鯉の滝登り

好きなものを、好きなように、好きなだけ。

音楽を目撃せよ

 

ついに2017年に突入しました。皆さまいかがお過ごしでしょうか。わたしは毎年カウントダウンライブで年を越していたのですが、16→17においてはDI:GAの件もあり実家で過ごしました。お陰様でなかなか粋な年明けを迎えております。お正月最高。

 

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さて、幕張メッセにて行われたCOUNTDOWN JAPAN 16/17(以下CDJ)に行ってまいりました。わたしが行ったのは開催3日目の12/30。充実したラインナップ...観たいアーティストがかぶりすぎてる!!

 

 

泣く泣く絞って次のルートで周りました。

 

岡崎体育

ストレイテナー

東京スカパラダイスオーケストラ feat. Ken Yokoyama

フジファブリック

KANA−BOON

Cocco

BIGMAMA

UNISON SQUARE GARDEN

 

 

まずは観たアーティストを順番に振り返っていこうと思います。スカパラ&Kenさん・Coccoは途中からしか観ていないので割愛しますね。

 

 

 

岡崎体育(GALAXY STAGE)

セットリスト

Open
MUSIC VIDEO
Call on
Voice Of Heart
FRIENDS
We Can Get Over It
Q-DUB

 

CDJ初登場にしてGALAXY STAGEトップバッターを務めるのは岡崎体育。他のステージではMONGOL800やGLIM SPANKYといった濃いメンツが揃っている中でも、エリアにはたくさんの人、人、人。胸元に"BASIN TECHNO"と書かれたいつものパーカーを身にまとい、少し挑発的な視線で登場した彼を見て会場は大盛り上がり。フロアが割れるも「ゆーっくり閉じてくださいね、危ないんで、ね」といきなり岡崎節をかまし、すぐに"MUSIC VIDEO"をShort ver.で披露、客に中指を立てる。

「皆さん知らないかもしれないですけど、イェーイ!って言ってるの日本のフェスだけですからね?アメリカで一番流行ってるやつ教えてあげましょうか。いいですか、ヒィーヤッ(Yeeeeeya)!この方がキレがいいですからね」と熱弁する岡崎体育。絶対日本に浸透しないのにドヤ顔で教えてくれるの、嫌いじゃないよ。

ひたすらにネタの応酬でありながらも音楽性が高いから恐ろしい。 "Call on"では誰も全く覚えられないリズム・メロディのコールアンドレスポンスやクラップを要求したくせに「今日みんなタイムテーブルチェックしてきましたよね?!GALAXY STAGEのトップバッターは岡崎体育って知ってましたよね?!なんで予習してこないんですか?!」とお怒り気味。なのに面白い。後から知ったんだけど、みんな覚えちゃったからって1回変えてるらしいですね。そういうとこ好き。"Voice Of Heart"には安定の2番忘れちゃうネタをぶっ込んできた。心の声に耳を傾けると、「瀬戸内寂聴 feat. m-flo」。意味わかんないけど大爆笑。「バンドざまあみろ」と結構えげつないお金の話をパペットとかわいく(?)繰り広げた"FRIENDS"。次の"We Can Get Over It(未音源化曲)"ではパソコンの不調により音楽が止まってしまうというアクシデント(のパフォーマンス)により、逡巡する(フリを見せた)ものの、「MacBook Proに力を!」と会場と一体となってエネルギーを注ぎ込み、愛しのMacBook Proちゃんはなんとか復活。良かったね、体育くん。

客観的で痛快な"Q-DUB"で締めた岡崎体育は、30歳までにさいたまスーパーアリーナでワンマンを開催すると宣言。腹筋崩壊のパフォーマンスを繰り広げてくれたけど、まだ27歳であるという事実が1番面白かったよ。

 

 

 

ストレイテナー(GALAXY STAGE)

セットリスト

From Noon Till Dawn
TRAIN
冬の太陽
Alternative Dancer
DISCOGRAPHY
TENDER
Melodic Storm
シーグラス

 

続いて登場したのはストレイテナー。2日前にレディクレ(FM802 RADIO CRAZY@インテックス大阪:彼らのアクトは2日目の12/28)で久々に見てひなっちの色気にやられ、今回も吸い寄せられるように下手側へ。ずっと大好きなシンペイちゃんも相変わらずダイナミックでかっこいい。

SEをバックにCOUNTDOWN JAPAN幕張メッセ!今年もこのステージに帰ってくることができました。俺たちストレイテナーっていいます、よろしく!」とホリエさん。オーディエンスを颯爽と煽り立てるようなセッションから"From Noon Till Dawn"でスタート。勢いそのまま"TRAIN"へ繋げた。

MCでは今年6月から行った"Step Into My World TOUR"について言及。「全国いろんなところに行ってそこにいる人たちと顔を突き合わせてライブをして、みんなからたくさんの愛をもらいました。来年それらをもっともっと返していけるように、次はありったけの愛のダンスチューンを奏でてみんなと踊りたいと思います」からの"Alternative Dancer"。何度でもいうけどこれと次のDSCGRPHYのひなっちは色気漂いすぎてる。ベースが牽引するダンスチューンなだけに、楽曲の滑らかさと強さが際立つ。

またMCを挟んだと思えば、「次は12月の歌をやりたいと思います。当時は"12年変わらず〜"ってずっと歌ってたんですけど、気付けばもう12年が経ってました」と"TENDER"。その歌詞の時のメンバーの表情がバンドのいろんな歴史を物語っているようで、それに浸っていたくて一瞬だけ曲に置いていかれそうになった。"Melodic Storm"→"シーグラス"の流れも秀逸。シーグラスに関しては本当に大好きで語り足りないくらいだけど、とりあえずBメロのひなっちのリズムの取り方がエロいということだけお伝えしたい。歌詞の雰囲気とホリエさんの声が合いすぎている曲のひとつ。

 

「ドラム、ナカヤマシンペイ!ベース、ひなっち!ギター、OJ!そしてボーカル、ホリエアツシ。俺たちストレイテナーって言いますよろしく!」

 

謙虚ながらも強さと柔らかさを兼ね備えたこの4人は、今年も変わらず素敵な音楽を鳴らし続けてくれるだろう。

 

 

 

フジファブリック(GALAXY STAGE)

セットリスト

銀河
SUPER!!
Green Bird
炎の舞
若者のすべて
夜明けのBEAT
STAR

 

牛トロ丼とビールでお腹を満たしてスカパラ兄さんたちをチラ見してから向かった先はGALAXY STAGE。総一郎さんの叫びから"銀河"でスタート。GALAXYで銀河とはなかなか粋なオープニング。続いて演奏された"SUPER!!"では総一郎さんと金澤さんが向き合って演奏するシーンもあり、オーディエンスを沸かせた。

 "Green Bird"を終え、「ジャパーン! 楽しんでますか!僕らフジファブリックは2016年、最高の1年を送ることができたと思っています。ライブで終われる1年というのは本当に幸せです」と総一郎さん。続けて"炎の舞"。SUPER!!〜炎の舞の3曲は、12月中旬に出たばかりのアルバム"STAND!!"から。曲順もそのままなので、今年の活動を振り返ることができるような流れだったのではないだろうか。

炎の舞ではじけた直後に会場を震わせたのは"若者のすべて"。イントロだけで空気が一転して、ステージから聴こえてくる哀愁のある力強さに耳を傾ける。わたしがフジファブリックを聴き始めたのは5年前なので、志村さんがいた時代をリアルタイムでは知らない。しかし、この曲が流れてくると不思議なことに胸が締め付けられてくる。

会場のため息を吹き飛ばすように鳴らされた楽曲は"夜明けのBEAT"。サビ前のキメの部分のワクワク感は相変わらず最高。そして"STAR"でフジファブリックのステージは締め括られた。

 

いつ観てもひたすらに真っ直ぐな音楽をしているなあと感じるバンドである。

 

 

 

KANA−BOON(EARTH STAGE)

セットリスト

Wake up
1.2.step to you
ウォーリーヒーロー
Fighter
Weekend
フルドライブ
スノーグローブ
ないものねだり
シルエット

 

フジファブリック終了後、急いで向かったのはKANA-BOON。なんと3年連続でEARTH STAGEという彼らのステージは"Wake up"でスタート(聴きたかった)!ステージの大きさに改めて圧倒されつつ入っていくと、あたたまった会場に流れたのは"Weekend"。オーディエンスの楽しそうなこと。続けて"フルドライブ"のイントロが流れると会場のボルテージは爆発的に上昇する。冬らしく"スノーグローブ"を披露した後、鮪さんは「そろそろお腹空いてないですか?炒飯食べたくないですか?」と煽り、"ないものねだり"でEARTH STAGEがダンスフロアに一変。ラストは"シルエット"で駆け抜けた。


「また来年もこういう景色を見れるように、2017年もガツガツとやっていくので、よろしくお願いします!」

 

2013年のメジャーデビューから3年、もうこんなにたくさんの人を入れてこれだけ盛り上げることができるのかと感慨深いステージだった。鮪さんの歌や全員の演奏技術もえげつない早さで成長しているし、余計なMCもなく、ライブの流れの作り方が相変わらず上手い。スピードを変えずに爆走を続けるこのバンドにこれからも注目していきたい。

 

 

 

BIGMAMA(GALAXY STAGE)

 

セットリスト

荒狂曲 “シンセカイ”
Merry-Go-Round
the cookie crumbles
秘密
Make Up Your Mind〜運命に着火する〜
No.9
Sweet Dreams
MUTOPIA

 

GALAXY STAGEに飛び込むと、第九のSEと共にBIGMAMAのメンバーが登場。9年連続CDJ出場という彼らは余裕の表情すら見せる。金井王子がいつものようにステージの中央でギターを高く掲げると悲鳴にも近い歓声が湧き上がり、直後"荒狂曲“シンセカイ”"で爆発的なオープニングをむかえる。続いて一週間前にMVが公開されたばかりという新曲の"Merry-Go-Round"を披露。そのままCDJに行っていないファンからは「え、やったの??ずるい」との声も上がりそうな初期曲"the cookie crumbles"へ。"秘密"の金井王子の囁きのところ、もうちょっと静まったらさらに良かったなあ。

「もしわたくしと同じ気持ちであったら…デカい声で応えてほしいです。楽しんでますか、幕張!!」と金井王子が声を張り上げる。大歓声が返ってくると、ニヤリと笑って「苦しゅうない」。さらに「我々の音楽を選んでくれた"とてもセンスのいい"皆さん…貴様ら全員大正解だからな」とキメ台詞を放つ。相変わらず何言ってもイケメンだなコノヤロウ。続けて新曲の“Make Up Your Mind~運命に着火する~”を披露。イントロから「ここに似合うと思うんだよね」とコールアンドレスポンスを要求。オーディエンスとの一体感に満足げな表情を見せる金井王子。

真緒ちゃんのバイオリンが際立つ"No.9"を演奏すると、「最後に、心から…笑おうぜ幕張!」と金井王子が叫び"Sweet Dreams"へ。ラストには"MUTOPIA"でオーディエンスを最高潮に沸かせた。

インディーズでいることのメリットがあるのもわかるが、そろそろメジャーもありかなあと思う。これからもバンドの構成の強みを生かして更に進化していく彼らの音楽と金井王子のファッションに注目していきたい。

 

 

UNISON SQUARE GARDEN(GALAXY STAGE)

セットリスト

セッション〜パンデミックサドンデス
フルカラープログラム
mix juiceのいうとおり
セッション〜場違いハミングバード
天国と地獄
黄昏インザスパ
アトラクションがはじまる(they call it "NO.6")
シュガーソングとビターステップ
箱庭ロック・ショー
オトノバ中間試験

 

お待たせしました。GALAXY STAGEトリを務めるのはUNISON SQUARE GARDEN。バンド名が呼ばれ会場が沸き上がるも、絵の具がかかると辺りは神聖な空気に一変。貴雄、田淵、宏介さんが続けて登場。

「MCなし…アンコールもなし。最後まで行きます!」と宏介さん。3人の口元がドヤってたのが印象的。"パンデミックサドンデス"を皮切りにステージが始まる。オーディエンスの熱量を一気に上げたところで"フルカラープログラム"。ここで来るかあ。エモい以外の感情がない。会場来なかった人はセットリスト見て「いやでも"武道館ver."ではなかったでしょ?ならいいよ」って思う方もいるかもしれない。気持ちはわかる。でもそういうことじゃない。何も特別なことなんてなくこの日のセットリストに食い込んできたのに、あの場所あの瞬間でしか感じ得なかった完全無欠のロックンロールがそこにはあった。

呆然としている中で飛び込んできたのはピアノの音色。今年彼らが出した6枚目のアルバムの軸となった楽曲、"mix juiceのいうとおり"だ。自らがラジオで「自分たちの代表曲」と称するような曲の直後に持ってこれるなんてやっぱりmix juiceのいうとおりは強い。この曲の歌詞に半年間で何人の人が救われたんだろう。ツアー同様カラフルな照明とともに、強烈なユニゾン流ポップネスを改めて突き付けた。

レディクレと同じようにセッションからの"場違いハミングバード"、そして"天国と地獄"といった所謂ライブぶち上げチューンをいつも通りかっこよくキメる3人。間を開けたと思いきや、次に宏介さんの口から出てきたフレーズは、

 

《今日が辛いから明日も辛いままだなんて思うな》

 

宏介さんにライトが当てられ、弾き語りのように感情を十分に込めながら歌い始めたのは"黄昏インザスパイ"。こんな曲目誰が予想しただろう。UNISON SQUARE GARDENからの次年への応援歌、しかと受け取った。

しかし余韻に浸らせる間もなく彼らは音楽を鳴らす。"アトラクションがはじまる(they call it "NO.6")"のイントロがはじまると、3人は全く煽らないにも関わらず会場は熱気を取り戻す。

良くも悪くも注目を浴びるきっかけとなった"シュガーソングとビターステップ"でGALAXY STAGEを沸かすと、思いがけないイントロが。"箱庭ロック・ショー"だ。ああ楽しい。音楽最高。

ここまでで9曲。そろそろラストかな、と思っていたら、宏介さんがギターを鳴らす。"オトノバ中間試験"だ。嬉しい嬉しい。《呆れるまで斎藤に任せといて》で宏介さんを、《補習の準備をしよう》のあとの貴雄のカウント前には貴雄を、《追試でございましょう》ではオーディエンスを、それぞれ指差す田淵自身が3人の演奏を心から楽しんでいて、見ているこちらまで笑顔が溢れる。息つく暇もない歌詞とメロディの応酬を凛々しい表情でこなす宏介さんと、チャーミングなフリと楽曲に放つ重厚なベースラインを楽しむ田淵と、抜群の安定感と余裕のアレンジを魅せる貴雄。好きだ。

 

「楽しかったです、よいお年を!」

 

時間ギリギリまで無駄なく音楽を楽しませてくれたUNISON SQUARE GARDEN。彼らはどこに行っても楽しみ方を強制したり、煽るなんてことはない。その方法はわたしたちにすべて託されている。この関係から生まれる独特の緊張感と自由さと信頼関係が最高のライブを創り出しているのだろう。みんなが思い思いに体を揺らすそのシーンは、自らも当事者でありながら目頭が熱くなる。これからも彼らの好きなように好きな音楽を鳴らし続けてほしい。ついていこうとしなくても、勝手に吸い込まれていく自信はある。

 

 

以上主観レポでした。

 

 

近年空前絶後の「邦ロック」ブームで、CDJのようなロックフェスも大きく注目されている。本当にいろんなアーティストがいるなあと思う。フェスでたまたま出会ったアーティストにハマることもある。オーディエンスだって様々だ。そんな中違和感を承知で申し上げると、アーティストにはオーディエンスを気にしてほしくない。こちら側の人間としては、楽しませようと引かれたレールの上で、マニュアルを渡されて踊らされるのは超個人的観点から言えば癪だ。そんなことをするためにお金を払っているわけじゃない。いくらなんでも都合良過ぎるからあんたなんかと踊れない。かといってみんなで同じことをしたり毎回ツーステしか踏まないのが完全悪とかじゃない。それもきっと楽しい。でもそういう楽しみ方云々の前に、アーティストは自分のやりたいこと伝えたいことをわたしたちに見せてほしい。そうしたら1オーディエンスとしてその音楽を目撃する。楽しそうに鳴らしている姿を見て楽しむ。楽しみ方の自分なりの答えとしてツーステやモッシュ、サークル、棒立ち、手を上げる、手を叩く、ダイブが出たのならそれは正解だと思います。誰も邪魔できない。人に迷惑をかけるのはそもそも論外なのでそれくらいわかるでしょうという気持ちです。

オリジナリティのないアクトは飽きるから、個性を全面に押し出した自由で楽しくてカッコイイライブをやる人たちをわたしは追っていきたいと思います。

 

 

今年もたくさんの素敵な音楽に出会いたいです。どうぞよろしくお願い致します。

 

 

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