鯉の滝登り

好きなものを、好きなように、好きなだけ。

UNISON SQUARE GARDEN TOUR 2017-2018 「One roll, One romance」@幕張メッセ国際展示場1-3ホール

幕張メッセ国際展示場。

あるときはBUMP OF CHICKENのワンマン。あるときは[Alexandros] のワンマン。またあるときはCOUNTDOWN JAPAN。さらには某資格試験。個人的にはかなりお世話になっているアリーナ会場。

 

思い入れはあるのだけど好きかと言われればそこまで上位には入らない。会場だけで判断すればそうなってしまう。付随する思い出たちはどれも美しいものばかりだけれど。

理由は単純で、フロアが広い。ライブハウスに通う人が初めて行ったら例え9-11ホールでも驚くだろう。広いとなるとやはりブロック割には逆らえない。「入れるだけで嬉しい」なんて言っても見えないものは見えないし、望遠鏡を担いで行くわけにもいかないし。

 

幕張に限らずキャパの大きいオールスタンディングライブでは起こる問題なんですけどね。たくさんの客が入るのは嬉しいやら切ないやらで大変だ。

 

 

そんな会場で、わたしの大好きなスリーピースロックバンドがツアーファイナル公演をやるんだって。へえ。

 

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ほんとだった

 

 

というわけで、10月高知県からスタートしたUNISON SQUARE GARDENのワンマンツアー「One roll, One romance」の最終公演を観てきた。

 

思い返せばこのツアーは今年の6/7、ユニゾンの自主企画「fun time HOLIDAY6」(ゲスト:クリープハイプ)の終演後に配布されたフライヤーで知らされた。公演箇所をひたすら眺めて行ったところでフリーズ。「...幕張?」

 

正直に言ってしまえばものすごく嫌だった。事務所やレーベルの猛プッシュで知名度が爆上がり、チケットが取れなくなって大きいキャパでしかライブが出来なくなってしまったバンドをいくつか知っている(もちろん人気があっても頑なにちまちまやってるバンドもある)。それでバンド自体を嫌いになることはないが、ライブに行く価値を考えてしまうことはある。

 

ただ、あのベーシストがよく喋るブログを読んで、よく考えた上の結論であって決して後ろ向きなトライではないことが痛いほど伝わってきたので、チケットを取った。ちゃんとこの目で確かめようと思った。

 

 

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本当に最後なんですね

 

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関係各所からのお花。LUCK'Aさんのいつも可愛くて毎回楽しみにしてる。

 

 

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UNISON SQUARE GARDEN「One roll, One romance」オフィシャルサイト

ブロック割は前からG→S→U。ありがたいことにGブロックだったので外からの入場。

 

 

入った瞬間、いつもの幕張と違うのはすぐにわかった。上の図からもわかるように1-3フル使用ではないのは知っていたけど、なんだかこぢんまりとしている。

ステージが小さかった。普通幕張でやるならステージも大きくなるはずだけど、Zeppくらいのステージ。横は黒幕で覆われていて、花道が左右にのびていた。

これが彼らのプライドか、と1人でにやけてしまう。それでも2万人入る会場だ。

 

 

17:00に差し掛かる直前に梅さんらローディーの皆さまがステージへ。まあ定刻開演は難しいよね。ユニゾンは割と定刻で始めてくれるけど、思い返してみれば武道館も結構押した記憶。

後場内アナウンスが入る。

 

 

17:10、暗転。いよいよLast roll, Last romance。いつも通りのSEで、いつも通りの順番で3人はステージに上がる。Gブロック中央直上にステージと同じくらいの幅のモニターがあることに気付く。めっちゃ横長。

 

 

 

服装

・本編
斎藤:内側が黒いシャツ、黒ネクタイ、右尻白丸黒スキニー
田淵:紋章Tシャツ、ズタボロデニム
鈴木:刺繍セットアップ、白Tシャツ、臙脂タンクトップ

・アンコール
斎藤:音楽隊Tシャツ
田淵:ScopeMoonTシャツ
鈴木:そのまま

 

 

アクト&MC

絵の具の音色を貴雄さんのドラムカウントが遮ってアクトは幕を開ける。"サンポサキマイライフ"。誰も煽っていないのに、「ハイッ!」が揃うのは心地良い。間奏のギターソロがほんとかっこよくて鳥肌。
"徹頭徹尾夜な夜なドライブ"の冒頭の「ようこそぉ!」が笑声(えごえ)で嬉しくなる。最近はあまり遭遇しないけど、荒いフロアの中で流されてたらこの位置での夜な夜なはきつかった。一瞬でダンスホールに変える夜な夜なの魔法。
そのままの勢いで"kid, I like quartet"。《Can you see?》のところ、田淵さんお得意の「歌詞にない歌詞」なわけだけど、あれだけ多くの人がわかってるってものすごく泣けた。貴雄さんのスティック回し炸裂。田淵さんの方見てニヤっとする宏介さんも良き。

 

 

斎藤「お久しぶりです、UNISON SQUARE GARDENです!
すげー…(客席を奥の方まで見渡しながら)いやー、人間ってすげー…笑。後ろの方の人とか僕ら豆粒かもしれないけど。(観客手を振る)…笑。なんかこの光景ジブリ映画で観たことある笑。なんだっけな…思い出せないや、帰ったら調べます!笑
えーOne roll, One romanceツアー、今日が最終日です。今日のライブ僕たちもめちゃくちゃ楽しみにしてきたので、余すところなく楽しませてもらおうと思います。皆さんも自由に楽しんでってくださいよろしく!」

 


貴雄さんのドラムきっかけで宏介さんと田淵さんが向かい合っての"MR.アンディ"。二人とも若干口が開いてた。
このツアーで好きな演出のひとつだったミラーボールが幕張にも登場。フロア全体を照らす。
最後の《君が残像に》《僕が残像に》のところ、毎回田淵さんが「思い出しては」って口パクするの好きだったなあ。言ったあとの表情が最高。

"シューゲイザースピーカー"のライブ映え感よ。照明がオレンジだったのは「Shoegazer speaker in swanky street」のアレなのかな、と思ったり思わなかったり。
今ツアー変更枠の"リニアブルーを聴きながら"。何公演か"天国と地獄"のパターンがありました。わたしはそっちの方がライブの流れ的に好きで、ハズレ扱いしている方々相当失礼だなと思いながらみてた。でも今日はこっちで良かった。照明のブルーが爽やか。

ツアー中にリリースされた"fake town baby"。曲前に宏介さんがfake town babyとだけ言ってたけど、リリース前は「新曲をやりまぁす!"fake town baby"」って言ってた気がするんだよね。気のせいかな。

2サビ前、田淵さんの上コーラスがかっこよすぎるし視線がセクシーすぎてニヤニヤしてしまう。すごく好きな歌詞。


バラード枠。"fake town baby"からの歌詞の関連性が囁かれている"クロスハート1号線(advantage in a long time)"。最近特にサビのコーラスが綺麗で、ついつい目を閉じて聴き入ってしまう。目指せTRICERATOPS
"flat song"もすごく美しかった。宏介さんの繊細な歌声が幕張に浸透するように響き渡る。

 


斎藤「今回のツアー、10月から始まったんでしたっけ?(田淵さんに聞く)…10月だよね、でその1ヶ月くらい前かな、ドラムの鈴木貴雄がスプラトゥーンにどハマりしまして。スプラトゥーンっていうゲームね。ツアーで全国まわってて、行く先行く先でその話をすると会場が沸いて助かってたんですけど。でなんと、今日、まさに隣の会場で、スプラトゥーンの大会やってるんですよ。小学生の関東大会。でね、朝から楽屋で貴雄がすごい顔してiPhoneの画面見てるからライブ緊張してんのかなとか思ってたらどうやらその大会の実況を見てたらしくて。めっちゃ真剣に見てたの笑。小学生からも学ぼうとする男、それがスーパードラマー鈴木貴雄!」

歓声が上がっているのに当のスーパードラマーはゆっくりペットボトルのドリンクを2回飲むっていうシュールなシーン。


斎藤「…なんかずっと見てたらイカに見えてきた笑。気のせいかな笑」

田淵さん爆笑しながらイカの真似して、貴雄さんがそれに頷く。

 

斎藤「ちなみに優勝チームの名前は『キングオブエンペラー』でした!笑
えー、今回のツアーはシングルのツアーということで、次は普段あんまりやらない曲をやってみたいと思います!」


"ノンフィクションコンパス"は歌い出しから歓声が。ツアーのセットリストに入ってくれたことにひたすら感謝。幕張に向かって《カメラやド派手なライティング そんなの要らないし興味もない》って歌い放つ彼らが本当に大好きだ。

"メカトル時空探検隊"。珍しいところでほんのちょっとだけ走りそうになってた部分があったんだけど、貴雄さんがナチュラルに修正してて流石だなと思った。《だからタイムマシンで》の独特なライブバージョンが好き。
間髪入れずに"パンデミックサドンデス"。少しBPM上がってる気がしたけどかっこよかったのでノープロブレム。貴雄さんがこの曲でスティック回したのはレアな気がする。

"僕らのその先"の最初の部分は宏介さんソロ。

《日常(を)照らす あまりに優しい君の影
鈍る足取り なんだか軽くなるような》

こういう思い出すシリーズずるい。

貴雄田淵のリズム隊コーラス、どんどん音の結びつきが強くなってて感動した。ちなみに別パターンは"スノウアンサー"。

 

セッションは遊園地のような無垢な楽しさがあって最高に好きだった。宏介さん→田淵さん→貴雄さんの順にソロ。各ソロ後には「ワンロール!」「ワンロマーンス!」の掛け合い。貴雄さんの雄叫びには宏介さんも笑顔。

斎藤「もうちょっとやりまぁす!」


正式な歌詞解禁後初の"Silent Libre Mirage"、ツアーを観てきて今日が1番かっこよかった。貴雄さんやりたい放題すぎる。この曲からの流れが多幸感の権化だった。
今ツアーの主役"10% roll, 10% romance"。リリースライブの頃はかなり演奏に苦戦している印象があったけど、ツアーでここまで仕上げた3人には脱帽。
ドラムで繋ぐ"誰かが忘れているかもしれない僕らに大事な001のこと"。入りの田淵さんのドヤ顔が最高。間奏で田淵さんが宏介さんのエフェクター踏みに行くのは島根公演で気付いたのだけど、毎公演ナチュラルにやってて信頼関係が見え隠れする。しかし本当にこの曲の幸せ度は半端じゃないね。

"シュガーソングとビターステップ"知名度でいえば抜群のこの曲だけど、各々が楽しそうに踊っている姿が本当に印象的。宏介さんの足元も見ることが出来て満足。

 

いつもより少し水を飲みきるのが遅かった田淵さん。なんとか飲みきって、下手側のスタッフさんを1回指差したと思えばペットボトルを投げた。ペットボトルは放物線を描いて下手袖へ。宮城公演で客席に行ってしまったことがあって「本意無し」みたいな表情してたので、それから投げるときにスタッフを確認するようになった気がする。

ラストは"23:25"。フロアを観て何度も頷く宏介さん。ステージを動き回ってフロアに問いかける田淵さん。空間に酔いしれる貴雄さん。

間奏で左右の花道に出る斎藤田淵。《帰ろう 世界へ》のところでちゃんとマイクに帰ってきてた。なんとか間に合った。

個人的には"オトノバ中間試験"が大好きなんだけど、今日は23:25終わりで正解だったと強く思う。

 

 

 

一度はけて、アンコールに応えてくれた3人。

 

 

 

斎藤「アンコールありがとうございます!今日すっっっっごい乾燥してるからみんなちゃんと手洗いうがいして、風邪引かないようにね(客席からの「はーい!」の声に微笑む宏介さん)。

今回のツアーは全24本で決して多いわけではないんですけど、さっきMCで『普段あんまりやらない曲やります!』って言ってましたけどこれもう言うの24回目ですからね。もう熟練されてる笑。
僕らは普段ライブハウスとかホールとかでやってるんですけど、嬉しいことに、また残念なことに、僕たちのライブを観たいと思ってくれてる人がたくさんいて、そういう人達にも何とかに観てもらえるように今回のツアーはちょっと大きいところも入れてみるかという感じでやってみたんですけど、僕たち基本的にあんまり目立ちたくないというか、特に田淵とかはいつも『売れたくないんだ!』って言ってますけど笑、少なくとも今日僕たちはめちゃくちゃ楽しかったです!(長めの拍手と歓声)
で今回のツアーは8月にでたシングルのツアーのはずだったんですけど、ツアー中に更にシングルが2枚出まして。何してくれとんじゃいってところに今度3月に『春が来てぼくら』っていうシングルが出ますよと。でさらについこないだなんと、アルバムが出ました笑。なんかね、めちゃくちゃたくさん曲を作ったんです。この横にいる作詞作曲おじさんがたくさん曲を作ってくれまして。それを僕とか、スプラトゥーンおじさんとかでアレンジしていくんですけど、そうすると死ぬほどかっこいい曲になるんです。でかっこいい曲ができるとみんなに聴いてもらいたくなるので、これからも聴いてくれた人の土地に行って演奏してというのを続けていきますので。もうね、次のツアーも発表されてるしね笑。今回千葉が最終日で、でまた次のツアーも千葉からスタートっていうね、千葉づいてますけど笑。

これからもこのおじさん3人でライブをやっていきます。またツアーじゃなくてもね、いろんなところでライブをしていきますので、またどこかでお会いしましょう、今日は本当にありがとうございました!UNISON SQUARE GARDENでした!」


この、MCからの"Invisible Sensation"は泣ける。ベースパートが入る前のところで田淵さんがゆらゆらしてるのが好き。幕張に放つ《だから、生きてほしい!》はものすごく潔さを感じた。

"RUNNERS HIGH REPRISE"は涙無しには聴けなかった。照明がオレンジなのもそういうことなのかな。しばらくまた聴ける機会が減るだろうけど、あなたの鼓動はちゃんと聞こえましたよ。
ラスト、"シャンデリア・ワルツ"。客電がつく演出は武道館を想起せずにはいられない。宏介さんは空間を噛み締めるように歌っていたし、田淵さんは時折涙を浮かべているように見えたし、貴雄さんは達成感に満ちた表情をしていた。なによりも美しい"シャンデリア・ワルツ"だった。

 

 

 

幕張はライブハウスだった

いやアリーナなんですけどね、2018年1月28日に行われUNISON SQUARE GARDENのライブは確かに「千葉公演」だったし、感覚はライブハウスとほぼ何も変わらなかった。

今回においては、ツアーの1公演として幕張を切れたこと自体に大きな意味があると思っている。武道館のように「やっと辿り着けた場所」ではなく、需要に応じたトライの一環であった。

余り云々は見なかったことにして、まずはソールドアウトした。これは本当に素晴らしい。想定としてもソールドするかどうかくらいで切ったはずだから、純粋に喜びたいことだ。

幕張メッセのようなアリーナは彼らにとっては通常営業ではない。だからこそ、どのような距離感を生み出せるのかが勝負の鍵になっていたように思う。

結果からいえばわたしの好きなロックバンドは距離感を保つという最強の武器を持っていた。最小キャパでのライブと比べようと思って島根にも行ったが、幕張で体感したライブと怖いくらい感覚が近い。近づくことは決してしないけれど、遠くへ行くこともない。どんな広さになってもそれが一定なのはロックバンドの実力にほかならない。

ただ、わたしはGブロックだったからそう感じただけかもしれない。先述の通り、広ければ遠くから観なければならない人が出る。物理的な距離は遠い。キャパが広いことでユニゾンのライブに初めて来れた人もいるだろうし、空気を読まない大合唱団に囲まれて嫌な思いをした人もいるだろう。1回に多く人を入れるというのは、特にオールスタンディングなら問題は付き物だ。その中でもファンの一意見としては最高の形で終われたように思う。

 

UNISON SQUARE GARDENを大好きな人たちばかりの空間で、彼らとわたしの1対1を見事に体現していた。あのスリーピースロックバンドを好きなってよかったと、心の底から思った。

これからも勝手に楽しそうに音楽やっててほしい。そんな3人が愛おしいから。

 

 

 

 

MODE MOOD MODEのディスクレビューは、公式曲順解禁日の1/31にアップ予定です。今回はレビューだけでなく色々勝手に紐解いてみたので、興味のある方だけぜひ。

 

 

 

わからずやには見えない魔法をかけたまま、3人の音楽隊は次の旅に出る。

 

 

 

UNISON SQUARE GARDEN TOUR 2017-2018「One roll, One romance」@幕張メッセ

01.サンポサキマイライフ
02.徹頭徹尾夜な夜なドライブ
03.kid, I like quartet
04.MR.アンディ
05.シューゲイザースピーカー
06.リニアブルーを聴きながら
07.fake town baby
08.クロスハート1号線(advantage in a long time)
09.flat song
10.ノンフィクションコンパス
11.メカトル時空探検隊
12.パンデミックサドンデス
13.僕らのその先
14.Silent Libre Mirage
15.10% roll, 10% romance
16.誰かが忘れているかもしれない僕らに大事な001のこと
17.シュガーソングとビターステップ
18.23:25
en.
19.Invisible Sensation
20.RUNNERS HIGH REPRISE
21.シャンデリア・ワルツ