2017/01/26、Zepp DiverCity TOKYO。
"Shoegazer speaker in swanky street"
エモいという言葉の賛否はさておき、こんなエモい対バンタイトルがかつてあっただろうか。
ライブ前からこの公演については書こうと決めていました。個人的に待ちに待った2017年初ライブであったし、この2バンドを1日で観たらわくわくしすぎて書きたいことだらけであろうと思ったからです。
しかし終わってみると想像以上の多幸感と感動で言葉にならない。センチメンタルピリオドってこういうことを言うのかな(言わない)。
少し長くなると思いますが、素人の書く文章に寛容な物好きの皆様はなにとぞお付き合いいただければ。特にレポという訳では無いです。
19:05、暗転。青色の光。
いつものSE、"絵の具"が流れる。鈴木→田淵→斎藤の順で登場。田淵さんがいつも以上に凛々しい表情で出てきた。気合いの表れなのかな、胸が高まる。
フェスなどでは時間や演出の都合上(?)3人がそのまま定位置につくことも多いが、この日の宏介さんはきちんと真ん中でオーディエンスと向き合い、手を広げ歓声を噛み締める。礼も忘れない。フロントマンとして対バン相手・そのバンドのファン・ユニゾンのファン、そして自分たち自身への敬意を表しているようで、この一連の流れがすごく好き。
同じ"絵の具"だって、「これからAlien now!するんだな」というときと「1曲目はなにがくるんだろう」というときでは全然違う。なのに「今からUNISON SQUARE GARDENのアクトがはじまる」という感覚が確実に呼び起こされる。SEについて語り出すと止まらないのでまた別の機会に。それかSEについて飲みながら語ってくれる人いたら教えてください。
*Fool on the planet
この始まり方なかなかぐっときましたね。UNISON SQUARE GARDENがライブでやったのは2回目かな?(違ったらめっちゃごめんなさい) 以前対談で田淵さんが「必要に駆られればやる」というようなことを言っていたため、いつかまたやってくれるだろうなと思っていました。対バンであっても自分たちの曲をざっとやって帰っていくことが多いので、やっぱり今日は特別なんだなあ。
the pillowsのカバーでありながらユニゾン節が効いていて心地よい。最後の方の「流されて歌ったりしないぜ」だけ絶妙にさわお感。
*サイレンインザスパイ
この曲の安定したぶち上げチューン感よ。すっかり定着。ちょっと予想していたので嬉しい。
UNICITY Vol.1.5のときも書いたけど、相変わらず2番ヘイ未遂する人多くて、そこで田淵さんが口元をほんの一瞬だけ緩ませるのだいぶ好き。貴雄ちゃんのサビ前のビートがいつも以上に正確で(拍がわかっていてもライブでは毎回くずされるのに)緊張感が伝わってきた。めちゃ楽しかった。
*シューゲイザースピーカー
演奏してくれるであろうと期待してはいたんだけどCatcher In The Spy…?
the pillowsがなぜこの曲を表題に入れたんだろう。ピロウズの知識が浅すぎて深読み不可。
地味に前々回のツアー「プログラムcontinued」以来のセトリ入り。最終公演が1/28だったから約1年ぶりでしたね。ライブバージョンだとより宏介さんが感情を込めて歌い上げてくるのでとても好きです。
*桜のあと(all quartets lead to the?)
あ、Catcher In The Spyだわ。何なら無意識でカウントとってたわ。あな恐ろしや。
Dr.Izzyゴリゴリ引きずりマンなのでラストの桜のあとを思い出しすぎてつらかったけど楽しかった。ピロウズのファンの方もすごく楽しそうに《All quartets lead, lead to…?say la-la-la…》のところのってくれていて本当に素敵な方々だなあと思いました。
このあたりで気が付いたんだけど田淵さん今日相当声仕上げて来てない…?
*ライドオンタイム
「Ladies and gentlemen…"ride on time"!!」
"オリオンをなぞる"じゃなかったー!
貴雄ちゃんのドコドコドコドコドコドコドコドコでテンションが最高潮になる。なんて素敵な魔法。
昨年は音人・ビバラ・×BIGMAMA2日目で聴いて、確かモンバスでもやったはず。開演前「ライドオンタイム聴きたいね〜」なんて話をしていたものだからさあ大変。今聴きながらこれ書いてるんだけど涙目。一般知名度はあんまりないけれど、フェスや対バンでもしっかり機能するってすごいこと。
Bメロ貴雄ちゃんのツツッツッていうリズムの取り方めちゃ好きなのでひたすらにありがとうございますって感じでした。
*蒙昧termination
あれ?きゃっちゃ(以下略)
さわおさんがあのアルバムをべた褒めでもしたんだろうか。
「あのねかぁし書いたのぼ↑くじゃ、ないんで、たぁぁぶちに言っといてぇぇぇ!!!」
ライブで見た中では最高に僕じゃない感出てたと思うんですが異論認めますのでどうぞ。
あとものすごい個人的なこと言っていいですか、言いますね。宏介さんのマイクチェック、音源だと「アアアアアア」じゃないですか。この日は「ん、ん、アアア」って感じでとてもセクシーでした。思わず宏介さんのこと二度見しました。現場からは以上です。
*Runners high reprise (新曲)
ピロウズ大好きな田淵氏がピロウズの楽曲10個分のエッセンスを詰め込んだというこの日のための新曲。さわおさんが「田淵ピロウズ好きっていうくせに全然影響受けてない」っていうのは本当にそう思ってるわけじゃなくて、UNISON SQUARE GARDENの長所や才能・個性を認めつつ「オマージュするならもっと大胆にやっていい」っていうさわおさんからの遠回しなメッセージだと思うんですよ(個人的見解)。だって明らかにパク…オマージュしてる楽曲たくさんあるじゃないですか(個人的見解)。先輩愛。
イントロからもうゴリゴリオマージュでファンから歓声・クラップ・笑顔。田淵さんが思わずにやける。宏介さんもオーディエンスの反応を見て照れ笑い。貴雄も口元と目元を緩ませていました。
ちょこちょこ歌詞が聞こえてこれかな?あれかな?って思ったりしたけれど、願わくば音源化してほしい。めっちゃ良い曲だった。答え合わせしたい。
*kid, I like quartet
やっときたーーー!フェスでやるかな?と思いつつなかなか入らなかったこの曲。昨年の×パスピエ以来かなあ。
サビで田淵さんを観たことのある方は思い出せると思うのですが、いつも左手にすごく4つの感情が行き交ってるんですよ。でもこの日は行き交うとかのレベルじゃなかった。爆発してました。
コーラス田淵が楽しそうすぎてこっちまで笑顔になった。
おこがましいながらも敢えて一つ言わせていただくとするならば、今日のお客さんは「シュガーをやらなくても許してくれる人たち」だったのではないかなあと思う。でもさわおさんの言うように代表曲で取り込みたいみたいなプライドは大事だもんね。いずれにせよ大好きな曲です。
前列で観ていたピロウズファンと思しき方々もすごくのってくれていて、しかもそれが嫌なのり方じゃなくて、すごく上品だけど元気な?形容が難しい…ただウェイウェイするんじゃなくて、1種のダンスチューンとして捉えてくれている感覚が強くあって、少し涙しそうになった。
*オトノバ中間試験
"RUNNERS〜"が終わった時点で宏介さんがあと3曲と言っていて、喜怒哀楽が来た、シュガーも来た、…え?
いつもだったら"天国と地獄"で終わってもおかしくないなあと思いながら、この対バンでそれはないか…え?まさかオトノバ?
はい、オトノバ中間試験でした。
いくらなんでも都合良過ぎるから夢かと思ったわ。踊っちゃったわ。
今日やってくれたこと(LITTLE BUSTERS説はさておき)、最後に持ってきてくれたことが本当に本当に本当に嬉しくて泣きそうになりながらめっちゃ笑顔で聴かせてもらいました。バイト中でも作れないほどの笑顔だったと思う。初めてライブで聴いてからもう1年以上経つのかあ。早い。数えてみたら個人的にはツアー含めて36回目のオトノバ中間試験でした。
《息継ぎがてんでないじゃんか 心配ですsee? see?》の時のてんでなさが半端じゃなくて(おそらく過去最高)、田淵さんが思わずなのか意図してなのかわからないけどおお?、みたいな顔をしていたのが印象的。今まであの部分手元見てたのにね。
《あのね歌ってるのは快気怪奇な僕なんで 呆れるまで斎藤に任せといて》のところ。今まではドヤ顔で宏介さんのこと指差してたけど、今回は違った。宏介さんに近づいていって…あのね歌ってるのは快気怪奇な僕なんd
ばんざーい!!!!!
……
か わ い す ぎ
もうこの件に関してこれ以上のコメントはありません。好きです。
田淵さんの《オトバ情緒で繰り広げたりける制限タイムはあと少し?》の→↑⤵︎のフリはライブで披露した当初からあったんじゃなかろうか。あれを田淵さん自身が考えたのかなって考えると思わず頬が緩む。
《いくらなんでも都合良過ぎるからあんたなんかと踊れない》
このフレーズに救われすぎてる。「なんでも」が平仮名で「よすぎる」を「良すぎる」じゃなくて「良過ぎる」って書いてくれたのがなぜか嬉しくて…この話もオトノバ中間試験大好きマンの方、相手してやってください。
田淵さんがコーラスしながら片脚ダンダンするのも好き。
いやもうなんか、オトノバ中間試験大好きです。本当に好き。
いろいろ書いてきたけど今回はセトリが良過ぎた最高!とかではなく(いやもちろんよかったんだけど)、「大好きな大先輩との対バンの先攻のアクト」という感じがすごく滲み出ていて素晴らしかったです。ユニゾン終わったあと言葉にならなすぎてすごい勢いでビール飲みほした。
さてお次は主催者・the pillows。
*セットリスト
Xavier
Ritalin 202
ノンフィクション
HAPPY BIVOUAC
WALKIN'ON THE SPIRAL
Funny Bunny
日々のうた
Swanky Street
TOY DOLL
About A Rock'n'Roll Band
この世の果てまで
Locomotion, more! more!
en.1
Ride on shooting star
RUNNERS HIGH
en.2
ハイブリッド レインボウ
今回のセトリはほとんど田淵さんのリクエストだそう。後々ピロウズファンのコメントを読んだら「UNISON SQUARE GARDENのベーシスト、ゴリゴリのピロウズファンすぎる。今日行ってよかった」「田淵さんのリクエストがとことん好みでセトリ良すぎた」「Xavierチョイスわろた(最高)」など称賛の声が本当に多くて、自分が褒められたわけではないのに泣きそうになってしまった。ザビエルは笑うしかなかったけど。
ところで「さわおさんが田淵にやってほしい曲はあるかとメールしたところ20曲くらい送ってきた」っていうネタ、どこかで聞いたことあるなと思ったらfun time HOLIDAY4(2012)の時に同じネタありませんでした?そこで田淵さんがNAKED SHUFFLEをリクエストしていたのを知ってテンションが上がった記憶が…ただ記憶があいまいなのとソースがないので違ったら流してください。
全曲書きたいんだけど長すぎる文章になりそうなので、思い入れのあるアンコール3曲について少しだけ。
*Ride on shooting star
人生で初めて聴いたピロウズのアルバムがこちら。"LOSTMAN GO TO YESTERDAY"。とりあえずたくさんの曲を知りたかったのと、BUMPがカバーした"ハイブリッド レインボウ"が聴きたかった。確か"ストレンジ カメレオン"や本公演のタイトルにある"Swanky Street"も収録されていたはずだ。Ride on shooting starがダントツで好きだった。
さわおさんが田淵さんを呼ぶ。両脇を固められ照れくさそうな顔をして連行されてきた田淵さん。声が仕上がってたのはこのせいかー!あたたかく迎えてくれるピロウズのファンが本当に本当に素敵。そしてベースに入ったと思ったらこの曲。
文字通り号泣しました。田淵さんの嬉しそうな泣きそうな表情見てたらほんと良かったねって思ったし、自分自身も生きているうちにこのコラボレーションを観れるなんて思ってもいなかったから、コンタクトがずれそうになるほど涙が出た。演奏も良かったし、「ああ本当にピロウズ好きなんだな」って誰が見てもわかるような動き方だった。
そして楽曲が本当にかっこいい。
*RUNNERS HIGH
repriseじゃなくて本家。快諾してくれたことももちろんだけど、今日やってくれること(しかも田淵と一緒)に懐の深さを感じた。
照れ笑いする田淵さん。いつもは天邪鬼でひねくれ者のベーシストも今日に限ってはバンド小僧。
そしてやっぱりこの曲めちゃめちゃかっこいい。27年やってるおじさんたちすごすぎるなあ。
弾き終わって去っていくピロウズのメンバーもとてもかっこよかったし、田淵さんの嬉しそうな笑顔と涙目が忘れられません。
*ハイブリッド レインボウ
ピロウズを知るきっかけとなった曲。大好きなBUMP OF CHICKENがカバーしてたんですよね。そっちを先に聴いたので本家聴いたらちょっと驚きました。
ピロウズが結成15周年を記念して結成日にリリースしたトリビュートアルバム"SYNCHRONIZED ROCKERS"。
これ、本当に豪華。
BUMP OF CHICKENをはじめ、ストレイテナー(RUNNERS HIGH)、ELLEGARDEN(Funny Bunny)、Mr.Children(ストレンジ カメレオン)といった顔ぶれ。ゴリゴリわたしの趣味なんですけど、メンツとしては本当にすごいところが参加しているなあと思いました。
生で聴いたのは今回が初めて。BUMP OF CHICKENの思い出と重なってエモかったです。
さわおさんが最後に「素敵な夜をありがとう」みたいなことを言ってた(泣いてたのであんまり覚えてない)のが相変わらずお洒落だなあと思いました。
かっこいいおじさんたちが好きなように音楽を鳴らしている。the pillows、最高のバンドです。
公演後、本当になにも言葉にできなかった。すごく心に響いた。対バンがこんなにあたたかいものだなんて。素敵なアクトを続けて見られるなんて。2017年初ライブがこんなに素敵なライブでいいんだろうか。こんなに幸せな瞬間を目撃した1人になっていいんだろうか。
音楽は自分を肯定してくれる。
好きな音楽に、好きなバンドに、いちいち背中蹴ってもらう人生だっていいよね。
言語化するのに非常に時間を要しました。お付き合いいただきありがとうございます!
本当に素敵な対バンだったなあ。
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