鯉の滝登り

好きなものを、好きなように、好きなだけ。

Suchmos - THE ASHTRAY

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6/20、Suchmosがミニアルバム「THE ASHTRAY」をリリースした。CDだけで言えばF.C.L.S.を立ち上げてからの第1弾シングル「FIRST CHOICE LAST STANCE」以来約1年ぶり、アルバムとしては2017年に発表された「THE KIDS」の次の作品いうことになる。

 

前アルバムリリース後は初のホールツアー「YOU’VE GOT THE WORLD TOUR」と対バンツアー「The Blow Your Mind TOUR」を開催。着実に場数を踏みながらもその活動は堅実で、シーンのアイコンとなることを徹底して避けているようにも見えた。

そして今作である。

 

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それこそ「THE KIDS」は、ベストアルバム並に多くのリスナーを受け入れる幅の広さを見せていた。Suchmosという名が知れるきっかけとも言える"STAY TUNE"はもちろんのこと、キャッチーでパワーのあるナンバーが揃っていたし、ある意味表向きだったなあと今になって思う。

作品の質でいうと「THE ASHTRAY」は非常に対照的である。大衆性を獲得したはずの彼らだが、それにまったく踊らされることなく1曲1曲緻密に作っていて鳥肌が立つ。最近のライブでの雰囲気を感じ取っていた方々はなんとなく予想は出来ていただろうが、リスナーに揺さぶりをかけるような徹底したクオリティの高さを誇るサウンドが詰め込まれている。

 

 

2月に配信された"808"を頭に持ってきたことも心地の良い裏切りに最適なエッセンスになった。"STAY TUNE"に続くHonda VEZELのCM曲に起用されている作品であり、Suchmosの所謂キャッチーサイドの楽曲でもある。しかし他の収録曲たちはその後を追わない。「キャッチーな作品が書けなくなったわけではないということは最初に言っておく」というメッセージにも取れる配置にニヤニヤしてしまう。

 

"VOLT-AGE"NHKのW杯テーマ曲に起用された楽曲。昨日行われた日本×コロンビア戦のハーフタイム中に披露され、盛り上がらないだのなんだの言われていたが、その反応こそ彼らが欲しかったものなのではないか。きっと大衆ウケするような曲を書くつもりでこれを引き受けたわけではないだろうし、ここまでくると物好きのざるにかけられているような気持ちにもなる。ギターのアレンジに磨きがかかっていて重厚感が増している。

 

洋楽好きの皆さまがあれやこれやと言えそうなアレンジのミクスチャーが特徴的な"FRUITS"。ホールツアーのタイトルになっており、先に披露もされた神秘的なロックナンバー"YOU’VE GOT THE WORLD"。そのアンコールでも演奏され、孤高の鍵盤から気怠くメロウなバンドサウンドが波打っていく"ONE DAY IN AVENUE"。珍しく直球なリフレインを落とし込んだラブソング"FUNNY GOLD"。そして最後を飾る"ENDROLL"。タイアップ以外のナンバーも素晴らしいラインナップだ。

 

 

「THE ASHTRAY」というタイトルの通り、売れっ子の世界に飲み込まれそうになりながらも退屈や倦怠感をすり潰して自由へと向かっているその姿が作品に表れている。地に足がついている今の彼らが一番好きかもしれない。

 

Suchmosというバンドはいろんな力でどんな風にも売り出せたはずだ。それでも自主レーベルを立ち上げ、数多の誘惑の手には興味も未練もないとでも言うようにひたすら前進していく。

 

 

活動の方向性が確かなものになると、自然とリスナーがふるい落とされていく時期が来る。これからの彼らの活動に期待を寄せて。

 

 

 

余談だが、初回限定盤には昨年11月に開催されたTOUR FIRST CHOICE LAST STANCE at Zepp Tokyoの模様が収録されている。気になる方はぜひ。筆者の豊洲公演レポートも置いておく。おつまみ程度に。

 

V.A. - 椎名林檎トリビュートアルバム アダムとイヴの林檎

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禁断の果実。アダムとイヴが決して口にしてはいけなかったもの。無垢の喪失、裸体への羞恥心、楽園からの追放、最終的な死という運命。

 

しかしこれが人間らしさの原点であり、そんな欲にまみれた醜さに音楽で触れることの出来る人がいる。

 

 

シーナ・リンゴ

 

 

そう、椎名林檎である。

5/23、彼女のトリビュート・アルバム「アダムとイヴの林檎」がリリースとなった。

彼女のデビュー20周年記念の第1弾作品として、「世代を越える」「ジャンルを越える」「国境を越える」「関係を越える(今回限りのコラボレーション)」をテーマに制作された。

 

しかし本作は筆者の知っている「トリビュート・アルバム」とはちょっと違う。いや、だいぶ違う。

トリビュートというのはアーティストの何かの記念に対して捧げられる作品だと思っている。これはおそらく本作もそうであろう。参加するアーティストは尊敬・憧れの意味も込めてアレンジを加えて新たな価値を見出す。これもそう。

 

しかし通して聴いても全然バラバラじゃない。むしろこれはトリビュート・アルバムというよりもコラボレート・アルバムだ。

この現象が起きたのは参加しているアーティストによるところがあると考えている。ボーカリストではなくアレンジャー陣のことだ。具体的に挙げるとすれば亀田誠治冨田恵一伊澤一葉ハマ・オカモト、皆川真人など。彼らは椎名林檎の曲を生み出すのに関わってきた人々である。

「世代を越える」「ジャンルを越える」「国境を越える」「関係を越える(今回限りのコラボレーション)」というテーマを彼らが凌駕し、椎名林檎の作品として還元する役割を果たしている。悪く言えば守りに入ったとも言えるだろうけど、椎名林檎ブランドを貫く作品として着地させるためには最も素晴らしい手段だと思う。リスナーも含めて林檎嬢の掌で転がされている感がたまらない。

 

 

カバーやトリビュート、コラボレーションに関しては人の好みに尽きる部分もあることは否めないため、個人的な感想を1曲ずつ書いていく。中には少し厳しいことも述べるけれど、筆者はここに名を連ねる全員かなり好きなので、そのあたりはご了承願いたい。

 

 

01.正しい街 / theウラシマ'S

1999.2.24発売Al「無罪モラトリアム」収録


Vo. 草野マサムネ from SPITZ
Dr. 鈴木英哉 from Mr.Children
Gt. 喜多建介 from ASIAN KUNG-FU GENERATION
Ba. 是永亮祐 from 雨のパレード

 

1曲目から豪華すぎないか。メロディは椎名林檎だし、それを草野さんが歌うとスピッツになるし、でも刻まれてるリズムは確かにミスチル。あまり意識したことなかったけどJENのドラムってやっぱり特徴的かも。

大物かつ個性の強すぎる演奏を纏めるアレンジャーは亀田誠治。最強。

スピッツミスチルアジカンなんて凄い名前が連なる中に是永さんが入ってることが本当に誇らしい。

草野さんが歌うと一気に物わかりの良い女になる感じがゾクゾクする。人生の中でスピッツミスチルアジカンか雨パレを一度でも通っている人は必ず聴いてほしい。

 

 

02.丸ノ内サディスティック / 宇多田ヒカル&小袋成彬

1999.2.24発売Al「無罪モラトリアム」収録

 

美男美女のキスシーンを間近で見せつけられているような独特な高揚感と背徳感が音の中を漂っている。丸サのカバーはいろいろあるけど、こういうしっとり切ない系ってあまりないパターンなのでは。宇多田ヒカル小袋成彬、センスとセンスの衝突。原曲が好きな人にとっては評価が分かれるところではあるかもしれないが、ファッションでいうとパリコレみたいな感覚。凡人にはついていけないハイセンス、それでも確かにめちゃめちゃかっこいいのはわかる。

小袋成彬は今年の夏フェスに結構出るようなので楽しみだ。

 

 

03.幸福論 / レキシ

1998.5.27発売Sg. & 1999.2.24発売Al「無罪モラトリアム」収録

 

トリビュートじゃないとかいろいろ言ってたけどこれは完全にレキシの曲になっていてたまげた。サビなんて完全に心の中で稲穂振ってる。この曲をレキシに任せてどうなるんだろうとヒヤヒヤしていたけど、いつもにないくらい真面目に歌っていてただの名カバーになっている。サウンドを上手く陽の方向へクレッシェンドし、多幸感に満ちたポップネスを提示した。

あまり強制するのも良くないとは日頃思っているが、星野源バンドメンバーが好きな人たちは絶対に聴いた方がいい。ホーン隊の活躍がすごいよ。

 

 

04.シドと白昼夢 / MIKA

1999.2.24発売Al「無罪モラトリアム」収録

 

MIKA!!!!!!!!

宇多田ヒカルとも交流があるとかないとか。レバノン出身・ロンドン在住の方ですが、日本のアーティストの楽曲もよく聞いているんだそうで。シーナリンゴのことも挙げていた記憶がある。

フランス語の歌詞にアレンジされていて、原曲よりも直接的なエロを醸し出しているのにサウンドがボッサだからクールで爽やかな初夏の訪れすら感じる。Jonathan Quarmbyが関わっていると知って更に震えが止まらない。

ちょっとしたボーナストラック。

 

 

05.茜さす帰路照らされど・・ / 藤原さくら

1999.2.24発売Al「無罪モラトリアム」収録

 

弾き語りじゃないのがもったいないな、と一聴目に思ってしまった。ただ曲とアーティストのマッチングは最高である。最近林檎嬢この曲ライブであんまりやらないイメージあるなあ。

冨田ラボアレンジが良い。"Bite My Nails feat. 藤原さくら"もそうだけど、冨田さんが「SUPERFINE」のときのインタビューで「藤原さんだったらブラックミュージック的な要素ではなく、現代ジャズをフォーキーな方向に寄せたものがたぶん合うだろうと。とにかく声が独特」と述べていたことを思い出した。

 

 

06.都合のいい身体 / 田島貴男(ORIGINAL LOVE)

2009.6.24発売Al「三文ゴシップ」収録曲

 

この曲、タイトルのミスリードがすごいなと何度見ても感心してしまう。あとMVが好き。

元の曲の絢爛豪華なオーケストラがとても好きなのでどんなアレンジになるのか楽しみにしていたのだが、蓋を開けてみればシンプルなジャズロック。田島さんやりおる。

それこそORIGINAL LOVEの初期のようなサウンドが軽快で耳なじみが良い。結構いい意味で厄介な曲だと思うが、林檎嬢らしさをリスペクトしつつ田島さんの世界で新しい"都合のいい身体"を再構築した。

 

 

07.ここでキスして。/ 木村カエラ

1999.1.20発売Sg. & 1999.2.24発売Al「無罪モラトリアム」収録

 

カエラちゃんの歌声とこの曲の組み合わせは正解だと思うけど、正直カラオケ感は否めない。亀田さん伊澤さんBOBOさんをもってしてもここまでか、と思ってしまった。

自分でも何故ここまで落胆しているのかあまり鮮明にわかってはいないのだけれど、おそらく椎名林檎への好きと木村カエラへの好きのベクトルが結構違うんだろうな。どちらもそれぞれ好きなはずだけど、歌ってほしいものが違うというか...アレンジが悪いとかでは決してないはずだ。ただわたしの好みではなかった。真っ直ぐな歌声は本当に素敵なのだけど。

 

 

08.すべりだい / 三浦大知

1998.5.27発売Sg c/w. & 2008.7.2発売Al「私と放電」収録

 

気だるさやねっとり感が見事にはまった。なのに踊りながら歌っている姿が想像出来てしまうんだよな...いつか披露してほしい。

三浦さんの歌声セクシーすぎでは。悩殺された。シンプルな静けさが漂う重低音にこの歌声が融けていくというか沁みていくというか。彼の持ち曲もそこそこ知っているしCDも買っているけれど、ここまでべったり歌えるとは新たな魅力を発見してしまったものだ。いい意味でチャラい。好き。

間奏のジャズ風なパートは原曲リスペクト部分なのかな。

 

 

09.本能 / RHYMESTER

1999.10.27発売Sg. & 2000.3.31発売Al「勝訴ストリップ」収録

 

HIPHOPサイドからのトリビュート。

ノイズが入ることでより曲の持つ重厚感が響き渡る。なによりもこういうアレンジは原曲を非常に客観的に眺めることが出来るので良い。こういう女よくよく考えたらやばいなと、どこか冷静に考察することが出来る。歌詞も変えてきているのに椎名林檎の色気をそのまま纏っているあたりがすごい。

"すべりだい"からの流れもとても良い。重厚感ある楽曲シリーズ。

 

 

10.罪と罰 / AI


2000.1.26発売Sg. & 2000.3.31発売Al「勝訴ストリップ」収録

 

この曲は米津玄師にカバーしてもらいたかったなーなんて贅沢な理想を消しされないでいたけれど、AIさんやっぱりすごいや。

彼女が歌うと一気にゴスペル感が増す。圧倒的歌唱力にひれ伏す。原曲は叫びを投げつけているような印象があったけれど、AIさんのボーカル力によって楽曲に余裕が生まれているし、包容力もすごい。

好き嫌いが分かれるであろう椎名林檎の退廃的な部分がほとんど取り払われていて、ただクールさがそこにある。かっこいい。

 

 

11.カーネーション / 井上陽水


2011.11.2発売Sg. & 2014.11.5発売Al『日出処』収録

 

もう別枠。完全なる井上陽水。もっと言えば神奈月。これ本当に椎名林檎トリビュートなのかと感じてしまうくらいただの井上陽水の曲。

途中テクノ入ってたり意外性で言えば一番だし期待の斜め上を行っているカバー。

さすが陽水さんといえばさすが陽水さんなのだけど。ここまで来るとこういうのもアリなのか。ぜひ一度は聴いてみてほしい。

 

 

12.自由へ道連れ / 私立恵比寿中学

2014.11.5発売Al「日出処」収録

 

一番期待以上だったし、一番凄いなと思った。

アイドルミュージックはそんなに聴かない筆者もこれは好き。自分たちの持ち味をちゃんとわかっているし、疾走感が心地よい。アレンジャーたちの関わりもあってか作品の中でも全然浮いていない。

そもそも歌が上手すぎて引く。アイドルって大体チームに1人上手い子がいれば許せる感覚はあるけど、エビ中みんな上手くないかい。過去どうだったのかあまり分からないのだけど、みんなスキル高い。非常に感動しています。

 

 

13.NIPPON / LiSA

2014.6.11発売Sg. & 2014.11.5発売Al「日出処」収録

 

最も林檎嬢に忠実にトリビュートしているのはLiSAちゃんかもしれない。ただちょっとそれが裏目に出ている感も否めない。

カバーがストレートすぎたのかな。もちろん彼女は歌唱力が爆発的だからなんとなく上手い感じには仕上がるのだけど、どうしてもアニメのOPみたいなところに着地してしまう。ロックヒロインを謳う今だからこそ期待しすぎたかなあ。

好きだからこそこれは勿体ないと思ってしまった。最近彼女の売り方に疑問を感じてしまっているからバイアスもあるのだろうけど。

春ちゃんは最高です。

 

 

14.ありきたりな女 / 松たか子

2014.11.5発売Al「日出処」収録

 

大団円。女優の凄さをまた一つ知った。

もはや原曲にこういうサウンド含んでなかったかな、みたいな妙な説得力があるのは否めない。ただの女と歌いながらも特別な女感。ただの無敵な女。ミュージカルでも観ているような気分にさせてもらえる。

謎めくよりも安心感を与える彼女の歌声が純粋に好き。この曲をラストに配置したのは大正解だと、何度聴いてもそう思う。

 

 

 

This is 向井秀徳がいないのは残念だけど、個人的には満足なアルバムでした。

 

 

 

椎名林檎の魅力は己が日本人であること、女性であることに誇りを持っている点だと思っている。

彼女の詞は英訳しづらい。日本語特有の言い回しや美しさを理解している証でもある。

そして彼女自身が美しい。

 

一寸女盛りを如何しやう
この侭ぢや行き場がない
花盛り色盛り真盛りまだ

 

椎名林檎さん、20周年おめでとうございます。

 

ストレイテナー - Future Soundtrack

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5/23、ストレイテナーが10枚目となるアルバム「Future Soundtrack」をリリースした。今年は結成20周年、メジャーデビュー15周年という記念すべき年。初回限定盤にはテナマニから13曲の映像が収録されている。これは絶対に観てほしい。

 

 

アルバムタイトルに関してホリエアツシはこう述べている。

ざっくり言うと“未来”のサウンドトラックということですけど、“未来”っていうもの自体は大きすぎちゃうし、10年、100年先の未来を描いてるつもりは全くないんです。目の前にある、この次の瞬間がもう未来だって考えたときに、その一瞬一瞬を切り取っていくっていうことをすごく考える時期がきていて。本当に一瞬先も未来なんだから、過去を描くんじゃなくて未来のために歌っていきたいなという気持ちが、“Future”という言葉には乗っかっていますね。登場人物だったりストーリー的にはいろんなことを想像できるアルバムだと思うので、そういう意味ではいろんなアーティストが参加したサントラみたいなイメージと思っていただければ。

ストレイテナー『Future Soundtrack』インタビュー 自らの信じる音をよりポピュラーに、20周年イヤーに描く今と未来より

未来のサントラ。現在ではないけれど、ほぼ確実に歩む未来。物語の時間軸を客観的に噛み締めることができるからこそ、楽曲自身の幅も広がっているように思う。

 

前作「COLD DISC」が名盤オブ名盤だったために、いくらアニバーサリーアルバムとはいえあれは超えないだろうという期待の薄さを恥じている。美しいメロディとホリエアツシのボーカルを全面に映し出している上に、メロウでエモーショナルなテナーの得意分野が散りばめられていて、心を抱かれている気分になる。

ここ最近のバンドをしっかり昇華させ、緻密で繊細なサウンドを直球で届けてくれている。聴いてるこちらが照れくさくなってしまうくらいだ。

 

何より前情報通りホリエアツシがエロい。色気のあるボーカリストであることはテナーが2人だった時代から現在に至るまで不変の事実ではあるが、今作では忠実にボーカルにフィーチャーしているから耳が痒くなってくる。ただ、ボーカルを照らすアルバムだからといってサウンドをサボっていないのもまたテナーらしいなと思う。いつだって彼らは音楽に真摯だ。ホリエアツシの歌声を浮き上がらせるための策はすべて尽くされているように感じる。全曲愛を謳ったラブソングながら、くどさがないのも凄い。

 

「未来のサントラ」というテーマに帰属する楽曲たちだからこそ、系統が似ている曲もいくつかあることも否めない。ただそれはライブのときに彼らが考えることであって特に心配するべきではないだろう。アルバムとしては同系色で纏めることで絶妙な濃淡を生み出している。

 

 

アルバムレビューで挙げるべき曲ではないけど、それでもやっぱり筆者は"月に読む手紙"が好き。美メロと気だるさの絡み方がタイプすぎる。深夜自分の部屋で聴くのに素敵なサントラだ。窓からちょっと夜空見上げながら。好きな人のことを思い出しながら。

 

TRICERATOPS - GLITTER & MIRACLE

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5/9、TRICERATOPSが両A面シングル「GLITTER/MIRACLE」をリリースした。前作「Shout!」からはなんと約3年ぶり。両A面シングルのリリースは「ROCK MUSIC/赤いゴーカート」以来かなあ。

 

先日Zepp DiverCity TOKYOでツアーを終えた彼らだが、今ツアー開始前の2/28にはYouTubeでドキュメントムービーを公開。新曲たちにアレンジを重ねるレコーディング映像に加え、動画の最後には"緊急告知"と題しツアー会場先行リリースもサプライズ発表されたのは記憶に新しい。

 

 

"GLITTER"は本当にトライセラらしいグルーヴ感というか、ああこれは得意分野だなあと一聴目でわかるサウンド。一瞬"LOONY'S ANTHEM"を思い出したけど、あれよりも色気増しすぎてる...ジミヘンコードもいい感じ。ツアー行ったばかりなのに早くも踊りたくなる。

 

Hey Music アゲてくれ 一気に銀河の果てまでも
そしたらうまくいく 今なら それでうまくいく
Hey Music 飛ばしてくれ 一気に夢の果てまでも
そしたらうまくいく 今なら それでうまくいく

これってもしかして

ラズベリー踊ろうよ 全て忘れ身をゆだねて
ラズベリー踊ろうよ それで全てうまくいく

"Raspberry"のオマージュ?いずれにせよトライセラ流の魔法の言葉。本当にうまくいくような気がしてくる。

 

昔からあるけどフェードアウト終わりは正直あまり好きじゃないんですよねえ...個人的には!せっかくかっこいい曲だからバシッと終わって欲しかったけど好きなサウンドだから許してしまう。

 

 

CDショップなどのレビューを見ていると"MIRACLE"は「新境地」と称されていることが多いし、実際本人たちもそう語っていた。言いたいことは何となくわかるけど、やっぱり根本的なところ、芯の部分はトライセラだなあと思わせてくれる1曲だと思う。

ビートはしっかり刻まれているのにいろんな思い出が蘇ってきてちょっぴり哀愁も漂っている。それでいて唱さんの歌い方に慈愛も感じるから、思わず目が細くなる。

トライセラが3人で21年の道のりを歩んでこれたことがMIRACLE、佳史さんが辞めなかったこともMIRACLE、唱さんが樹里ちゃんと結婚したこともMIRACLE、TRICERATOPSに出会えたことがMIRACLE。全部MIRACLE。

ツアーに行った方はもう体感されたと思うけど、こんな綺麗なハーモニーでMIRACLEとか言われたら本当に全部奇跡のように思えてきますよね。本当に鳥肌立った。

 

 

 

20周年を経て、本当に選ばれしバンドしか歩めない域に入ってきていると思う。決して順風満帆ではないし、めちゃめちゃ売れているわけでもない。それでも彼らの音楽は求められているし、あの色気と茶目っ気には誰もかなわない。新たな楽曲を生み出すたびに、その唯一無二感に磨きがかかっていく。

 

 

トライセラの音楽は楽しい。それで全てうまくいく。

SKY-HI - Diver's High

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4/13、SKY-HIの新曲"Diver's High"が配信リリースとなった。

本作は4月からスタートしたTVアニメガンダムビルドダイバーズのオープニングテーマとして書き下ろされ、プロデューサーとして亀田誠治が、そしてギター&コーラスとして斎藤宏介(UNISON SQUARE GARDEN)も参加している。

 

 

何だこの絵面良すぎるMVは。ギタリスト斎藤もめちゃめちゃかっこいい。歌詞出てくるところちょっとダサいけど(東市さんごめんなさい)それも気にならないくらいの2人の素晴らしさよ。

 

 

高校の先輩後輩である2人。昨年は宏介さんの自主企画「SK's Session2」のゲストとして日高くんが呼ばれ、素敵なセッションを見せてくれた。

 

 

この作品の書き下ろしに当たって悩んでいる時に、高校の一個上の先輩でもある斎藤さんに相談をしたら、「それって、俺はどのくらい参加して良いの?」と想像もしてなかった返事をいただき、まさかのギター(しかもめちゃくちゃ凝ったギター重奏を!)と、さらにコーラスまで参加してくれました!

SKY-HI×ユニゾン斎藤、高校の後輩&先輩コラボ曲"Diver's High"を明日配信より

 

返しのセンスが本当に斎藤宏介。クリープハイプ尾崎さんの言葉を借りるなら最高宏介。UNISON SQUARE GARDENのリズム隊2人が絶賛していたギターも本当に個性的でかっこいい。褒めどころしかない。

 

 

日高くん自身で行ったという打ち込み×宏介さんのギター&コーラス×亀田さんのベース×THE SUPER FLYERSの演奏。融け方が最高すぎる。

SKY-HIがどんなアーティストに影響されているか正直なところあまり良く知らないのだけど、マイケルジャクソンやジェームスブラウンのような色気であったり、豪華絢爛かつクールな歌声&ラップがしっかりと刻まれていて心を鷲掴みにされた。闘う人々へ送るメッセージをファンキーなロックチューンにのせる、SKY-HIだから出来た1曲。

 

 

SKY-HIはイベントで何度か観たことがあるけどワンマンは行ったことがない。友人に話を聞くと例えようがないくらい圧倒されるとのこと。近いうちに一度必ず訪れようと思う。

ジェニーハイ - 片目で異常に恋してる

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 3/16、ジェニーハイのデビュー曲"片目で異常に恋してる"が配信リリースとなった。

 

 

もともとこのバンド、BSスカパー!で放送されている「BAZOOKA!!!」の企画としてスタートした。過程を知っている人にはおさらいになるとは思うが、少しだけ触れておきたい。

 

小籔千豊くっきー(野性爆弾)中嶋イッキュウ(tricot)の3人にスタッフから「BAZOOKA!!!バンドを結成しよう」という話を持ちかけられ取り組みがスタート。Mステを目標に設定するも、作曲できる人が欲しいという話になり小籔さんが川谷絵音(indigo la Endゲスの極み乙女。他)を挙げる。難しいと思われていたがなんと絵音さんは快諾。小籔さんのドラムとくっきーのベース(&ボーカル)の技量を見つつ構想を膨らませていく。音に厚みが欲しいとのことでキーボードが入るといいなと絵音さん。それを聞いた小籔さんが「俺の知り合いで一番えげつないキーボード」と称し推薦したのがあの新垣隆。こうして5人が揃った。

 

小藪さんによると、バンド名は絵音さんが「このバンドにはそれぞれ違う形の天才が集まってると思う」と考えたことからフランス語で天才を意味する「ジェニー」、そして自分たちで天才を名乗るのは恥ずかしいということで天才を超えていくニュアンスを込めた「ハイ」を付けたことで生まれたそう。

 

 

さて、バンド紹介はこのくらいにしていろいろ褒めたい。

 

 

まずイッキュウちゃんにこの絵音系統の曲を歌ってもらったのが一つ目の成功だと思う。個人的にはtricotのイッキュウちゃんよりも好きだなあ。そういえばZAZEN BOYSの向井さんはトリコのことトリコットって言ってたね。

当初はギターボーカルをやる予定だったけど、絵音さんがギターに入ることでボーカルに集中できたのも大きいのかな。絵音さんの独特な曲や歌詞に上手くフィットしていてすごい。イッキュウちゃんもまた歌声が独特だから、絶妙な中毒性を生み出していて痺れる。

 

 

また、絵音さんがキーボードが欲しいと言い出した通り、彼は鍵盤の引き立て方を本当に熟知しているなあと思った。まさかあの新垣さんが参加してくれるとは視聴者としてもびっくりだったけど、キーボードじゃなくてピアノが入ったのは楽曲にとってすごくいいエッセンスになったのでは。実際ピアノの担う音の分量は結構多い気がしているけど、前面に出過ぎないように全体を支えている感じがして、やはりそこはプロだなあと感動した。

 

 

番組の話になるが、もともと「BAZOOKA!!!」を観ていたのも小藪さんが大好きだったからなのだが、贔屓目なしでも本当にいいドラマーだと思う。コピーをやっていた"私以外私じゃないの"のドラムを絵音さんの前で披露していたが、絵音的リズムの刻み方が身体に刻まれているという意味でも適任だなと改めて感じる。ちょっとニヤニヤしたまま叩くのも好き。

 

 

正直なところくっきーに関しては脱力タイムズのVTRだけ真顔で観ているタイプなのであまり魅力が掴めていなかったのだけど、ベースってずるいですよね。好きに決まってるじゃないか。しかも上手い。

先述の通りこの曲はピアノと、あと絵音さんのギターに音圧を頼っているところがあるけど、そのうちリズム隊にガッツリいってもらいたいなあと思う次第である。

 

 

そして何よりも絵音Pにひれ伏す。彼を褒めるのに必要な語彙力を持ち合わせていないことだけは申し訳ないのだけど、ジェニーとはまさにこの人のことだなあと思う。個性的すぎる4人を上手くミックス出来たのは絵音さんだからこそ成せた技であると確信している。

 

 《苦しゅうない 苦しゅうない》のフレーズが一聴目からこびりつく。歌詞も絶妙だよなあ。そもそも「片目で異常に恋してる」ってどんな状況?って思っちゃうあたりからもう絵音ワールドにのめり込んでいるし、《狸寝入りした最高潮の私の潤い》《漬け物みたいに塩分強めな脇役》ってなに?!でもなんかすごいわかる、口当たり好き、ってなってしまう。もう沼。

 

 

YouTubeにフルがあるわけだけど、これは250円かけてでも配信購入してほしい。騙されたと思って買ってほしい。

音質が明らかに違うし、もっと音に感動するし、そこに気づける自分にも誇りが持てる。いいことしかない。これはとにかく買おう。

 

 

 

いずれフェスに出たいから持ち曲12個くらいほしいなあなんてくっきーが言ってたけど今年本当にフェスデビュー。今のところ決まっているのは ALIVE 2018(7/14 北海道 いわみざわ公園)とWILD BUNCH FEST. 2018(7/29 山口 山口きらら博記念公園)の2つ。ぜひ観にいきたい。

 

 

尾崎世界観(クリープハイプ)・Radio Bestsellers - FM802×TSUTAYA ACCESS! キャンペーンソング "栞"

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尾崎世界観(クリープハイプ)が作詞・作曲を担当した「FM802×TSUTAYA ACCESS!」のキャンペーンソング"栞"のフルMVが公開され、ついにCDのレンタルが開始となった。

 

 

Radio Bestsellersと称して集められたボーカリストは、片岡健太(sumika)GEN(04 Limited Sazabys)スガシカオあいみょん斎藤宏介(UNISON SQUARE GARDEN)に尾崎さんを加えた6名。

 

コンポーザー含め豪華なメンツだなというのは多くの人が感じるところであろうが、この楽曲のすごさはそれだけじゃない。それぞれの持ち味があざとすぎるほどに活かされている。

今回はディスクレビューを書くというより、各ボーカリストにフォーカスしていこうと思います。全員をべた褒めするだけの回です。

 

 

 

 

片岡健太(sumika)

ブレない片岡感がすごい。どっちがいい悪いの話ではないけど、この人が歌うと全部sumikaになるのがすごい。筆者も好きな歌声・好きな歌い方どストライクなのだけど、いい所そのままクリープハイプに飛び込んだって感じ。

嘘だよ ごめんね 新しい街にいっても元気でね

尾崎さんなのかな?彼にこのフレーズを振り分けた人に100万回の土下座。音程も歌詞もこれは片岡健太。

sumika、実はワンマンの雰囲気があまり得意ではなくてライブに行くのをやめてしまったのだけど、やっぱり片岡さんの歌い方は満点。ラスサビの前(Cメロ?)のスガさんの裏を歌っても確かに存在する片岡健太。滲み出る貫禄。

 

 

GEN(04 Limited Sazabys)

GENちゃんのあざとさはこの曲には不可欠ですね。1番なんて尾崎さんからのバトンタッチなのにすんなり自分のペースに持っていく感じさすがです(別に尾崎さんが悪いわけじゃない)。

それでいうと1番のサビも尾崎さんの裏を歌ってるわけですが、ちゃんと尾崎ボイスと絡み合ってて驚いた。GENちゃんも結構特徴的な声だけど、下からハモるとこんなに化けるのかと個人的には新しい発見でした。そして直後の片岡健太がやばい。何度もすみません。

「ちょっといたい もっといたい ずっといたいのにな」

めちゃめちゃ尾崎さんぽい部分を丁寧に汲み取っていて最高。

 

 

スガシカオ

さすがスガシカオ。彼がこの企画に加入することの影響はものすごいと思う。幅広い層に聴いてもらいたいと思ったとき、スガさんがいるのといないのとではまるで結果が違うはずだ。声色に情景がのってるのは経験値ですね。

この気持ちもいつか 手軽に持ち運べる文庫になって
懐かしくなるから それまでは待って地面に水をやる

このCメロをまるまるスガさんに与えた人(尾崎さん?)ありがとう。筆者はスガシカオと言うと割とダークサイドの曲をよく聴いていたので、こういうアオハルチックなホワイトシカオはなんかドキドキしますね。片岡さんとの声の相性も抜群。

 

 

あいみょん

J-ROCK界隈が誇る高音の使い手が多く集められた中で放たれる紅一点のイケボ。筆者は恥ずかしながらあいみょん名義の曲を聴いても正直あまりピンと来てなかったのだけど、この曲におけるあいみょんは素晴らしすぎて惚れる。これが尾崎世界観によるわからずやには見えない魔法なのだろうか。

あのね本当はね あの時言えなかったことを
あとがきに書いても 意味不明な2人の話

《あのね》だけでもうゾクゾクする。こんなかっこいいんかい。素敵だ...!2サビのコーラスも男前で安心して聴ける。語尾のまとめ方も好きです。

 

 

斎藤宏介(UNISON SQUARE GARDEN)

大好きなバンドの大好きなギターボーカルなのでちょっと熱がこもってしまうのは許して欲しい。

 2サビまで引っ張るなどという特別扱いを受けている斎藤宏介。尾崎さん最高。

ありがちで退屈などこにでもある続きが
開いたら落ちてひらひらと風に舞う

この《舞う》の「う」をちゃんと発音する感じが尾崎さんぽいなと思った。コンポーザーの指示なのか、宏介さんが化けたのか。

今回の宏介さんを観ていてなぜかウェルシャンに出たときのシーンと脳内でリンクしたのだけど、ソロで参加する企画における斎藤宏介とバンドでの斎藤宏介って同じだけど違うなあと個人的には思っています。どれが合っててどれが合ってないとかそんな短絡的な話ではなくて、単に「宏介さんが歌うことで1番かっこいいように作られた楽曲」か「宏介さんが歌うことで彩りが生まれる楽曲」か、という違いなのかなと。

前者を作ることに関して最も長けているのは誰がなんと言おうと田淵さんです。これは間違いない。ただ後者に関しては割と幅が広くて、ボーカリスト・斎藤宏介の実力の見せ所になるのでしょう。もちろんUNISON SQUARE GARDENの楽曲だってそうだけど。

今回は宏介さんのためだけに作られた楽曲ではないので少し話がずれてしまったけど、彼なりに与えられたフレーズをどう表現するかというのはめちゃめちゃ考えたんだろうなあと思います。ストイックさが好き。

UNICITYのライブでしか聴けないと思っていた宏介さんのコーラスがSKY-HIや尾崎世界観によって引き出されている...溶け込んでるのに程よく甘い感じも良きかな。

 

 

尾崎世界観(クリープハイプ)

この人本当に天才なんじゃないかな。

栞から「本」「文庫」というワードが出てくるのも好きだけど、《空気を読むことに忙しくて》っていうフレーズは痺れましたね。センスという言葉で括っていいのか悩むほどに美しい世界観の世界観。

最近クリープハイプver.も各所で披露してるらしいですね。尾崎さんが参加してるとはいえこれだけクリープ色が出てるのもすごいし、それに流されない各ボーカリストもすごい。

歌い手の振り分けも絶妙すぎてこわい。聴いてから言うと全く説得力ないけど、尾崎さんパートも含めて「このフレーズはこの人が適役」というところに100%ハマっている感じがする。自分の作品でもちゃんと外向きの視点から見ることが出来てるんだろうな。

 

 

 

レンタルオンリーなのが勿体なさすぎる。このCDに限らないけど、ただ聴ければいい取り込めればいいのではなく所有したいという思いが強いので、ぜひ売ってください。お願いします。

 

V.A.の楽曲って下手すると共倒れになるからいつも聴くの怖いけど、"栞"に関してはすべての柱の長さが違うのにこの6本でしか建物として成立しないような、そんな絶妙なバランスの文化財を見ている感覚です。

Suchmos - YOU'VE GOT THE WORLD TOUR@パシフィコ横浜(4/28)

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すごくいいライブを観たなあという率直な満足感と、この6人はいつだって地に足をつけて活動しているんだという安心感。終演後に感じたのはその2つだった。

 

 

4/28、SuchmosによるYOU'VE GOT THE WORLD TOURパシフィコ横浜でファイナルを迎えた。この公演はいろいろな媒体でストリーミング配信されたとのこと。配信については後で触れる。

 

今ツアーは横浜・名古屋・大阪の3都市で開催しており、チケットは発売と同時に即日完売。全6公演で2万人を動員とのこと。数字だけで判断するのは好きじゃないけど、純粋にすごいことだと思う。

 

さて、まずは一通りライブを振り返る。筆者視点のレポートなので正確性に欠ける点・主観で書き進めてしまう点はご了承頂ければと思います。

 

 

 

ライブレポート

18:00を少し過ぎた頃、SEのS.G.Sと共に登場した6人。歓声に包まれるパシフィコ横浜

YONCE「おはよう」

カーキのジャケットにジーンズのYONCEがギターを持ったままオーディエンスに呼びかけ、新曲からスタート。歌詞にmountain topって聴こえた気がする。「oh yeah pacifico」「We're Suchmos from here」も織り交ぜてた。

 

YONCE「Thank you. 横浜ただいま!今日はみんなのイイ感じのところ見せてもらいますよろしく!Good Vibration見せてくれ!」

からの"PINKVIBES"。イントロのギターリフ良きかな。heyの言い方が今までになく吐息っぽくて痺れた。2サビからはハンドマイクにして身体を揺らす。曲間ではTAIKINGが、最後はYONCEがオーディエンスを煽る。

 

YONCE「ありがとう。Everything's gonna be alright. Yokohama, be alright」

赤の照明に照らされて"ALRIGHT"。YONCEとHSUが向かい合うところでオーディエンスも高まる。 

YONCE「"ALRIGHT"って言ったら"ALRIGHT"って言ってね!横浜!声ちっちゃめだね!」

「It's Alright」「ALRIGHT」のコールアンドレスポンスではYONCEが盛り上げる。サウンドと照明も上手く絡み合って絶好調。

 

YONCE「改めまして、Suchmosです! YOU'VE GOT THE WORLD TOUR、横浜公演2日目、即ちファイナル!パンパンにしてくれてありがとう!

今日は音楽好きなみんなが何か面白いことがあるだろうと思ってこの会場をパンパンにしてくれてるという事実が本当に嬉しいです。俺たちは音楽好きな人たちの前に立つと安心します。今日はみんながイイ感じになっている所を何度でも見させてもらいますよろしく!

みんなの直感にリスペクトを捧げてお届けしたいと思います」

 
"WIPER""Come Together"。アレンジ効きすぎててたまらん。ギターからベースに旋律が移動するところがナチュラルすぎてゾクゾクする。ギターの音本当に太くなったなあ。"Come Together"がひたすらに最高。


そして"STAY TUNE"。前もこの話した気がするけれど、この曲はBUMP OF CHICKENでいうところの"天体観測"のような、UNISON SQUARE GARDENでいうところの"シュガーソングとビターステップ"のような、そのアーティストを第一線に押し上げる役割を担っていながらも「にわか判定曲」としても使われてしまうような、名曲でありながら複雑な立ち位置の曲なのである(deerさんみたいな長い文章になってしまったことを反省しています)。それでもやっぱり好きだしやっぱり楽しいんですよね。みんなが知っているからこそ絶妙なアレンジも効かせていて、また新しい"STAY TUNE"の表情を見ることができた気がする。


クラップを煽っての"808"。配信限定でありながら、CM曲の認知度は本当に凄いと認めざるを得ない。TAIHEIの上コーラスが本当に綺麗。波打つようなライトとレーザーが絡み合う演出が美しかった。

 

YONCE「ありがとう。度々言うけど、2日間このパシフィコに来てくれて本当にありがとう。なんか不思議な気持ちで昨日もやってて...見慣れた風景でもあるから、この周囲とかは。だからその中にあるこんなでかい所に俺たちだけを観にウン千人、パンパンに人が集まって音楽に身を任せに来てくれてるっていう事実が凄いことだなと思うし、改めてこのステージに立てていることの幸せをこのツアーを通じて噛み締めることが出来ました。ありがとう。

...まあ堅苦しいことはいいんだよ!なんか、やってよ!適当に(手を払う仕草)いい感じでさ。それぞれの楽しみ方ってあるし。こっちがあーしろこうしろって言うのなんか、ナンセンスでしょ。だから今日はお互いイイ感じでいようぜ。

じゃあこれから皆さんをよりイイ感じにするいつものナンバーを、ちょっと違う景色でお届けしたいと思います。"Pacific"」


"Pacific"。夜の海岸を思わせるミドルスローなサウンドのイントロに合わせてYONCEが歌う。「揺れよう」「身を任せよう」「Pacifico」

後ろのスクリーンの日が昇ったり沈んだりのライティングも印象的。TAIKINGとYONCEの綺麗なハーモニーに思わず身を委ねたくなる。

YONCE「ありがとう」


続けて"Fallin'"。「THE BAY」の頃からこのサウンドがあったという事実に震えが止まらない。"Pacific"からの雰囲気作りが上手すぎるし、この言葉の少ない楽曲に身体が深く沈み込んで行くような気分だった。


暗転した後、両側からOKがライティングされる。"MINT"をこの位置に持ってくるのがまた憎いですねえ。

YONCE「"MINT"! This is YOU'VE GOT THE WORLD TOUR!! ノリ方は自由!横浜baby」

ミントカラーの照明かわいい。

「歌声聴かせて 横浜baby」とオーディエンスに歌わせる一幕も。耳を傾ける6人の表情がすごく良かった。

YONCE「ありがとう!」

 

キーボードの音だけが響き渡る中、TAIHEIとYONCEが向かい合う。「Pacifico」と繰り返す。

YONCE「横浜 ブルースの街 yeah...好きだ!

煙草が好き そう 煙草が好き ここらで一服しようよ...寂しいね 終わりだって このツアー もう終わりだって あと少しだけで 終わりだって だけどさ...」

すぅー...と言いながら煙草を吸う仕草、Jamiroquaiの"Space Cowboy"のオマージュっぽかったな。

YONCE「Are you ready, Yokohama?」

"TOBACCO'"TAIKINGがAメロでクラップしてたんだけど、叩く合間に手がノリノリだったの可愛かった。

間奏でTAIHEIのソロが炸裂する中TAIKINGHSUとOKが向かい合いながらニコニコ弾いてたのも良き。そこに後ろから入っていくYONCE。最後はピンクとブルーの照明に照らされた。

YONCE「どうも」

 

しばし暗転してからのMC。

YONCE「パシフィコ!かなりいい波見させてもらってます。あと、タダの人。タダで観てる人。ありがとう。タダはタダでいいよね。俺結構好き。タダ。でも金を払った人の方が絶対に楽しいと思う。音楽って形もないし、ただ耳に入ってくるものだからお金とかを付けたりするのすっげー難しいなってやっぱやってて思うんだけどさ、でも価値を見出して来てくれる人がこんだけいるっていう事実はさ...やっぱいいよなあ!

金だってそりゃちょっとは欲しいけど、君たちに観て、来てもらうことの方が欲しい。そして俺たちが納得いくもの、大好きだと心の底から思える音楽をステージでやることの方がやっぱり幸せだし、それをしたい、ほしい。

だからこれからもあなたたちとそんな関係でいられるように、お互い頑張りましょう。あとSuchmos以外も聴きましょう笑。音楽まじやべえってなるから。いっぱい聴いて。聴く笑。

えっと...いろいろ迷っていた時期があって、何が正しいとか悪いとかいいとか悪いとかね、そういうの自分のジャッジが全くあてにならないなって思って、なんか悩んでた時期があったんですけど、それでもやっぱりいろんな景色を見たいっていう気持ちとか、自分たちがでかいステージに立ちたいっていう気持ちに嘘偽りはないから、迷いながらでも、傷つきながらでも、頑張っていきたいな、自分自身変わっていきたいなと、そういう気持ちを込めて作った曲があります。聴いてください、"You've Got The World"」

ロディアスなサウンドにKCEEのスクラッチが効いたイントロから始まる新曲"You've Got The World"。日本語の歌詞が染み渡る。なによりYONCEがギター持つとアツいね。アウトロみんなで向かい合うところにグッときた!ラストの放射状のブルーライト綺麗。

YONCE「ありがとう」

 

YONCE「Pacificoまだのれんの?まだ踊れんの?...Alright, c'mon DJ KCEE!」

"YMM"KCEEHSUのラインたまらん。

YONCE「改めましてNice to meet you, we're Suchmos from この辺」

「from この辺」で爆笑するTAIHEIが可愛い。

Master HSUのパート後もなかなかHSUに絡むのをやめないYONCEに笑ってしまった。

 

キメで終わった直後にHSUが続けるベースソロ。TAIKINGがギター持ち替えてたかな。YONCEは胡座でHSUの方向いて座ってる。手叩きながら。

腰振りながら盛り上げるOKも、前後に揺れるTAIHEIも、エフェクター踏みながらのるTAIKINGも、正座に直って見つめるYONCEも、5列目からも見えるくらい満面の笑みのKCEEも、本当に楽しそうにのっててこちらまで楽しくなってしまう。HSUのベースサウンドは重くないのにセクシーで耳に残る。

 

セッションを挟んで赤い照明と共に始まったのは"Burn"。サングラスをとったHSUのベースがより鮮烈に響く。こういう激しく燃えるようなバンドサウンドを前面に出した楽曲も素晴らしい。

YONCE「Thank you! ありがとう!」


OKのみがライティングされてのドラムソロ。理性的なドラマーだなと思うけど、その中に宿る魂みたいなものがビートに表れていて好きですね。YONCEの「OK is heart beat」も言いたいことわかる気がする。


徐々に聴いたことのあるイントロへ。"SNOOZE"。YONCEとTAIKINGHSUがドラムセットを囲んでいて、TAIKINGなんてドラム台に乗ってる。アツい。終盤に来てこのぶち上げラインはずるい。

 

YONCE「Show me your groove...ラストナンバー!パシフィコ踊りまくれ!!」
"GAGA"。Aメロでマイクスタンド傾けながら歌うYONCEがエロすぎた。《横浜なら5分で》の歌詞替え。

「Let's show me a groove」にはちょっとはてなマークだったけど軽率に横浜ピーポーになってしまったよ。楽しかったよ。

間奏でYONCEがたわわに実ってて笑ってしまった。

 

音に酔っているうちに本編はあっという間に終わってしまった。

 

 

アンコールに応えて再登場してくれた6人。ジェラードのユニに着替えてきたYONCE。わたしも同じの持ってる。

YONCE「ありがとう!昨日もそうだったけど、霧がかって見えるのはなんだろう?って昨日観に来てくれた友達に話したら、『それバイブスだよ』って笑。おかげで俺も...みんな(メンバー)もそうだし、君たちもそうだと思うけど、バイブスでベトベトです笑。

6月20日!ミニアルバム!『THE ASHTRAY』を、我々Suchmos、発表致します。そしてそれに伴い、11月24日土曜日及び25日日曜日に、なんと、横浜アリーナで2daysワンマン公演を行います!ついに来た!...いや、ここ(パシフィコ横浜)だってついに来たって思ってんだぜ笑?だけどアリーナ2days、決まりました。今日ここに来た人たちは絶対に来ないといけません。なぜなら、俺とお前らの仲だから。

というわけで、色々詳細はなんか後で、なんか見れるじゃん今(スマホスクロールみたいな仕草)。俺は苦手なんだよこういうのが。あのー、見れるから、見てくださいチェックしてください。よろしく!じゃあアンコール、2曲ほどお付き合いください!

...ビッグになるとか、成り上がるとかって、何かを犠牲にしなきゃいけないと思いがちですが、俺たちはなんかそうはしたくなくて、何かを失った代わりに何かを得るみたいなことはあんまりいいと思えないし、人より多くのものを欲しいとも思えないし、むしろ面白いとか楽しいとか幸せっていう気持ちをこの音楽とかステージを通じてみんなとシェアしたいからやってるっていう気持ちがやっぱり強いから、なんかこう人を蹴落すようなやり方みたいなのがどうしても俺は見ると傷ついちゃうというか、なんかやだなって単純に思うんです。でもそういういいことも悪いことも乗り越えていきたいなと強く思って書いた曲です。"One Day In Avenue"」

 

新曲、"One Day In Avenue"。イントロの入りでTAIHEIが鳴らすピアノの音に強く意志を感じたし、それに絡んでいくベースが心地よい。YONCEのシャウトにも芯があったし、Suchmosがこれから歩んでいく道のような楽曲だった。

そしてTAIHEIのソロ。力強くも美しい鍵盤の音に思わず鳥肌。カウントからの"Life Easy"

YONCE「あなたが明日から隣の人を思いやりながら悠々自適に生きられますように。お別れです、"Life Easy"」

アンコール感があって好き。本編に組み込まなかったところがまた好き。存分に揺れた。存分に音に身を任せた。幸福度が振り切った。

 

YONCE「ありがとうSuchmosでした!」

少し目に涙を浮かべていたメンバーもいたような。いやでも本当に最高だった。6人ステージの中央に並んで拍手したりお辞儀したりしてくれたシーンがよかった。

YONCEは最後に肉声の「ありがとう」を残してステージを降りた。

 

 

 

ファイナルを終えての感想

"STAY TUNE"のヒットから、簡単に言えばもっと表に出てくると思われていたSuchmos。彼らはどんな音楽人よりも慎重だった。自分たちの音を見つめ直し、徹底的に音楽を作り、音楽シーンを客観視した。地に足がついているからこそここまで上がってこれたのだと思った。

MCでYONCEはSuchmos以外も聴きましょう」と述べた。自分の好きなアーティストにこれを言ってもらえるのが本当に嬉しい。1アーティストだけではなく、ワイドにかつヒストリカルに音楽シーンを見つめていくのは音楽を聴く上ですごく大切なことだと思っている。彼らは彼らできっと自分たちの音楽に自信があるし、それもただ有頂天になっているからではなく、視野の広い証拠でもあるのだろう。

先日のスペシャアワードでも感じたことだが、アレンジのバリエーションがどんどん増えている。毎回聴いているはずの曲でも違うサウンドに聴こえたことに進化を感じた。スタンダードなバンド編成にDJとキーボードが入っていることの強みを最大限に引き出せている。

そして何よりも6人が楽しそうすぎるのだ。会場にいる誰よりも、自分たちの音に浸っている。好きなアーティストが誇らしげに演奏している、そのこと自体が誇らしい。

 

YONCEはやっぱり黒髪短髪が似合うよ。英語に関してはなんでもrの発音にしちゃう日本人みたいな発音になってるところがあったから、なんなら巻かないでほしい。帰国子女による嫌な指摘ですみません。でも普通に歌った方がかっこいいんですもの。

ただボーカル力はどんどんえげつなくなっていきますね。センテンスのクローズの仕方が毎回洗練されていくから鳥肌が止まらない。

 

 

 

ストリーミング配信について

今回LINE LIVEYouTubeなど様々な媒体でストリーミング配信されたとのこと。アンコールまでまるまる全部だって、すごいね。

タダ云々の話、YONCEはおそらく会場に来てくれた人に向けて言ってくれたのだろうけど、お金を払いたくてもチケット取れなかった人もきっといるよね。まあ配信はオフィシャルでしてくれてることですし、そこまで深く考えなくてもいいと思うけども。

個人的にはすごく嬉しかったです。父もSuchmosが好きなのだけど、心臓の病気で長時間の外出が難しい。指定席だしチケット取ろうか悩んだけど、結局大事を取ってやめた。

だからこそ自宅で自分のペースで彼らのライブを観ることができたのは父にとっては相当嬉しかったようだ。同じライブ体験を共有できてわたしも嬉しかった。ライブにはお金を払うべき派だったし今もそう思っているけど、こういう仕組みはアリかもしれないと思った次第である。Suchmosと運営の皆さんありがとうございました。

無料で観ることが出来るとはいえ、その中でもお金を払いたいと思っている人はいるはずだ。何かいい仕組みはないものか。

 

 

 

ミニアルバムリリースと横アリ2days

おめでとう。それ以外ない。

新譜は楽しみです。そしてチケット取れますように。

 

 

 

セットリスト

Suchmos YOU'VE GOT THE WORLD TOUR@パシフィコ横浜(4/28)

01.新曲
02.PINKVIBES
03.ALRIGHT
04.WIPER〜Come Together
05.STAY TUNE
06.808
07.Pacific
08.Fallin'
09.MINT
10.TOBACCO'
11.You've got The World(新曲)
12.YMM
13.Bass solo
14.Burn
15.Drums solo
16.SNOOZE
17.GAGA

en.
18.One Day In Avenue(新曲)
19.Keyboard solo
20.Life Easy

 

TRICERATOPS - MIRACLE GLITTER TOUR@川崎CLUB CITTA'

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4/21、TRICERATOPSのツアーファイナルである(追加公演もあるがその話はひとまず置いておく)。初日の赤坂公演は家事都合で断念したため、ようやく参加できる嬉しさよ。

 

さて、当日朝から公式が慌ただしい。場内にカメラが入るとのこと。円盤化?と期待しつつも日テレプラスで後日放映されるのだと言う。

ある意味内輪ノリというか、知る人ぞ知る実力派バンドみたいな所が魅力なんだけどなあと思いつつ、まあ客は客として参加するだけなのでさほど気にせず向かう。

 

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「来てくれてありがとう!!!」

 

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FCチケット。今までチッタでこんなに早く入れたことなかった。

 

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ネイルはROAR×20の使い回しだけど結構気に入っております。時間ないとなかなかグラデーションできないね

 

 

先述の通り指定席の追加公演がまだ残っているためセトリに触れない範囲で感想を少しだけ述べておく。

 

 

やはり全体的に外向けの感じは否めなかった。音もいつもより控えめな気がしたし、唱さんはいつもはしないような凡ミスも連発。花粉症らしく元々高音出しづらそうだなとは思ったけど、ギターはわたしでもわかるミスタッチだった。中盤のアコースティック部分で「ミスした曲が放映されないのが嫌」「みんなに良いもの見てもらいたい」とやり直しを要求。

結局「俺が嫌なの!」と言って照明からメンバーの楽器交換から演奏後のポーズまでリテイクしてた。そのこだわりが唱さんらしいなと思ったけど、それにちゃんと付き合う林さんと佳史さんもめちゃめちゃ良い。佳史さんがトライセラを辞めようと思ってたときはこういう部分での衝突もきっとあったんだろうけど、最近はお互いをわかり合えている感じがする。

 

 

終演後Twitterを眺めていたらやはりこういう外向けのライブであったことに否定的な意見も多く見られた。その感覚はわかる。同じお金を払って観に行った公演が公録のような雰囲気だったら悲しい気持ちにもなるだろう。唱さんの話が長いとかそういう理由ではないからね。

 

 

今回のことで離れていくファンを変だとは全く思わないし、感じ方は人それぞれで当たり前だけど、個人的には「ああやっぱりトライセラ好きだなあ」と思えた3時間ではあった。

 

現在自分の中ではストレスフリーなライブ空間をUNISON SQUARE GARDENと米津玄師に任せているので、他のアーティストには求めていないという部分も否めないと思う。好きなバンドはたくさんあるけど、やはり彼らのライブを好きだと胸張って言えるのは今のところこの2組しかいない。

 

トライセラに関しては彼らの音楽が好きだから、ライブで何が起こっても特に幻滅したりしない。ただそのバランスは人によって違うだろうから、感じ方もそれぞれなのだろうと感じた次第である。

 

 

感想書き始めからだいぶネガティブなことをたくさん述べてしまったけど、それでもあの3人はかっこよかった。

リズム隊は本当に安定してますね。いつものHayashi & Yoshifumi Groove!!も上手すぎてよくわからなかった。林さんのスラップはエロすぎて文字通り膝から陥落しそうになった。

 

唱さんのMCも相変わらず長いけど、グッとくるトークもあって憎めないんだよなあ。円盤へのこだわりもチラつかせてくれて、なんとも魅力的なギターボーカルである。

 

 

唱さん×佳史さんの掛け合いも良き。

和田「フライヤー帰り道でもらってね!」
吉田「…帰り道?」

和田「(眼鏡のくだり)わぁ〜!シャッキリ!」
吉田「シャッキリ?」


唱さんリサーチだとトライセラファンは川崎の人が多いんだよねっていうフリからの実は横浜の方が多かったり笑、唱さんはほんと天然というか自由というか...今に始まった話ではないけど、この奔放さをいい方へ導けるのはある意味林さんと佳史さんしかいないのかも。

 

 

セトリの組み方も流石だなあという気持ち。ぶち上げて、しっとりさせて、また上げる。新旧織り交ぜながらスタイリッシュに進んでいくこの感覚はずっと変わらない。

 

 

そしてツアータイトルにもなっているから言ってしまうけど、新曲"MIRACLE""GLITTER"もすごく良かった。いろいろ語りたいながらも正式リリースは来月なので控えておく。しかし、2曲に共通しているのは3人の音に迷いがないということ。安心して音楽に身を任せられる。

 

 

 

DiverCityで指定の追加公演を控えている。どんな形で締めてくれるだろうか。彼らの音にずっと踊らされていたい、酔いしれていたいと、ただそのことだけを考えている。

 

スタバでのバイトを振り返る

※この記事はスターバックスでのアルバイトを終えた筆者が主観を書き綴ったものです。内容はすべて個人的な感想に基づいております。

 

 

2018年度に突入しました。皆さまいかがお過ごしでしょうか。いつも音楽関連の記事しか書いてこなかったこのブログですが、今日は番外編。

 

今日から筆者は社会人になり、この3月でいろいろなものを卒業してきました。

 

まず大学。あんまり思い入れはないけれど、去るとなると結構寂しい。卒業式の写真を見返して、わたしこんなに友達いたんだなあと気付く春。部活もゼミも資格も、ちゃんと取り組めてよかった。

教習所。3月上旬から通い始めて20日で卒業。無事免許証もGET。教官の皆さんとめちゃめちゃ仲良くなって、いい縁ができました。

そしてアルバイト。2つ掛け持ちしていて、1つは国際会議の通訳や議事録のお手伝い。これは頻度としてはあまり多くなかったけど、1回に持っていかれるエネルギーが半端じゃなかった。記憶力・速記力の向上、語学力の維持を目標にしていたのでなんとか達成できたかな。

 

そしてメインのアルバイトがスターバックスコーヒーでした。やっと本日のお題が来ましたね。この4年間で筆者がスタバで働いてよかったと感じたことを少しだけお話しようかと思います。これからチャレンジしてみたいと思っている方も是非。

 

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なぜスタバ?

カフェのチェーンなんて日本探してもめちゃめちゃあるわけです。なぜスタバを選んだのか、から書いていこうと思います。

一番には幼少期を海外で生活していて、入りやすいというのが大きかったです。日本人が海外でマックに入るのと同じで、少しでも見慣れた店の方が馴染みがありました。

高校時代は日本で過ごしたわけですが、日本のスタバはどの国よりもホスピタリティがあるというか、とにかく気配りがすごい。両親は日本人なので日本人なのですが、これから日本国籍をとって日本人として生きていく上で学びたいスピリットの一つでした。

もう一つ大きい理由としては、コーヒーがものすごく好きだったことがあります。コーヒーの勉強を学生のうちにしっかりやりたくて、スターバックスにはコーヒーを勉強できるプログラムがあることを知っていたからです。他のチェーンがどのような教育をしているのかはわかりませんが、スターバックスのコーヒープログラムは本当に充実していたように思います。

 

 

採用時の話

現在のスタバの採用方式は、大体がインターネットに出ている求人を探して応募フォームを送信するというものです。わたしもこれでした。

しかしまあなかなか面接してもらえませんでした。応募フォーム総数は22通、面接した貰えたのは4店舗。4回目に面接した店舗でやっと採用してもらえたのです。

 

おそらく一発で受かる人も多いと思います。しかし、受かった店舗の面接前に考えたことと働き始めてから感じたことを合わせて、筆者が思う「採用されるポイント」を少しだけ。

 

「なぜスタバ?」に対して「客としていい経験をしたから」では薄い

とは言いながらも大体の人がこの理由でスタバを選んでいるはずです。「名前を覚えてもらえたり、カップにメッセージを書いてもらったりして嬉しかった」「タンブラーを迷っているときに一緒に選んでくれた」...しかしこれでは普遍的すぎます。採用する側はこの文章たちを何十回、何百回と聞いているのです。わたしは「コーヒーの勉強をしたいから」と述べましたが、後に当時の店長からは「学生でコーヒーが好きで入ってくる子はなかなかいないからチャンスだと思った」と言われました。特別化は本当に大切です。

 

この店舗がいいという理由を明確に

筆者は当初「スタバで働けるならどこでもいい」と思っていました。これは別に悪いことではありません。それでも、スターバックスは日本中あらゆる所にあります。都内だと数十歩あるけば別の店舗が見えてくるなんてことも珍しくありません。

その中で自分はなぜその店舗で働きたいのか。これをしっかり具体的に提示する必要があると思いました。「家が近いから」「通学路にあるから」「この地域に昔住んでいた」...本当に何でもいいと思います。

ちなみにわたしの場合家から近い店舗ではありませんでしたが、学校からそこそこ近いこと、語学力が生かせる場所であること、コーヒーが好きだったためコーヒーがよく注文されるエリアであることを伝えました。そこからコーヒーへの情熱もしっかり伝えることができ、採用していただけたのだと思っています。

 

「可愛さ」よりも「清潔感」、「あざとさ」よりも「親しみやすさ」

スタバは顔採用、入ってからもいろんな人にめちゃめちゃ言われました。自分も採用される前まではそうだと思っていました。

確かに可愛い人、かっこいい人はいますが、それが採用基準ではないと思っています。

2年ほど前、誰が見ても美人、読者モデルをしていて接客業の経験があるという女性が面接に来ました。結果は不採用。店長曰く「香水の匂いがきつかった」とのこと。いくら美人でもここは飲食店。清潔感があって、一緒に快適に働けるであろう人を取りたいとのことでした。

それで言うと、ただ媚を売るだけの人もだめ。お客様ともパートナー(店員の通称。以下PTR)とも上手くやっていけそうかどうかも見られています。

 

シフトに融通が効くことをアピール

募集をかけるとき、多くの場合「ある時間帯の人員が足りない」と思って求人を出すことが多いです。つまり、まず働きたい店舗がどの時間帯を募集しているのかを必ず確認しましょう。お店側がクローズ隊を欲しているのに日中入りたいと名乗り出てもそれは無理があります。

加えて、応募フォームに入れるシフトを書く欄がありますが、多めに入れておきましょう。わたしは多くのお店でこれを限定してしまっていたために不採用になったところが多かったです。

現状は必ずお店の要求するシフト(朝昼晩、週何回、1日何時間以上)に入れること。「来年になれば全休が出来るから朝や昼も入れるかもしれない」など、面接に行けば色々なことを伝えられます。筆者は当初クローズ要員での採用でしたが、3年目からは午前〜昼シフトに変わりました。

マネジメントサイドとしては、長く働いてくれる、かつシフトの柔軟性が効く人の方が採りたいのは明らかです。大学入りたての頃は授業も忙しいですし、採用者もそのことはよく理解しています。長い目で見て柔軟に動く意志があることを伝えておくと良いと思います。

入ってからのシフトは(筆者のいた店舗の場合ですが)すごく融通が効きます。

 

働く上で使えると思う能力は出し惜しみしない

すごく大事だと思います。筆者は帰国子女として扱われるのが本当に嫌で、結構な頻度でこのバックグラウンドを隠して生きています。実際も受け始めた頃はこのことを伝えずに応募していたのですが、やっぱり使えるものは使わなければならないと思いました。具体的に申し上げますと、このことを伝えるようになってから面接に呼ばれるようになりました。

ただこの生い立ちは一般的でないということはわかっています。この章を読んだだけで「帰国だから受かったんだろう」と思う方もいるでしょう。でも本当になんでもいいので、自分の持っている力がスタバで働く上で少しでも利点になるなら、どんどん言っていった方がいいです。スターバックスは個性を尊重してくれます。自分には個性がないと思っている人でさえ潜在的な持ち味がどんどん引き出されていく環境だと個人的には思っています。

 

 

身に付いた力

個人的に身に付いた力をざっくりと。

 

察する力

相手が何をしたいのか読み取る力とも言えます。PTRがお客様と接することが出来る時間は限られているため、その間に様々な情報を読み取る必要があります。スターバックスの接客にはマニュアルがないので、自分で探して会話の糸口を見つけ出すしかないのです。

4年間働いた上での個人的な感想ですが、人は案外わかりやすいものです。お客様だけでなく、友人の会話や仕草からも考えが読み取れるようになりました。知らぬが仏なこともありますが。

 

記憶力

これはものすごく身に付いたと思います。まずはドリンクメニューやフード、ドリンク作成の手順など、覚えることが多かったように思います。期間限定の商品が出るたびに追加して覚えるのはしょっちゅうでしたし、商品の詳細まで事細かに覚えなければなりません。他のアルバイトに比べると量は多いと思います。慣れてくればなんてことないのですが。

人の顔を覚える力も身に付きました。筆者は会ったことのある人の顔もすぐ忘れてしまうタイプだったのですが、1年ほど働いたあたりで「一度見ただけでお客様の顔はわかる」まで進歩しました。お名前やいつものメニュー・カスタマイズまで...常連さんの多い店舗だったこともありますが、これはいろんなところで使えるスキルなんだと今になって感じています。

 

デザイン力

黒板やらカップやら、とにかく絵を描く機会が多かった。そこまで得意でもなかったのですが、少しは上手く書けるようになりました。Twitterでもライブレポート上げてる人よく見かけますが、絵の上手い方って本当に尊敬します。

 

マネジメント力

ある程度働くと時間帯責任者の研修を受け、その時間帯を任されるようになります。それまでにいろんな段階があるのですが、守秘義務のような気がするのでお口チャック。

学生でマネジメントを任されるというのは本当に緊張しますが、今となってはやってよかったと思っています。人を動かすには慣れが必要ですね。

 

 

よかったこと

コーヒーの勉強

1番やりたかったコーヒーの勉強をたくさんさせてもらえました。2年目でコーヒーマスターの称号でもあるブラックエプロンを取れたことで、有料セミナーを開催させていただけたり、ブラックエプロンの先輩にコーヒーフェスへ連れて行ってもらったり...好きなことを極めさせてもらえてお給料までいただけるなんて、筆者にとってはこの上なく幸せな空間でした。

 

給料とシフト

お給料がよかった。シフト融通が効く。たったこれだけなのですが、これ結構大切です。学生さんでも時間は有限ですから、効率的に働きましょう。

 

福利厚生最高

シフト前・シフト中・シフト後に無料で飲めるドリンクが最高。だんだん飲むものはあっさりしてくるのですが(アイスティーとか)、やっぱりこの特典は嬉しかった。

 

個性尊重の風潮

 会社としてもそうなのですが、個性を尊重してくれる人が多かったように思います。帰国子女として入っても差別するのではなく、経験談を上手く活かしてくれたり言語力を発揮させてくれたり。

PTRにも本当にいろんなバックグラウンドを持つ方がいて、そういう人々に出会えたのはわたしの財産ですし、学ぶところも多かったです。何はともあれママさんバリスタは本当にすごい。

 

 

大変だったこと

飲食店・接客業たるや

まあそういうことです。お客様とのトラブルもそうだけど、やっぱり飲食店なので多少汚いものも触れる精神がないとできないと思います。

あんまりこういうこと言うの視野狭い感じがあって嫌なのですが、接客業は経験しておいた方がいいです。これはスターバックスに限らずどこでもいいので一度はやっておいてほしい。やらないとわからない裏側があることは否めないですし、自分が客側になったときの心持ちがめちゃめちゃ変わります。いい意味でも悪い意味でもいろんな人がいるんだと思い知らされる。

 

どう働こうが自由

いい面でもあるのですが、自分で企画をどんどん提案して積極的に働こうが、毎日の業務を機械的にこなそうが、過ぎる時間は同じなのです。人事考課で多少の影響はありますが、毎日のシフトをどう過ごそうが自分次第というのは楽でもあり怖くもありました。

いろいろチャレンジしてみるのは勇気が要りますが、やってみることの大切さも学べます。

 

 

終わりに

色々書きましたが、4年間スターバックスで働くことが出来て良かったなあと振り返るいい機会になりました。最後まで読んでくださってありがとうございます。少しでもスタバでのバイトに興味を持っている方、ぜひトライしてみてください。お客様としてスタバが大好きな方、これからもどうぞよろしくお願い致します。

元PTRとして。