。

《日常(を)照らす あまりに優しい君の影
鈍る足取り なんだか軽くなるような》

こういう思い出すシリーズずるい。

貴雄田淵のリズム隊コーラス、どんどん音の結びつきが強くなってて感動した。ちなみに別パターンは"スノウアンサー"。

 

セッションは遊園地のような無垢な楽しさがあって最高に好きだった。宏介さん→田淵さん→貴雄さんの順にソロ。各ソロ後には「ワンロール!」「ワンロマーンス!」の掛け合い。貴雄さんの雄叫びには宏介さんも笑顔。

斎藤「もうちょっとやりまぁす!」


正式な歌詞解禁後初の"Silent Libre Mirage"、ツアーを観てきて今日が1番かっこよかった。貴雄さんやりたい放題すぎる。この曲からの流れが多幸感の権化だった。
今ツアーの主役"10% roll, 10% romance"。リリースライブの頃はかなり演奏に苦戦している印象があったけど、ツアーでここまで仕上げた3人には脱帽。
ドラムで繋ぐ"誰かが忘れているかもしれない僕らに大事な001のこと"。入りの田淵さんのドヤ顔が最高。間奏で田淵さんが宏介さんのエフェクター踏みに行くのは島根公演で気付いたのだけど、毎公演ナチュラルにやってて信頼関係が見え隠れする。しかし本当にこの曲の幸せ度は半端じゃないね。

"シュガーソングとビターステップ"知名度でいえば抜群のこの曲だけど、各々が楽しそうに踊っている姿が本当に印象的。宏介さんの足元も見ることが出来て満足。

 

いつもより少し水を飲みきるのが遅かった田淵さん。なんとか飲みきって、下手側のスタッフさんを1回指差したと思えばペットボトルを投げた。ペットボトルは放物線を描いて下手袖へ。宮城公演で客席に行ってしまったことがあって「本意無し」みたいな表情してたので、それから投げるときにスタッフを確認するようになった気がする。

ラストは"23:25"。フロアを観て何度も頷く宏介さん。ステージを動き回ってフロアに問いかける田淵さん。空間に酔いしれる貴雄さん。

間奏で左右の花道に出る斎藤田淵。《帰ろう 世界へ》のところでちゃんとマイクに帰ってきてた。なんとか間に合った。

個人的には"オトノバ中間試験"が大好きなんだけど、今日は23:25終わりで正解だったと強く思う。

 

 

 

一度はけて、アンコールに応えてくれた3人。

 

 

 

斎藤「アンコールありがとうございます!今日すっっっっごい乾燥してるからみんなちゃんと手洗いうがいして、風邪引かないようにね(客席からの「はーい!」の声に微笑む宏介さん)。

今回のツアーは全24本で決して多いわけではないんですけど、さっきMCで『普段あんまりやらない曲やります!』って言ってましたけどこれもう言うの24回目ですからね。もう熟練されてる笑。
僕らは普段ライブハウスとかホールとかでやってるんですけど、嬉しいことに、また残念なことに、僕たちのライブを観たいと思ってくれてる人がたくさんいて、そういう人達にも何とかに観てもらえるように今回のツアーはちょっと大きいところも入れてみるかという感じでやってみたんですけど、僕たち基本的にあんまり目立ちたくないというか、特に田淵とかはいつも『売れたくないんだ!』って言ってますけど笑、少なくとも今日僕たちはめちゃくちゃ楽しかったです!(長めの拍手と歓声)
で今回のツアーは8月にでたシングルのツアーのはずだったんですけど、ツアー中に更にシングルが2枚出まして。何してくれとんじゃいってところに今度3月に『春が来てぼくら』っていうシングルが出ますよと。でさらについこないだなんと、アルバムが出ました笑。なんかね、めちゃくちゃたくさん曲を作ったんです。この横にいる作詞作曲おじさんがたくさん曲を作ってくれまして。それを僕とか、スプラトゥーンおじさんとかでアレンジしていくんですけど、そうすると死ぬほどかっこいい曲になるんです。でかっこいい曲ができるとみんなに聴いてもらいたくなるので、これからも聴いてくれた人の土地に行って演奏してというのを続けていきますので。もうね、次のツアーも発表されてるしね笑。今回千葉が最終日で、でまた次のツアーも千葉からスタートっていうね、千葉づいてますけど笑。

これからもこのおじさん3人でライブをやっていきます。またツアーじゃなくてもね、いろんなところでライブをしていきますので、またどこかでお会いしましょう、今日は本当にありがとうございました!UNISON SQUARE GARDENでした!」


この、MCからの"Invisible Sensation"は泣ける。ベースパートが入る前のところで田淵さんがゆらゆらしてるのが好き。幕張に放つ《だから、生きてほしい!》はものすごく潔さを感じた。

"RUNNERS HIGH REPRISE"は涙無しには聴けなかった。照明がオレンジなのもそういうことなのかな。しばらくまた聴ける機会が減るだろうけど、あなたの鼓動はちゃんと聞こえましたよ。
ラスト、"シャンデリア・ワルツ"。客電がつく演出は武道館を想起せずにはいられない。宏介さんは空間を噛み締めるように歌っていたし、田淵さんは時折涙を浮かべているように見えたし、貴雄さんは達成感に満ちた表情をしていた。なによりも美しい"シャンデリア・ワルツ"だった。

 

 

 

幕張はライブハウスだった

いやアリーナなんですけどね、2018年1月28日に行われUNISON SQUARE GARDENのライブは確かに「千葉公演」だったし、感覚はライブハウスとほぼ何も変わらなかった。

今回においては、ツアーの1公演として幕張を切れたこと自体に大きな意味があると思っている。武道館のように「やっと辿り着けた場所」ではなく、需要に応じたトライの一環であった。

余り云々は見なかったことにして、まずはソールドアウトした。これは本当に素晴らしい。想定としてもソールドするかどうかくらいで切ったはずだから、純粋に喜びたいことだ。

幕張メッセのようなアリーナは彼らにとっては通常営業ではない。だからこそ、どのような距離感を生み出せるのかが勝負の鍵になっていたように思う。

結果からいえばわたしの好きなロックバンドは距離感を保つという最強の武器を持っていた。最小キャパでのライブと比べようと思って島根にも行ったが、幕張で体感したライブと怖いくらい感覚が近い。近づくことは決してしないけれど、遠くへ行くこともない。どんな広さになってもそれが一定なのはロックバンドの実力にほかならない。

ただ、わたしはGブロックだったからそう感じただけかもしれない。先述の通り、広ければ遠くから観なければならない人が出る。物理的な距離は遠い。キャパが広いことでユニゾンのライブに初めて来れた人もいるだろうし、空気を読まない大合唱団に囲まれて嫌な思いをした人もいるだろう。1回に多く人を入れるというのは、特にオールスタンディングなら問題は付き物だ。その中でもファンの一意見としては最高の形で終われたように思う。

 

UNISON SQUARE GARDENを大好きな人たちばかりの空間で、彼らとわたしの1対1を見事に体現していた。あのスリーピースロックバンドを好きなってよかったと、心の底から思った。

これからも勝手に楽しそうに音楽やっててほしい。そんな3人が愛おしいから。

 

 

 

 

MODE MOOD MODEのディスクレビューは、公式曲順解禁日の1/31にアップ予定です。今回はレビューだけでなく色々勝手に紐解いてみたので、興味のある方だけぜひ。

 

 

 

わからずやには見えない魔法をかけたまま、3人の音楽隊は次の旅に出る。

 

 

 

UNISON SQUARE GARDEN TOUR 2017-2018「One roll, One romance」@幕張メッセ

01.サンポサキマイライフ
02.徹頭徹尾夜な夜なドライブ
03.kid, I like quartet
04.MR.アンディ
05.シューゲイザースピーカー
06.リニアブルーを聴きながら
07.fake town baby
08.クロスハート1号線(advantage in a long time)
09.flat song
10.ノンフィクションコンパス
11.メカトル時空探検隊
12.パンデミックサドンデス
13.僕らのその先
14.Silent Libre Mirage
15.10% roll, 10% romance
16.誰かが忘れているかもしれない僕らに大事な001のこと
17.シュガーソングとビターステップ
18.23:25
en.
19.Invisible Sensation
20.RUNNERS HIGH REPRISE
21.シャンデリア・ワルツ

 

 

 

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