鯉の滝登り

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ストレイテナー - Future Soundtrack

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5/23、ストレイテナーが10枚目となるアルバム「Future Soundtrack」をリリースした。今年は結成20周年、メジャーデビュー15周年という記念すべき年。初回限定盤にはテナマニから13曲の映像が収録されている。これは絶対に観てほしい。

 

 

アルバムタイトルに関してホリエアツシはこう述べている。

ざっくり言うと“未来”のサウンドトラックということですけど、“未来”っていうもの自体は大きすぎちゃうし、10年、100年先の未来を描いてるつもりは全くないんです。目の前にある、この次の瞬間がもう未来だって考えたときに、その一瞬一瞬を切り取っていくっていうことをすごく考える時期がきていて。本当に一瞬先も未来なんだから、過去を描くんじゃなくて未来のために歌っていきたいなという気持ちが、“Future”という言葉には乗っかっていますね。登場人物だったりストーリー的にはいろんなことを想像できるアルバムだと思うので、そういう意味ではいろんなアーティストが参加したサントラみたいなイメージと思っていただければ。

ストレイテナー『Future Soundtrack』インタビュー 自らの信じる音をよりポピュラーに、20周年イヤーに描く今と未来より

未来のサントラ。現在ではないけれど、ほぼ確実に歩む未来。物語の時間軸を客観的に噛み締めることができるからこそ、楽曲自身の幅も広がっているように思う。

 

前作「COLD DISC」が名盤オブ名盤だったために、いくらアニバーサリーアルバムとはいえあれは超えないだろうという期待の薄さを恥じている。美しいメロディとホリエアツシのボーカルを全面に映し出している上に、メロウでエモーショナルなテナーの得意分野が散りばめられていて、心を抱かれている気分になる。

ここ最近のバンドをしっかり昇華させ、緻密で繊細なサウンドを直球で届けてくれている。聴いてるこちらが照れくさくなってしまうくらいだ。

 

何より前情報通りホリエアツシがエロい。色気のあるボーカリストであることはテナーが2人だった時代から現在に至るまで不変の事実ではあるが、今作では忠実にボーカルにフィーチャーしているから耳が痒くなってくる。ただ、ボーカルを照らすアルバムだからといってサウンドをサボっていないのもまたテナーらしいなと思う。いつだって彼らは音楽に真摯だ。ホリエアツシの歌声を浮き上がらせるための策はすべて尽くされているように感じる。全曲愛を謳ったラブソングながら、くどさがないのも凄い。

 

「未来のサントラ」というテーマに帰属する楽曲たちだからこそ、系統が似ている曲もいくつかあることも否めない。ただそれはライブのときに彼らが考えることであって特に心配するべきではないだろう。アルバムとしては同系色で纏めることで絶妙な濃淡を生み出している。

 

 

アルバムレビューで挙げるべき曲ではないけど、それでもやっぱり筆者は"月に読む手紙"が好き。美メロと気だるさの絡み方がタイプすぎる。深夜自分の部屋で聴くのに素敵なサントラだ。窓からちょっと夜空を見上げながら。好きな人たちのことを思い出しながら。

 

 

 

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