鯉の滝登り

好きなものを、好きなように、好きなだけ。

BUMP OF CHICKEN - 望遠のマーチ

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7/23、BUMP OF CHICKEN「望遠のマーチ」を配信リリースした。配信限定シングルとしては10作目。前作「記念撮影」より約1年ぶり、5作連続の配信。そろそろシングルCDが欲しいお年頃。

 

ガンホースマホゲーム「妖怪ウォッチ ワールド」のCMに起用されている。

 

本当にタイアップ続きである。先日は映画「億男」の主題歌として新曲"話がしたいよ"を書き下ろしたことも明かされた。

 

 

バンドも23年目に突入したが、これだけのキャリアを積んだバンドがここまで最前線で世の中に求められているというのもなかなかのレアケースである。長年のファンからしてみればそりゃあそうでしょうBUMPだもの、で済むのはとてもよくわかるが、今回はそれを"望遠のマーチ"から探ってみたいと思う。

 

 

 

 

 

BUMP OF CHICKENはひとりひとりのための歌を作る。

もちろん文字通りひとりひとりに書くのではない。1つの曲で何通りものストーリーに触れることができる。ある意味普遍的な事柄をいろんな状況に当てはめられるようになっている。

これが"望遠のマーチ"の歌詞にある《皆集まって 全員ひとりぼっち》の最たる部分だと思う。BUMPの歌詞に対する賛辞は「共感できる」とは少し違っていて、みんなで同じ曲を聴いているのにそれぞれの置かれている立場や境遇に合わせて昇華できることであると言いたい。

 

 

BUMP OF CHICKENは寄り添うことを忘れない。

だからこそBUMPが好き、という人は多いはず。藤原基央の歌い方がまたずるいんだ。

冒頭の《何を言おうとしたの》の歌い方よ。「何を言おうとしたの?ん?」って、歌っていても伝わる語りかけ方。心配しているからこそ聞いてしまうちょっとお節介な様子や、いつもと様子が違っていて何か隠しているという疑念を持っていることもわかる。

それでも、聞いても答えてくれない・答えられないことを理解しているから全く圧迫感がない。《言おうとした》=口を噤んでしまった にも関わらず、彼らはその手を差し伸べる。尋ねておきながら何時間でも隣にただ座っていてくれそうだ。

背中を押すでもない、引っ張り出すでもない、だからこそ心地よい。

 

 

BUMP OF CHICKENは現実から目をそらさない。

"Stage of the ground"を聴いて《飛ぼうとしたって 羽根なんか無いって 知ってしまった》ために鳥に対しての劣等感が尋常じゃないくらいある筆者だが、明るい話ばかりしないでいてくれるのがありがたい。羽はもう折れないぜ、もともと付いてもいないぜ。

嫌なことや辛いこと、苦しいこと、逃げたいことの全部から目を背けることがないから、自分と曲の距離が近いように感じる。なんで今の気持ちとぴったり合うんだろうと思えば、それは藤原基央の魔法。

 

 

 

簡単にですが少しだけBUMP OF CHICKENBUMP OF CHICKENたる所以について掘ってみました。

"望遠のマーチ"はカントリーチックな昔のBUMPとキラキラした今のBUMPが融合して、彼らも一歩ずつ着実に進んでいるけど根っこの部分は変わらないんだと思わせてくれる。

 

 

今のBUMP OF CHICKENに対して不安があるとすれば、活動のペースくらいのものだ。それだけ彼らの音を信頼している。いつもありがとう。

 

 

sumika - ファンファーレ/春夏秋冬

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sumikaがニューシングル「ファンファーレ/春夏秋冬」をリリースした。前作「Fiction e.p」からたった4ヶ月、そのペースの速さに驚く。劇場アニメ「君の膵臓をたべたい」のオープニング曲として"ファンファーレ"を、そして同作品の主題歌として"春夏秋冬"を書き下ろした。

 

住野よるさんの同タイトルの小説が実写化され、ついにアニメ版まで。話は逸れますが実写映画の主題歌として書き下ろされたMr.Childrenの"himawari"についてはこちらに詳しく書いてます。

 

 

本題に戻る。

"ファンファーレ"はオープニングらしく疾走感のあるなロックサウンド。筆者も原作は読んだが、桜良の天真爛漫ではつらつとした様子が浮かんでくる爽やかさが印象的だ。

奇を衒うこともなく純粋なメロディで、sumikaらしいストレートなポップソングに仕上がっている。しかしそれは「変わらない」ということではない。アレンジも片岡健太の歌声もちゃんと洗練されていて、また新しいsumikaを感じられる。

これだけちゃんとポップなのに、ただ明るいだけじゃないのが心に刺さるポイントだ。どん底にいても手を引いてくれるような芯の強さがそこにある。

 

 

一方主題歌"春夏秋冬"はバラード。アコースティックギターとバンドサウンドのバランスが心地よく、壮大なのにどこかシンプルで美しい。歌詞ももちろんそうだが、コード・メロディでここまで物語性を付与できるのかと妙に感嘆した。転調の効果的な使い方をまた一つ知ってしまった。

冒頭は季節が巡っていく様子が描かれているが、同時に「僕」が桜良と心を通わせていく様子が見える。なのにどうして、という部分が「君の膵臓をたべたい」に触れた人でないと伝わらないのがもどかしいところではあるが、サビへの移り方は作品に触れると更に鳥肌が立つ部分だと思っている。

 

 

そしてこのシングルには収録されていないのだが、劇中歌の"秘密"もすごく良いので気になる方はオリジナルサウンドトラックをぜひ。

 

 

sumikaの快進撃が止まらない。

いいメロディを生み出すソングライターは結構いろんなところにいるのだけど、それを押し上げるのはやっぱりバンドの力によるものが大きいと思う。ピアノを手に入れてからの彼らはより自分たちの長所を躊躇いなく放出できていると感じる。今までを押し殺すこともなく、今までにこだわりすぎることも無く、バンドサウンドをいろんな方面に昇華できる。なかなかこなせることじゃない。

 

次はどんな姿を見せてくれるのかと期待してやまない。

 

SCOOBIE DO - 納涼アコースティックFunk-a-lismo!第1部@三軒茶屋GRAPEFRUiT MOON

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7/22。NUMBER SHOTとSHIKABANEとギリギリまで悩んだものの、夜に用事ができたため三茶の昼の部で決まりでした。

 

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SCOOBIE DO「納涼アコースティックFunk-a-lismo!」に行ってまいりました。二部構成の前半の簡易レポです。記憶違いはご愛嬌。

 

三軒茶屋GRAPEFRUiT MOONはキャパ100(席65含む)。整番75だったので立ち見かなあと思っていたら、チケットを譲ってくださった方が最後列の見やすい椅子を確保してくださってました。感謝。

シュウさん一直線のラインでそわそわ。

 

 

15:00を少し過ぎた頃FUNKY4が登場。

 

 

服装(記憶の限り)

シュウさん:白スーツ赤の柄シャツ
リーダー:黒シャツ
ジョーさん:黒ベスト白シャツ
MOBY:茶ベストストライプシャツ蝶ネクタイ

 

自己紹介

MOBY

シュウさんに「オカモトさん」と振られて「オカモトです」と応えるMOBYちゃん。「ボンゴとコンガは間違えやすいけど今日使うのはコンガ。長い方がコンガ。コンガだけでも覚えて帰ってください」

 

ジョーさん

ナガイケメンバー!「昔オカムラさんって呼んでた。ナガイケって言うんですけどよくイケナガさんって間違われる。今日来てる中でイケナガさんいます?いないでしょう。ナガイケだけでも覚えて帰ってください」

 

□リーダー

「昔卒アルで俺マツキタイジロウで、タイジロウのタイは安泰の「泰」なんだけど間違えて「寿」っていう字になってて、コトブキジロウになってたことある。今日は名前だけでも覚えて帰ってください」

 

□シュウさん

「三茶のこの箱俺の実家の方の雰囲気に似てる」



カバー(シュウさん曰く「他人のふんどしコーナー」)

「世の中にはいい曲いっぱいあるの。なんか上から目線になっちゃったけどほんとにたくさんあるの」


GRAPEVINEの名前の由来になった"I heard it through the grapevine"と、郷ひろみ"GOLDFINGER '99"の2曲を披露。

 

"I heard〜"についてシュウさん

「この曲は『GRAND-FROG SESSIONS』っていうカバーアルバムに入ってるんだけど、持ってる人!...今手挙げられなかった人たちは全員帰り物販で買って帰ってください。売ってるから」

 

"GOLDFINGER〜"はノリノリすぎ。曲中シュウさん胸元結構開けててセクシーに。アーチーチーアーチーのコールアンドレスポンスした。

リーダー「ジャパ~ン!にすべてを賭けてる感じあったね、最後のところの」
シュウさん「楽しくなっちゃった笑。郷ひろみって葉山に住んでんだよね。こないだあのー、ウィッシュの人とウエンツの番組(火曜サプライズ)でやってた。なんかウィッシュの人オルゴール壊しちゃって『直します!』って言ってたけど笑。(観客の『観た!』に対して)観た?あれ面白かったよね!
郷ひろみありがとう!高須クリニックありがとう!Yes!高須クリニック
じゃあ次は葉山の曲をやります」

→"八月の天使"

 


MCいろいろ

コールアンドレスポンス
「グレープフルーツ!」『グレープフルーツ!』
「ムーーーン!」『ムーーーン!』

 

「君のタイムアンドマネーアンドソウルに感謝」

 

「今日両公演ソールドアウトです。人数入れればいいってもんじゃないけど、ソールドアウトっていうのは素直に嬉しい。でも今日チケット取れなかったやつとか、事情があって来れなかった友達とかいると思うんだよ。そういう友達にこう伝えて欲しい。俺たちはこれからもこうやって音楽やり続けるからって。アコースティックも、このGRAPEFRUiT MOONがある限りやるから。...(箱の人に向かって)なくならないでくださいね!

 

ツアーの紹介はMOBYちゃんが。

ヒューリックホールのときみんな頭にはてなマーク浮かんでて、すかさずシュウさんが「リアクションが素直すぎる!」って言ってたの笑った。ホールたのしみ。

 

 

アコースティック感想

"茜色〜"のアレンジ良かったなあ。ライブ常連曲も納涼アコースティックらしく涼しくなってました。

アコースティックってしっとりしがちだしそれも好きなんだけど、スクービーのアコースティックは音に浸りつつもやっぱり身体が動いちゃうんですよね。

そしてジョーさんかっこいいいいい

 

 

 

夏びらき所沢に引き続き、わたしの夏がSCOOBIEによって始まってきました。

クアトロマンスリーのチケットも無事両日分GET。BRADIOは先日の北海道での対バン行けなくて悔しかったから本当に嬉しい。「対バン終わってすぐ二つ返事でOKしてくれた」とのこと。

12月の方は「甘くてビターな男達」。こちらは対バン未発表(8月上旬とのこと)。
シュウさん「ナガイケ、誰だと思う?笑」
ジョーさん「言えるわけねえだろ!笑 口滑らせちゃうから笑」
RHYMESTERUNISON SQUARE GARDENかなあと思ってるけどどうかなあ。ftH6の直後メンバーがそれぞれ「またやりたい」って書いてたのが引っかかってるんですがいかに。

 

ツアーの抽選申し込みもスタートしましたね。スクービー×スクービー、楽しみだなあ。

 

 

 

SCOOBIE DO - 納涼アコースティックFunk-a-lismo!@GRAPEFRUiT MOON セットリスト

01.ラストナンバー
02.ダンスホール
03.茜色が燃えるとき
04.Believer
05.音楽を鳴らすように
06.Urban Souls
07.I heard it through the grapevine
08.GOLDFINGER '99
09.八月の天使
10.ensemble
11.イキガイ
12.Cold Dancer
13.新しい夜明け
en.バンドワゴン・ア・ゴーゴー

フレデリック - UMIMOYASU〜巡り巡りゆくシンセンス@マイナビBLITZ赤坂(w/UNISON SQUARE GARDEN)

7/19、マイナビBLITZ赤坂。

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フレデリックの対バンツアー「UMIMOYASU」ファイナルの東京公演に行ってまいりました。

ゲストが全先行終了後に発表され、慌てたユニゾンファンがチケットを探しまくる始末。この規模の箱でフレデリック観れる機会もだんだんなくなるだろうと思って先にとっておいて本当に良かった。フレデリックの「自分たちのファンに自分たちの好きな音楽を観て・聴いてもらいたい」という気概が見えて良きかな。

 

簡単なレポです。適当にお付き合いを。

 

 

ほぼ定刻の開演。BLITZはステージが高いので前に行くより下がったところで観るのが好き。下の段の真ん中ちょっと前あたりかな。

 

 

まずはゲストバンドUNISON SQUARE GARDENから。絵の具と共にいつもの順番で登場。ステージ中央で歓声を集め、挨拶する宏介さん。

 

セッション始まりに痺れる。後輩相手でも容赦ないなあ本当に。そのまま"カラクリカルカレ"へ。1曲目からドラムはもちろんギターまでめちゃめちゃアレンジしてた。ベースはわからなかったな...


間髪入れずに"オリオンをなぞる"。対バンのセトリでいつも絶妙だなと思うのが、シングル等の有名曲とアルバム曲(orほぼ無いけどカップリング)の練り込み方。本当に上手いなあと思う。


"オリオン〜"のアウトロから続けて"セレナーデが止まらない"。MODE MOOD MODEツアーは現在開催中なのでそれには触れないとして、昨年10月に行われたSCANDALとの対バン以来かな。前よりもただかっこいいだけじゃなく楽しそうにかっこよかった、伝わらないこの違い。

斎藤「UNISON SQUARE GARDENです!」


"マジョリティ・リポート (darling, I love you)"。イントロはDr.Izzyツアーに近いアレンジ。あのときは宏介さんの「1.2. 1.2.3.4.」ってベースが入るって感じだったけど、今回は貴雄さんの「ワンツー!」で宏介さんが本イントロに入ってました。あからさまに知名度ないなとは感じたけど、かっこいい曲に連なったグルーヴ感がたまらん。


"シュガーソングとビターステップ"。赤坂の床がめちゃめちゃ揺れてた。本当にいい形でアンセムとして昇華できたなあと感慨もひとしお。フレデリックのカバーについては後述。


盛り上がった空気感にたたみかける"23:25"。間奏の田淵ソロで貴雄さんが立ち上がって、両スティックピロピロしながら田淵さんを盛り立ててたの可愛すぎた。すーごくいい表情するんですもの。

アウトロで田淵さんがベース高く上げてネック掴んで終わるのが常だけど、今日は何もせず。なぜだろうと思った矢先、次の曲へ。


宏介さんのコールと共に響き渡る"天国と地獄"。サビ前の田淵さんがめちゃめちゃかっこいいってあと何百回言えばわかるのかしら。本当にあの表情はシンプルにイケメン。なんだかんだで盛り上げを担ってくれる楽曲。

 


斎藤「えー、UNISON SQUARE GARDENと言います、どうも。僕ら今ワンマンツアーを回ってまして、普段3人バッチバチに仲悪いからワンマン中はわりときちんとしてるんだけど、久しぶりに大好きなバンドとのツーマンということで...リハーサルのときよりみんな音がデカい笑。それくらい楽しいんでしょうね。鈴木くんなんて『プルルルルルルハァーッ!! 』って言ってたもんね笑。

フレデリックは僕ももともと大好きなバンドで中でも赤頭くんのことを溺愛してて。鈴木くんは同じドラムってことで武くんと仲が良くて。でこの間僕らのワンマンを(赤頭&高橋の)2人で見に来てくれたんですよ。でライブ終わったら貴雄のところに武くんからLINEが来たんだって。でそれを貴雄に見せてもらったんだけど、内容が『ライブお疲れ様でした。ライブももちろん素晴らしかったですが、ドラムも素晴らしかったです。貴雄さんのドラムに対する姿勢に心が震えました。お誕生日も近いということでスタッフの方にプレゼントをお渡ししましたので受け取ってください。おつかれでしょうから返信はいりません。ゆっくり休んでください』っていう100点満点の文面で。

で俺の赤頭はどうなったんじゃいって。しばらくしたら(LINEが)来たんですよ。『ライブお疲れ様でした』『対バン楽しみにしてます』…2行かい。赤頭くんが俺の心を掴んで離しません笑」

 

あ"か"が"し"ら"さ"ん"は内輪ネタだから避けたのかな

「俺の赤頭」ってパワーワードすぎる

 


"BUSTER DICE MISERY"も相変わらずのかっこよさ。キメが回を追うごとにどんどん洗練されていく。アウトロのカポアレンジに痺れた。

 

"10% roll, 10% romance"。リリースからもうすぐ1年経つけれど、ライブ毎に音がスリーピースに凝縮されているというか...リリースイベントのときと比べたらものすごく進化してますよね。

 

斎藤「次はフレデリック!」

ラストは"君の瞳に恋してない"。イントロで、One roll, One romanceツアーの"シャンデリア・ワルツ"での「またね!」と同じような位置とテンションで宏介さんがUNISON SQUARE GARDENでした!」って言ったのすごく良かった。

堂々たる大団円、圧倒的な多幸感、外向けの"君の瞳に恋してない"。

 

宏介さんはもう一度「次はフレデリック!」と言い、田淵さんは肉声で「ありがとな!」と叫び、貴雄さんは2人がはけたあとゆっくり前に出てきて、歓声を浴びてから胸トントンして満足そうな笑みを浮かべながら袖へと戻っていきました。

 

 

転換を経て20:10。

フレデリック、始めます」

 

幕が開くと共に4人の姿が。BLITZが歓喜の渦に包まれる。

"TOGENKYO"からフレデリックのアクトがスタート。1曲目から巻き込み力がすごい。


"オワラセナイト"は音源よりも余裕と色気が凄くてたまげた。ベース意外と忙しそうでツボ。


そして聴きたかった"KITAKU BEATS"

健司「遊ぶ?遊ばない?...遊ぶよなぁ?」みたいな煽り本当にたまらんな。リズム隊もゴリゴリでかっこよさしかない。


特に何の紹介もなく武さんのドラムから"シュガーソングとビターステップ"のカバー始めたのがいいね。原キー1番のみでした。

赤頭さんですら苦戦するイントロ、健司さんですら出しづらい音域...いつも涼しい顔して弾いてるTシャツしわしわおじさん恐るべし...


個人的にEP「飄々とエモーション」の中で一番お気に入りの"シンセンス"。イントロのカッティングと健司さんの吐息で溶けそうになりました。


"まちがいさがしの国"「手上げて」の煽り、いいですねえ。ベースライン好きすぎ問題。健司さん髪わしゃるのわざとなのってくらい色っぽくて良き。


ツインボーカルに鳥肌の"NEON PICNIC"。康司さんのハモりもめちゃめちゃ良いし、夜風に当たっているような音の質感が好き。吸い込まれた。


波の音でまさかと思えば"トライアングルサマー"。やってくれると思わなかったので嬉しかった。スライドありがとう。


"リリリピート"は始まり方かっこよかったし、そこから"愛の迷惑"に繋げるセンスがたまらん。煽らずとも揃うクラップというのはなかなかグッとくる。


"オドループ"。ギターソロ前いつも健司さん「ギター!」って言うイメージあるんだけど今日は「赤頭ー!」でした。


先日リリースされたEPの表題曲でもある"飄々とエモーション"で本編終了。ロングトーンに圧倒された。この曲の道を切り開いていく力みたいなものがまさに「新章フレデリック」って感じでしたね。

 

 

アンコールは"オンリーワンダー"。「歌える?」じゃなくて「歌えるよねえ?」だったのゾクゾクしてしまった。他の曲もそうだけど、以前に比べて音にも声にも色気が加わってさらにかっこよくなってました。

 

 

フレデリックはしばらく新譜だけ追ってたんだけど久々に見たら色気がものすごくて驚いてしまいました。溶けました。普段短めのMCは無理なく覚えられるタイプなのですが、まったく覚えられませんでしたすみません〜!!

それこそ毎年何十本もライブに行っていると「初めて観るアーティスト」というのは減ってくるものでして、知っていることで楽しめる部分も多々ありながら新鮮さはあまり無くて。フレデリックも初めてではないけど、久々にグサグサくる刺激的なアクトを観たなあと思います。

 

 

どちらにも遠慮がなくて、自分たちの音楽に対する誇りと相手の音楽に対する愛だけがある素晴らしい対バン。最高の夜をありがとうございました。またどこかのライブで交わることを願って。

 

 

 

UMIMOYASU~巡り巡りゆくシンセンス〜@マイナビBLITZ赤坂

UNISON SQUARE GARDEN
01.(セッション~)カラクリカルカレ
02.オリオンをなぞる
03.セレナーデが止まらない
04.マジョリティ・リポート (darling, I love you)
05.シュガーソングとビターステップ
06.23:25
07.天国と地獄
08.BUSTER DICE MISERY
09.10% roll, 10% romance
10.君の瞳に恋してない

 

フレデリック
01.TOGENKYO
02.オワラセナイト
03.KITAKU BEATS
04.シュガーソングとビターステップ(カバー)
05.シンセンス
06.まちがいさがしの国
07.NEON PICNIC
08.トライアングルサマー
09.リリリピート
10.愛の迷惑
11.オドループ
12.飄々とエモーション
en.オンリーワンダー

 

Suchmos - THE ASHTRAY

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6/20、Suchmosがミニアルバム「THE ASHTRAY」をリリースした。CDだけで言えばF.C.L.S.を立ち上げてからの第1弾シングル「FIRST CHOICE LAST STANCE」以来約1年ぶり、アルバムとしては2017年に発表された「THE KIDS」の次の作品いうことになる。

 

前アルバムリリース後は初のホールツアー「YOU’VE GOT THE WORLD TOUR」と対バンツアー「The Blow Your Mind TOUR」を開催。着実に場数を踏みながらもその活動は堅実で、シーンのアイコンとなることを徹底して避けているようにも見えた。

そして今作である。

 

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それこそ「THE KIDS」は、ベストアルバム並に多くのリスナーを受け入れる幅の広さを見せていた。Suchmosという名が知れるきっかけとも言える"STAY TUNE"はもちろんのこと、キャッチーでパワーのあるナンバーが揃っていたし、ある意味表向きだったなあと今になって思う。

作品の質でいうと「THE ASHTRAY」は非常に対照的である。大衆性を獲得したはずの彼らだが、それにまったく踊らされることなく1曲1曲緻密に作っていて鳥肌が立つ。最近のライブでの雰囲気を感じ取っていた方々はなんとなく予想は出来ていただろうが、リスナーに揺さぶりをかけるような徹底したクオリティの高さを誇るサウンドが詰め込まれている。

 

 

2月に配信された"808"を頭に持ってきたことも心地の良い裏切りに最適なエッセンスになった。"STAY TUNE"に続くHonda VEZELのCM曲に起用されている作品であり、Suchmosの所謂キャッチーサイドの楽曲でもある。しかし他の収録曲たちはその後を追わない。「キャッチーな作品が書けなくなったわけではないということは最初に言っておく」というメッセージにも取れる配置にニヤニヤしてしまう。

 

"VOLT-AGE"NHKのW杯テーマ曲に起用された楽曲。昨日行われた日本×コロンビア戦のハーフタイム中に披露され、盛り上がらないだのなんだの言われていたが、その反応こそ彼らが欲しかったものなのではないか。きっと大衆ウケするような曲を書くつもりでこれを引き受けたわけではないだろうし、ここまでくると物好きのざるにかけられているような気持ちにもなる。ギターのアレンジに磨きがかかっていて重厚感が増している。

 

洋楽好きの皆さまがあれやこれやと言えそうなアレンジのミクスチャーが特徴的な"FRUITS"。ホールツアーのタイトルになっており、先に披露もされた神秘的なロックナンバー"YOU’VE GOT THE WORLD"。そのアンコールでも演奏され、孤高の鍵盤から気怠くメロウなバンドサウンドが波打っていく"ONE DAY IN AVENUE"。珍しく直球なリフレインを落とし込んだラブソング"FUNNY GOLD"。そして最後を飾る"ENDROLL"。タイアップ以外のナンバーも素晴らしいラインナップだ。

 

 

「THE ASHTRAY」というタイトルの通り、売れっ子の世界に飲み込まれそうになりながらも退屈や倦怠感をすり潰して自由へと向かっているその姿が作品に表れている。地に足がついている今の彼らが一番好きかもしれない。

 

Suchmosというバンドはいろんな力でどんな風にも売り出せたはずだ。それでも自主レーベルを立ち上げ、数多の誘惑の手には興味も未練もないとでも言うようにひたすら前進していく。

 

 

活動の方向性が確かなものになると、自然とリスナーがふるい落とされていく時期が来る。これからの彼らの活動に期待を寄せて。

 

 

 

余談だが、初回限定盤には昨年11月に開催されたTOUR FIRST CHOICE LAST STANCE at Zepp Tokyoの模様が収録されている。気になる方はぜひ。筆者の豊洲公演レポートも置いておく。おつまみ程度に。

 

V.A. - 椎名林檎トリビュートアルバム アダムとイヴの林檎

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禁断の果実。アダムとイヴが決して口にしてはいけなかったもの。無垢の喪失、裸体への羞恥心、楽園からの追放、最終的な死という運命。

 

しかしこれが人間らしさの原点であり、そんな欲にまみれた醜さに音楽で触れることの出来る人がいる。

 

 

シーナ・リンゴ

 

 

そう、椎名林檎である。

5/23、彼女のトリビュート・アルバム「アダムとイヴの林檎」がリリースとなった。

彼女のデビュー20周年記念の第1弾作品として、「世代を越える」「ジャンルを越える」「国境を越える」「関係を越える(今回限りのコラボレーション)」をテーマに制作された。

 

しかし本作は筆者の知っている「トリビュート・アルバム」とはちょっと違う。いや、だいぶ違う。

トリビュートというのはアーティストの何かの記念に対して捧げられる作品だと思っている。これはおそらく本作もそうであろう。参加するアーティストは尊敬・憧れの意味も込めてアレンジを加えて新たな価値を見出す。これもそう。

 

しかし通して聴いても全然バラバラじゃない。むしろこれはトリビュート・アルバムというよりもコラボレート・アルバムだ。

この現象が起きたのは参加しているアーティストによるところがあると考えている。ボーカリストではなくアレンジャー陣のことだ。具体的に挙げるとすれば亀田誠治冨田恵一伊澤一葉ハマ・オカモト、皆川真人など。彼らは椎名林檎の曲を生み出すのに関わってきた人々である。

「世代を越える」「ジャンルを越える」「国境を越える」「関係を越える(今回限りのコラボレーション)」というテーマを彼らが凌駕し、椎名林檎の作品として還元する役割を果たしている。悪く言えば守りに入ったとも言えるだろうけど、椎名林檎ブランドを貫く作品として着地させるためには最も素晴らしい手段だと思う。リスナーも含めて林檎嬢の掌で転がされている感がたまらない。

 

 

カバーやトリビュート、コラボレーションに関しては人の好みに尽きる部分もあることは否めないため、個人的な感想を1曲ずつ書いていく。中には少し厳しいことも述べるけれど、筆者はここに名を連ねる全員かなり好きなので、そのあたりはご了承願いたい。

 

 

01.正しい街 / theウラシマ'S

1999.2.24発売Al「無罪モラトリアム」収録


Vo. 草野マサムネ from SPITZ
Dr. 鈴木英哉 from Mr.Children
Gt. 喜多建介 from ASIAN KUNG-FU GENERATION
Ba. 是永亮祐 from 雨のパレード

 

1曲目から豪華すぎないか。メロディは椎名林檎だし、それを草野さんが歌うとスピッツになるし、でも刻まれてるリズムは確かにミスチル。あまり意識したことなかったけどJENのドラムってやっぱり特徴的かも。

大物かつ個性の強すぎる演奏を纏めるアレンジャーは亀田誠治。最強。

スピッツミスチルアジカンなんて凄い名前が連なる中に是永さんが入ってることが本当に誇らしい。

草野さんが歌うと一気に物わかりの良い女になる感じがゾクゾクする。人生の中でスピッツミスチルアジカンか雨パレを一度でも通っている人は必ず聴いてほしい。

 

 

02.丸ノ内サディスティック / 宇多田ヒカル&小袋成彬

1999.2.24発売Al「無罪モラトリアム」収録

 

美男美女のキスシーンを間近で見せつけられているような独特な高揚感と背徳感が音の中を漂っている。丸サのカバーはいろいろあるけど、こういうしっとり切ない系ってあまりないパターンなのでは。宇多田ヒカル小袋成彬、センスとセンスの衝突。原曲が好きな人にとっては評価が分かれるところではあるかもしれないが、ファッションでいうとパリコレみたいな感覚。凡人にはついていけないハイセンス、それでも確かにめちゃめちゃかっこいいのはわかる。

小袋成彬は今年の夏フェスに結構出るようなので楽しみだ。

 

 

03.幸福論 / レキシ

1998.5.27発売Sg. & 1999.2.24発売Al「無罪モラトリアム」収録

 

トリビュートじゃないとかいろいろ言ってたけどこれは完全にレキシの曲になっていてたまげた。サビなんて完全に心の中で稲穂振ってる。この曲をレキシに任せてどうなるんだろうとヒヤヒヤしていたけど、いつもにないくらい真面目に歌っていてただの名カバーになっている。サウンドを上手く陽の方向へクレッシェンドし、多幸感に満ちたポップネスを提示した。

あまり強制するのも良くないとは日頃思っているが、星野源バンドメンバーが好きな人たちは絶対に聴いた方がいい。ホーン隊の活躍がすごいよ。

 

 

04.シドと白昼夢 / MIKA

1999.2.24発売Al「無罪モラトリアム」収録

 

MIKA!!!!!!!!

宇多田ヒカルとも交流があるとかないとか。レバノン出身・ロンドン在住の方ですが、日本のアーティストの楽曲もよく聞いているんだそうで。シーナリンゴのことも挙げていた記憶がある。

フランス語の歌詞にアレンジされていて、原曲よりも直接的なエロを醸し出しているのにサウンドがボッサだからクールで爽やかな初夏の訪れすら感じる。Jonathan Quarmbyが関わっていると知って更に震えが止まらない。

ちょっとしたボーナストラック。

 

 

05.茜さす帰路照らされど・・ / 藤原さくら

1999.2.24発売Al「無罪モラトリアム」収録

 

弾き語りじゃないのがもったいないな、と一聴目に思ってしまった。ただ曲とアーティストのマッチングは最高である。最近林檎嬢この曲ライブであんまりやらないイメージあるなあ。

冨田ラボアレンジが良い。"Bite My Nails feat. 藤原さくら"もそうだけど、冨田さんが「SUPERFINE」のときのインタビューで「藤原さんだったらブラックミュージック的な要素ではなく、現代ジャズをフォーキーな方向に寄せたものがたぶん合うだろうと。とにかく声が独特」と述べていたことを思い出した。

 

 

06.都合のいい身体 / 田島貴男(ORIGINAL LOVE)

2009.6.24発売Al「三文ゴシップ」収録曲

 

この曲、タイトルのミスリードがすごいなと何度見ても感心してしまう。あとMVが好き。

元の曲の絢爛豪華なオーケストラがとても好きなのでどんなアレンジになるのか楽しみにしていたのだが、蓋を開けてみればシンプルなジャズロック。田島さんやりおる。

それこそORIGINAL LOVEの初期のようなサウンドが軽快で耳なじみが良い。結構いい意味で厄介な曲だと思うが、林檎嬢らしさをリスペクトしつつ田島さんの世界で新しい"都合のいい身体"を再構築した。

 

 

07.ここでキスして。/ 木村カエラ

1999.1.20発売Sg. & 1999.2.24発売Al「無罪モラトリアム」収録

 

カエラちゃんの歌声とこの曲の組み合わせは正解だと思うけど、正直カラオケ感は否めない。亀田さん伊澤さんBOBOさんをもってしてもここまでか、と思ってしまった。

自分でも何故ここまで落胆しているのかあまり鮮明にわかってはいないのだけれど、おそらく椎名林檎への好きと木村カエラへの好きのベクトルが結構違うんだろうな。どちらもそれぞれ好きなはずだけど、歌ってほしいものが違うというか...アレンジが悪いとかでは決してないはずだ。ただわたしの好みではなかった。真っ直ぐな歌声は本当に素敵なのだけど。

 

 

08.すべりだい / 三浦大知

1998.5.27発売Sg c/w. & 2008.7.2発売Al「私と放電」収録

 

気だるさやねっとり感が見事にはまった。なのに踊りながら歌っている姿が想像出来てしまうんだよな...いつか披露してほしい。

三浦さんの歌声セクシーすぎでは。悩殺された。シンプルな静けさが漂う重低音にこの歌声が融けていくというか沁みていくというか。彼の持ち曲もそこそこ知っているしCDも買っているけれど、ここまでべったり歌えるとは新たな魅力を発見してしまったものだ。いい意味でチャラい。好き。

間奏のジャズ風なパートは原曲リスペクト部分なのかな。

 

 

09.本能 / RHYMESTER

1999.10.27発売Sg. & 2000.3.31発売Al「勝訴ストリップ」収録

 

HIPHOPサイドからのトリビュート。

ノイズが入ることでより曲の持つ重厚感が響き渡る。なによりもこういうアレンジは原曲を非常に客観的に眺めることが出来るので良い。こういう女よくよく考えたらやばいなと、どこか冷静に考察することが出来る。歌詞も変えてきているのに椎名林檎の色気をそのまま纏っているあたりがすごい。

"すべりだい"からの流れもとても良い。重厚感ある楽曲シリーズ。

 

 

10.罪と罰 / AI


2000.1.26発売Sg. & 2000.3.31発売Al「勝訴ストリップ」収録

 

この曲は米津玄師にカバーしてもらいたかったなーなんて贅沢な理想を消しされないでいたけれど、AIさんやっぱりすごいや。

彼女が歌うと一気にゴスペル感が増す。圧倒的歌唱力にひれ伏す。原曲は叫びを投げつけているような印象があったけれど、AIさんのボーカル力によって楽曲に余裕が生まれているし、包容力もすごい。

好き嫌いが分かれるであろう椎名林檎の退廃的な部分がほとんど取り払われていて、ただクールさがそこにある。かっこいい。

 

 

11.カーネーション / 井上陽水


2011.11.2発売Sg. & 2014.11.5発売Al『日出処』収録

 

もう別枠。完全なる井上陽水。もっと言えば神奈月。これ本当に椎名林檎トリビュートなのかと感じてしまうくらいただの井上陽水の曲。

途中テクノ入ってたり意外性で言えば一番だし期待の斜め上を行っているカバー。

さすが陽水さんといえばさすが陽水さんなのだけど。ここまで来るとこういうのもアリなのか。ぜひ一度は聴いてみてほしい。

 

 

12.自由へ道連れ / 私立恵比寿中学

2014.11.5発売Al「日出処」収録

 

一番期待以上だったし、一番凄いなと思った。

アイドルミュージックはそんなに聴かない筆者もこれは好き。自分たちの持ち味をちゃんとわかっているし、疾走感が心地よい。アレンジャーたちの関わりもあってか作品の中でも全然浮いていない。

そもそも歌が上手すぎて引く。アイドルって大体チームに1人上手い子がいれば許せる感覚はあるけど、エビ中みんな上手くないかい。過去どうだったのかあまり分からないのだけど、みんなスキル高い。非常に感動しています。

 

 

13.NIPPON / LiSA

2014.6.11発売Sg. & 2014.11.5発売Al「日出処」収録

 

最も林檎嬢に忠実にトリビュートしているのはLiSAちゃんかもしれない。ただちょっとそれが裏目に出ている感も否めない。

カバーがストレートすぎたのかな。もちろん彼女は歌唱力が爆発的だからなんとなく上手い感じには仕上がるのだけど、どうしてもアニメのOPみたいなところに着地してしまう。ロックヒロインを謳う今だからこそ期待しすぎたかなあ。

好きだからこそこれは勿体ないと思ってしまった。最近彼女の売り方に疑問を感じてしまっているからバイアスもあるのだろうけど。

春ちゃんは最高です。

 

 

14.ありきたりな女 / 松たか子

2014.11.5発売Al「日出処」収録

 

大団円。女優の凄さをまた一つ知った。

もはや原曲にこういうサウンド含んでなかったかな、みたいな妙な説得力があるのは否めない。ただの女と歌いながらも特別な女感。ただの無敵な女。ミュージカルでも観ているような気分にさせてもらえる。

謎めくよりも安心感を与える彼女の歌声が純粋に好き。この曲をラストに配置したのは大正解だと、何度聴いてもそう思う。

 

 

 

This is 向井秀徳がいないのは残念だけど、個人的には満足なアルバムでした。

 

 

 

椎名林檎の魅力は己が日本人であること、女性であることに誇りを持っている点だと思っている。

彼女の詞は英訳しづらい。日本語特有の言い回しや美しさを理解している証でもある。

そして彼女自身が美しい。

 

一寸女盛りを如何しやう
この侭ぢや行き場がない
花盛り色盛り真盛りまだ

 

椎名林檎さん、20周年おめでとうございます。

 

ストレイテナー - Future Soundtrack

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5/23、ストレイテナーが10枚目となるアルバム「Future Soundtrack」をリリースした。今年は結成20周年、メジャーデビュー15周年という記念すべき年。初回限定盤にはテナマニから13曲の映像が収録されている。これは絶対に観てほしい。

 

 

アルバムタイトルに関してホリエアツシはこう述べている。

ざっくり言うと“未来”のサウンドトラックということですけど、“未来”っていうもの自体は大きすぎちゃうし、10年、100年先の未来を描いてるつもりは全くないんです。目の前にある、この次の瞬間がもう未来だって考えたときに、その一瞬一瞬を切り取っていくっていうことをすごく考える時期がきていて。本当に一瞬先も未来なんだから、過去を描くんじゃなくて未来のために歌っていきたいなという気持ちが、“Future”という言葉には乗っかっていますね。登場人物だったりストーリー的にはいろんなことを想像できるアルバムだと思うので、そういう意味ではいろんなアーティストが参加したサントラみたいなイメージと思っていただければ。

ストレイテナー『Future Soundtrack』インタビュー 自らの信じる音をよりポピュラーに、20周年イヤーに描く今と未来より

未来のサントラ。現在ではないけれど、ほぼ確実に歩む未来。物語の時間軸を客観的に噛み締めることができるからこそ、楽曲自身の幅も広がっているように思う。

 

前作「COLD DISC」が名盤オブ名盤だったために、いくらアニバーサリーアルバムとはいえあれは超えないだろうという期待の薄さを恥じている。美しいメロディとホリエアツシのボーカルを全面に映し出している上に、メロウでエモーショナルなテナーの得意分野が散りばめられていて、心を抱かれている気分になる。

ここ最近のバンドをしっかり昇華させ、緻密で繊細なサウンドを直球で届けてくれている。聴いてるこちらが照れくさくなってしまうくらいだ。

 

何より前情報通りホリエアツシがエロい。色気のあるボーカリストであることはテナーが2人だった時代から現在に至るまで不変の事実ではあるが、今作では忠実にボーカルにフィーチャーしているから耳が痒くなってくる。ただ、ボーカルを照らすアルバムだからといってサウンドをサボっていないのもまたテナーらしいなと思う。いつだって彼らは音楽に真摯だ。ホリエアツシの歌声を浮き上がらせるための策はすべて尽くされているように感じる。全曲愛を謳ったラブソングながら、くどさがないのも凄い。

 

「未来のサントラ」というテーマに帰属する楽曲たちだからこそ、系統が似ている曲もいくつかあることも否めない。ただそれはライブのときに彼らが考えることであって特に心配するべきではないだろう。アルバムとしては同系色で纏めることで絶妙な濃淡を生み出している。

 

 

アルバムレビューで挙げるべき曲ではないけど、それでもやっぱり筆者は"月に読む手紙"が好き。美メロと気だるさの絡み方がタイプすぎる。深夜自分の部屋で聴くのに素敵なサントラだ。窓からちょっと夜空見上げながら。好きな人のことを思い出しながら。

 

TRICERATOPS - GLITTER & MIRACLE

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5/9、TRICERATOPSが両A面シングル「GLITTER/MIRACLE」をリリースした。前作「Shout!」からはなんと約3年ぶり。両A面シングルのリリースは「ROCK MUSIC/赤いゴーカート」以来かなあ。

 

先日Zepp DiverCity TOKYOでツアーを終えた彼らだが、今ツアー開始前の2/28にはYouTubeでドキュメントムービーを公開。新曲たちにアレンジを重ねるレコーディング映像に加え、動画の最後には"緊急告知"と題しツアー会場先行リリースもサプライズ発表されたのは記憶に新しい。

 

 

"GLITTER"は本当にトライセラらしいグルーヴ感というか、ああこれは得意分野だなあと一聴目でわかるサウンド。一瞬"LOONY'S ANTHEM"を思い出したけど、あれよりも色気増しすぎてる...ジミヘンコードもいい感じ。ツアー行ったばかりなのに早くも踊りたくなる。

 

Hey Music アゲてくれ 一気に銀河の果てまでも
そしたらうまくいく 今なら それでうまくいく
Hey Music 飛ばしてくれ 一気に夢の果てまでも
そしたらうまくいく 今なら それでうまくいく

これってもしかして

ラズベリー踊ろうよ 全て忘れ身をゆだねて
ラズベリー踊ろうよ それで全てうまくいく

"Raspberry"のオマージュ?いずれにせよトライセラ流の魔法の言葉。本当にうまくいくような気がしてくる。

 

昔からあるけどフェードアウト終わりは正直あまり好きじゃないんですよねえ...個人的には!せっかくかっこいい曲だからバシッと終わって欲しかったけど好きなサウンドだから許してしまう。

 

 

CDショップなどのレビューを見ていると"MIRACLE"は「新境地」と称されていることが多いし、実際本人たちもそう語っていた。言いたいことは何となくわかるけど、やっぱり根本的なところ、芯の部分はトライセラだなあと思わせてくれる1曲だと思う。

ビートはしっかり刻まれているのにいろんな思い出が蘇ってきてちょっぴり哀愁も漂っている。それでいて唱さんの歌い方に慈愛も感じるから、思わず目が細くなる。

トライセラが3人で21年の道のりを歩んでこれたことがMIRACLE、佳史さんが辞めなかったこともMIRACLE、唱さんが樹里ちゃんと結婚したこともMIRACLE、TRICERATOPSに出会えたことがMIRACLE。全部MIRACLE。

ツアーに行った方はもう体感されたと思うけど、こんな綺麗なハーモニーでMIRACLEとか言われたら本当に全部奇跡のように思えてきますよね。本当に鳥肌立った。

 

 

 

20周年を経て、本当に選ばれしバンドしか歩めない域に入ってきていると思う。決して順風満帆ではないし、めちゃめちゃ売れているわけでもない。それでも彼らの音楽は求められているし、あの色気と茶目っ気には誰もかなわない。新たな楽曲を生み出すたびに、その唯一無二感に磨きがかかっていく。

 

 

トライセラの音楽は楽しい。それで全てうまくいく。

SKY-HI - Diver's High

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4/13、SKY-HIの新曲"Diver's High"が配信リリースとなった。

本作は4月からスタートしたTVアニメガンダムビルドダイバーズのオープニングテーマとして書き下ろされ、プロデューサーとして亀田誠治が、そしてギター&コーラスとして斎藤宏介(UNISON SQUARE GARDEN)も参加している。

 

 

何だこの絵面良すぎるMVは。ギタリスト斎藤もめちゃめちゃかっこいい。歌詞出てくるところちょっとダサいけど(東市さんごめんなさい)それも気にならないくらいの2人の素晴らしさよ。

 

 

高校の先輩後輩である2人。昨年は宏介さんの自主企画「SK's Session2」のゲストとして日高くんが呼ばれ、素敵なセッションを見せてくれた。

 

 

この作品の書き下ろしに当たって悩んでいる時に、高校の一個上の先輩でもある斎藤さんに相談をしたら、「それって、俺はどのくらい参加して良いの?」と想像もしてなかった返事をいただき、まさかのギター(しかもめちゃくちゃ凝ったギター重奏を!)と、さらにコーラスまで参加してくれました!

SKY-HI×ユニゾン斎藤、高校の後輩&先輩コラボ曲"Diver's High"を明日配信より

 

返しのセンスが本当に斎藤宏介。クリープハイプ尾崎さんの言葉を借りるなら最高宏介。UNISON SQUARE GARDENのリズム隊2人が絶賛していたギターも本当に個性的でかっこいい。褒めどころしかない。

 

 

日高くん自身で行ったという打ち込み×宏介さんのギター&コーラス×亀田さんのベース×THE SUPER FLYERSの演奏。融け方が最高すぎる。

SKY-HIがどんなアーティストに影響されているか正直なところあまり良く知らないのだけど、マイケルジャクソンやジェームスブラウンのような色気であったり、豪華絢爛かつクールな歌声&ラップがしっかりと刻まれていて心を鷲掴みにされた。闘う人々へ送るメッセージをファンキーなロックチューンにのせる、SKY-HIだから出来た1曲。

 

 

SKY-HIはイベントで何度か観たことがあるけどワンマンは行ったことがない。友人に話を聞くと例えようがないくらい圧倒されるとのこと。近いうちに一度必ず訪れようと思う。

ジェニーハイ - 片目で異常に恋してる

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 3/16、ジェニーハイのデビュー曲"片目で異常に恋してる"が配信リリースとなった。

 

 

もともとこのバンド、BSスカパー!で放送されている「BAZOOKA!!!」の企画としてスタートした。過程を知っている人にはおさらいになるとは思うが、少しだけ触れておきたい。

 

小籔千豊くっきー(野性爆弾)中嶋イッキュウ(tricot)の3人にスタッフから「BAZOOKA!!!バンドを結成しよう」という話を持ちかけられ取り組みがスタート。Mステを目標に設定するも、作曲できる人が欲しいという話になり小籔さんが川谷絵音(indigo la Endゲスの極み乙女。他)を挙げる。難しいと思われていたがなんと絵音さんは快諾。小籔さんのドラムとくっきーのベース(&ボーカル)の技量を見つつ構想を膨らませていく。音に厚みが欲しいとのことでキーボードが入るといいなと絵音さん。それを聞いた小籔さんが「俺の知り合いで一番えげつないキーボード」と称し推薦したのがあの新垣隆。こうして5人が揃った。

 

小藪さんによると、バンド名は絵音さんが「このバンドにはそれぞれ違う形の天才が集まってると思う」と考えたことからフランス語で天才を意味する「ジェニー」、そして自分たちで天才を名乗るのは恥ずかしいということで天才を超えていくニュアンスを込めた「ハイ」を付けたことで生まれたそう。

 

 

さて、バンド紹介はこのくらいにしていろいろ褒めたい。

 

 

まずイッキュウちゃんにこの絵音系統の曲を歌ってもらったのが一つ目の成功だと思う。個人的にはtricotのイッキュウちゃんよりも好きだなあ。そういえばZAZEN BOYSの向井さんはトリコのことトリコットって言ってたね。

当初はギターボーカルをやる予定だったけど、絵音さんがギターに入ることでボーカルに集中できたのも大きいのかな。絵音さんの独特な曲や歌詞に上手くフィットしていてすごい。イッキュウちゃんもまた歌声が独特だから、絶妙な中毒性を生み出していて痺れる。

 

 

また、絵音さんがキーボードが欲しいと言い出した通り、彼は鍵盤の引き立て方を本当に熟知しているなあと思った。まさかあの新垣さんが参加してくれるとは視聴者としてもびっくりだったけど、キーボードじゃなくてピアノが入ったのは楽曲にとってすごくいいエッセンスになったのでは。実際ピアノの担う音の分量は結構多い気がしているけど、前面に出過ぎないように全体を支えている感じがして、やはりそこはプロだなあと感動した。

 

 

番組の話になるが、もともと「BAZOOKA!!!」を観ていたのも小藪さんが大好きだったからなのだが、贔屓目なしでも本当にいいドラマーだと思う。コピーをやっていた"私以外私じゃないの"のドラムを絵音さんの前で披露していたが、絵音的リズムの刻み方が身体に刻まれているという意味でも適任だなと改めて感じる。ちょっとニヤニヤしたまま叩くのも好き。

 

 

正直なところくっきーに関しては脱力タイムズのVTRだけ真顔で観ているタイプなのであまり魅力が掴めていなかったのだけど、ベースってずるいですよね。好きに決まってるじゃないか。しかも上手い。

先述の通りこの曲はピアノと、あと絵音さんのギターに音圧を頼っているところがあるけど、そのうちリズム隊にガッツリいってもらいたいなあと思う次第である。

 

 

そして何よりも絵音Pにひれ伏す。彼を褒めるのに必要な語彙力を持ち合わせていないことだけは申し訳ないのだけど、ジェニーとはまさにこの人のことだなあと思う。個性的すぎる4人を上手くミックス出来たのは絵音さんだからこそ成せた技であると確信している。

 

 《苦しゅうない 苦しゅうない》のフレーズが一聴目からこびりつく。歌詞も絶妙だよなあ。そもそも「片目で異常に恋してる」ってどんな状況?って思っちゃうあたりからもう絵音ワールドにのめり込んでいるし、《狸寝入りした最高潮の私の潤い》《漬け物みたいに塩分強めな脇役》ってなに?!でもなんかすごいわかる、口当たり好き、ってなってしまう。もう沼。

 

 

YouTubeにフルがあるわけだけど、これは250円かけてでも配信購入してほしい。騙されたと思って買ってほしい。

音質が明らかに違うし、もっと音に感動するし、そこに気づける自分にも誇りが持てる。いいことしかない。これはとにかく買おう。

 

 

 

いずれフェスに出たいから持ち曲12個くらいほしいなあなんてくっきーが言ってたけど今年本当にフェスデビュー。今のところ決まっているのは ALIVE 2018(7/14 北海道 いわみざわ公園)とWILD BUNCH FEST. 2018(7/29 山口 山口きらら博記念公園)の2つ。ぜひ観にいきたい。